35 / 49
俺だけだった?
5
しおりを挟む
沸騰したように顔が赤くなった。誰にも見られていないその顔を、俺は手の甲で隠すように覆った。
これで信じてくれただろうか? 羞恥を堪えて打ち明けたのだ。今すぐ何かしらの返答、もしくは反応が欲しい。
しかし宗佑はしばし黙った後、やはりというべきか淡々と、まるで俺を説得するように努めて冷静に語りかけた。
『圭介。逸る気持ちはわかるけれど、まず検査をしてみよう。Ωの巣作りは妊娠だけじゃなく、発情期中もなると言われているからね。まだ君は発情を経験したばかりだし、身体のサイクルも整っていない。日曜日には帰るから、まず一緒に検査薬を買おう。ね?』
期待していた反応とはまるで違うそれに、俺は内心苛立ちを感じた。
何故、宗佑は妊娠を否定するような言い方をするのだろう? 確かにこの巣作りはΩによって様々だ。妊娠をしていなくとも、懸想をしているαがいれば巣作りを行ってしまうΩもいるし、発情期の際にそれを行ってしまうΩもいるのは知っている。だが、今は世間一般の話をしているのではない。恵の場合は妊娠をしてそれを行うのだ。これは圭介の身体だが、絶対にそうだと言い切れる。恵も圭介も同じだ。
俺は語気を強くして反論した。
「ううん! 絶対にしてるよ! 根拠なら他にもある。巣作りだけじゃないんだよ。だって俺、最近は味覚も変わって……体温だって僅かだけど普段より高いんだ! それにこの巣作りはっ……」
『落ち着いて、圭介。味覚の変化や体温の上昇は発情中にもなることがある。実際、発情した君の身体は熱かった。君が妊娠を望んでいるのはもちろん、わかっているよ。しかし私は妊娠しにくい身体なんだ。そんな簡単にはできないんだよ』
スマホ向こうの宗佑が、俺が求めていた宗佑ではなかった。
言われている内容は別段、おかしなことを言っているわけではない。
妊娠しにくい身体。
検査をしよう。
落ち着いて。
……それだけだ。
ただ、それらの言葉はどれも、俺を突き刺すナイフのようだ。
どうしてこの人は、俺の言うことを信じてくれないのか? 俺の言うことがわからないのか? 言葉が通じないのか? 頭の中がぐるぐると回り始めた。
この時、俺の中の恵が閉じ込めていた、奥底の記憶が甦った。蓋をしていた昔の、もうとっくに忘れていた過去の感情を、宗佑の言葉によって引き摺り出されたのだ。
「嬉しく……ないのか?」
ポツリと呟くように言った台詞が、宗佑には聞こえなかったらしい。『え?』と戸惑うような声が聞こえた。
人間より耳が良い癖に、俺の声が聞き取れなかったのか? ならば、もう一度言ってやろう。俺は宗佑に尋ねた。
「確かにまだ検査はしていないし、病院にも行っていない。提示できる根拠も証拠もないけれど……でも、俺が妊娠したら宗佑。貴方は……嬉しくないのか?」
『そんなことはない。妊娠していたら嬉しいよ。でもね、圭介。前にも言ってある通り、私は妊娠が……』
「全くできないわけじゃないだろ!? どうしてそんなに否定的なんだよ! 時期的に見てもおかしくないし……それに、あれだけ頑張ってるんだ! 赤ちゃんはいる! 絶対にそうだよ!」
『圭介……』
俺達の赤ちゃんができた。本当? 嬉しい! よくやった、圭介! ただその言葉が聞きたかっただけだ。
ああ、そうか。思い出したよ。
ほら、やはりね……だ。
ぐるぐると、ぐちゃぐちゃと。
パンドラの箱は開かれた。
俺は必死に、俺の中の恵を抑えつけようとするも抵抗虚しく……恵の封じ込めたある一つの感情が溢れ出した。この人は違う。そう言い聞かせても、もう駄目だった。
俺は圭介であり、恵でもある。人生経験は十九年とプラスαだ。妊娠も、出産も、たくさん経験し、知っている。そして俺から離れていった男達も……。
ああ、ほら。やはりだ。やはり、Ωはこういう運命なのだ。そんな言葉をたくさん浴びせられてきた。そしていつしか、それは自分の言葉となり、俺は自身に言い聞かせるようになった。
期待なぞしたくはない。俺には子供達がいればそれでいい。人並みの幸せを望んではいけない。それは恵の時に充分、思い知っただろう?
