The アフターゲーム 〜色映ゆる恋〜

一 千之助

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 〜接触〜

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「.....やっべ、腰抜けてる」

 ブギーマンが人払いをしていたらしく、彼に毅が嬲られていた間、誰もやってこなかった。
 それどころが気だるげに時計を確認してみれば、ブギーマンが来てから二時間がたっている。

 奴は一時間以上かけて毅で遊んでいたという事だ。

 耳を舐めて睦言を囁き、力の抜けた毅を絡めとってソファーに座ると、ブギーマンは大きく開かせた少年の脚の間を執拗に弄った。

「ああ、可愛らしいですね。甘く喘ぐ君を見るのはいつぶりでしょう。ほら、ガチガチじゃないですか。イキたいですか?」

 両手で丁寧に扱かれ、毅は力の入らない手でブギーマンの手を押さえていた。
 そんなもので止まるわけはないが、ぎゅっと自分の袖を握る毅の手のか細い抵抗に、ブギーマンは興奮していたようだ。
 ぬちゃぬちゃと棹を扱き、大きな掌で先端を包み込むように撫でまくるブギーマンの力加減は絶妙で、毅は何度も腰を跳ねて悲鳴をあげた。

「あひっ、あっ、ぁああっ!」

 思わず後ろ手にブギーマンの頭を抱き込み、毅は佳がり狂った。
 雌犬達の愛撫とは違う、腹の奥深くの愉悦を擽り、狂暴に暴き出すような快感。
 こういった行為には、べらぼうに強いはずの毅すらをも、ぐずぐずに蕩けさせる淫猥なブギーマンの指。

「毅君..... 煽ってます?」

「ひゃっ? なん.....? おかし.....いぃぃっ??」

 濡れたブギーマンが毅の右足を抱え込み、その奥の窄まりをヌチヌチと撫でた。

 そしてそのまま指を呑み込ませていく。

 新たな刺激に息を呑む毅を無視し、彼は根本まで指を捩じ込むと男の弱点を容赦なく穿つ。

「ひゃあっ?! あーーーっっ!!」

 ガクガクと震えて爆発する毅。ひくつく喘ぎで泣きじゃくる毅の涙を舐め回し、ブギーマンは毅の精が空になるまでイカせまくった。

 ………正確には空になっても。

 どれだけイカされたのか毅にも分からない。
 吐き出したのが三回なのは覚えている。その後は.......... 脳天を突き抜ける愉悦に溺れて記憶にない。

 やべぇ.......... 癖になりそう。

 出さない間は絶倫な毅だが、出しきってしまうと、途端に脆くなる。
 耐えている時はきく無敵の忍耐力が、堪えるモノがなくなった瞬間、リミッターが外れたかのように脆く崩れ、イキまくってしまったのだ。

 俗に言うドライ。雌イキと言われる状態だ。
 アレを覚えると雄でも雌に成り下がる。
 雅裕が、典型的なソレだった。

 毅の調教でさらに磨かれた彼の身体は、この先、ブギーマンの良い玩具となるだろう。

「.....っはぁ。確かに癖になるかもな、これ」

 男性として絶倫なのが仇となり、毅の身体は湯水の如く愉悦が湧き起こる。
 攻める側なら己のエレクトを維持出来る好条件だが、受ける側となると、延々イカされまくる地獄の条件だ。

 今日、初めてソレに気づいた毅だった。





「...............ふふっ」

 ニヤニヤとしまりのない顔で、ブギーマンは懐の薬を思い出していた。
 昨今の催淫効果の高いモノをミックスしたユートピア特製の媚薬。僅かな痒み成分も含まれ、その浸透率は抜群。

 一撫でされれば、幼児でも佳がりまくる代物である。

 ユートピアの性奴隷を調教するためのモノで、一般に普及させてはいない。
 コレを塗り込まれた奴隷と遊べば、当然、相手にも薬の効果が伝播する。
 客達は、この世のモノとも思えない快楽のケダモノとなり、リピーター率、驚異の百%を成しえたユートピアの秘薬だった。
 依存性が高い割に、身体に悪い薬効はなく、安心安全な薬剤だ。精神的な方は関知しない。

 この薬を、ほんの少しだけ毅のモノに塗り込んだ。

 効果は覿面。

 あの彼が..........っ、あんなに蕩けて喘ぐとかっ!! 
 普段とのギャップが堪りませんね、あーっ! よくぞ堪えたぞ、わたしっ!!

 乱れる彼に凄まじい劣情をもよおし、よっぽど捩じ込んでやろうかと、逡巡したブギーマンである。
 だが、それをしたら、きっと彼との関係は終わってしまう。
 据えた眼差しで冷たく一瞥し、毅はブギーマンを平気で切り捨てるだろう。

 何があっても、それだけは避けなくてはならない。

 今の悪戯程度で満足しておかねば。触れられるようになるまで何年かかった事か。
 未だに手の中に残る彼のモノの感触。ドクドクと脈打ち、熱く猛った一物の滑らかな表面が気持ち悦かった。
 震えて先走りを滴らせる先端を抉じ開けるように薬を塗り込んだ時。

 如実に毅の反応が変わった。

 喘ぎが甘く、熱く高ぶり、すがるかのようにブギーマンの頭を抱き込んで、背中を弓なりにしならせる。
 密着する御互いの身体。目眩がするような興奮に襲われ、ブギーマンは薬の残滓が残る指を毅の中にも捩じ込んでしまった。

