【完結】ご期待に沿えず、誠に申し訳ございません

野村にれ

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古代語の解読披露

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 ラリオはこれで証明されれば、古代語の研究をしている国から協力を求められることになるだろう。

 何もないと言われていたルスデン王国が、ようやく日の目を見る。

 にやにやしていては外聞が悪いため、表情は変えないようにしていたが、口角が上がるのを抑えられなかった。

 アリナの実力は、ルスデン王国でも認められており、留学でさらに磨きが掛かっているだろうと信じていた。

 ラリオがルスデン王国を知らしめるために、アリナを紹介することになっており、ラリオは注目を集めるのが好きであるため、興奮状態となっていた。

「ルスデン王国、王太子、ラリオ・リューデンと申します。こちらは、ルスデン王国では、才の聖女だと呼ばれております、アリナ・ハッソでございます」
「アリナ・ハッソでございます。よろしくお願いいたします」

 アリナはまるでおとぎ話の聖女のような、ルスデン王国の王家が用意した美しい白いドレスに身を包み、カーテシーを行った。

 グルダイヤ侯爵は、さすがにラリオがいる以上、前に立つわけには行かず、後見人ということで、関係者席に座っていた。

 それでも、こちらも興奮を抑えられない思いであった。

 何度かアリナに会っていたオーバンとメイランは、いつもどこか自信がなさそうにしていた様子だったのに、今日は雰囲気の違う姿に驚いた。

「ラリオ王太子殿下、紹介をありがとう。ではアリナ・ハッソ、今日はこの場で古代語の解読が出来るということを、見せて貰うということで間違いないな?」
「はい、間違いございません」

 アリナはダズベルトの質問にも、今までと違い、落ち着いた様子で堂々と答えた。

「では、早速見せて貰おうか」
「はい」

 中央の机には、アリナが必要だと判断した物は、既に机に置かれている。

「私は古代語に関して、素人であるために、学者をお呼びしている。ラリオ王太子殿下、よろしいかな?」
「はい、勿論でございます」
「では、デュランズ殿、よろしく頼む」

 温厚で柔らかな表情の男性が登場し、観覧席の学者たちは、デュランズの登場に『デュランズ様ではないか』『デュランズ様がいらっしゃるとは』『感激だ』『お目に書かれて光栄だ』と口々に驚きの声を上げた。

 オックス・デュランズは、存命の古代語の学者としては、最高峰の一人である。

 ヨルレアンの祖父、レオドラ・オズラール公爵とも年の離れた友人でもあった。この場に呼んだのは、ご興味ありませんかというヨルレアンの誘いと、ルエルフ王国の伯爵でもあるために、ルアサーラ女王陛下の願いでもある。

「はい、承知いたしました」

 今回、ヨルレアンは同席せず、ホールの上にある、観覧席から様子を伺うことになっていた。一緒にいたのは弟のミオリックと、ルエルフ王国にいるはずの妹であるサリージュであった。

 母に代わりに見届けて来るように言われて、やって来たのである。おかげでコーランド王国で、久し振りにきょうだいが揃うことになった。

 お茶や菓子も用意されており、コーランド王国の王族よりも良い待遇である。

「どうなるか見物ですわね」
「サリ姉様、どうなるか分かっているの?」
「分からないけど、私の姉様に敵うはずはないと分かっているもの」

 メイランも強火にヨルレアンを尊敬しているが、サリージュもヨルレアンに対して、強火に誇らしさを持っている。

「もし解読出来たら?」
「それでも姉様より、知識があるはずないじゃない」
「買い被り過ぎよ」
「そんなことないわ、姉様はどこに出しても誇らしいんだから」
「あっ、お父様」

 父であるダリーツ・オズラール公爵は、険しい顔をして観覧席にいる。

 デュランズはアリナの前に、3つの文の書かれた紙を置いた。

「では、こちらを解読していただけますか」
「はい」

 アリナは文を見る前に、目を瞑って、小さく息を吐いて、落ち着いた様子で、ゆっくりと文を見つめた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

本日もお読みいただきありがとうございます。

本日は1日2話、投稿させていただきます。

本当は2月3日の節分記念にと思っていたのですが、
節分が変動することを、初めて知りました…
昨日だったのですね(お恥ずかしい)。

いつもの17時にも1話、投稿します。

どうぞよろしくお願いいたします。
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