そうだ。知っている。わかっている。覚えているよ。忘れたフリをしていただけだ。
ただ俺は生まれ変わってから、宗佑と出会ってから幸せだった。宗佑なら信じられる。宗佑は悪い人ではない。彼は俺を求めてくれたのだ。そして俺だけではなく、俺に対して本当に子供を望んでくれている。目を見ればわかる。この人なら俺を裏切らない!
望んだのは、それだけだったのに。
「俺だけだった?」
しかし、そうか。これは俺の勘違いなのだ。たくさんの人を見てきた分だけ、人を見る目はあると思い込んでいた。
もしも本当にそうだったなら、六人の子供を産んで六人とも父親がつかなかったのは何故だ、という話だろう。
どれだけ美しくても、どれだけ綺麗でも、どれだけ人の目を惹いても、結局求められるのは違うところにある。
「妊娠を望んでたの……俺だけ?」
『違う、圭介。私も赤ん坊を望んでいるよ。でも、今の私にできるはずが……』
「もういいよ」
『圭介っ』
喜んでくれると思った。ここにいたなら、俺を抱き締めてくれるのだと、そう期待していた。
どうしてだろう。宗佑の言葉が全然、頭に入ってこない。
グルグルと、そしてガンガンと頭の中で響くのは、「あの人達」の台詞の数々だ。
『子供? それ、俺の子って証拠はあるのかよ』
『ふーん。で、今後もセックスはできるんだろうな?』
『え、子供っ? そんな……困るよ……あ、他の客という可能性はないの? あるでしょ? ね?』
『何それ。堕ろす費用目的か? 払うわけねーだろ』
『そう、か。でも、僕には金銭的な余裕がなくて……それに、黙っていたけれど、本当は家庭があって……』
そうか。そうだった。期待するだけ無駄だったのだ。喜んでもらえると、そう思う方が間違いだった。悪いのは俺だ。あの人達は悪くない。ただ俺が妊娠しただけなのだから。
だから、宗佑だって……
「ごめん、宗佑。俺、変な期待してた。本当にごめん。忙しいのに……もう、切るね」
『圭介、ちゃんと聞いて欲しい。私は……』
「もういい! 聞きたくない! もう、たくさんだ!!」
そういう身体だ。繁殖能力しかない。じゃあ、ヤることが好きなんだろ?
そうだよ。きっと宗佑じゃなくても俺は惚れるし、セックスだって気持ちがいい。宗佑じゃなくとも、正臣じゃなくとも、優しくしてくれればすぐに堕ちる。
愛しているなど、まやかしだ。
「アンタも奴らと同じだ! 好きだのなんだの言って懐柔してっ……結局目当ては俺のっ……俺のっ……!!」
Ωとしての俺の身体だ。
わかっていたのに。顔がどうとか、性格がどうとか、そんなものは関係ない。
何故なら、俺はΩだから。
ただ本能のままに発情して繁殖して、発情して繁殖して、発情して繁殖して……その繰り返し。それしかできない。どれだけ勉強を頑張っても、どれだけ料理の腕を磨いても、どれだけ子育てに力を入れても、誰も認めてくれない。褒めてもくれない。
結局、信じられるのは自分が産んだ子供達だけだ。
スマホ向こうの宗佑が何かを言っている。しかし何も聞こえない。過去の声が頭の中を抉るようにぐちゃぐちゃと俺を犯した。
俺を嘲笑い、押し倒し、脚を開けと舌舐めずりをする男達しか浮かばない。
「もう嫌だっ……番、解消してっ……! もう、嫌ぁ……!!」
『圭介っ……圭介!』
今度こそは一緒に生きてもらえると、そう思っていた。今度こそは喜んでもらえると、そう信じていたのに。
俺だけだった。だから恵は、番にならなかった。こうなることをわかっていたからだ。
『圭介……!』
ガン! と、音を立ててスマホを壁に叩きつけた。
煩い。何もかもが。
愛しかった人の声がプツンと切れた。
これで信じてくれただろうか? 羞恥を堪えて打ち明けたのだ。今すぐ何かしらの返答、もしくは反応が欲しい。
