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第27話 この結婚に、恋も愛も必要です。 ♡ (王妃の視点)
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「よくがんばったな、マリア」
横たわるわたくしの額に張りついた髪を、そっと陛下が払ってくださった。
「元気な男の子だ」
「ええ。アナタのご要望通り、わたくしに似た黒髪の男の子よ」
先ほどから、元気な産声が聞こえている。
火事から逃げ出す際、破水してしまったわたくしは、そのまま出産となってしまった。焼け残った王宮、急遽用意された部屋での慌ただしい出産ではあったが、無事に子を産むことが出来た。
予定より少し早く生まれてしまったから心配していたけど、あの産声を聴く限り、問題はなさそうだ。
「陛下、それとオルガは……、オルガはどうなりましたか?」
出産のあいだ、ずっと気になっていた。あの火事で、彼女を助けてくれと訴えたけれど。今もこうして姿を見せないことに不安を覚える。
「あー、あの侍女な」
…………? どうしたのかしら。えらく歯切れの悪い言葉が気になる。
「ああ、ケガはしているが、たいしたことないから、それは安心していい。ルシアンが無事保護した」
緊張していたわたくしをほぐすように、クシャッと髪を撫でられた。
「ただな……、ちょっと、なんていうのか。しばらくは、こちらに顔を出すことは、ない、と思う……」
陛下が、あさっての方向を見てポリポリと頬を掻く。
その顔の赤さから、なんとなく察する。
まあ、あの二人も久々の再会でしょうし。この場にオルガがいないことに、少し寂しさを覚えるけど。静かにそっとしておきましょう。
しばらくすると、沐浴をすませ、キレイな産着をまとった息子を、産婆が連れてきた。
「おめでとうございます」
陛下が、ぎこちなく産婆から子を受け取る。子は、意外なほど静かに抱かれていた。
「……小さいな。壊してしまいそうだ」
「まあ。お気をつけくださいませ」
その緊張した面持ちに、笑みがこぼれる。
「陛下、お子に名を。名を授けてくださいませ」
わたくしの言葉に、陛下が子を抱いたまま窓辺に近づく。
「……レオナール。この国を護る、強き獅子となれ」
窓から差し込んだ日の光が、掲げられた赤子を照らす。
父から子へ。それは、生まれたばかりの息子への祝福の光。
「リオネルさま……」
「こんな素晴らしい息子を納めてくれた王妃には、対価として、なにを支払えばよいかな? 商人どの」
ふり返った陛下が、茶目っ気タップリに問うた。
あの初夜のことを話しているんだわ。
「では、陛下の愛を。対価として、陛下の愛をお支払いくださいませ」
「いいだろう。元気になったら、イヤと言うほど支払ってやろう」
次は、姫を納めてもらわねばならないからな。
陛下がそっと身を寄せ、わたくしに口づける。わたくしとの間に挟まれる形になった息子レオナールが、また元気よく泣き声をあげた。
* * * *
王子、レオナールの誕生の報は、瞬く間に王国内に広まり、各地から歓びの声が上がった。
王子の外祖父となったメディーナ家の当主は、待望の孫の誕生に、5万ポンドの祝い金を快く出してきた。これには、財務大臣も目を回しそうなほど驚き、レオナールは、金の匙を咥えて生まれてきた王子として人々に歓迎された。
そして、あの王宮の火事騒動の主犯が逮捕される。
王妃を亡き者にしようとする、一部の貴族たち。彼らにしてみれば、金にものを言わせて王妃の座を奪い取ったマリアローザが許せなかったらしい。
下賤の出の王妃。そのような者の血を、伝統ある王家に入れたくない。殺害の動機は利己的で排他的。ロシュブールで不穏な動きをみせたのも彼らで、国王を王妃から引き離し、その間に王妃を殺害する作戦だったようだ。
国王リオネルは、捕らえた彼らを身分剥奪の上、国外追放とした。王妃殺害を企てたのだから、もっと重い量刑にしてもいいぐらいだったが、王子誕生という慶事があったため、恩赦ということで、罪が一つ軽くなることになった。
それに、この国に富をもたらす王妃を殺害しようなどという企ては、彼女によって救われた国民が許すはずもない。追放された貴族は民衆からも嫌われ、二度と祖国の土を踏むことは出来ないだろう。
