この結婚に、恋だの愛など要りません!! ~必要なのはアナタの子種だけです。

若松だんご

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第23話 幸せを抱きしめて。 ♡ (王妃の視点)

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 「それは……まことか!?」

 陛下の言葉に、頷いてみせる。

 「まことでございますわ。今日、産婆にも確認いたしました。今、三月目みつきめだそうです」

 まだ、膨らんでもいないお腹をさすってみせる。

 「春になれば、やや・・が産まれますわ」

 食欲がわかない、気分が悪い。月のものが遅れている。
 夏の終わり、最初は慣れない異国での暮らしと暑さで、疲れが出たのだと思っていた。子は欲しかったけれど、なかなかデキなかったので、それらの症状をつわりだと思わなかったのだ。

 「マリアローザ……」

 寝台に腰かけたまま、陛下に抱き寄せられた。

 「元気な子を産んでくれ」

 「ええ、陛下」

 顔を上げ、陛下を見つめてほほ笑めば、ついばむように口づけられた。
 抱き寄せた腕が、そっとお腹に触れるように回される。

 「女の子がいいな」

 「えっ?」

 「お前に似た、かわいらしい姫。かわいらしくって、利発な女の子がよい」

 陛下の大きな温かい手が、お腹を包む。
 その手に、そっと自分の手を重ねた。

 「わたくしは、陛下によく似た男の子がいいわ。りりしくて、賢く優しい王子。アナタの跡継ぎとして、立派な自慢の息子が欲しいの」

 知らない国に嫁ぎ、何も知らなかった私に愛を教え、受け入れてくれた陛下のような頼りがいのある男の子。そんな子なら、きっとこの先、陛下の跡を継いでも、この国を立派に治めてくれるに違いない。
 この国の未来のためにも、王子が欲しい。

 「そうか。じゃあ、最初はお前によく似た容姿の、賢い王子ってことにしておこうか」

 性別なんてわからない。お腹に宿っていると言われてもピンとこないほど、まだ小さいというのに。

 「そして、二番目の子は、お前に似たかわいい女の子だ。それならいいだろう。ああ、なんなら双子でもいいぞ。オレたちの願いをともに叶えるんだ」

 「まあ……」

 姫が欲しいというところは譲らないのね。思わず、クスクスと声を上げて笑ってしまう。

 「笑ったな」

 ニッと陛下も笑い、再び口づけられる。

 「だが、惜しいな。とうぶんの間はおあずけか」

 「あ……」

 せっかく、最近はたくさん愛してもらえるようになったのに。子がデキてしまった以上、そういうことは慎んだほうがいいと、陛下は判断したようだけど。

 「陛下……、その、夜のことですが……」

 ちょっと自分から切り出すのは、少し恥ずかしい。

 「優しく、深く繋がらなければ大丈夫だと……。その、産婆から聞いております」

 負担のないように、深くは繋がれない。お腹が張ってきたり、痛み、出血があるようなら控えなければいけないが、そうでなければ、問題なく繋がれる。
 日中、診察に訪れた産婆は、そう言っていた。それに、妊娠したからと相手にしなければ、男の方が欲求不満となって、浮気することもあるとも話していた。
 陛下を他の女になんて盗られたくない。愛するのなら、わたくしだけを愛してほしい。
 嫁いできたときは思いもしなかった、ワガママすぎる独占欲を隠しながら伝える。

 「いいのか?」

 「ええ。わたくしも、陛下に愛されたいです」

 顔が熱い。まともに陛下の顔が見れなくて、彼の胸のあたりに視線を落とす。子がデキるようなことをしておいて、今さらとは思うけど、恥ずかしいものは恥ずかしい。

 「マリア……」

 ゆっくりと寝台に倒され、口づけを交わしながら夜着を脱がされる。
 耳からうなじ、首筋へと陛下の唇がたどっていく。その間にも、手は熱を帯び始めた花芽をいじり始める。