しかし宗佑はしばし黙った後、やはりというべきか淡々と、まるで俺を説得するように努めて冷静に語りかけた。
『圭介。逸る気持ちはわかるけれど、まず検査をしてみよう。Ωの巣作りは妊娠だけじゃなく、発情期中もなると言われているからね。まだ君は発情を経験したばかりだし、身体のサイクルも整っていない。日曜日には帰るから、まず一緒に検査薬を買おう。ね?』
期待していた反応とはまるで違うそれに、俺は内心苛立ちを感じた。
何故、宗佑は妊娠を否定するような言い方をするのだろう? 確かにこの巣作りはΩによって様々だ。妊娠をしていなくとも、懸想をしているαがいれば巣作りを行ってしまうΩもいるし、発情期の際にそれを行ってしまうΩもいるのは知っている。だが、今は世間一般の話をしているのではない。恵の場合は妊娠をしてそれを行うのだ。これは圭介の身体だが、絶対にそうだと言い切れる。恵も圭介も同じだ。
俺は語気を強くして反論した。
「ううん! 絶対にしてるよ! 根拠なら他にもある。巣作りだけじゃないんだよ。だって俺、最近は味覚も変わって……体温だって僅かだけど普段より高いんだ! それにこの巣作りはっ……」
『落ち着いて、圭介。味覚の変化や体温の上昇は発情中にもなることがある。実際、発情した君の身体は熱かった。君が妊娠を望んでいるのはもちろん、わかっているよ。しかし私は妊娠しにくい身体なんだ。そんな簡単にはできないんだよ』
スマホ向こうの宗佑が、俺が求めていた宗佑ではなかった。
言われている内容は別段、おかしなことを言っているわけではない。
妊娠しにくい身体。
検査をしよう。
落ち着いて。
……それだけだ。
ただ、それらの言葉はどれも、俺を突き刺すナイフのようだ。
どうしてこの人は、俺の言うことを信じてくれないのか? 俺の言うことがわからないのか? 言葉が通じないのか? 頭の中がぐるぐると回り始めた。
この時、俺の中の恵が閉じ込めていた、奥底の記憶が甦った。蓋をしていた昔の、もうとっくに忘れていた過去の感情を、宗佑の言葉によって引き摺り出されたのだ。
「嬉しく……ないのか?」
ポツリと呟くように言った台詞が、宗佑には聞こえなかったらしい。『え?』と戸惑うような声が聞こえた。
人間より耳が良い癖に、俺の声が聞き取れなかったのか? ならば、もう一度言ってやろう。俺は宗佑に尋ねた。
「確かにまだ検査はしていないし、病院にも行っていない。提示できる根拠も証拠もないけれど……でも、俺が妊娠したら宗佑。貴方は……嬉しくないのか?」
『そんなことはない。妊娠していたら嬉しいよ。でもね、圭介。前にも言ってある通り、私は妊娠が……』
「全くできないわけじゃないだろ!? どうしてそんなに否定的なんだよ! 時期的に見てもおかしくないし……それに、あれだけ頑張ってるんだ! 赤ちゃんはいる! 絶対にそうだよ!」
『圭介……』
俺達の赤ちゃんができた。本当? 嬉しい! よくやった、圭介! ただその言葉が聞きたかっただけだ。
ああ、そうか。思い出したよ。
ほら、やはりね……だ。
ぐるぐると、ぐちゃぐちゃと。
パンドラの箱は開かれた。
俺は必死に、俺の中の恵を抑えつけようとするも抵抗虚しく……恵の封じ込めたある一つの感情が溢れ出した。この人は違う。そう言い聞かせても、もう駄目だった。
俺は圭介であり、恵でもある。人生経験は十九年とプラスαだ。妊娠も、出産も、たくさん経験し、知っている。そして俺から離れていった男達も……。
ああ、ほら。やはりだ。やはり、Ωはこういう運命なのだ。そんな言葉をたくさん浴びせられてきた。そしていつしか、それは自分の言葉となり、俺は自身に言い聞かせるようになった。
期待なぞしたくはない。俺には子供達がいればそれでいい。人並みの幸せを望んではいけない。それは恵の時に充分、思い知っただろう?
