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第58話 王子たちのお茶会
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クリス王子に連れられ、ヘンドリックたちが案内されたのは、王子の私室だった。
「僕らは、ここでお茶会をしようか。」
王子の私室で?
クリスの言葉にヘンドリックは硬直した。
王子が2人、ルーファスは王族でこそないものの、王家に次ぐ権力を持つ3大公爵家の嫡男だ。
ヘンドリック一人だけが、明らかに異物だ。
お茶とお茶菓子が用意され、他の面々はごく自然にソファに腰かけた。
「ヘンドリックもそこに座って。」
クリスに促され、ヘンドリックはしぶしぶソファの端っこの方に座った。
ジークフェルドは足を組み、リラックスした状態でお茶を飲んでいる。
なぜ、自分はここにいるのか。
お茶を飲む気にもなれず、ヘンドリックがソファの上で固まっていると、クリスに話しかけられた。
「ヘンドリックは、あの二人を見てどう思った?」
「あの二人?」
「母上とリアだよ。」
王子が何を聞きたいのか意図が分からないが、ヘンドリックは無難に答えた。
「王妃様は美しく優雅な方ですし、リアちゃんもドレスを着たら、いつもと雰囲気が違って本物のお姫様のようで可愛かったです。」
「うーん。そうじゃなくて、あの二人が一緒に並んでいるのを見て、どう思ったかってことなんだけど。」
「どうと言われましても・・・。」
ヘンドリックが口ごもると、クリスが質問を変えてきた。
「あの二人、似てるよね?」
「・・・。」
沈黙したヘンドリックにクリスは微笑んだ。
「君の予想は当たっているよ。リアの母親はリンドブルムのユーフェミア王女で、リアは僕のいとこだ。」
ヘンドリックは目を見開いてクリスを見た。
確かに生徒会に所属するようになり、様々な物ごとの断片を集めていくうちに自分の頭の中でたてた仮説はあった。
しかし、それは決して公表できるような内容ではないはずだ。
「どうして・・・?」
思わず言葉がもれた。
王子に聞きたいことはたくさんある。
どうして、ヘンドリックがそれを予想していると思ったのか。
どうして、その事実を自分に告げようと思ったのか。
「グラシアス帝国近代史、リンドブルム王国近代史、アルノー貴族名鑑。最近、図書館でかりてたよね?」
ヘンドリックは無言でクリスを見た。
王子の意図が分からない限り、下手なことは言えない。
「ああ、そんな身構えないでいいよ。別に君を詰問しようとか、罰しようとか思ってないから。」
それまで静かにお茶を飲み、二人を見ていたジークフェルドが口を開いた。
「クリス。そんな真綿で首を締めるようにじわじわ攻めてどうする。まどろっこしいし、早く本題に入れ。」
今のが本題じゃないのか?
ヘンドリックが不思議に思っていると、クリスが苦笑した。
「ジークはせっかちなんだよ。物事には順番ってものがあるだろう?」
ジークフェルドのおかげで緊迫した雰囲気が霧散しなごんだが、本題とやらの内容が気になる。
「リアが生徒会に入ることはあらかじめ決まっていたとして。ヘンドリック、自分はどうだと思うんだ?」
今まで一言も発していなかったルーファスが尋ねてきた。
ヘンドリックは一息ついてから答えた。
「僕の予想ですが、男爵家出身のリアちゃんが生徒会で浮いたり委縮しないよう彼女に近い爵位出身で無難な生徒を選んだということでしょうか?」
つまり、1年も2年も、あのくじ引きは出来高レースだったわけだ。
「さすがだね。半分正解だ。」
クリスは嬉しそうだ。
「半分?」
ヘンドリックの疑問にはルーファスが答えた。
「僕らは、ここでお茶会をしようか。」
王子の私室で?
クリスの言葉にヘンドリックは硬直した。
王子が2人、ルーファスは王族でこそないものの、王家に次ぐ権力を持つ3大公爵家の嫡男だ。
ヘンドリック一人だけが、明らかに異物だ。
お茶とお茶菓子が用意され、他の面々はごく自然にソファに腰かけた。
「ヘンドリックもそこに座って。」
クリスに促され、ヘンドリックはしぶしぶソファの端っこの方に座った。
ジークフェルドは足を組み、リラックスした状態でお茶を飲んでいる。
なぜ、自分はここにいるのか。
お茶を飲む気にもなれず、ヘンドリックがソファの上で固まっていると、クリスに話しかけられた。
「ヘンドリックは、あの二人を見てどう思った?」
「あの二人?」
「母上とリアだよ。」
王子が何を聞きたいのか意図が分からないが、ヘンドリックは無難に答えた。
「王妃様は美しく優雅な方ですし、リアちゃんもドレスを着たら、いつもと雰囲気が違って本物のお姫様のようで可愛かったです。」
「うーん。そうじゃなくて、あの二人が一緒に並んでいるのを見て、どう思ったかってことなんだけど。」
「どうと言われましても・・・。」
ヘンドリックが口ごもると、クリスが質問を変えてきた。
「あの二人、似てるよね?」
「・・・。」
沈黙したヘンドリックにクリスは微笑んだ。
「君の予想は当たっているよ。リアの母親はリンドブルムのユーフェミア王女で、リアは僕のいとこだ。」
ヘンドリックは目を見開いてクリスを見た。
確かに生徒会に所属するようになり、様々な物ごとの断片を集めていくうちに自分の頭の中でたてた仮説はあった。
しかし、それは決して公表できるような内容ではないはずだ。
「どうして・・・?」
思わず言葉がもれた。
王子に聞きたいことはたくさんある。
どうして、ヘンドリックがそれを予想していると思ったのか。
どうして、その事実を自分に告げようと思ったのか。
「グラシアス帝国近代史、リンドブルム王国近代史、アルノー貴族名鑑。最近、図書館でかりてたよね?」
ヘンドリックは無言でクリスを見た。
王子の意図が分からない限り、下手なことは言えない。
「ああ、そんな身構えないでいいよ。別に君を詰問しようとか、罰しようとか思ってないから。」
それまで静かにお茶を飲み、二人を見ていたジークフェルドが口を開いた。
「クリス。そんな真綿で首を締めるようにじわじわ攻めてどうする。まどろっこしいし、早く本題に入れ。」
今のが本題じゃないのか?
ヘンドリックが不思議に思っていると、クリスが苦笑した。
「ジークはせっかちなんだよ。物事には順番ってものがあるだろう?」
ジークフェルドのおかげで緊迫した雰囲気が霧散しなごんだが、本題とやらの内容が気になる。
「リアが生徒会に入ることはあらかじめ決まっていたとして。ヘンドリック、自分はどうだと思うんだ?」
今まで一言も発していなかったルーファスが尋ねてきた。
ヘンドリックは一息ついてから答えた。
「僕の予想ですが、男爵家出身のリアちゃんが生徒会で浮いたり委縮しないよう彼女に近い爵位出身で無難な生徒を選んだということでしょうか?」
つまり、1年も2年も、あのくじ引きは出来高レースだったわけだ。
「さすがだね。半分正解だ。」
クリスは嬉しそうだ。
「半分?」
ヘンドリックの疑問にはルーファスが答えた。
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