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【テイラー】レッドブラウンの瞳4
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「母親という立場ではなく、侍女という形でローズミーを世話することになったのだ。だから、親子として扱っていなかった」
ペジリーはローズミーの様子に心配と責任を感じており、妃となる際に一緒にと言い出したが、ローズミーに母親が一緒なんて恥ずかしいと言われ、だったら侍女に徹するということで、世話役をしていた。
「そういうことだったのですね、眼鏡の方は何か関係があるのですか?」
「ペジリーはイオリクの乳母だ」
「なるほど…」
イオリクはペジリーに従っている様子はなかったが、味方であることは確実であった。18年越しに知る事実であった。
「イオリクは、本当に関わっていないのか?」
死には関与していなくとも、僅かでも何か協力をしていたのではないかと、拭えない気持ちを持っていた。
「側近を疑っているのですか?」
「イオリクはペジリーとも、ローズミーとも近い存在だった。何も知らないとは思えない」
テイラーはイオリクは確かに近しい関係ではあったが、ディオエルへの忠誠心はローズミーを超えないということを、ローズミーは分からなくとも、ペジリーは分かっており、告げなかったのではないだろうかと考えていた。
「それは陛下が調べることではありますが、私が知る限りではアイルーンの死には関わっていません」
「だが、アイルーンに辛く当たっていたのは事実だろう?」
「ええ、それは事実ですね」
「イオリクについて興味はないとは思うが、あれは番には否定的な家で育っており、ペジリーが乳母だったこともあって、ローズミーのことも妹のように思っている。私の妃に勧めたのもイオリクだ」
「そうですか…」
ディオエルは前置きをしたように、イオリクの事情は関係ない。そして、興味もないだろうとは思ったが、一応伝えて置くべきだと思った。
「辛い思いをさせて、申し訳なかった」
「それはアイルーンが生きていたら言うべき言葉でしょう。私に言っても仕方のないことです」
「そうだな…」
何をしても取り返しのつかないのが命であり、テイラーに謝って、アイルーンに謝った気になってはならないとディオエルは自らを戒めた。
「でも、生まれて来なかったあの子には謝罪と、今度は優しい世界に生まれて欲しいと願い続けてください」
「っ」
そう話すテイラーは母親の顔をしており、ディオエルは思わず涙が込み上げそうになった。出産はしていなくとも、アイルーンは既に母親だったのだと、実感した瞬間であった。
「分かった、約束する」
アイルーンとともに消えた命は、ローズミーの子と違って、見ることも触れることもなかったために、考えることはあっても、謝罪をすることはなかった。
これからは謝罪と、次の人生が素晴らしいものであるように願おうと誓った。
「あの者たちは、アイルーンは血に毒を持っていたことを、運が悪かったと思うことでしょう」
「そんなことは言わせない」
「アイルーンも運が良かったなどとは思いませんが、アイルーン・デリアは自らの血で、死に関わった人間を罰することが出来たのは僥倖でございました」
勝手に血を抜かれていただけではあるが、これまでもこれからもアイルーンの血が毒だったことによって、苦しめることが出来る。
「アイルーンが復讐していると、いうことか…」
唸るような声で、ルーベンスが呟いた。
「アイルーンが望んだわけではなく、図らずしもではありますが、少し救われた気持ちにはなるのではないでしょうか」
「そうだな…この血を持って、特に良いことはなかったが…そうだな。カーズ医師だったか?」
「はい?」
「アイルーンの血なら、デリア侯爵家に保管している物がある」
「そうなのですか」
カーズ医師もだが、ディオエルも驚いた。
テイラーは驚いておらず、当然だが知っていたのだと理解した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
17時もお読みいただきありがとうございます。
同時刻から「あなたの愛は今どこにありますか」という、
あまり長くならない予定の新作を投稿しております。
込み入った話ではなく、捻くれた話になっておりますので、
よろしければ…よろしくお願いいたします。
ペジリーはローズミーの様子に心配と責任を感じており、妃となる際に一緒にと言い出したが、ローズミーに母親が一緒なんて恥ずかしいと言われ、だったら侍女に徹するということで、世話役をしていた。
「そういうことだったのですね、眼鏡の方は何か関係があるのですか?」
「ペジリーはイオリクの乳母だ」
「なるほど…」
イオリクはペジリーに従っている様子はなかったが、味方であることは確実であった。18年越しに知る事実であった。
「イオリクは、本当に関わっていないのか?」
死には関与していなくとも、僅かでも何か協力をしていたのではないかと、拭えない気持ちを持っていた。
「側近を疑っているのですか?」
「イオリクはペジリーとも、ローズミーとも近い存在だった。何も知らないとは思えない」
テイラーはイオリクは確かに近しい関係ではあったが、ディオエルへの忠誠心はローズミーを超えないということを、ローズミーは分からなくとも、ペジリーは分かっており、告げなかったのではないだろうかと考えていた。
「それは陛下が調べることではありますが、私が知る限りではアイルーンの死には関わっていません」
「だが、アイルーンに辛く当たっていたのは事実だろう?」
「ええ、それは事実ですね」
「イオリクについて興味はないとは思うが、あれは番には否定的な家で育っており、ペジリーが乳母だったこともあって、ローズミーのことも妹のように思っている。私の妃に勧めたのもイオリクだ」
「そうですか…」
ディオエルは前置きをしたように、イオリクの事情は関係ない。そして、興味もないだろうとは思ったが、一応伝えて置くべきだと思った。
「辛い思いをさせて、申し訳なかった」
「それはアイルーンが生きていたら言うべき言葉でしょう。私に言っても仕方のないことです」
「そうだな…」
何をしても取り返しのつかないのが命であり、テイラーに謝って、アイルーンに謝った気になってはならないとディオエルは自らを戒めた。
「でも、生まれて来なかったあの子には謝罪と、今度は優しい世界に生まれて欲しいと願い続けてください」
「っ」
そう話すテイラーは母親の顔をしており、ディオエルは思わず涙が込み上げそうになった。出産はしていなくとも、アイルーンは既に母親だったのだと、実感した瞬間であった。
「分かった、約束する」
アイルーンとともに消えた命は、ローズミーの子と違って、見ることも触れることもなかったために、考えることはあっても、謝罪をすることはなかった。
これからは謝罪と、次の人生が素晴らしいものであるように願おうと誓った。
「あの者たちは、アイルーンは血に毒を持っていたことを、運が悪かったと思うことでしょう」
「そんなことは言わせない」
「アイルーンも運が良かったなどとは思いませんが、アイルーン・デリアは自らの血で、死に関わった人間を罰することが出来たのは僥倖でございました」
勝手に血を抜かれていただけではあるが、これまでもこれからもアイルーンの血が毒だったことによって、苦しめることが出来る。
「アイルーンが復讐していると、いうことか…」
唸るような声で、ルーベンスが呟いた。
「アイルーンが望んだわけではなく、図らずしもではありますが、少し救われた気持ちにはなるのではないでしょうか」
「そうだな…この血を持って、特に良いことはなかったが…そうだな。カーズ医師だったか?」
「はい?」
「アイルーンの血なら、デリア侯爵家に保管している物がある」
「そうなのですか」
カーズ医師もだが、ディオエルも驚いた。
テイラーは驚いておらず、当然だが知っていたのだと理解した。
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17時もお読みいただきありがとうございます。
同時刻から「あなたの愛は今どこにありますか」という、
あまり長くならない予定の新作を投稿しております。
込み入った話ではなく、捻くれた話になっておりますので、
よろしければ…よろしくお願いいたします。
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