そうだ。知っている。わかっている。覚えているよ。忘れたフリをしていただけだ。
ただ俺は生まれ変わってから、宗佑と出会ってから幸せだった。宗佑なら信じられる。宗佑は悪い人ではない。彼は俺を求めてくれたのだ。そして俺だけではなく、俺に対して本当に子供を望んでくれている。目を見ればわかる。この人なら俺を裏切らない!
望んだのは、それだけだったのに。
「俺だけだった?」
しかし、そうか。これは俺の勘違いなのだ。たくさんの人を見てきた分だけ、人を見る目はあると思い込んでいた。
もしも本当にそうだったなら、六人の子供を産んで六人とも父親がつかなかったのは何故だ、という話だろう。
どれだけ美しくても、どれだけ綺麗でも、どれだけ人の目を惹いても、結局求められるのは違うところにある。
「妊娠を望んでたの……俺だけ?」
『違う、圭介。私も赤ん坊を望んでいるよ。でも、今の私にできるはずが……』
「もういいよ」
『圭介っ』
喜んでくれると思った。ここにいたなら、俺を抱き締めてくれるのだと、そう期待していた。
どうしてだろう。宗佑の言葉が全然、頭に入ってこない。
グルグルと、そしてガンガンと頭の中で響くのは、「あの人達」の台詞の数々だ。
『子供? それ、俺の子って証拠はあるのかよ』
『ふーん。で、今後もセックスはできるんだろうな?』
『え、子供っ? そんな……困るよ……あ、他の客という可能性はないの? あるでしょ? ね?』
『何それ。堕ろす費用目的か? 払うわけねーだろ』
『そう、か。でも、僕には金銭的な余裕がなくて……それに、黙っていたけれど、本当は家庭があって……』
そうか。そうだった。期待するだけ無駄だったのだ。喜んでもらえると、そう思う方が間違いだった。悪いのは俺だ。あの人達は悪くない。ただ俺が妊娠しただけなのだから。
だから、宗佑だって……
「ごめん、宗佑。俺、変な期待してた。本当にごめん。忙しいのに……もう、切るね」
『圭介、ちゃんと聞いて欲しい。私は……』
「もういい! 聞きたくない! もう、たくさんだ!!」
そういう身体だ。繁殖能力しかない。じゃあ、ヤることが好きなんだろ?
そうだよ。きっと宗佑じゃなくても俺は惚れるし、セックスだって気持ちがいい。宗佑じゃなくとも、正臣じゃなくとも、優しくしてくれればすぐに堕ちる。
愛しているなど、まやかしだ。
「アンタも奴らと同じだ! 好きだのなんだの言って懐柔してっ……結局目当ては俺のっ……俺のっ……!!」
Ωとしての俺の身体だ。
わかっていたのに。顔がどうとか、性格がどうとか、そんなものは関係ない。
何故なら、俺はΩだから。
ただ本能のままに発情して繁殖して、発情して繁殖して、発情して繁殖して……その繰り返し。それしかできない。どれだけ勉強を頑張っても、どれだけ料理の腕を磨いても、どれだけ子育てに力を入れても、誰も認めてくれない。褒めてもくれない。
結局、信じられるのは自分が産んだ子供達だけだ。
スマホ向こうの宗佑が何かを言っている。しかし何も聞こえない。過去の声が頭の中を抉るようにぐちゃぐちゃと俺を犯した。
俺を嘲笑い、押し倒し、脚を開けと舌舐めずりをする男達しか浮かばない。
「もう嫌だっ……番、解消してっ……! もう、嫌ぁ……!!」
『圭介っ……圭介!』
今度こそは一緒に生きてもらえると、そう思っていた。今度こそは喜んでもらえると、そう信じていたのに。
俺だけだった。だから恵は、番にならなかった。こうなることをわかっていたからだ。
『圭介……!』
ガン! と、音を立ててスマホを壁に叩きつけた。
煩い。何もかもが。
愛しかった人の声がプツンと切れた。
12
あなたにおすすめの小説
黒とオメガの騎士の子育て〜この子確かに俺とお前にそっくりだけど、産んだ覚えないんですけど!?〜
せるせ
BL
王都の騎士団に所属するオメガのセルジュは、ある日なぜか北の若き辺境伯クロードの城で目が覚めた。
しかも隣で泣いているのは、クロードと同じ目を持つ自分にそっくりな赤ん坊で……?
