9 / 49
俺の特技は子作りです
2
しおりを挟む
「どうした? 圭介」
しかもこの声。顔も骨格も正臣に似ているからか、声まであの人とそっくりだ。低音で腰に響くようなバリトンにどうしてもときめいてしまう。
セックス時にピコピコと動く耳を何度か咥えてしまったけれど、性感帯なのか甘噛みする度に艶かしく漏らす吐息が扇情的で、それだけで何度か達してしまった。
『はあっ……ケイ……』
駄目だ。思い出すとまた発情しそうになる。二度目とはいえこの身体がもう嫌だ。
「だ、だいじょうぶ、です……」
プルプルと震えながら俺は里中さんの前に手を翳し、首を縦に振った。
ポケットから抑制剤を取り出して、一錠口に放り込む。それを目にして、里中さんも察してくれたらしい。それ以上は突っ込まず、逆に気遣ってくれた。
「これから君は定期的に発情するだろう。私のことが気になるだろうが、薬で治まらなければ好きに使ってくれて構わない」
「里中さん……」
「発情は君のせいじゃない。それが元で蔑視されてしまうのだろうが、それも含めて私は君を受け入れる。君さえ嫌でなければ、番になることも……」
番と聞いて、俺は首元に手を宛がった。発情の時、俺は里中さんに直接噛まれていない。つまりまだ、番の契りは結んでいないということだ。
それを果たしてしまえば、俺はこの人から逃れることはできなくなる。この人から番を解消し、俺を捨てることはできても俺の方からそれを成すことはできない。
いくら里中さんが良い人であっても、こればかりは慎重にならざるを得ない。
捨てられるΩの末路は悲惨だ。昔、目にしたことがある。恵の時に、何度もだ。
愛しい相手と番になることができれば、Ωにとってそれ以上に幸せなこともないのだろう。しかし、Ωがそんな相手と出会える確率はほぼ無いに等しい。
人権を無視され、無理やり番にさせられる場合なら多々あった。そしてそんなΩほど、老いていけばすぐに捨てられてしまう。あれほど惨めで辛いものはない。
里中さんはそれを知ってなのか、俺に選択権を与えてくれる。正直、この対応はとてもありがたかった。
ならば、これも受け入れてくれるだろうか? 俺は自分の下腹部に手を当てながら、里中さんを見つめた。
「それでは、もしも俺に子供ができたら……里中さんはそれも受け入れて、くれますか?」
たとえ番になることは受け入れてくれたとしても、妊娠はどうだろう? 捨てられるΩの最たる理由がそれなのだ。
β相手ならともかく、αとの性交はほぼ百パーセントの確率で妊娠する。何故なら、αには男性器の付け根にノットと呼ばれるコブがある。相手を確実に妊娠させる為、αだけに備わっているものだ。里中さんの性器にもそれはあったし、実際彼の射精が治まるまで俺から性器は全く抜けなかった。
もしかしたら、すでに妊娠しているのかもしれない。番になる前に致すことはちゃっかり致しておいて、今更確認するのも何だという話だけれども。
しかし俺のこの様子を見た里中さんは、カッと目を見開いて向かい側に座る俺の両手を取ると、前のめりになって尋ねた。
「まさか、腹に赤ん坊が!?」
「いえっ、まだです!!」
迫力に負けて俺は思わず大声で即答した。この身体に五日もかけて里中さんの精子が注がれたのだから、妊娠の可能性は高いけれど……でも、そんなに驚くことなのか?
飛び出さんばかりに鳴り出す心臓を抑えたくて里中さんから手を引き抜くと、彼もまた冷静になったのかあっさりと手を離し、浮いた尻をソファへと落ちつけた。
「ああ、すまない……早とちりをしてしまった」
「だ、大丈夫です」
びっくりしたぁ。これが狼バージョンだったら、心臓麻痺でポックリ死んでいたかもしれない。
俺は自身を落ちつかせようと少しだけ冷めたコーヒーカップを手に取り、勢いをつけて飲み干した。あ~、美味い。
コーヒーの美味さに幾分か落ちついた俺は再び里中さんを見ると、彼は頤に手を当てながら何かを考えているようだった。そして俺の視線に気がつくと、頬を桜色に染めながら今日一番の笑顔を浮かべてみせた。
「もしも父親になれるのだとしたら……この上なく嬉しいな」
ドクン、と俺の心臓が一層高鳴った。びっくりした。さっきから心臓が騒がしいけれど、今のは一段とびっくりしたぞ。
まだまだ死ぬには若すぎる。頼むから、もうちょいタフであってくれよ、俺の心臓!
