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9. おごりなサイゼ(挿絵あり)
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「おう林、おっはー!」
「あ、おはよう佐々木さん。今日もいい天気だね」
「カカカ、なんだそりゃ? おめーは縁側で日向ぼっこしているじーさんか! マジうける~」
「…………」
「おぉーい、もうちょっと反応しろし」
「ご、ごめん」(汗)
そんなこと言っても、まだ誰も来ていない教室で女の子と面と向かっておしゃべりするなんて、今までぼっちだった僕にはハードルが高すぎるでしょ。
どうしてもキョドってしまうんだよね。せめてみんなが来てから話しかけてほしいよ。
「ごめんて、なに謝ってんのー。キモ!」
「…………」
「んっ? んんんっ!? ちょいまった林!」
「……えっ?」
呼び止められた僕は佐々木さんの方へ振り返った。
「いやいや、回れ右だ。回れ右!」
僕が素直に背を向けると、佐々木さんは立ちあがって僕の首の後ろに触れてきた。
――ビクッ!
いきなりの事に僕がびっくりしていると、
「おーい林、襟に髪の毛が挟まってんぞ。朝からどこの女とイチャついてきたんだぁ?」
佐々木さんは細い茶色の毛を指でつまみ、それを日に透かして見ている。
「あっ、それお菊の毛だ!」
「オキクの毛?」
「そうそう、僕が飼ってる犬の毛なんだよ」
「ふ~ん、犬の毛?」
佐々木さんは目を皿のようにしてお菊の毛を観察したあと、なぜか僕の肩に顔をよせてクンクン匂いを嗅いでいる。
「う~ん、たしかに林からは女の匂いはしない……か」
「…………」
「だよね~。アハハ、もうびっくりさせんなし!」
「…………」
「へー、林んちってワンコ飼ってるのか? チワワか? それともまめ柴? まさかのトイプードル?」
トイプードルが、何故まさかなのかは分からないけれど。
「いやいや、うちのはゴールデンだから」
「ひょっ! ゴールデンレトリバー!? もしかして林んちって大きな一軒家?」
「いやいや、うちは普通の1LDKの賃貸マンションだから」
「ほぇ~びっくらこいた。そうなんだ1LDK……。てことは林って一人暮らしなの?」
「う、うん、そうだけど」
なぜか目をキラキラさせて、となりの席からぐいっと身を乗りだしてくる佐々木さん。
おかげで、ちらりとブラが見えてるんですけど~。
………………
襟元についていたお菊の毛をめぐって意外なほど話が盛り上がってしまい、
いつしか僕たちは、スマホに入ってるお菊の写真やWi-Fiペットカメラを一緒に見て楽しんでいた。
このWi-Fiペットカメラは、かわいいお菊の様子を映し出すだけではなく、スピーカーから声を出しこちらから呼びかけることもできるのだ。
「おきくー! お菊ちゃーん! あっ、今こっち向いたよ。キャー、首を傾げてる姿がきゃわたん!」
僕のスマホをふたりで見ていると、すぐ隣にいる佐々木さんからはほのかな甘い香りが漂ってくる。
ダ、ダメだ。意識が隣に引き寄せられていく。
待て、あわてるな。これはきっと孔明の罠だ。
スマホから目を離してはいけない!
その甘い香りに誘われて、傍らにあるお胸さまに目がいかないよう僕は必死で耐えるのだった。
「へ~林ってば、いつも無口な印象しかなかったけど……なんだ結構しゃべれるじゃん」
お菊のことをいろいろ聞かれた僕は、その嬉しさもあって、いつもより口数が増えていたようだ。
「ああ、うん、気軽に話しかけてくれる佐々木さんのおかげだよ。自分でも驚いているんだ」
「そかそか、じゃあこれからもいっぱいしゃべりかけてあげるね~」
「…………」
それってなにか、さっきペットカメラで見ていたお菊と同じ扱いじゃね?
午前の授業も終わり、今日の昼食はもなかと連れ立って学食へ行くことにした。
4人掛けのテーブルにもなかと差し向かいで座り、僕はハンバーグカレーを食べていた。
「なんだー、吉十はそれだけで足りるのか?」
そう声を掛けられ、
コップの水を飲みながら、もなかの方に目を向ければ、
カツ丼をガツガツ旨そうにほうばっている。
さらにテーブルの上には、丸天うどんに、ジャンボいなりに、焼きそばパンに、
デザートのつもりなのか、オールドファッション(チョコ)まで置かれていた。
「おまえの方こそ、よくそんなに入るな。さすがに食べ過ぎじゃね。昼から眠くなっても知らないぞ」
「えへへ、それほどでもー」
「いや、ほめてないから」
まったく!