「お前が産んだ、俺の子供だ」
いや、そんなこと言われても、産んだ記憶もあんなことやこんなことをした記憶も無いんですけど!?
クロードとは元々険悪な仲だったはずなのに、一体どうしてこんなことに?
一途な黒髪アルファの年下辺境伯×金髪オメガの年上騎士
※一応オメガバース設定をお借りしています
ウサギ獣人を毛嫌いしているオオカミ獣人後輩に、嘘をついたウサギ獣人オレ。大学で逃げ出して後悔したのに、大人になって再会するなんて!?
灯璃
BL
ごく普通に大学に通う、宇佐木 寧(ねい)には、ひょんな事から懐いてくれる後輩がいた。
オオカミ獣人でアルファの、狼谷 凛旺(りおう)だ。
ーここは、普通に獣人が現代社会で暮らす世界ー
獣人の中でも、肉食と草食で格差があり、さらに男女以外の第二の性別、アルファ、ベータ、オメガがあった。オメガは男でもアルファの子が産めるのだが、そこそこ差別されていたのでベータだと言った方が楽だった。
そんな中で、肉食のオオカミ獣人の狼谷が、草食オメガのオレに懐いているのは、単にオレたちのオタク趣味が合ったからだった。
だが、こいつは、ウサギ獣人を毛嫌いしていて、よりにもよって、オレはウサギ獣人のオメガだった。
話が合うこいつと話をするのは楽しい。だから、学生生活の間だけ、なんとか隠しとおせば大丈夫だろう。
そんな風に簡単に思っていたからか、突然に発情期を迎えたオレは、自業自得の後悔をする羽目になるーー。
みたいな、大学篇と、その後の社会人編。
BL大賞ポイントいれて頂いた方々!ありがとうございました!!
※本編完結しました!お読みいただきありがとうございました!
※短編1本追加しました。これにて完結です!ありがとうございました!
旧題「ウサギ獣人が嫌いな、オオカミ獣人後輩を騙してしまった。ついでにオメガなのにベータと言ってしまったオレの、後悔」
寄るな。触るな。近付くな。
きっせつ
BL
ある日、ハースト伯爵家の次男、であるシュネーは前世の記憶を取り戻した。
頭を打って?
病気で生死を彷徨って?
いいえ、でもそれはある意味衝撃な出来事。人の情事を目撃して、衝撃のあまり思い出したのだ。しかも、男と男の情事で…。
見たくもないものを見せられて。その上、シュネーだった筈の今世の自身は情事を見た衝撃で何処かへ行ってしまったのだ。
シュネーは何処かに行ってしまった今世の自身の代わりにシュネーを変態から守りつつ、貴族や騎士がいるフェルメルン王国で生きていく。
しかし問題は山積みで、情事を目撃した事でエリアスという侯爵家嫡男にも目を付けられてしまう。シュネーは今世の自身が帰ってくるまで自身を守りきれるのか。
ーーーーーーーーーーー
初めての投稿です。
結構ノリに任せて書いているのでかなり読み辛いし、分かり辛いかもしれませんがよろしくお願いします。主人公がボーイズでラブするのはかなり先になる予定です。
※ストックが切れ次第緩やかに投稿していきます。
異世界転移した元コンビニ店長は、獣人騎士様に嫁入りする夢は……見ない!
めがねあざらし
BL
過労死→異世界転移→体液ヒーラー⁈
社畜すぎて魂が擦り減っていたコンビニ店長・蓮は、女神の凡ミスで異世界送りに。
もらった能力は“全言語理解”と“回復力”!