国王と王妃は、戦争疲弊した国を建て直すため、日々尽力した。
食糧難にあえぐ民衆には、食糧庫を開き、その飢えを癒した。王妃の実家という後ろ盾がある以上、国民に無理な税金が課されることはなかった。
その上、商いにも精通してた王妃は、自国の産業にも力を入れ、のちに世界的有名となる焼き物、ロシュブール焼きの工房を設立し、国の発展に大きく寄与した。真っ白な軟質磁器に濃紺色の釉薬を塗り、花や鳥などの金彩文様を施すロシュブール焼きは、その繊細さと豪華さが人気となる。
後世において、釉薬の濃紺色は「ブリュ・ド・ロワ」国王の青と呼ばれ、数少ない真紅の釉薬は「ローズ・ド・レーネ」王妃のバラという名がつけられている。
その焼き物の素晴らしい色彩を見るたびに、人々は国王夫妻が琴瑟相和す仲であったことを語り継ぐ。長子レオナールに次いで、二男三女を残した夫妻は、王家が後の時代の革命で滅亡し、王政がなくなった時代になっても、国民の人気が衰えることはなかった。
良王リオネルと、金の王妃マリアローザ。二人の姿は、現代でも紙幣に描かれ、今日でも目にすることが出来る。
* * * *
「痛く……ないか?」
「ええ、平気よ」
寝台に仰向けに横たわるリオネルの上に、わたくしが跨る。
膝立ちの状態からゆっくりと腰を落としてゆく。
「あっ、ああ……、んあっ、あ……」
引き締まった彼のお腹に手をついて、膣に少しづつ陰茎を呑み込む。
レオノールの出産から二か月。まだちょっと怖い部分もあるから無理はしない。それでなくても、リオネルのイチモツは長大で、全部呑みこむのは難しい。
「少し、動いてくれないか」
頑張って膣に収めると、かすかにリオネルが腰を揺らした。
「やって……みるわ」
挿れただけでも気持ちいいけど、動かせばもっと気持ちいいことを知っている。
ゆっくりと腰を上げ、もう一度腰を下ろす。
「んっ、あっ、ああんっ……」
ギチッと収まったそれが、膣壁を巻き込んで排泄されるような感覚。そしてまたそれがズブズブと沈み、膣壁を押し返すように存在を主張する。そのたびに膣からはグチュ、ヌチュッと淫猥な音がして、あふれた蜜が掻き出され彼の陰茎に沿って流れ落ちていく。
これ、気持ちいい……。
目を閉じ、膣から感じる快楽を全身で味わう。腰を落とすと、彼の陰茎が最奥の肉を押し上げ、重い振動のように、身体に響いてくる。
ここ、出産を経験すると気持ちよくなる場所って、オルガが言っていたところだわ。子を産んだ女性へのご褒美のような場所。
「あっ、これ、これいいっ……!」
その重い快楽を何度も味わいたくて、必死に腰を上下させる。上下させるだけじゃない。前後に揺らしてみたり、弧を描くように腰を動かしたり。
うっかりすれば、その気持ちよさに、意識が吹き飛びそうになる。
「気持ちいいのか? マリア」
「ええ、あっ、いいっ、あっ、ああっ、ダメッ、リオネル……ッ!」
大地を揺らすように、リオネルが腰を突き上げてきた。自分の動きだけでも感じているのに、激しく腰を打ちつけられれば、それだけでどうにかなってしまう。
「あ、いや、ダメッ、い、あ……」
リオネルの体の上、嵐に遭った小舟のように揺れていたわたくしの腰を掴まれる。ゴチュゴチュと先端が奥にぶつかり、動くたびにグポグポと卑猥な音をあげる。混ぜられ滴り落ちた愛液は、彼の陰茎を伝い、リネンへと流れ落ちていく。
「あっ、いあっ……、イクッ……!」
与えられた快絶に耐えられず、声を上げて身体をのけぞらせる。崖から突き落とされたような感覚のあと、ふわりと身体が浮き上がり羽根で包まれたような幸福感。
「あっ、ああ……」
「イッたな、マリア」
倒れそうなわたくしの身体を支えて、リオネルが身を起こす。
満足そうに微笑みながら、チュッと首筋に口づけを落とされた。
口づけは、そのまま胸のふくらみをなぞり、その頂へと続く。
「あっ、お乳が、出ちゃう……」
吸い上げられれば気持ちいい。だけど、今のわたくしの胸はレオナールのための乳が含まれている。
「いいさ。オレも一度飲んでみたかったんだ」
「あっ、やあっ……」
ペロペロと舐められ、歯を立てずに吸い上げられれば、それだけで乳があふれ出す。繋がったままの膣は、またキュウキュウと収縮を始める。