「なあなあ吉十」
「なんだよもなか」
「昨日もあの後ダンジョンに行ったのか?」
「ああ、そうだな」
「夏休みも行ってたんだろ?」
「うん、ほぼ毎日ね」
「ダンジョンってそんなに楽しいのか?」
「めっちゃ楽しいぞ!」
「それで昨日のアガリは?」
「7400円だな。……あっ!」
ニコニコ満面の笑みでオールドファッションをぱくつくもなか。
「金曜日は5時限上がりだろ。その後サイゼに行こうぜ。吉十のおごりな」
「なんでだよ! おごる謂れはないと思うけど」
「へ~、そんなこと言っていいのかなー。夏コミのときはせっかく誘ったのに、ひとりで寂しかったなー」
「うぐっ!」
「それに吉十くんも夏コミの戦利品には興味があるんじゃないかなー。今なら貸し出し無料なんだけどなー」
「うぐぐっ!」
「で、どうよ?」
「よろこんで、おごらせていただきます!」
僕がハハ~と、もなかに頭を下げていると、後ろから、
「あ――っ、いいな、いいな。良かったら、あーしたちもまぜてほしいなー」
「えっ?」
後ろを振り返ってみると。
そこには、パンの袋をぶら下げた佐々木さんの姿が。
その隣には、可藤さんとクウディーさんの姿も見てとれる。
「あたしもサイゼは行ったことないっちゃんねー。やけん、いっぺん行ってみたかー」
「てことで最上くんさ、あーしたちも行っていいよね?」
「えっ、俺。いやいや、おごるのは吉十だから」
「…………」
「だってよ林。最上くんは一緒でもいいみたい。あーしたちジバでいいからさ。……ねっ!」
そんな小首をかしげて可愛く言われたら、断れる男子なんていないと思う。
それよりも、周りから注目を集めているこの状況をなんとかしないと。
とにかく、この三人は目立ってしまうのだ。
あれ、今の僕って意外と冷静だぞ。
ああ、最初に話をもなか(最上)に振られたせいもあるのかな。
そして、しばらく考えた僕は意を決し、
「いや、全部僕がおごるから大丈夫だよ!」
「キャ―――――――――っ!」
「やり―――――――――っ!」
「私にもおごって――――っ!」
しばらく静まり返っていた学食に、ようやく喧騒が戻ってくる。
「それでこそ男だよ1年生。もう少し痩せたら、あたいの彼氏にしてあげる」
「あんた何言ってんの? いったい何人目の彼氏だよ!」
ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ………………
ギャルさまが多いこの学園はほんとノリがいいよね。
「林ってバカ? そんなことは小さい声で言えし」
「すんません」
「やったー! サイゼリヤ、ホイ♪ サイゼリヤ、ホイ♪」
踊っている爆乳さんは置いておくとして、
かくして僕たち5人はサイゼリヤへ行くことになった。
―――――――――――――――――――――――――――
挿絵は本作のヒロイン、佐々木優里になります。
絵師の管澤捻さんに描いていただきました。
「あ、おはよう佐々木さん。今日もいい天気だね」
「カカカ、なんだそりゃ? おめーは縁側で日向ぼっこしているじーさんか! マジうける~」
「…………」
「おぉーい、もうちょっと反応しろし」
「ご、ごめん」(汗)
そんなこと言っても、まだ誰も来ていない教室で女の子と面と向かっておしゃべりするなんて、今までぼっちだった僕にはハードルが高すぎるでしょ。
どうしてもキョドってしまうんだよね。せめてみんなが来てから話しかけてほしいよ。
「ごめんて、なに謝ってんのー。キモ!」
「…………」
「んっ? んんんっ!? ちょいまった林!」
「……えっ?」
呼び止められた僕は佐々木さんの方へ振り返った。
「いやいや、回れ右だ。回れ右!」
僕が素直に背を向けると、佐々木さんは立ちあがって僕の首の後ろに触れてきた。
――ビクッ!
いきなりの事に僕がびっくりしていると、
「おーい林、襟に髪の毛が挟まってんぞ。朝からどこの女とイチャついてきたんだぁ?」
佐々木さんは細い茶色の毛を指でつまみ、それを日に透かして見ている。
「あっ、それお菊の毛だ!」
「オキクの毛?」
「そうそう、僕が飼ってる犬の毛なんだよ」
「ふ~ん、犬の毛?」
佐々木さんは目を皿のようにしてお菊の毛を観察したあと、なぜか僕の肩に顔をよせてクンクン匂いを嗅いでいる。
「う~ん、たしかに林からは女の匂いはしない……か」
「…………」
「だよね~。アハハ、もうびっくりさせんなし!」
「…………」
「へー、林んちってワンコ飼ってるのか? チワワか? それともまめ柴? まさかのトイプードル?」
トイプードルが、何故まさかなのかは分からないけれど。
「いやいや、うちのはゴールデンだから」
「ひょっ! ゴールデンレトリバー!? もしかして林んちって大きな一軒家?」
「いやいや、うちは普通の1LDKの賃貸マンションだから」
「ほぇ~びっくらこいた。そうなんだ1LDK……。てことは林って一人暮らしなの?」
「う、うん、そうだけど」
なぜか目をキラキラさせて、となりの席からぐいっと身を乗りだしてくる佐々木さん。
おかげで、ちらりとブラが見えてるんですけど~。
………………
襟元についていたお菊の毛をめぐって意外なほど話が盛り上がってしまい、
いつしか僕たちは、スマホに入ってるお菊の写真やWi-Fiペットカメラを一緒に見て楽しんでいた。
このWi-Fiペットカメラは、かわいいお菊の様子を映し出すだけではなく、スピーカーから声を出しこちらから呼びかけることもできるのだ。
「おきくー! お菊ちゃーん! あっ、今こっち向いたよ。キャー、首を傾げてる姿がきゃわたん!」
僕のスマホをふたりで見ていると、すぐ隣にいる佐々木さんからはほのかな甘い香りが漂ってくる。
ダ、ダメだ。意識が隣に引き寄せられていく。
待て、あわてるな。これはきっと孔明の罠だ。
スマホから目を離してはいけない!
