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第三章 旅の始まり
第四十一話 インストール希望です
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「ん~こりゃ、ダメだな」
「やっぱりか」
「なんだよ! 何も分からないくせに! 何がダメなんだ!」
「そりゃ分かるからだ」
「だな」
「ぐ……コータ、俺にも頼む!」
「え、いいの?」
「いい! ここまで言われて俺だけ除け者はイヤだ! さあ、やるぞ!」
「まあ、いいけど……」
アオイがガイルさんに俺の知識をインストールした後にいきなり「見せろ!」と言われたので、今は屋敷の中庭にカリナ作の車を取り出すと、ガイルさんはザックリと見回した後に、この車を全否定する様に言い放った。
それに対しカリナが反抗するがガイルさんはそれを軽く受け流し、アオイもそれを肯定する。
そこまで全否定されるとは思っていなかったのだろうカリナは、俺に振り返り自分にもインストールしろと迫ってくる。
俺はそんなカリナの迫力に思わず後ずさるが、本当にいいのかと念を推す。しかし、カリナはそんな俺の心配を他所に「やる!」と迫ってくる。
カリナの言わんとしていることも分かるが、カリナはアオイがガイルさんにインストールされたところを見て、自分もああなるのかと考え直してカリナに対するインストールは保留となっていたのだ。
まあ、無理もないだろう。アオイがガイルさんの顳顬を両手で抑えると「始めるぞ、ふん!」と言った瞬間に大の大人が「アババ!」と言いながら、体全身を痙攣させ、身体中の色んな所から液体を流したところを見たのだから。
時間にして五分もなかったとは思うが、アオイが手を放し「終わったぞ」と呟けばガイルさんはその場に倒れる。髪の毛は逆立ち、液体に塗れ、ピクピクと痙攣していた。
俺は腰布一枚のガイルさんにクリーンを掛け、「お疲れ様」と声を掛ければガイルさんはいきなり上半身を起こし「見せろ」と言ってきた。
いきなり「見せろ」と言われ戸惑ったが、ガイルさんに「困っているんだろ?」と言われ車のことだと理解したが、先ずはガイルさんに身を清めてもらう。クリーンを掛けはしたが、ちゃんと洗って欲しいという気持ちもある。
ガイルさんは「そんなことより」と俺の提案を断ろうとしたが、女性達の蔑んだ様な視線に耐えられなかったのか「分かったよ」とガイルさん一人を浴室に残し、俺達は応接室に戻った。
「コータ、ごめん……」
「別に謝る必要はないよ。アレを見ればしょうがないって」
「すまない。そう言って貰えると助かる」
「でもさ、アオイも少しは手加減出来なかったの?」
「ん、まあな。最初だからと言うのもあるが、次はもう少し抑えることも出来るかと思うぞ。多分な」
「多分なんだ……」
「まあ、あと十人も試せば少しはマシになるとは思うが、コータはイヤなんだろ?」
「ん、まあね。イヤと言うか、俺の知識をいきなり広めるのは危険な気がしてね」
「だな」
「待たせたな。じゃあ、見せてもらおうか」
「うん、じゃあ中庭に」
カリナが意気消沈していたのを慰めているとガイルさんがお風呂から出て来ると早速とばかりに急かされる。そんなガイルさんと一緒に中庭に出るとカリナの車を出し、ガイルさんは興味深そうにあちこち見て「ダメだ」と判断したようだ。
そしてカリナはガイルさんからダメ出しの内容を確認するとガックリとその場で地面に膝を着き項垂れる。
「この車の原動力となっている駆動部分はいいんだが、その駆動力を伝える部品がダメだ」
「ダメなら、ここで作れば「いや、無理だ」……な、どうしてだ!」
「さっきコータの知識をもらったから分かる。ここの設備じゃ、それなりの形は出来ても精度や強度が足りない」
「ん? 出来るのなら、それでいいんじゃないのか?」
「飾るのならな。だが、コイツは使ってこそ意味がある。だろ?」
「ぐ……」
「様は……だ。それなりの部品は確かに作れるし、少しはまともに走るだろうが、それだけだ。走ったところで数メートルも走ったところでボロが出るだろ。だから、この車を改良するには整った施設と職人が必要だ」
「分からない……」
「ん? どうした?」
「お前が言っていることはなんとなくは理解出来る。でも、何が必要で何がダメなのかが全く理解出来ない。コータ、アオイ、頼む! やっぱり俺にも知識をくれ!」
「俺はいいけど」
そう言って、俺はアオイを見ればアオイは口角を上げニヤリと笑い「いいぞ」とだけ言うと、俺とガイルさんを手で遮り、カリナだけを連れ風呂場へと向かう。そして、その数分後に「アバババ! ア~!」と風呂場の方から叫び声が聞こえた後に風呂上がりのちょっと恥ずかしそうにしているカリナが俺達の前に現れた。
そしてガイルさんの目の前に立つと「すまなかった」と頭を下げる。
「ガイルの言っていた意味が分かった。確かにここではこれ以上は無理だ。それに俺一人でも無理だ。だから、頼む! 俺に力を貸してくれ!」
「イヤだな」
「そうか、手伝ってくれるか」
「だから、イヤだ」
「イヤ? なんでだ! さっき、ダメ出しをしたじゃないか!」
「まあな、俺もドワーフの鍛冶士として中途半端な物を世に出すのがイヤだからな」
「なら「まあ、待て」……なんだ?」
「いいか、俺は確かに鍛冶士だが、武具専門だ。だから、お前のやっていることに興味はあるが、手伝うつもりはない」
「……なら、コレはどうすれば……」
「だから、ドワーフの国『ドンガ国』に行くんだろ?」
「あ!」
「そうだ。コータと一緒に旅をするのなら、最初に行くのは俺の祖国『ドンガ国』だ。そこには設備も職人も揃っている。何も心配はいらんだろ」
「そうか。ありがとう。でも、そこまではどうやって?」
「それもそうだな。どうするんだ、コータ?」
「それは心配いらないよ。ね、タロ」
『ワフ?』
「やっぱりか」
「なんだよ! 何も分からないくせに! 何がダメなんだ!」
「そりゃ分かるからだ」
「だな」
「ぐ……コータ、俺にも頼む!」
「え、いいの?」
「いい! ここまで言われて俺だけ除け者はイヤだ! さあ、やるぞ!」
「まあ、いいけど……」
アオイがガイルさんに俺の知識をインストールした後にいきなり「見せろ!」と言われたので、今は屋敷の中庭にカリナ作の車を取り出すと、ガイルさんはザックリと見回した後に、この車を全否定する様に言い放った。
それに対しカリナが反抗するがガイルさんはそれを軽く受け流し、アオイもそれを肯定する。
そこまで全否定されるとは思っていなかったのだろうカリナは、俺に振り返り自分にもインストールしろと迫ってくる。
俺はそんなカリナの迫力に思わず後ずさるが、本当にいいのかと念を推す。しかし、カリナはそんな俺の心配を他所に「やる!」と迫ってくる。
カリナの言わんとしていることも分かるが、カリナはアオイがガイルさんにインストールされたところを見て、自分もああなるのかと考え直してカリナに対するインストールは保留となっていたのだ。
まあ、無理もないだろう。アオイがガイルさんの顳顬を両手で抑えると「始めるぞ、ふん!」と言った瞬間に大の大人が「アババ!」と言いながら、体全身を痙攣させ、身体中の色んな所から液体を流したところを見たのだから。
時間にして五分もなかったとは思うが、アオイが手を放し「終わったぞ」と呟けばガイルさんはその場に倒れる。髪の毛は逆立ち、液体に塗れ、ピクピクと痙攣していた。
俺は腰布一枚のガイルさんにクリーンを掛け、「お疲れ様」と声を掛ければガイルさんはいきなり上半身を起こし「見せろ」と言ってきた。