 「あ、んんっ、陛下……。あまり、その……」

 刺激しすぎると子宮が収縮する。

 「ああ、すまない」

 戸惑った陛下の手が離れる。

 「今日は、わたくしが陛下を気持ちよくして差し上げますわ」

 以前、オルガから聞いた、陰茎の愛し方。今までにもやったことはあるけれど、今日は、もっとやってさし上げたい。
 寝台に座る陛下の脚の間に顔を近づけ、そそり立った陰茎に手を添える。

 「うっ……」

 軽く握っただけで、陛下の呻き声がこぼれた。
 感じてるのだわ。
 そのことに気をよくして、舌先で、尖端を舐める。尖端だけじゃない、その下のくびれ、ザラッとした筋、睾丸。そのすべてをツツッとなぞり上げる。

 「マリア……、入れてくれないか」

 上体を大きく反らし、手で身体を支えながら陛下がおっしゃった。

 「ええ、たくさん愛しますわね」

 唇をすぼめ、その愛おしい肉茎を口に入れる。口に入れてからも舌の動きは止めない。尖端を突き、くびれたところをグルグルと回すように舐めてあげる。
 グッと奥まで入れてあげるけど、陛下のイチモツは大きすぎて、全部が口に収まらない。だから、根元の方は手でつかんで上下させる。

 「う……あ、マリ、ア……」

 指でその先にある睾丸を撫でると、口の中にある尖端がググッと硬く大きく膨らんだ気がした。

 「マリアッ……、マリアッ!」

 無意識なのだろう。腰がビクビクと震えはじめる。
 感じていらっしゃるのだわ。
 その反応がうれしくて、手と口の動きを速める。
 もっと感じて。もっと気持ちよくなって。

 「うぅ……、ダメだっ、マリアッ!」

 グッと両肩をつかまれ、身を離される。

 「このままでは、お前の口を汚してしまう」

 ハアハアと荒い息のまま告げられた。じっと私を見る目は、情欲に潤んでいるというのに。穢すことを気にしてくださるなんて。

 「では、他の所で愛させてくださいませ」

 スルリと身をかわし、寝台から降りて膝をつく。目の前には、滾ったままの陛下の陰茎。
 それを、胸の間に挟んで、上下にこすってみる。

 「あ、なんて……ことを、マリアッ!」

 再び訪れた快楽に、陛下が身体を震わせた。

 赤黒い肉棒が、熱く硬くなっていくのを胸の皮膚から感じる。

 「いけませんか?」

 「いや、悪くない。最高だ……」

 両手で胸を持ち上げ、グイグイと押しつける。胸を動かすたびに、谷間から見える尖端。それをチュッと口づける。

 「う……あ、クッ!」

 叫びと同時に、熱水のような精液が噴き出す。
 ビュクビュクと噴き出したそれを、私の胸から肩、顔にネットリと浴びせられた。

 「……すまない。ガマンが出来なかった」

 すべてを吐き出してから、陛下が謝った。申し訳なさそうに敷布で優しく拭き取っていく。

 「構いませんわ。それだけ、わたくしの身体で気持ちよくなったということでしょう?」

 激しく交われない分、こうして別のことで感じてくださるのは、正直うれしい。

 「風呂を用意させよう」

 恥ずかしかったのか、陛下がツイッと私から目をそらして立ち上がる。
 すぐに用意された湯船には、二人で入って、精液で汚れた身体を、陛下が優しく洗ってくださった。

 「魔性の女に犯された気分だ」

 ボソリと呟かれた、陛下の言葉。
 陛下を私の虜にしている。そういう意味かしら。
 だとしたら、女として最高の誉め言葉ね。

*     *     *     *

 翌朝、国王みずから、王妃が懐妊したことを国中に発表した。
 長きにわたった戦争を、勝利という形で終結させた賢王の跡継ぎが出来たことに、国民は己のことのように喜んだ。王妃が嫁いできたことで、自分たちへの新たな課税がなくなったことも知っている。誰もが、二人の子が生まれるのを、春になるのを待ち遠しく思っていた。

 ……一部の人間を除いて。
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