俺は静かに深呼吸をした。もちろん、心臓を落ちつかせるべくだ。
でも、里中さんが浮かべた笑顔の意味を知って、内心とても嬉しい。
この笑顔は過去に見たことがある。これは心から子供を望んでいる人の顔だ。道具目的でも後継ぎでもなく、ただただ新しい命を望む人の表情だ。
子供は可愛いからな。望む気持ちは大いにわかる。育児は大変ではあるが、それ以上に得るものがあるのも確かだ。前世で恵を逞しい母に育ててくれたのは他ならない我が子達だった。
そうか。里中さんは子供が欲しいのか。それは再びΩに生まれた俺が唯一、この人にしてあげられることだろう。他じゃ役に立たないかもしれないけれど、子供なら……
「だが、きっと無理だろう……」
「え?」
密かに意気込む俺を他所に、里中さんはポツリと呟いた。
思わず聞き返す俺に、里中さんはどこか物憂げに苦笑した。
「私は……子を望めない身体なんだ」
「子を……望めない?」
何故? どうして? αなのに? あんなに俺とパコパコヤったのに?
言っている意味がわからない。そんな疑問が顔に出ていたのだろう。里中さんは落ち着いた声音で言葉を続けた。
「私はαだけど、子を成しにくいとされている。もしかしたら奇跡が起きるかもしれないが、おそらくは……」
「そんな……」
二の句が継げなかった。そんなことがあるのか? 子供を望みもしないαはポコポコと相手を孕ますというのに、子供を心から望んでいる人にはそれが成せないなんて……
まだ出会って間もないこの人のことを、俺は全て知っているわけじゃない。でも、彼が見せた笑顔の理由だけは知っている。
里中さんは心から、新しい命を望んでいる。いつか恵との子供が欲しいと願ってくれた、あの正臣が浮かべた笑顔と同じなのだから。
「……っ、……わ……」
「わ?」
「わかりましたっ! 俺、頑張ります!」
今度は俺が里中さんの手を取り握りしめた。尻を浮かせて前のめりになる俺に、里中さんはきょとんと目を丸くさせた。
「俺も発情期を迎えたばかりです! この身体が妊娠しやすいのかどうかはわかりません! ですが、俺はΩとして生を受けました。貴方と出会い、ここにいることには何らかの意味がきっとあるはずです!」
「け、圭介?」
「俺の特技は子作りです!」
俺は田井中圭介。Ω。そして前世では六人の子供を授かった男だ。
妊娠と出産は任せておけ!
しかもこの声。顔も骨格も正臣に似ているからか、声まであの人とそっくりだ。低音で腰に響くようなバリトンにどうしてもときめいてしまう。
セックス時にピコピコと動く耳を何度か咥えてしまったけれど、性感帯なのか甘噛みする度に艶かしく漏らす吐息が扇情的で、それだけで何度か達してしまった。
『はあっ……ケイ……』
駄目だ。思い出すとまた発情しそうになる。二度目とはいえこの身体がもう嫌だ。
「だ、だいじょうぶ、です……」
プルプルと震えながら俺は里中さんの前に手を翳し、首を縦に振った。
ポケットから抑制剤を取り出して、一錠口に放り込む。それを目にして、里中さんも察してくれたらしい。それ以上は突っ込まず、逆に気遣ってくれた。
「これから君は定期的に発情するだろう。私のことが気になるだろうが、薬で治まらなければ好きに使ってくれて構わない」
「里中さん……」
「発情は君のせいじゃない。それが元で蔑視されてしまうのだろうが、それも含めて私は君を受け入れる。君さえ嫌でなければ、番になることも……」
番と聞いて、俺は首元に手を宛がった。発情の時、俺は里中さんに直接噛まれていない。つまりまだ、番の契りは結んでいないということだ。
それを果たしてしまえば、俺はこの人から逃れることはできなくなる。この人から番を解消し、俺を捨てることはできても俺の方からそれを成すことはできない。
いくら里中さんが良い人であっても、こればかりは慎重にならざるを得ない。