その甘い香りに誘われて、傍らにあるお胸さまに目がいかないよう僕は必死で耐えるのだった。
「へ~林ってば、いつも無口な印象しかなかったけど……なんだ結構しゃべれるじゃん」
お菊のことをいろいろ聞かれた僕は、その嬉しさもあって、いつもより口数が増えていたようだ。
「ああ、うん、気軽に話しかけてくれる佐々木さんのおかげだよ。自分でも驚いているんだ」
「そかそか、じゃあこれからもいっぱいしゃべりかけてあげるね~」
「…………」
それってなにか、さっきペットカメラで見ていたお菊と同じ扱いじゃね?
午前の授業も終わり、今日の昼食はもなかと連れ立って学食へ行くことにした。
4人掛けのテーブルにもなかと差し向かいで座り、僕はハンバーグカレーを食べていた。
「なんだー、吉十はそれだけで足りるのか?」
そう声を掛けられ、
コップの水を飲みながら、もなかの方に目を向ければ、
カツ丼をガツガツ旨そうにほうばっている。
さらにテーブルの上には、丸天うどんに、ジャンボいなりに、焼きそばパンに、
デザートのつもりなのか、オールドファッション(チョコ)まで置かれていた。
「おまえの方こそ、よくそんなに入るな。さすがに食べ過ぎじゃね。昼から眠くなっても知らないぞ」
「えへへ、それほどでもー」
「いや、ほめてないから」
まったく!
「なあなあ吉十」
「なんだよもなか」
「昨日もあの後ダンジョンに行ったのか?」
「ああ、そうだな」
「夏休みも行ってたんだろ?」
「うん、ほぼ毎日ね」
「ダンジョンってそんなに楽しいのか?」
「めっちゃ楽しいぞ!」
「それで昨日のアガリは?」
「7400円だな。……あっ!」
ニコニコ満面の笑みでオールドファッションをぱくつくもなか。
「金曜日は5時限上がりだろ。その後サイゼに行こうぜ。吉十のおごりな」
「なんでだよ! おごる謂れはないと思うけど」
「へ~、そんなこと言っていいのかなー。夏コミのときはせっかく誘ったのに、ひとりで寂しかったなー」
「うぐっ!」
「それに吉十くんも夏コミの戦利品には興味があるんじゃないかなー。今なら貸し出し無料なんだけどなー」
「うぐぐっ!」
「で、どうよ?」
「よろこんで、おごらせていただきます!」
僕がハハ~と、もなかに頭を下げていると、後ろから、
「あ――っ、いいな、いいな。良かったら、あーしたちもまぜてほしいなー」
「えっ?」
後ろを振り返ってみると。
そこには、パンの袋をぶら下げた佐々木さんの姿が。
その隣には、可藤さんとクウディーさんの姿も見てとれる。
「あたしもサイゼは行ったことないっちゃんねー。やけん、いっぺん行ってみたかー」
「てことで最上くんさ、あーしたちも行っていいよね?」
「えっ、俺。いやいや、おごるのは吉十だから」
「…………」
「だってよ林。最上くんは一緒でもいいみたい。あーしたちジバでいいからさ。……ねっ!」
そんな小首をかしげて可愛く言われたら、断れる男子なんていないと思う。
それよりも、周りから注目を集めているこの状況をなんとかしないと。
とにかく、この三人は目立ってしまうのだ。
あれ、今の僕って意外と冷静だぞ。
ああ、最初に話をもなか(最上)に振られたせいもあるのかな。
そして、しばらく考えた僕は意を決し、
「いや、全部僕がおごるから大丈夫だよ!」
「キャ―――――――――っ!」
「やり―――――――――っ!」
「私にもおごって――――っ!」
しばらく静まり返っていた学食に、ようやく喧騒が戻ってくる。
「それでこそ男だよ1年生。もう少し痩せたら、あたいの彼氏にしてあげる」
「あんた何言ってんの? いったい何人目の彼氏だよ!」
ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ………………
ギャルさまが多いこの学園はほんとノリがいいよね。
「林ってバカ? そんなことは小さい声で言えし」
「すんません」
「やったー! サイゼリヤ、ホイ♪ サイゼリヤ、ホイ♪」
踊っている爆乳さんは置いておくとして、
かくして僕たち5人はサイゼリヤへ行くことになった。
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絵師の管澤捻さんに描いていただきました。
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