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婚約者との時間
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ルイフォードは、父が私に任せなさいと言うので、既にキャリーヌはもちろん、ソアリ伯爵家のことは無視することにした。
手紙が来ても、今までは返事はしないが、一応読んでいた。だが、今は読まずに父に届けるようにして貰っている。
それよりも、ベルアンジュとの時間を大事にしたいからであった。
母も最近は、ベルアンジュに食べ物に制限はないと聞いて、お茶やジュース、お菓子や果物を、ルイフォードとベルアンジュに届けてくれるようになった。
今更ながら、親らしいことを始めたようだが、ルイフォードはベルアンジュが嬉しそうなので、受け入れることにした。
ルイフォードは騎士団にも所属しているが、侯爵家の仕事もあるので、午前は騎士団へ、午後は侯爵家の仕事をしている。
午後はルイフォードとベルアンジュは、執務室にいる。
「具合はどうだい?」
「はい、大丈夫です」
ベルアンジュは、貧血が酷くなって、一時薬を止めていたが、また別の薬と併用して、再開することになった。
教育は既に止めていたが、ベルアンジュは特にしたいこともない。手持無沙汰であるため、ルイフォードの執務室で、仕事を手伝っていた。
NN病であるからこそ、顔色が少し悪いだけで変わらないように見える。
「翻訳が出来ました」
「ありがとう」
ベルアンジュは図書館で勉強していただけあって、教わってはいないので、話すことは出来ないが、翻訳は出来る。
ルイフォードはますます、いい妻にもなったはずだと思うと、苦しくなった。それでも希望を持ちながら、今を大事に生きようと覚悟を決めた。
「身体は大丈夫か?」
「はい、座っていれば大丈夫です。まだ私も、役に立てて嬉しいです」
「そうか、じゃあ、これも頼めるか?」
「はい」
ベルアンジュは追加の書類を笑顔で受け取り、再び翻訳に取り掛かった。リランダ医師にも相談したが、やれることがあるということは気持ちが安定するからと、勧められている。
リランダ医師にも勿論、体外受精のことは話している。病院を借りるためにも、ベルアンジュの身体のこともあるので、理解が必要であった。
医師として手放しで、素晴らしいとは言えないが、ベルアンジュの希望になるならばと納得してくれた。
ベルーナからは無事に着き、家族で暮らせる喜びが書かれた手紙を貰っていた。ベルアンジュは時折、複雑そうな表情はしていたが、納得しているようだった。
そして、ルイフォード宛てには、一度目の体外受精を行ったことが書かれていた。まだ成功したかどうかは、2週間くらい掛かるそうだ。
成功しても、ベルーナはこちらに戻って来ることは出来ないが、ベルアンジュはどんな気持ちになるのかと不安はあるが、成功して欲しいと願っている。
そして…1ヶ月後に、まだ油断は出来ないが、成功したかもしれないとルイフォード宛てにベルーナから手紙が届いた。
だが、まだ絶対ではないから、ベルアンジュには知らせないで欲しい。ベルアンジュ宛てにも手紙が同封されていたが、一切書いていないと、書かれていた。
ルイフォードは声を上げたいほど嬉しいと思ったが、ベルーナの身体を優先して欲しいと返事を書いて、ベルアンジュには何も言わなかった。
それからベルアンジュの薬も合ったようで、穏やかな日々が続いていた。二人は長く一緒にいる夫婦のような関係になっていた。
そして、ベルーナから妊娠したこと、安定期ではないが、年齢を考えても、おそらく大丈夫だろうと言って貰っていると手紙が届いた。ベルアンジュには、様子を見て伝えて欲しいと書かれていた。
ベルアンジュについてはリランダ医師に相談してからにしようと考え、先に両親に伝えることにした。
「妊娠したそうです」
「本当か?」「まあ」
手紙が来ても、今までは返事はしないが、一応読んでいた。だが、今は読まずに父に届けるようにして貰っている。
それよりも、ベルアンジュとの時間を大事にしたいからであった。
母も最近は、ベルアンジュに食べ物に制限はないと聞いて、お茶やジュース、お菓子や果物を、ルイフォードとベルアンジュに届けてくれるようになった。
今更ながら、親らしいことを始めたようだが、ルイフォードはベルアンジュが嬉しそうなので、受け入れることにした。
ルイフォードは騎士団にも所属しているが、侯爵家の仕事もあるので、午前は騎士団へ、午後は侯爵家の仕事をしている。
午後はルイフォードとベルアンジュは、執務室にいる。
「具合はどうだい?」
「はい、大丈夫です」
ベルアンジュは、貧血が酷くなって、一時薬を止めていたが、また別の薬と併用して、再開することになった。
教育は既に止めていたが、ベルアンジュは特にしたいこともない。手持無沙汰であるため、ルイフォードの執務室で、仕事を手伝っていた。
NN病であるからこそ、顔色が少し悪いだけで変わらないように見える。
「翻訳が出来ました」
「ありがとう」
ベルアンジュは図書館で勉強していただけあって、教わってはいないので、話すことは出来ないが、翻訳は出来る。
ルイフォードはますます、いい妻にもなったはずだと思うと、苦しくなった。それでも希望を持ちながら、今を大事に生きようと覚悟を決めた。
「身体は大丈夫か?」
「はい、座っていれば大丈夫です。まだ私も、役に立てて嬉しいです」
「そうか、じゃあ、これも頼めるか?」
「はい」
ベルアンジュは追加の書類を笑顔で受け取り、再び翻訳に取り掛かった。リランダ医師にも相談したが、やれることがあるということは気持ちが安定するからと、勧められている。
リランダ医師にも勿論、体外受精のことは話している。病院を借りるためにも、ベルアンジュの身体のこともあるので、理解が必要であった。
医師として手放しで、素晴らしいとは言えないが、ベルアンジュの希望になるならばと納得してくれた。
ベルーナからは無事に着き、家族で暮らせる喜びが書かれた手紙を貰っていた。ベルアンジュは時折、複雑そうな表情はしていたが、納得しているようだった。
そして、ルイフォード宛てには、一度目の体外受精を行ったことが書かれていた。まだ成功したかどうかは、2週間くらい掛かるそうだ。
成功しても、ベルーナはこちらに戻って来ることは出来ないが、ベルアンジュはどんな気持ちになるのかと不安はあるが、成功して欲しいと願っている。
そして…1ヶ月後に、まだ油断は出来ないが、成功したかもしれないとルイフォード宛てにベルーナから手紙が届いた。
だが、まだ絶対ではないから、ベルアンジュには知らせないで欲しい。ベルアンジュ宛てにも手紙が同封されていたが、一切書いていないと、書かれていた。
ルイフォードは声を上げたいほど嬉しいと思ったが、ベルーナの身体を優先して欲しいと返事を書いて、ベルアンジュには何も言わなかった。
それからベルアンジュの薬も合ったようで、穏やかな日々が続いていた。二人は長く一緒にいる夫婦のような関係になっていた。
そして、ベルーナから妊娠したこと、安定期ではないが、年齢を考えても、おそらく大丈夫だろうと言って貰っていると手紙が届いた。ベルアンジュには、様子を見て伝えて欲しいと書かれていた。
ベルアンジュについてはリランダ医師に相談してからにしようと考え、先に両親に伝えることにした。
「妊娠したそうです」
「本当か?」「まあ」
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