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第二章 磋硪
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和也は久しぶりにトレーニングジムに来た。
「そう言えば、古淵さんからベンチプレスを教えてもらえるんだったな」
「あの集団に仲間入りをするのか・・・ちょっと緊張するな・・・」
あの集団とはトレーニングジムの中央にあるベンチプレスコーナーに集まったマッチョ兄貴の集団のことである。
和也はウェアーに着替えてトレーニングルームの入り口で受付を済ませて中に入るとすかさず古淵がやって来た。
「相模さん、待ってましたよ!さあ一緒にやりましょう!」古淵は嬉しそうに話しかけて来た。
古淵は日焼けしていて色が不自然に黒いマッチョでド短髪、笑うと白い歯がキラッと光る。
小さめのタンクトップにやはり小さめのスパッツを履いてピチっとしていた。
遠くにいても一目を置くような、華があるというよりは、ギラギラととにかく目立つと言った方が良いのではないか。
ある種神々しい古淵を見て、和也は圧倒されてしまう。
「派手だなぁ、やっぱりちょっと苦手かも・・・」和也はふと思った。
古淵は和也が苦手と思っているのなどは全く想像していないのだろう。
和也を先導し、トレーニング室の中央壁側にある、ベンチプレスが置いてあるスペースに向かった。
中央に位置したこのスペースは、トレーニング室のどこからでも見えて、一番目を引きつけるとにかく目立つスペースだった。
常にマッチョのガタイ系の兄貴たちがいて、ある程度の筋肉がないと侵入することが許されないような雰囲気を醸し出していた。
一回300円の利用料の公共のスポーツジムでありながら、この一角は聖域と化しているようだった。
今日も7名のマッチョ兄貴たちが、ベンチやらダンベルやらでトレーニングを黙々とやっていた。
「しまった・・・なんで行くって言っちゃったんだろう・・・」
和也はマッチョ兄貴たちが黙々とトレーニングに励む光景を見て、場違いさを感じていた。
古淵は和也を皆の前で紹介した。
この前に更衣室であったメンバー以外にも顔を知らないメンバーがいた。
古淵から紹介されたので、「よろしくお願いします」と、和也は頭を下げた。
二人の若いメンバーは笑顔で会釈してくれたが、他のメンバーはチラッと和也を見て無言て視線をそらす者や、初めから眼中になしのような、手を止めず黙々とトレーニングに励む者もいた。
「うわぁ、怖いここの場所!」
居心地の悪さを感じ和也は今すぐにでも帰りたい衝動に駆られていた。
「相模さん、緊張してるのかな?」古淵は和也の両肩を揉んだ。
その後は古淵はお構いなしに、ドンドンと古淵のペースで話しが進む。
古淵はここのスポーツジムの古株のようで顔がきく。また、古淵はこの筋トレ聖域に集まる一人一人を良く知っているようで声を掛けて動いていた。
和也は古淵の動きが、ここのマッチョたちのまとめ役を買って出ているかのように見えた。
古淵の配慮で和也にベンチプレスを優先的に使わせてくれることになった。
「相模さんベンチプレスは何キロにしますか?」
「いや、でも皆さんが優先で大丈夫ですので・・・」
「大丈夫!みんなにはビギナーには優しくしなさいって言い聞かせていますから・・・」古淵は胸を張って和也に言った。
「それが困るんですよ・・・」和也は思った。
古淵の強引さに断れない雰囲気、和也は仕方なく学生時代からやっていないから30キロと古淵に伝えた。
「相模さんなら50キロから行きましょう!」古淵から50キロを用意されてしまった。
「勝手にもう・・・だったら初めから聞くなよ!うわぁ持ち上がるかな・・・上がんなかったら恥ずかしいじゃん!」和也はため息をつく。
仕方なく和也はベンチに横になった。
すかさず上から古淵が和也を見下ろしている。
和也はバーベルを握った。
「相模さん、ちゃんと支えるから大丈夫です!」古淵は和也の握っている手に近いところのバーベルを上から握ってきた。
何かの拍子で古淵の手が和也の手に触れる。
和也は50キロのベンチプレスをやっとやっと持ち上げて、時間を掛けて10回を3セットやりクタクタになってしまう。
久しぶりに筋肉を使いクタクタになり休んでいた和也に古淵はスポーツドリンクの缶飲料を差し出した。
「古淵さん、いいですよ、本当大丈夫です!ならお金を支払います!」
「いいからいいから、たかがジュースじゃないですか!」古淵は一歩も引かず和也は結局スポーツドリンクをもらうことになってしまった。
仕方なく和也はスポーツドリンクの缶を開けて一口含むが、恐縮のあまり味がよくわからない。
「ただより高い物はない・・・早く帰ろう・・・」和也思う。
和也はスポーツドリンクを飲んで休んでいると、古淵からトレーニングの後に皆で焼肉を食べに行くから一緒に来ないかと誘われた。
夕食の支度があるのでと和也は古淵に丁重に断りスポーツドリンクのお礼を言い、足早にトレーニング室を退室した
和也はその後スーパーに立ち寄った。