「美味いな。これをレオナールにだけ飲ませるのは、もったいない」
散々飲み干した後、リオネルが腰を動かし始めた。
「あっ、あっ、またっ、ああっ、いっ、いいっ……!!」
最初は小さな揺れだった動きは、いつの間にか下から突き上げるような、大胆な動きに変わっていった。
「イキそうか? マリアッ」
「え、ええっ、ああっ、また、ああっ……」
快楽に押し流されそうになり、彼の首にしがみつく。さっきまで舐められていた胸が押しつぶされこすられ、新たな快感が全身を貫く。
「マリアッ……」
お尻をつかまれ持ち上げられると、そのまま後ろに押し倒された。
「オレも、お前のなかで果てたい。お前のその蕩けた顔を見ながらっ……!」
「ええ、リオネルさま、一緒に、一緒にぃ……!」
「ああ。イクときは一緒だ、マリアッ!」
伸ばした両手に、リオネルが手を絡め寝台に押しつける。ガツガツと穿たれたその勢いに、彼の汗とわたくしの蜜がはじけ飛ぶ。
荒い呼吸。止まらない嬌声。グチュ、ズチュッと愛液と先走りの混じった粘ついた音が部屋に響く。濃密な匂い。淫らな熱。
「いっ、あっ、ああっ、リオネルッ、ああっ……!」
「マリアッ、マリアッ……!」
ひときわ大きく打ちつけられ、噴き出した熱い飛沫が、激しく収縮をくり返す膣を埋めてゆく。飛沫とともに与えられた快感が体の奥から弾けて身体中を駆け巡る。
「あっ、ああっ……」
ガクガクと震えるわたくしの身体。つま先までピンッと張り詰めこわばる。
「マリア」
そんな身体をギュッと力強く抱きしめてくれるリオネル。熱く汗ばんだ身体から、彼の愛が伝わってくる。
高ぶった心が治まっても、繋がりは解かないまま見つめ合い、微笑み、口づけを交わす。
そうすることで、身体だけじゃなく、心も彼で満たされていく。彼が教えてくれた、愛されることの悦び。愛することの幸せ。
「愛してる、マリア」
――結婚に、愛も恋も要らない?
そんなことはないわ。
今ならそう言える。
彼の愛と、彼の子ども。それと彼自身。
それが、今のわたくしの宝物。なくてはならないわたくしのすべて。
「わたくしもです、リオネルさま」
微笑み、そう伝えると、リオネルが再び腰を動かし始める。
彼が再び与えてくれるであろう幸せに、わたくしはウットリと身を委ねた。
横たわるわたくしの額に張りついた髪を、そっと陛下が払ってくださった。
「元気な男の子だ」
「ええ。アナタのご要望通り、わたくしに似た黒髪の男の子よ」
先ほどから、元気な産声が聞こえている。
火事から逃げ出す際、破水してしまったわたくしは、そのまま出産となってしまった。焼け残った王宮、急遽用意された部屋での慌ただしい出産ではあったが、無事に子を産むことが出来た。
予定より少し早く生まれてしまったから心配していたけど、あの産声を聴く限り、問題はなさそうだ。
「陛下、それとオルガは……、オルガはどうなりましたか?」
出産のあいだ、ずっと気になっていた。あの火事で、彼女を助けてくれと訴えたけれど。今もこうして姿を見せないことに不安を覚える。
「あー、あの侍女な」
…………? どうしたのかしら。えらく歯切れの悪い言葉が気になる。
「ああ、ケガはしているが、たいしたことないから、それは安心していい。ルシアンが無事保護した」
緊張していたわたくしをほぐすように、クシャッと髪を撫でられた。
「ただな……、ちょっと、なんていうのか。しばらくは、こちらに顔を出すことは、ない、と思う……」
陛下が、あさっての方向を見てポリポリと頬を掻く。
その顔の赤さから、なんとなく察する。
まあ、あの二人も久々の再会でしょうし。この場にオルガがいないことに、少し寂しさを覚えるけど。静かにそっとしておきましょう。
しばらくすると、沐浴をすませ、キレイな産着をまとった息子を、産婆が連れてきた。
「おめでとうございます」
陛下が、ぎこちなく産婆から子を受け取る。子は、意外なほど静かに抱かれていた。
「……小さいな。壊してしまいそうだ」
「まあ。お気をつけくださいませ」
その緊張した面持ちに、笑みがこぼれる。
「陛下、お子に名を。名を授けてくださいませ」
わたくしの言葉に、陛下が子を抱いたまま窓辺に近づく。
「……レオナール。この国を護る、強き獅子となれ」
窓から差し込んだ日の光が、掲げられた赤子を照らす。