……ただし、回復スキルの発動条件は「体液経由」です⁈
キスで癒す? 舐めて治す? そんなの変態じゃん!
出会ったのは、狼耳の超絶無骨な騎士・ロナルドと、豹耳騎士・ルース。
最初は“保護対象”だったのに、気づけば戦場の最前線⁈
攻めも受けも騒がしい異世界で、蓮の安眠と尊厳は守れるのか⁉
--------------------
※現在同時掲載中の「捨てられΩ、癒しの異能で獣人将軍に囲われてます!?」の元ネタです。出しちゃった!
【完】ラスボス(予定)に転生しましたが、家を出て幸せになります
ナナメ
BL
8歳の頃ここが『光の勇者と救世の御子』の小説、もしくはそれに類似した世界であるという記憶が甦ったウル。
家族に疎まれながら育った自分は囮で偽物の王太子の婚約者である事、同い年の義弟ハガルが本物の婚約者である事、真実を告げられた日に全てを失い絶望して魔王になってしまう事ーーそれを、思い出した。
思い出したからには思いどおりになるものか、そして小説のちょい役である推しの元で幸せになってみせる!と10年かけて下地を築いた卒業パーティーの日ーー
ーーさあ、早く来い!僕の10年の努力の成果よ今ここに!
魔王になりたくないラスボス(予定)と、本来超脇役のおっさんとの物語。
※体調次第で書いておりますのでかなりの鈍足更新になっております。ご了承頂ければ幸いです。
※表紙はAI作成です
アルファ王子に嫌われるための十の方法
小池 月
BL
攻め:アローラ国王太子アルファ「カロール」
受け:田舎伯爵家次男オメガ「リン・ジャルル」
アローラ国の田舎伯爵家次男リン・ジャルルは二十歳の男性オメガ。リンは幼馴染の恋人セレスがいる。セレスは隣領地の田舎子爵家次男で男性オメガ。恋人と言ってもオメガ同士でありデートするだけのプラトニックな関係。それでも互いに大切に思える関係であり、将来は二人で結婚するつもりでいた。
田舎だけれど何不自由なく幸せな生活を送っていたリンだが、突然、アローラ国王太子からの求婚状が届く。貴族の立場上、リンから断ることが出来ずに顔も知らないアルファ王子に嫁がなくてはならなくなる。リンは『アルファ王子に嫌われて王子側から婚約解消してもらえば、伯爵家に出戻ってセレスと幸せな結婚ができる!』と考え、セレスと共にアルファに嫌われるための作戦を必死で練り上げる。
セレスと涙の別れをし、王城で「アルファ王子に嫌われる作戦」を実行すべく奮闘するリンだがーー。
王太子α×伯爵家ΩのオメガバースBL
☆すれ違い・両想い・権力争いからの冤罪・絶望と愛・オメガの友情を描いたファンタジーBL☆
性描写の入る話には※をつけます。
11月23日に完結いたしました!!
完結後のショート「セレスの結婚式」を載せていきたいと思っております。また、その後のお話として「番となる」と「リンが妃殿下になる」ストーリーを考えています。ぜひぜひ気長にお待ちいただけると嬉しいです!
オメガパンダの獣人は麒麟皇帝の運命の番
兎騎かなで
BL
パンダ族の白露は成人を迎え、生まれ育った里を出た。白露は里で唯一のオメガだ。将来は父や母のように、のんびりとした生活を営めるアルファと結ばれたいと思っていたのに、実は白露は皇帝の番だったらしい。
美味しい笹の葉を分けあって二人で食べるような、鳥を見つけて一緒に眺めて楽しむような、そんな穏やかな時を、激務に追われる皇帝と共に過ごすことはできるのか?
さらに白露には、発情期が来たことがないという悩みもあって……理想の番関係に向かって奮闘する物語。
転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした
リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。
仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!
原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!
だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。
「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」
死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?
原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に!
見どころ
・転生
・主従
・推しである原作悪役に溺愛される
・前世の経験と知識を活かす
・政治的な駆け引きとバトル要素(少し)
・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程)
・黒猫もふもふ
番外編では。
・もふもふ獣人化
・切ない裏側
・少年時代
などなど
最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる