空手馬鹿の俺が転生したら規格外の治癒士になっていた 〜筋力Eのひ弱少年治癒士が高みを目指す!?〜

くまみ

文字の大きさ
2 / 68
前編 空手馬鹿、異世界転生!〜チート発動!?〜

第二話 ここは異世界RPG?

しおりを挟む
 俺は見知らぬベッドの上で目を覚ました。

 (あれ?ここはどこだ?見た事もない部屋だ……)

 「ノ、ノエル!ノエル!目を覚ましたのね、良かった!母さん心配したんだから!」

 (ん?誰だ?……)ノエルはキョトンとした。

 「ノエル!良かった!」母さんと言った女性は泣き出した。

 「ノエル!本当に良かった!奇跡だ!」見知らぬ男性が満身の笑顔で手を組み合わせて天井を仰いでいた。

 (???ノエルって誰だ?俺は羅門、五里羅門だぞ??)と、ノエルは思いつつ、やはりキョトンとするしか出来なかった。

 「す、すんません、あ、あの……誰っすか?あんたも?」ノエルは恐る恐る口を開いた。

 「お、おい、ノエル!母さんと父さんを忘れたのか??それになんだその変な言葉使いは!」

 (えっ?俺のお袋、親父ってこんなやつらじゃねぇぞ!!誰だお前ら?だいたい顔だって服装だって違うし)

 (それに、どう見たって俺よりも歳下じゃねぇか!)と、ノエルは思った。

 そしてノエルは自分の手のひらを見た。

 「おぉぉ!お、俺の手小さくなっていない??」

 (どうしてだ?俺の手はゴツゴツしたグローブみたいだったはずなのに……なぜか柔らかい小さな手になっている……)と、ノエルは神妙に考え込む。

 「ノエルどうしたの?母さんと父さんがわからないの?手が小さくなったってどういう事?」セリア(母)は喜んだのも束の間、心配そうな面持ちで泣きながらノエルの顔を覗き込んだ。

 「セリア心配するな、確かに変だがあれだけの事があったんだ、ノエルも混乱しているだけだろう……少し寝かせてやらないとな」

 「そ、そうよねあなた……ノエルごめんなさい、温かいスープを作ってくるからもう少し眠りなさい!」


 **バタン**    扉が閉まる音がした。


 セリアとオスカー(父)は部屋を後にし、階段を下る足音がする。

 「さて、ここはどこだ?」ノエルは呟いた。

 部屋の作りは木造だが日本ではなくヨーロッパやウエスタンカントリー風。

 いやそれだけじゃなく現代とは違うだいぶ昔、よくいう異世界RPGにでも出てくるような作りの簡素な部屋だ。

 「まるで異世界転生物語のようだ……俺は夢でもみているのか?」

 「俺は確か……そうだ嫌な残業で遅くなって、横断歩道を渡っていたらダンプカーに跳ねられて……そのまま異世界まで吹っ飛ばされたってか?」

 「あっ!あの時、毎日マートで買ったプレミアムデラックスイチゴショートケーキも一緒に吹っ飛んだんだ!高くて買うのに勇気がいったのに……」

 「あぁぁ、俺の残業のご褒美が……」

 「美味かっただろうなぁ、北海道産プレミアム生クリームとあまおうイチゴのコラボレーション……」

 「おっと、そんな事はどうでもいい!ここは本当に夢の中なのか?」ノエルはベッドを抜けて部屋にあった鏡で全身を写した。

 「うぉぉぉぉぉ!どう見ても子供だろ!!顔立ちも日本人じゃない!!」

 ノエルは慌てて窓を開けた。

 二階の窓から見える街の風景は、木造か石やレンガの家ばかり。通り過ぎる人々も中世のヨーロッパではないかと思わせる服装。

 どう見ても冒険者のいそうなRPGの世界だった。

 「世界が違う……俺は本当に転生したのか……」


 **ガタン** 扉が開いた。


 「ノエル、温かいスープよ!お腹空いたでしょう?三日間も寝ていたんだから……」

 「三日!!俺は三日間も寝ていたのか?」


 **ズズズッ** ノエルはスープをすすった。

 「うめぇ!こんなうまいスープは初めてだっ!」

 「そ、そう……良かったわ……でもノエルはマツール茸のスープは好きだったわよね?忘れちゃったの?」(この子ってこんなに食べ方汚かったかしら……汗)セレナは頭の中で一抹の不安がよぎる。