父から子へ。それは、生まれたばかりの息子への祝福の光。
「リオネルさま……」
「こんな素晴らしい息子を納めてくれた王妃には、対価として、なにを支払えばよいかな? 商人どの」
ふり返った陛下が、茶目っ気タップリに問うた。
あの初夜のことを話しているんだわ。
「では、陛下の愛を。対価として、陛下の愛をお支払いくださいませ」
「いいだろう。元気になったら、イヤと言うほど支払ってやろう」
次は、姫を納めてもらわねばならないからな。
陛下がそっと身を寄せ、わたくしに口づける。わたくしとの間に挟まれる形になった息子レオナールが、また元気よく泣き声をあげた。
* * * *
王子、レオナールの誕生の報は、瞬く間に王国内に広まり、各地から歓びの声が上がった。
王子の外祖父となったメディーナ家の当主は、待望の孫の誕生に、5万ポンドの祝い金を快く出してきた。これには、財務大臣も目を回しそうなほど驚き、レオナールは、金の匙を咥えて生まれてきた王子として人々に歓迎された。
そして、あの王宮の火事騒動の主犯が逮捕される。
王妃を亡き者にしようとする、一部の貴族たち。彼らにしてみれば、金にものを言わせて王妃の座を奪い取ったマリアローザが許せなかったらしい。
下賤の出の王妃。そのような者の血を、伝統ある王家に入れたくない。殺害の動機は利己的で排他的。ロシュブールで不穏な動きをみせたのも彼らで、国王を王妃から引き離し、その間に王妃を殺害する作戦だったようだ。
国王リオネルは、捕らえた彼らを身分剥奪の上、国外追放とした。王妃殺害を企てたのだから、もっと重い量刑にしてもいいぐらいだったが、王子誕生という慶事があったため、恩赦ということで、罪が一つ軽くなることになった。
それに、この国に富をもたらす王妃を殺害しようなどという企ては、彼女によって救われた国民が許すはずもない。追放された貴族は民衆からも嫌われ、二度と祖国の土を踏むことは出来ないだろう。
国王と王妃は、戦争疲弊した国を建て直すため、日々尽力した。
食糧難にあえぐ民衆には、食糧庫を開き、その飢えを癒した。王妃の実家という後ろ盾がある以上、国民に無理な税金が課されることはなかった。
その上、商いにも精通してた王妃は、自国の産業にも力を入れ、のちに世界的有名となる焼き物、ロシュブール焼きの工房を設立し、国の発展に大きく寄与した。真っ白な軟質磁器に濃紺色の釉薬を塗り、花や鳥などの金彩文様を施すロシュブール焼きは、その繊細さと豪華さが人気となる。
後世において、釉薬の濃紺色は「ブリュ・ド・ロワ」国王の青と呼ばれ、数少ない真紅の釉薬は「ローズ・ド・レーネ」王妃のバラという名がつけられている。
その焼き物の素晴らしい色彩を見るたびに、人々は国王夫妻が琴瑟相和す仲であったことを語り継ぐ。長子レオナールに次いで、二男三女を残した夫妻は、王家が後の時代の革命で滅亡し、王政がなくなった時代になっても、国民の人気が衰えることはなかった。
良王リオネルと、金の王妃マリアローザ。二人の姿は、現代でも紙幣に描かれ、今日でも目にすることが出来る。
* * * *
「痛く……ないか?」
「ええ、平気よ」
寝台に仰向けに横たわるリオネルの上に、わたくしが跨る。
膝立ちの状態からゆっくりと腰を落としてゆく。
「あっ、ああ……、んあっ、あ……」
引き締まった彼のお腹に手をついて、膣に少しづつ陰茎を呑み込む。
レオノールの出産から二か月。まだちょっと怖い部分もあるから無理はしない。それでなくても、リオネルのイチモツは長大で、全部呑みこむのは難しい。
「少し、動いてくれないか」
頑張って膣に収めると、かすかにリオネルが腰を揺らした。
「やって……みるわ」
挿れただけでも気持ちいいけど、動かせばもっと気持ちいいことを知っている。
ゆっくりと腰を上げ、もう一度腰を下ろす。
「んっ、あっ、ああんっ……」
ギチッと収まったそれが、膣壁を巻き込んで排泄されるような感覚。そしてまたそれがズブズブと沈み、膣壁を押し返すように存在を主張する。そのたびに膣からはグチュ、ヌチュッと淫猥な音がして、あふれた蜜が掻き出され彼の陰茎に沿って流れ落ちていく。
これ、気持ちいい……。
目を閉じ、膣から感じる快楽を全身で味わう。腰を落とすと、彼の陰茎が最奥の肉を押し上げ、重い振動のように、身体に響いてくる。