捨てられるΩの末路は悲惨だ。昔、目にしたことがある。恵の時に、何度もだ。
愛しい相手と番になることができれば、Ωにとってそれ以上に幸せなこともないのだろう。しかし、Ωがそんな相手と出会える確率はほぼ無いに等しい。
人権を無視され、無理やり番にさせられる場合なら多々あった。そしてそんなΩほど、老いていけばすぐに捨てられてしまう。あれほど惨めで辛いものはない。
里中さんはそれを知ってなのか、俺に選択権を与えてくれる。正直、この対応はとてもありがたかった。
ならば、これも受け入れてくれるだろうか? 俺は自分の下腹部に手を当てながら、里中さんを見つめた。
「それでは、もしも俺に子供ができたら……里中さんはそれも受け入れて、くれますか?」
たとえ番になることは受け入れてくれたとしても、妊娠はどうだろう? 捨てられるΩの最たる理由がそれなのだ。
β相手ならともかく、αとの性交はほぼ百パーセントの確率で妊娠する。何故なら、αには男性器の付け根にノットと呼ばれるコブがある。相手を確実に妊娠させる為、αだけに備わっているものだ。里中さんの性器にもそれはあったし、実際彼の射精が治まるまで俺から性器は全く抜けなかった。
もしかしたら、すでに妊娠しているのかもしれない。番になる前に致すことはちゃっかり致しておいて、今更確認するのも何だという話だけれども。
しかし俺のこの様子を見た里中さんは、カッと目を見開いて向かい側に座る俺の両手を取ると、前のめりになって尋ねた。
「まさか、腹に赤ん坊が!?」
「いえっ、まだです!!」
迫力に負けて俺は思わず大声で即答した。この身体に五日もかけて里中さんの精子が注がれたのだから、妊娠の可能性は高いけれど……でも、そんなに驚くことなのか?
飛び出さんばかりに鳴り出す心臓を抑えたくて里中さんから手を引き抜くと、彼もまた冷静になったのかあっさりと手を離し、浮いた尻をソファへと落ちつけた。
「ああ、すまない……早とちりをしてしまった」
「だ、大丈夫です」
びっくりしたぁ。これが狼バージョンだったら、心臓麻痺でポックリ死んでいたかもしれない。
俺は自身を落ちつかせようと少しだけ冷めたコーヒーカップを手に取り、勢いをつけて飲み干した。あ~、美味い。
コーヒーの美味さに幾分か落ちついた俺は再び里中さんを見ると、彼は頤に手を当てながら何かを考えているようだった。そして俺の視線に気がつくと、頬を桜色に染めながら今日一番の笑顔を浮かべてみせた。
「もしも父親になれるのだとしたら……この上なく嬉しいな」
ドクン、と俺の心臓が一層高鳴った。びっくりした。さっきから心臓が騒がしいけれど、今のは一段とびっくりしたぞ。
まだまだ死ぬには若すぎる。頼むから、もうちょいタフであってくれよ、俺の心臓!
俺は静かに深呼吸をした。もちろん、心臓を落ちつかせるべくだ。
でも、里中さんが浮かべた笑顔の意味を知って、内心とても嬉しい。
この笑顔は過去に見たことがある。これは心から子供を望んでいる人の顔だ。道具目的でも後継ぎでもなく、ただただ新しい命を望む人の表情だ。
子供は可愛いからな。望む気持ちは大いにわかる。育児は大変ではあるが、それ以上に得るものがあるのも確かだ。前世で恵を逞しい母に育ててくれたのは他ならない我が子達だった。
そうか。里中さんは子供が欲しいのか。それは再びΩに生まれた俺が唯一、この人にしてあげられることだろう。他じゃ役に立たないかもしれないけれど、子供なら……
「だが、きっと無理だろう……」
「え?」
密かに意気込む俺を他所に、里中さんはポツリと呟いた。
思わず聞き返す俺に、里中さんはどこか物憂げに苦笑した。
「私は……子を望めない身体なんだ」
「子を……望めない?」
何故? どうして? αなのに? あんなに俺とパコパコヤったのに?