 結果は明白。

 半狂乱に身悶える毅に大量の精を吐き出させ、タンクを空にさせても離れられず、浮かされたように弄りまくるブギーマンの腕の中で、なんと毅は雌イキした。

 呆然とするブギーマン。

 後は御察しだ。理性のタガが外れ、毅の腰が抜けるまでイカせ続けた。
 二度とこんなチャンスは無いかもしれない。薬の効果もあいまる今の彼なら、これも悪戯の一つとして流してくれるだろう。

 ..........こちらは何年も本気なんですけどねぇ。

 毅には円香という婚約者がいる。嫁と呼んではばからない毅につけいる隙はなかった。

 今までは。

 雅裕の調教を通じて、毅の性的嗜好の境界が曖昧になってきている。
 触れたり口づけしたりくらいなら、怒りはしても嫌悪まではしていない。
 誰でもというわけではあるまいが。

 わたくしだから..... と言うなら嬉しいのですがね。

 そこまで思うのは高望みだ。これからも悪戯程度に彼とスキンシップ出来れば、それで良い。

 切なげに眉を寄せるブギーマンを、雅裕が不思議そうに見ていた。





「ああぁっ! .....ひっ、ひぅぅっ!」

 部屋に着いた途端、雅裕は柏木に貫かれる。
 十日ほど、散々毅らに暴かれまくり、常に疼きを抱えるよう調教された雅裕は、柏木の求めに応じて素直に身体を開いた。
 柏木なら痛いことはしない。気持ち悦くだけしてくれる。そういった歪んだ信頼。

 毅に刷り込まれた壮絶な虐待で、雅裕は柏木のモノでいたい、離れたくないという気持ちが強くなり、それはそれは従順な仔犬になった。

 今も柏木に可愛がられることを求めて、切なげに見つめている。

「素晴らしい.....っ! なんて可愛らしくなったんだ、わたくしのドギーは.....っ!」

 声を上ずらせて激しく突き上げ、すぐに柏木は雅裕の最奥へ精を叩きつけた。
 毅を嬲った興奮が忘れられない。瞼を閉じれば浮かぶのは彼の艶かしい恥態。

 それに反応して再び猛る柏木の一物。

「ふあぅ?! まっ、またっ?!」

「久し振りですからねぇ。堪りません。.....今夜は寝かせませんよ?」

 ベタな台詞を呟きつつ、柏木は毅を脳裏に思い浮かべながら、雅裕の中をムチャクチャに突き上げまくった。
 柏木の宣言どおり、一度も抜き出される事のない灼けた一物で、雅裕は一晩中身体の中を掻き回され穿ちまくられた。
 
 仔犬が失神しても、柏木の夢心地は終わらない。



「.....朝ですか」

 思いのたけを吐き出しまくり、柏木は白む窓の外を見る。一晩中寝かせなかった雅裕は、くたりと気を失ったままだ。

 ……やりすぎましたかね。我ながら節操のない。

 だが、劣情に煽られ真っ赤に唇を噛む毅を思い出すたびに、ずくりと重い愉悦が柏木の腹の奥で疼き出す。
 未だに貫いたままな雅裕の中で、再び狂暴に猛り狂う一物に舌打ちし、柏木はその余韻に浸った。
 軽く腰を動かしながら、ぬちぬちと柔肉の絡まる感触を楽しむ。

 あ..... 円香ちゃんに突っ込んだまま、飽きることなく抱き締めてる毅君の気持ちが分かるかも。

 うっとりと心地好さげに雅裕を背中から抱き込み、柏木は彼が起きるまで、散々、蕩けた柔肉の中を掻き回していた。



「ふ.....っ? えっ? はうぅぅっ?!」

「あ、起きました? おはようございます、可愛いドギー♪」

 未だ内側に感じる巨大な一物。それに戦き、雅裕は背筋を震わせた。

「じゃあ出しますか..... 一緒にイキましょう?」

 そう言うと、柏木は雅裕の左右の乳首を乳輪ごと摘まみ、きゅうっと捻り引っ張る。

「ひあぁぁっっ!! あっ!! あっ、あっ!」

 くにくにと捻られ引っ張られ、雅裕は腹の奧が疼き出した。散々、雌犬らに吸われ舐られ、調教された乳首は、柏木の与える愉悦に尖り切っている。

「ダメっ、それダメぇぇっ!」

「ダメ? なに? 嫌なの?」

 柏木の声が低く穿つように雅裕の鼓膜を舐めた。

 ぶるりと身体を震わせて、雅裕は唇を開く。

「違っ、その.....っ、気持ち悦すぎて.....っ、嫌なんじゃなく、頭が溶けてダメになりそうで.....っ」

 ああ、とばかりに、柏木は優しく雅裕の耳を舐め回した。

「相変わらずの恥ずかしがり屋さんだねぇ、わたくしのドギーは。ダメになって良いんだよ? いくらでもダメになりなさい?」

 その答えが気に入ったのか、柏木は目に見えて穏やかになる。
 雅裕は人知れず溜め息をつき、素直に柏木の愛撫で佳がり狂った。
 ときおり見せる柏木の妖しい冷たさ。これが逆鱗への入り口だと知る雅裕は、慎重に言葉を選ぶ。

 ブギーマンは奴隷の反抗を許さない。彼の特殊な生い立ちが、そのような激情を彼の中に育てていた。
 奴隷に拒絶は無い。全てにYesと答えるべき。そういった思考のブギーマンは、奴隷認定した雅裕の反抗にも過敏だった。

 可愛い仔犬として愛でる反面、絶対の主として服従させる。

 柏木の雌犬に飼育される雅裕は、複雑だがあからさまな彼の心の揺れを敏感に感じ取れるようになっていた。

 この後も、柏木の淫らな思惑のため、何度も毅に預けられ酷い調教を受ける未来を、彼はまだ知らない。

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