ここ、出産を経験すると気持ちよくなる場所って、オルガが言っていたところだわ。子を産んだ女性へのご褒美のような場所。
「あっ、これ、これいいっ……!」
その重い快楽を何度も味わいたくて、必死に腰を上下させる。上下させるだけじゃない。前後に揺らしてみたり、弧を描くように腰を動かしたり。
うっかりすれば、その気持ちよさに、意識が吹き飛びそうになる。
「気持ちいいのか? マリア」
「ええ、あっ、いいっ、あっ、ああっ、ダメッ、リオネル……ッ!」
大地を揺らすように、リオネルが腰を突き上げてきた。自分の動きだけでも感じているのに、激しく腰を打ちつけられれば、それだけでどうにかなってしまう。
「あ、いや、ダメッ、い、あ……」
リオネルの体の上、嵐に遭った小舟のように揺れていたわたくしの腰を掴まれる。ゴチュゴチュと先端が奥にぶつかり、動くたびにグポグポと卑猥な音をあげる。混ぜられ滴り落ちた愛液は、彼の陰茎を伝い、リネンへと流れ落ちていく。
「あっ、いあっ……、イクッ……!」
与えられた快絶に耐えられず、声を上げて身体をのけぞらせる。崖から突き落とされたような感覚のあと、ふわりと身体が浮き上がり羽根で包まれたような幸福感。
「あっ、ああ……」
「イッたな、マリア」
倒れそうなわたくしの身体を支えて、リオネルが身を起こす。
満足そうに微笑みながら、チュッと首筋に口づけを落とされた。
口づけは、そのまま胸のふくらみをなぞり、その頂へと続く。
「あっ、お乳が、出ちゃう……」
吸い上げられれば気持ちいい。だけど、今のわたくしの胸はレオナールのための乳が含まれている。
「いいさ。オレも一度飲んでみたかったんだ」
「あっ、やあっ……」
ペロペロと舐められ、歯を立てずに吸い上げられれば、それだけで乳があふれ出す。繋がったままの膣は、またキュウキュウと収縮を始める。
「美味いな。これをレオナールにだけ飲ませるのは、もったいない」
散々飲み干した後、リオネルが腰を動かし始めた。
「あっ、あっ、またっ、ああっ、いっ、いいっ……!!」
最初は小さな揺れだった動きは、いつの間にか下から突き上げるような、大胆な動きに変わっていった。
「イキそうか? マリアッ」
「え、ええっ、ああっ、また、ああっ……」
快楽に押し流されそうになり、彼の首にしがみつく。さっきまで舐められていた胸が押しつぶされこすられ、新たな快感が全身を貫く。
「マリアッ……」
お尻をつかまれ持ち上げられると、そのまま後ろに押し倒された。
「オレも、お前のなかで果てたい。お前のその蕩けた顔を見ながらっ……!」
「ええ、リオネルさま、一緒に、一緒にぃ……!」
「ああ。イクときは一緒だ、マリアッ!」
伸ばした両手に、リオネルが手を絡め寝台に押しつける。ガツガツと穿たれたその勢いに、彼の汗とわたくしの蜜がはじけ飛ぶ。
荒い呼吸。止まらない嬌声。グチュ、ズチュッと愛液と先走りの混じった粘ついた音が部屋に響く。濃密な匂い。淫らな熱。
「いっ、あっ、ああっ、リオネルッ、ああっ……!」
「マリアッ、マリアッ……!」
ひときわ大きく打ちつけられ、噴き出した熱い飛沫が、激しく収縮をくり返す膣を埋めてゆく。飛沫とともに与えられた快感が体の奥から弾けて身体中を駆け巡る。
「あっ、ああっ……」
ガクガクと震えるわたくしの身体。つま先までピンッと張り詰めこわばる。
「マリア」
そんな身体をギュッと力強く抱きしめてくれるリオネル。熱く汗ばんだ身体から、彼の愛が伝わってくる。
高ぶった心が治まっても、繋がりは解かないまま見つめ合い、微笑み、口づけを交わす。
そうすることで、身体だけじゃなく、心も彼で満たされていく。彼が教えてくれた、愛されることの悦び。愛することの幸せ。
「愛してる、マリア」
――結婚に、愛も恋も要らない?
そんなことはないわ。
今ならそう言える。
彼の愛と、彼の子ども。それと彼自身。
それが、今のわたくしの宝物。なくてはならないわたくしのすべて。
「わたくしもです、リオネルさま」
微笑み、そう伝えると、リオネルが再び腰を動かし始める。
彼が再び与えてくれるであろう幸せに、わたくしはウットリと身を委ねた。
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