言っている意味がわからない。そんな疑問が顔に出ていたのだろう。里中さんは落ち着いた声音で言葉を続けた。
「私はαだけど、子を成しにくいとされている。もしかしたら奇跡が起きるかもしれないが、おそらくは……」
「そんな……」
二の句が継げなかった。そんなことがあるのか? 子供を望みもしないαはポコポコと相手を孕ますというのに、子供を心から望んでいる人にはそれが成せないなんて……
まだ出会って間もないこの人のことを、俺は全て知っているわけじゃない。でも、彼が見せた笑顔の理由だけは知っている。
里中さんは心から、新しい命を望んでいる。いつか恵との子供が欲しいと願ってくれた、あの正臣が浮かべた笑顔と同じなのだから。
「……っ、……わ……」
「わ?」
「わかりましたっ! 俺、頑張ります!」
今度は俺が里中さんの手を取り握りしめた。尻を浮かせて前のめりになる俺に、里中さんはきょとんと目を丸くさせた。
「俺も発情期を迎えたばかりです! この身体が妊娠しやすいのかどうかはわかりません! ですが、俺はΩとして生を受けました。貴方と出会い、ここにいることには何らかの意味がきっとあるはずです!」
「け、圭介?」
「俺の特技は子作りです!」
俺は田井中圭介。Ω。そして前世では六人の子供を授かった男だ。
妊娠と出産は任せておけ!
4
あなたにおすすめの小説
黒とオメガの騎士の子育て〜この子確かに俺とお前にそっくりだけど、産んだ覚えないんですけど!?〜
せるせ
BL
王都の騎士団に所属するオメガのセルジュは、ある日なぜか北の若き辺境伯クロードの城で目が覚めた。
しかも隣で泣いているのは、クロードと同じ目を持つ自分にそっくりな赤ん坊で……?
「お前が産んだ、俺の子供だ」
いや、そんなこと言われても、産んだ記憶もあんなことやこんなことをした記憶も無いんですけど!?
クロードとは元々険悪な仲だったはずなのに、一体どうしてこんなことに?
一途な黒髪アルファの年下辺境伯×金髪オメガの年上騎士
※一応オメガバース設定をお借りしています
ウサギ獣人を毛嫌いしているオオカミ獣人後輩に、嘘をついたウサギ獣人オレ。大学で逃げ出して後悔したのに、大人になって再会するなんて!?
灯璃
BL
ごく普通に大学に通う、宇佐木 寧(ねい)には、ひょんな事から懐いてくれる後輩がいた。
オオカミ獣人でアルファの、狼谷 凛旺(りおう)だ。
ーここは、普通に獣人が現代社会で暮らす世界ー
獣人の中でも、肉食と草食で格差があり、さらに男女以外の第二の性別、アルファ、ベータ、オメガがあった。オメガは男でもアルファの子が産めるのだが、そこそこ差別されていたのでベータだと言った方が楽だった。
そんな中で、肉食のオオカミ獣人の狼谷が、草食オメガのオレに懐いているのは、単にオレたちのオタク趣味が合ったからだった。
だが、こいつは、ウサギ獣人を毛嫌いしていて、よりにもよって、オレはウサギ獣人のオメガだった。
話が合うこいつと話をするのは楽しい。だから、学生生活の間だけ、なんとか隠しとおせば大丈夫だろう。
そんな風に簡単に思っていたからか、突然に発情期を迎えたオレは、自業自得の後悔をする羽目になるーー。
みたいな、大学篇と、その後の社会人編。
BL大賞ポイントいれて頂いた方々!ありがとうございました!!
※本編完結しました!お読みいただきありがとうございました!
※短編1本追加しました。これにて完結です!ありがとうございました!
旧題「ウサギ獣人が嫌いな、オオカミ獣人後輩を騙してしまった。ついでにオメガなのにベータと言ってしまったオレの、後悔」
寄るな。触るな。近付くな。
きっせつ
BL
ある日、ハースト伯爵家の次男、であるシュネーは前世の記憶を取り戻した。
頭を打って?
病気で生死を彷徨って?
いいえ、でもそれはある意味衝撃な出来事。人の情事を目撃して、衝撃のあまり思い出したのだ。しかも、男と男の情事で…。
見たくもないものを見せられて。その上、シュネーだった筈の今世の自身は情事を見た衝撃で何処かへ行ってしまったのだ。
シュネーは何処かに行ってしまった今世の自身の代わりにシュネーを変態から守りつつ、貴族や騎士がいるフェルメルン王国で生きていく。
しかし問題は山積みで、情事を目撃した事でエリアスという侯爵家嫡男にも目を付けられてしまう。シュネーは今世の自身が帰ってくるまで自身を守りきれるのか。
ーーーーーーーーーーー
初めての投稿です。
結構ノリに任せて書いているのでかなり読み辛いし、分かり辛いかもしれませんがよろしくお願いします。主人公がボーイズでラブするのはかなり先になる予定です。
※ストックが切れ次第緩やかに投稿していきます。
異世界転移した元コンビニ店長は、獣人騎士様に嫁入りする夢は……見ない!