 「えっ?あっ?その……なんだか記憶になくて……」(ヤバい!異世界転生なら転生者ってバレないようにしないと!)と、ノエルは咄嗟に思った。

 「覚えていないの?……ノエル……そうなのね、可哀想に……きっと精霊獣ルナ・グリズリーに襲われた時に頭を打ったショックで記憶をなくしてしまったのね。あんなに大怪我をしたんだもん無理もないわ」セレナはまた泣き出し、ノエルを抱きしめた。

 「温かい……母さん……」ノエルは思わず呟いた。

 (あぁ、そうだ……俺の目の前で女の子たちがデカい熊みたいな獣に襲われていたんだった)

 (それで俺も思わず加勢したんだっけ)

 (そうしたら俺はその獣にはね飛ばされて、その後の記憶がない……)

 (あの女の子たちはどうなったんだろう……?)

 (俺はノエルって奴なのか?じゃあ羅門は?いや俺は死んだのか?何だか訳がわからない……)

 俺は色々と考えていたが、激しい睡魔に襲われてまた眠りに落ちるのだった。

☆羅門(転生前)→ノエル(転生後)
 
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

異世界ママ、今日も元気に無双中!

チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。 ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!? 目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流! 「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」 おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘! 魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

異世界に転生したので幸せに暮らします、多分

かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。 前世の分も幸せに暮らします! 平成30年3月26日完結しました。 番外編、書くかもです。 5月9日、番外編追加しました。 小説家になろう様でも公開してます。 エブリスタ様でも公開してます。

【完結】ポーションが不味すぎるので、美味しいポーションを作ったら

七鳳
ファンタジー
※毎日8時と18時に更新中! ※いいねやお気に入り登録して頂けると励みになります! 気付いたら異世界に転生していた主人公。 赤ん坊から15歳まで成長する中で、異世界の常識を学んでいくが、その中で気付いたことがひとつ。 「ポーションが不味すぎる」 必需品だが、みんなが嫌な顔をして買っていく姿を見て、「美味しいポーションを作ったらバカ売れするのでは?」 と考え、試行錯誤をしていく…

伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります

竹桜
ファンタジー
 武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。  転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。  

元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~

冒険者ギルド酒場 チューイ
ファンタジー
魔法は奇跡の力。そんな魔法と現在医療の知識と技術を持った俺が異世界でチートする。神奈川県の大和市にある冒険者ギルド酒場の冒険者タカミの話を小説にしてみました。  俺の名前は、加山タカミ。48歳独身。現在、救命救急の医師として現役バリバリ最前線で馬車馬のごとく働いている。俺の両親は、俺が幼いころバスの転落事故で俺をかばって亡くなった。その時の無念を糧に猛勉強して医師になった。俺を育ててくれた、ばーちゃんとじーちゃんも既に亡くなってしまっている。つまり、俺は天涯孤独なわけだ。職場でも患者第一主義で同僚との付き合いは仕事以外にほとんどなかった。しかし、医師としての技量は他の医師と比較しても評価は高い。別に自分以外の人が嫌いというわけでもない。つまり、ボッチ時間が長かったのである意味コミ障気味になっている。今日も相変わらず忙しい日常を過ごしている。 そんなある日、俺は一人の少女を庇って事故にあう。そして、気が付いてみれば・・・ 「俺、死んでるじゃん・・・」 目の前に現れたのは結構”チャラ”そうな自称 創造神。彼とのやり取りで俺は異世界に転生する事になった。 新たな家族と仲間と出会い、翻弄しながら異世界での生活を始める。しかし、医療水準の低い異世界。俺の新たな運命が始まった。  元外科医の加山タカミが持つ医療知識と技術で本来持つ宿命を異世界で発揮する。自分の宿命とは何か翻弄しながら異世界でチート無双する様子の物語。冒険者ギルド酒場 大和支部の冒険者の英雄譚。

処理中です...