いきなり「見せろ」と言われ戸惑ったが、ガイルさんに「困っているんだろ?」と言われ車のことだと理解したが、先ずはガイルさんに身を清めてもらう。クリーンを掛けはしたが、ちゃんと洗って欲しいという気持ちもある。
ガイルさんは「そんなことより」と俺の提案を断ろうとしたが、女性達の蔑んだ様な視線に耐えられなかったのか「分かったよ」とガイルさん一人を浴室に残し、俺達は応接室に戻った。
「コータ、ごめん……」
「別に謝る必要はないよ。アレを見ればしょうがないって」
「すまない。そう言って貰えると助かる」
「でもさ、アオイも少しは手加減出来なかったの?」
「ん、まあな。最初だからと言うのもあるが、次はもう少し抑えることも出来るかと思うぞ。多分な」
「多分なんだ……」
「まあ、あと十人も試せば少しはマシになるとは思うが、コータはイヤなんだろ?」
「ん、まあね。イヤと言うか、俺の知識をいきなり広めるのは危険な気がしてね」
「だな」
「待たせたな。じゃあ、見せてもらおうか」
「うん、じゃあ中庭に」
カリナが意気消沈していたのを慰めているとガイルさんがお風呂から出て来ると早速とばかりに急かされる。そんなガイルさんと一緒に中庭に出るとカリナの車を出し、ガイルさんは興味深そうにあちこち見て「ダメだ」と判断したようだ。
そしてカリナはガイルさんからダメ出しの内容を確認するとガックリとその場で地面に膝を着き項垂れる。
「この車の原動力となっている駆動部分はいいんだが、その駆動力を伝える部品がダメだ」
「ダメなら、ここで作れば「いや、無理だ」……な、どうしてだ!」
「さっきコータの知識をもらったから分かる。ここの設備じゃ、それなりの形は出来ても精度や強度が足りない」
「ん? 出来るのなら、それでいいんじゃないのか?」
「飾るのならな。だが、コイツは使ってこそ意味がある。だろ?」
「ぐ……」
「様は……だ。それなりの部品は確かに作れるし、少しはまともに走るだろうが、それだけだ。走ったところで数メートルも走ったところでボロが出るだろ。だから、この車を改良するには整った施設と職人が必要だ」
「分からない……」
「ん? どうした?」
「お前が言っていることはなんとなくは理解出来る。でも、何が必要で何がダメなのかが全く理解出来ない。コータ、アオイ、頼む! やっぱり俺にも知識をくれ!」
「俺はいいけど」
そう言って、俺はアオイを見ればアオイは口角を上げニヤリと笑い「いいぞ」とだけ言うと、俺とガイルさんを手で遮り、カリナだけを連れ風呂場へと向かう。そして、その数分後に「アバババ! ア~!」と風呂場の方から叫び声が聞こえた後に風呂上がりのちょっと恥ずかしそうにしているカリナが俺達の前に現れた。
そしてガイルさんの目の前に立つと「すまなかった」と頭を下げる。
「ガイルの言っていた意味が分かった。確かにここではこれ以上は無理だ。それに俺一人でも無理だ。だから、頼む! 俺に力を貸してくれ!」
「イヤだな」
「そうか、手伝ってくれるか」
「だから、イヤだ」
「イヤ? なんでだ! さっき、ダメ出しをしたじゃないか!」
「まあな、俺もドワーフの鍛冶士として中途半端な物を世に出すのがイヤだからな」
「なら「まあ、待て」……なんだ?」
「いいか、俺は確かに鍛冶士だが、武具専門だ。だから、お前のやっていることに興味はあるが、手伝うつもりはない」
「……なら、コレはどうすれば……」
「だから、ドワーフの国『ドンガ国』に行くんだろ?」
「あ!」
「そうだ。コータと一緒に旅をするのなら、最初に行くのは俺の祖国『ドンガ国』だ。そこには設備も職人も揃っている。何も心配はいらんだろ」
「そうか。ありがとう。でも、そこまではどうやって?」
「それもそうだな。どうするんだ、コータ?」
「それは心配いらないよ。ね、タロ」
『ワフ?』
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