スポーツジムでの出来ごとを思い出しながら食材を選ぶ。
こちらの心情はお構いなしに、グイグイと近づいてきた古淵の事を和也は考えた。
「きっと悪気はないのだろうけど・・・でも・・・お節介だとも気が付かないのだろう・・・」
「彼は・・・きっと・・・ゲイなのだろう・・・」
「あんなに体を鍛えて・・・身だしなみにも気を遣って、人にも気を遣って・・・」
「でもどこか寂しげで・・・」
「でも俺のタイプじゃない・・・」
「男だからって男が誰でも好きなわけじゃない、誰にでもやりたいわけじゃない・・・」和也は心の中で思うのだった。
「そう言えば、古淵さんからベンチプレスを教えてもらえるんだったな」
「あの集団に仲間入りをするのか・・・ちょっと緊張するな・・・」
あの集団とはトレーニングジムの中央にあるベンチプレスコーナーに集まったマッチョ兄貴の集団のことである。
和也はウェアーに着替えてトレーニングルームの入り口で受付を済ませて中に入るとすかさず古淵がやって来た。
「相模さん、待ってましたよ!さあ一緒にやりましょう!」古淵は嬉しそうに話しかけて来た。
古淵は日焼けしていて色が不自然に黒いマッチョでド短髪、笑うと白い歯がキラッと光る。
小さめのタンクトップにやはり小さめのスパッツを履いてピチっとしていた。
遠くにいても一目を置くような、華があるというよりは、ギラギラととにかく目立つと言った方が良いのではないか。
ある種神々しい古淵を見て、和也は圧倒されてしまう。
「派手だなぁ、やっぱりちょっと苦手かも・・・」和也はふと思った。
古淵は和也が苦手と思っているのなどは全く想像していないのだろう。
和也を先導し、トレーニング室の中央壁側にある、ベンチプレスが置いてあるスペースに向かった。
中央に位置したこのスペースは、トレーニング室のどこからでも見えて、一番目を引きつけるとにかく目立つスペースだった。
常にマッチョのガタイ系の兄貴たちがいて、ある程度の筋肉がないと侵入することが許されないような雰囲気を醸し出していた。
一回300円の利用料の公共のスポーツジムでありながら、この一角は聖域と化しているようだった。
今日も7名のマッチョ兄貴たちが、ベンチやらダンベルやらでトレーニングを黙々とやっていた。
「しまった・・・なんで行くって言っちゃったんだろう・・・」
和也はマッチョ兄貴たちが黙々とトレーニングに励む光景を見て、場違いさを感じていた。
古淵は和也を皆の前で紹介した。
この前に更衣室であったメンバー以外にも顔を知らないメンバーがいた。
古淵から紹介されたので、「よろしくお願いします」と、和也は頭を下げた。
二人の若いメンバーは笑顔で会釈してくれたが、他のメンバーはチラッと和也を見て無言て視線をそらす者や、初めから眼中になしのような、手を止めず黙々とトレーニングに励む者もいた。
「うわぁ、怖いここの場所!」
居心地の悪さを感じ和也は今すぐにでも帰りたい衝動に駆られていた。
「相模さん、緊張してるのかな?」古淵は和也の両肩を揉んだ。
その後は古淵はお構いなしに、ドンドンと古淵のペースで話しが進む。
古淵はここのスポーツジムの古株のようで顔がきく。また、古淵はこの筋トレ聖域に集まる一人一人を良く知っているようで声を掛けて動いていた。
和也は古淵の動きが、ここのマッチョたちのまとめ役を買って出ているかのように見えた。
古淵の配慮で和也にベンチプレスを優先的に使わせてくれることになった。
「相模さんベンチプレスは何キロにしますか?」
「いや、でも皆さんが優先で大丈夫ですので・・・」
「大丈夫!みんなにはビギナーには優しくしなさいって言い聞かせていますから・・・」古淵は胸を張って和也に言った。
「それが困るんですよ・・・」和也は思った。
古淵の強引さに断れない雰囲気、和也は仕方なく学生時代からやっていないから30キロと古淵に伝えた。
「相模さんなら50キロから行きましょう!」古淵から50キロを用意されてしまった。
「勝手にもう・・・だったら初めから聞くなよ!うわぁ持ち上がるかな・・・上がんなかったら恥ずかしいじゃん!」和也はため息をつく。
仕方なく和也はベンチに横になった。
すかさず上から古淵が和也を見下ろしている。
和也はバーベルを握った。
「相模さん、ちゃんと支えるから大丈夫です!」古淵は和也の握っている手に近いところのバーベルを上から握ってきた。
何かの拍子で古淵の手が和也の手に触れる。
和也は50キロのベンチプレスをやっとやっと持ち上げて、時間を掛けて10回を3セットやりクタクタになってしまう。
久しぶりに筋肉を使いクタクタになり休んでいた和也に古淵はスポーツドリンクの缶飲料を差し出した。
「古淵さん、いいですよ、本当大丈夫です!ならお金を支払います!」
「いいからいいから、たかがジュースじゃないですか!」古淵は一歩も引かず和也は結局スポーツドリンクをもらうことになってしまった。
仕方なく和也はスポーツドリンクの缶を開けて一口含むが、恐縮のあまり味がよくわからない。
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