うちの家族が過保護すぎるので不良になろうと思います。

春雨

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7歳

おこられたくない

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緊張なんかしてないぞ緊張なんか……でも、まぁあ、とりあえず深呼吸深呼吸っ……

「……はーーーーー…ふーーーーー」

ダイニングルームの扉の前でかれこれ五分くらい入るか迷っている。…勇気が出ないのだ。

そりゃ怒られるって分かってるのに誰が行くっての。


…けどこのままじゃ誰かが探しに来る。

近くにメイドさんがたまに通るのだが忙しそうに足早に通り過ぎて行く。

隣にある観葉植物と変わらない背丈の優なので馴染んでいるのだろう。誰も気づかない。というかそれ以上に忙しそうだ。美紅さんも何故か先に行ってたし、なにかあるのだろうか…?


ああ、そんなのはどうでもいいんだ。重要なのは今!俺の軟禁がかかってるんだぞ!

……と思っているのだが何度この小さな頭を回転させても何も思いつかない。


…………もういいや。もう諦めたよ!



ぐっばい俺の1週間!



目の前のドアノブに手をかけ重い扉をゆっくりと開ける。


「……父様、母様、兄様、姉様…おはようございますっ!」


「………………」

無言に恐怖を感じながらも下げていた頭を恐る恐る上げる。

みんなが優をみてる。




「…はぁ」

誰かのため息にビクッと体が揺れる。
……呆れられたかな…?寝れなかったのは不可抗力だが、その後本を読み夜更かししてこんな隈が出来ているのだ。もうバカでしかない。

なんだか悲しくなってみんなの視線から逃れるように下を向いて手を握る。
そうしてるうちに視界が水で歪んできた。

そんなとき、下を向いている俺の頬に手の暖かい温もりを感じた。

「優ちゃん」

…お母様…

「顔色も悪いし隈も凄いし目も充血してるわ…可哀想に…。ご飯を食べたらゆっくり休みなさい。当然完全に回復するまで休むのよ?」

頬を撫でるお母様の手はとても気持ちがいい。

「……ぇ。おかあさまっ…ひくっ…おこらないのれすかっ……」

「確かに凄く心配したけれど、男の子だもん!そんなことあるわよ。直哉だって月都も寿人も同じようなことがあったわ…クスッ…ほら泣かないで。」

お母様は俺を抱っこして背中を撫でてくれた。

「うん。僕達も優に本を上げ過ぎたしね…僕達のせいでもあるってこと。だから泣き顔も可愛いけど今はみんなの前だから早く泣きやもう?……泣くのは僕の前だけだよ」

最後の一行には触れないようにしよう。
うん。つきとにいさまこわい

「そうだね、次からは考えて本を渡さなきゃな。優、美紅さんに聞いて沢山心配したよ。もうそんな顔になるまで夜更かしはしないでね?」

いつもより少し怒った顔で父様は言った。

「あいっ…とーたま……ぐずっ。みんなごめん…さい」


パンっ

「はいっ!これで終わり!こんな可愛い優はもう誰も怒れないわ。ご飯にしましょう!」



ーーーーーーーーーーーーー


姉様の合図で無事に朝ご飯の時間が始まった。

俺は涙をふいて食事を始める。

ああ、泣きすぎて目が熱い……
多分今の俺はものすごくブスだ。
今すぐにでも部屋に帰りたいくらい恥ずかしい……


さ!ご飯ご飯。今日の朝ご飯はパンとサラダとコンスープ。

みんなはお肉とかを食べているけれど俺はやっぱり少なめの特別メニュー。そんなに食べれないからありがたい。

このコンスープめっちゃうまい!

「優、おいし?」

「はい!姉様!」

隣に居る姉様は嬉しそうに笑って俺の頭を撫でる。

撫でられるのもどんどん慣れてきてなんも感じなくなる所か、とても気持ちよくて手に頭を擦り付ける。

「……可愛すぎるわね…………姉様心配だわ…………」

ご飯に夢中な俺はそんな姉様の独り言に気づかない。


「ねぇ、今お父様はどこにいるのかしら」
なかなか来ないから心配だわ。

と母様が近くにいたメイドさんに話しかけた。

そうだ

何か忘れてるなぁって思ってたらお爺様か。さっきは違う事で頭がいっぱいだったから気づかなかった

「一成様はお庭で朝食を食べられて、後に散歩されております。」

「…………分かったわ。ありがとう」


……?少し暗くなった母様の顔。
どうしたのだろう。

「母様、大丈夫ですか……?」

「…………大丈夫よ、ありがとう。」






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




「ではまた何かありましたらお呼びください。」

バタンとしまった扉を無で見続ける。


……

…………

「……あっぼーっとしてた」

さっきの母様の顔が頭から離れない。
とても悲しそうな顔。

大丈夫かな……?




トントン

?美紅さん?

「優、入ってもいいか?」

……お爺様?!

「は、はい!」

直ぐに座っていた椅子を下りてドアへと向かう。


ガチャ


開いた扉の先には昨日とは少し違ったお爺様が居た。

ジーンズのパンツにワイシャツを入れて1番上のボタンを開け、袖を捲っている。とてもラフな感じだが、ものすごく似合っている。



……かっこいい。
だ、だめだ。顔が整いすぎていてキュンとしてしまった……俺はおじ専か?!

「……優?」

「あ、はい!おはようございます、お爺様!」

「あぁ。おはよう優」

わっ……

笑った顔が母様にそっくりだ。

「凄く顔色が悪いが、大丈夫なのか?」

「は、はい!寝不足なだけです!」

「そうか……それはきちんと寝なければな……優の体調がよくなったら…………」
 





「俺と庭に散歩に行かないかい?」



















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