愛犬とスローライフを楽しもうとしたら女神様に聖女を育てる様に言われました。

竹本りょう

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聖女候補の育成編

03.貨幣価値と馬の尻尾亭

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 外に出ると結構な人通りの道で、ただ一目見て俺のいた世界と違うのは人種で、猫耳や兎耳の獣人だな。

 やや小柄だが筋肉隆々の人間、いやあれがドワーフか。耳の尖った綺麗なのもいて、エルフってやつなのだろう。

 これじゃあ、別世界っていうよりゲームの中の異世界だな。装備も剣や弓など様々な武器や防具を身につけているが、俺の装備より様になってる。

 そんなことを考えているとリョウが目の前に来て、話しかけてきた。

(ご主人様、色々お伝えしたいことがあるので。ゆっくり話ができる宿屋に向かいましょう)

 俺も、今の自分について確かめたいことがあるので、とにかくガインに紹介された馬の尻尾亭に行ってみることにした。

 とはいえ、迷子状態なので人に尋ねながら行く、ついでに貨幣価値のことも聞いてみる。

 大人に聞くと、そんなことも知らないのかと不審がられそうなので、子供達に話しかけてみた。

「あのー、ちょっと尋ねたいことがあるんだけどいいかい」

 子供達が振り返り、その中でも一番年長の子が答えてくれた。

「にーちゃん、これ買ってくれるんならいいよ」

「それなんだい」

「ポーションだよ、剣ぶらさげてて冒険者みたいなのに知らないの」

「いや、まだ冒険者登録してないんだ。田舎から出てきたばかりで。明日行こうと思ってて」

「なら、しょうがないか」

「銀貨3枚と言いたいところだけど、なんか可愛そうだから2枚でいいや」

 なんか、憐れみを受けたのは納得がいかないが、安くなったようでよしとしよう。

 ポーションを買って、貨幣価値を教えてほしいと言ったら驚かれたが、丁寧に教えてくれた。


   小銅貨・・・10円

    銅貨・・・100円

    銀貨・・・1000円

    金貨・・・10000円

   白金貨・・・100000円

   白光貨・・・1000000円(百万円)

   白虹貨・・・10000000円(千万円)


「教えてくれてありがとうね、これから馬の尻尾亭に行くんだけど場所を。教えてくれたらもう一本買うよ」

 小銭入れの中には、銀貨だけでもまだ20枚以上あったので、気が大きくなっていた。

「いや、田舎者価格は一回だけだ銀貨3枚なら案内する」

 なんだよ田舎者って、でも世話になるし適正価格ならしょうがない、払っておこう。

 子供4人に引き連れられ、馬の尻尾亭に着いたのは夕方に近い頃だった。

「はいはいお客さんかいって、なんだお前達かい」

「女将さん、こっちのにーちゃんを案内してきたんだよ」

「警備隊のダインさんから、紹介されて犬も一緒で大丈夫だろうからって言われました」

「ダインに言われて来たのかい、犬もトイレのしつけをしてあれば部屋にあげても大丈夫だよ」

「ワン」

 リョウが大丈夫と言わんばかりに一声吠えた。

「うーんダインの紹介でこの子らの案内か、一泊朝晩食事付きで銀貨2枚銅貨5枚のところ。銀貨2枚で犬の食事も負けておくよ」

 何かとてつもなくサービスされたようで、うれしくなり小銭入れとにらめっこした。

「取りあえず5泊で、それと俺はアームでこの犬はリョウです。」

「いまだと、晩飯に間に合うからアームは食堂で食べておいで、リョウは私についてきな」

 リョウは、ビクッとしてかすかにうなずいたように見えた。

 この女将さん、ただものじゃないな元高レベルの冒険者かと思えて、少し怖かった。

 俺は、案内してくれた子供たちに礼を言い、女将さんに付いていくリョウを横目に見ながら食堂に向かう。

 食堂は、半分ぐらいの客の入りで、空いた席に座るとすぐに、食事が運ばれてくる。

 給仕は猫耳のウェイトレスさんで、その可愛らしさにちょっと嬉しくなってしまう。

 食事は、堅めのパンにコーンスープのようなものに、肉野菜炒めだったが腹も減っていたので、十分満足できた。
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