めがねあざらし
BL
過労死→異世界転移→体液ヒーラー⁈
社畜すぎて魂が擦り減っていたコンビニ店長・蓮は、女神の凡ミスで異世界送りに。
もらった能力は“全言語理解”と“回復力”!
……ただし、回復スキルの発動条件は「体液経由」です⁈
キスで癒す? 舐めて治す? そんなの変態じゃん!
出会ったのは、狼耳の超絶無骨な騎士・ロナルドと、豹耳騎士・ルース。
最初は“保護対象”だったのに、気づけば戦場の最前線⁈
攻めも受けも騒がしい異世界で、蓮の安眠と尊厳は守れるのか⁉
--------------------
※現在同時掲載中の「捨てられΩ、癒しの異能で獣人将軍に囲われてます!?」の元ネタです。出しちゃった!
【完】ラスボス(予定)に転生しましたが、家を出て幸せになります
ナナメ
BL
8歳の頃ここが『光の勇者と救世の御子』の小説、もしくはそれに類似した世界であるという記憶が甦ったウル。
家族に疎まれながら育った自分は囮で偽物の王太子の婚約者である事、同い年の義弟ハガルが本物の婚約者である事、真実を告げられた日に全てを失い絶望して魔王になってしまう事ーーそれを、思い出した。
思い出したからには思いどおりになるものか、そして小説のちょい役である推しの元で幸せになってみせる!と10年かけて下地を築いた卒業パーティーの日ーー
ーーさあ、早く来い!僕の10年の努力の成果よ今ここに!
魔王になりたくないラスボス(予定)と、本来超脇役のおっさんとの物語。
※体調次第で書いておりますのでかなりの鈍足更新になっております。ご了承頂ければ幸いです。
※表紙はAI作成です
アルファ王子に嫌われるための十の方法
小池 月
BL
攻め:アローラ国王太子アルファ「カロール」
受け:田舎伯爵家次男オメガ「リン・ジャルル」
アローラ国の田舎伯爵家次男リン・ジャルルは二十歳の男性オメガ。リンは幼馴染の恋人セレスがいる。セレスは隣領地の田舎子爵家次男で男性オメガ。恋人と言ってもオメガ同士でありデートするだけのプラトニックな関係。それでも互いに大切に思える関係であり、将来は二人で結婚するつもりでいた。
田舎だけれど何不自由なく幸せな生活を送っていたリンだが、突然、アローラ国王太子からの求婚状が届く。貴族の立場上、リンから断ることが出来ずに顔も知らないアルファ王子に嫁がなくてはならなくなる。リンは『アルファ王子に嫌われて王子側から婚約解消してもらえば、伯爵家に出戻ってセレスと幸せな結婚ができる!』と考え、セレスと共にアルファに嫌われるための作戦を必死で練り上げる。
セレスと涙の別れをし、王城で「アルファ王子に嫌われる作戦」を実行すべく奮闘するリンだがーー。
王太子α×伯爵家ΩのオメガバースBL
☆すれ違い・両想い・権力争いからの冤罪・絶望と愛・オメガの友情を描いたファンタジーBL☆
性描写の入る話には※をつけます。
11月23日に完結いたしました!!
完結後のショート「セレスの結婚式」を載せていきたいと思っております。また、その後のお話として「番となる」と「リンが妃殿下になる」ストーリーを考えています。ぜひぜひ気長にお待ちいただけると嬉しいです!
オメガパンダの獣人は麒麟皇帝の運命の番
兎騎かなで
BL
パンダ族の白露は成人を迎え、生まれ育った里を出た。白露は里で唯一のオメガだ。将来は父や母のように、のんびりとした生活を営めるアルファと結ばれたいと思っていたのに、実は白露は皇帝の番だったらしい。
美味しい笹の葉を分けあって二人で食べるような、鳥を見つけて一緒に眺めて楽しむような、そんな穏やかな時を、激務に追われる皇帝と共に過ごすことはできるのか?
さらに白露には、発情期が来たことがないという悩みもあって……理想の番関係に向かって奮闘する物語。
転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした
リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。
仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!
原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!
だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。
「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」
死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?
原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に!
見どころ
・転生
・主従
・推しである原作悪役に溺愛される
・前世の経験と知識を活かす
・政治的な駆け引きとバトル要素(少し)
・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程)
・黒猫もふもふ
番外編では。
・もふもふ獣人化
・切ない裏側
・少年時代
などなど
最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる