71 / 184
アルファは神を殺す
10
しおりを挟む
足早に中央教会を出ると、木製の大きな門扉の前で子どもを抱いたゲルトが待っていた。
明け方前の空気は冷えて、肌がひりつく。薄着の子どもに外套をかけてやならければ、とユリウスはゲルトへ歩み寄り……その顔を見てぎょっとした。
ゲルトの双眸から滂沱の涙が流れ、頬を濡らしている。
どうした、と問う前にゲルトが肩を大きく震わせて口を開いた。
「で、殿下。ユリウス殿下。神は……神は、居られないですか。居ないのですか」
胸を喘がせ、苦しげな呼吸を挟んで、聞き取りにくいほどに掠れた声で彼はユリウスへと尋ねた。
ゲルトの腕の中で、さすがに目覚めていた銀髪の子どもが、きょろきょろと周囲を伺っている。その痩せた手足を見つめながら、ユリウスはしずかに答えた。
「少なくとも、ここには居ない。この教団に居たのは神ではなく、小手先の奇跡で信者を騙していたペテン師だけだ」
状況が把握ができずにきょとんとした様子の子どもを、ユリウスはゲルトの手からおのれの方へと抱き寄せた。
抵抗もなく、軽い体はユリウスの手に収まった。
二歳で教団に来たというから、この子は恐らく十歳程度だろう。かつてのリヒトよりは少し大きいだろうか。それでもサーリーク王国の同年代の子どもと比べると、なんと小さく、なんと細い体だ。
自分の外套を脱ごうとしたユリウスを遮って、ロンバードが上着を寄越してきた。ごわごわとした生地は子どもの肌には硬いかもしれないが、寒いよりはマシだろう。
ユリウスは大きな上着で子どもをすっぽりとくるんだ。
唇から白い息を吐いているのに、子どもは寒いとも暖かいとも言わなかった。触覚が阻害されているからだ。そんなところもリヒトと同じで、ユリウスは子どもが凍えてしまわないようしっかりと抱きしめた。
頬に流れる涙を拭うこともせず、ゲルトは茫然と子どもを見つめ、また尋ねた。
「この御方は……ハーゼ様ではありませんか」
「違う。この子どもは神の眷属の生まれ変わりなんかじゃない。リヒトが生きていることを、きみは知っているだろう」
「では……では、この御方は……この御方は、ただの、ただの、人間の子どもなのですか」
「そうだ」
「では! では、十二年前……私が……私が……」
幾度も息を吸いながら、ゲルトは声を振り絞った。
「私が、殺めようとしたのは……幾度でも甦ることのできる神の眷属ではなくて……ただの子どもだったということですかっ! 私は、人間の子どもを殺そうとしたのですか……ただの、人間の子どもを……」
慟哭とともに頭を抱え、ゲルトが泣き崩れた。
おのれが犯そうとした罪をようやく理解した男の、悲痛な叫びが冬の闇に吸い込まれてゆく。
ユリウスは子どもを抱きかかえたまま、地面に伏して泣くゲルトの前に片膝をついた。
わななく背をそっと撫でてやると、ユリウスの動作を真似したのだろうか、子どもの細い手が伸びて、ゲルトの頭に触れた。
「お祈りしましょうか? 僕がお祈りすれば、信者のひとが喜んでくれると聞きました。お祈りしましょうか?」
ゲルトの痛切な泣き声を鈍い聴覚で感じ取った子どもはそう言って、両の指を組み合わせた。
その小さな手を、ゲルトのてのひらが覆った。
「いいえ! いいえ! しなくていいのです! もう、祈らなくていいのですっ!」
激しく首を横に振って。ゲルトは身を震わせて哀哭した。
子どもは金色の目をぱちぱちと瞬かせ、どうすれば良いのかわからずにただ首を傾げている。
ゲルトはしばらく泣き続けた。
ユリウスは彼が落ち着くまで、そのままの姿勢で待った。腕の中の子どもは時折身じろぎをする程度で、大人しくしていた。
やがてゲルトの呼吸が落ち着いてきたのを確認して、ユリウスは彼の背を叩き立ち上がった。
子どもは慣れた様子でユリウスの肩に手を回してきた。そういえばリヒトも初めから、こうやって抱っこで運ばれることに慣れていたな、とユリウスは昔を思い出して、喉奥が苦しくなった。
僕に奇跡が起こせるなら、過去へと時間を巻き戻して、リヒトを救ってあげたい。
だがそんな能力はユリウスにはない。
自分にできることなど、たかが知れている。
アルファというのは無力だなぁ、とユリウスは溜め息を噛み殺した。
ふらつきながら立ち上がったゲルトが、袖で目元を拭い、顔を上げてユリウスを見た。
まだ濡れている黒い瞳に、ユリウスを映して。
ゲルトは深々と頭を下げた。
「殿下。あなたは、私の中に居た神を殺してくれました。ユリウス殿下。あなたの言葉で、偽物の神は死んだ。私はこれから真実を受け入れ、おのれの罪を償います。殿下、ありがとうございました。どうぞ私を罰してください」
首を差し出すようにしずかに礼をしたゲルトに、ユリウスは小さく鼻を鳴らした。
リヒトを殺そうとしたこの男は、ゆるしがたい。
信じていた教皇に裏切られ、神を奪われ、打ちのめされた彼は、深い虚脱に一気に老け込んだように見えた。しかしそれを乗り越えて、ゲルトはおのれ自身と闘っている。
これまで全霊をかけて崇めていた神と闘い、神は死んだと口にして、受け入れがたい真実をそれでも受け入れるべく、必死に闘っている。
その男に対し、大人げなく死刑を言い渡すのは、さすがに憚られた。
ロンバードがチラとこちらを見てくる。クラウスの視線も突き刺さってきた。
ユリウスは大きなため息を吐き出し、銀髪の子どもをそっと下ろした。
「ゲルト」
「はい」
「きみの沙汰は、いまここで僕が決める」
「……はい」
「きみをリヒトには会わせない。謝罪もゆるさない。僕のオメガには金輪際、デァモントの信者は関わらせない」
「はい」
「おのれの罪を、一生をかけて償え」
粛々と頷いていた男が、最後の言葉を聞いてハッと顔を上げた。
「殿下……それは」
「楽に死なせてはやらない。リヒトには会わせないけれど……そのぶん、この子をまもることで贖え」
「はっ……はいっ」
ゲルトが再び頭を下げようとする前に、ユリウスは子どもの薄く頼りない背をやわらかく押した。
子どもがふらりと足を前に出した。
バランスを崩して転倒する直前、ゲルトの腕がしっかりと子どもを支えた。
子どもはゲルトを見上げ、
「ありがとうございます」
と言って、少しの微笑を浮かべた。
一度は乾いたはずのゲルトの黒い瞳から、また涙が溢れた。
彼は子どもを抱き寄せ、何度も何度も頷いた。
「はい、はい、一生をかけて償います。申し訳ございません。申し訳ございませんでした……」
むせび泣く男の頭越しに見える東の空が、白んできている。
夜明けだ。
ユリウスは上空を見上げ、白い息を吐いた。
まだ太陽の姿はないが、遠くで馬のいななきがあがった。日の出とともになるべく目立つように動け、という騎士団長の命令を律儀にまもった副団長が、活動を開始したのだろう。
ユリウスたちは中央教会を後にしているので、もはや陽動は必要なかったが、遺体の埋葬や炊き出しは行ったほうがいい。
「さすがハルク殿。仕事が早いですね」
「私の騎士団は皆優秀だ」
感心して呟いたユリウスへと、クラウスが胸を張り、そのクラウスの言葉を聞いたハッシュとエーリッヒが誇らしげに笑った。
「さぁ、私たちは一度天幕へ戻ろう」
次兄に促され、ユリウスはゲルトの背を軽く叩いた。
ゲルトは泣き濡れた目でユリウスを見上げた。
彼の黒い瞳にまだ弱弱しい太陽の欠片が映って、穏やかに滲んだ。
明け方前の空気は冷えて、肌がひりつく。薄着の子どもに外套をかけてやならければ、とユリウスはゲルトへ歩み寄り……その顔を見てぎょっとした。
ゲルトの双眸から滂沱の涙が流れ、頬を濡らしている。
どうした、と問う前にゲルトが肩を大きく震わせて口を開いた。
「で、殿下。ユリウス殿下。神は……神は、居られないですか。居ないのですか」
胸を喘がせ、苦しげな呼吸を挟んで、聞き取りにくいほどに掠れた声で彼はユリウスへと尋ねた。
ゲルトの腕の中で、さすがに目覚めていた銀髪の子どもが、きょろきょろと周囲を伺っている。その痩せた手足を見つめながら、ユリウスはしずかに答えた。
「少なくとも、ここには居ない。この教団に居たのは神ではなく、小手先の奇跡で信者を騙していたペテン師だけだ」
状況が把握ができずにきょとんとした様子の子どもを、ユリウスはゲルトの手からおのれの方へと抱き寄せた。
抵抗もなく、軽い体はユリウスの手に収まった。
二歳で教団に来たというから、この子は恐らく十歳程度だろう。かつてのリヒトよりは少し大きいだろうか。それでもサーリーク王国の同年代の子どもと比べると、なんと小さく、なんと細い体だ。
自分の外套を脱ごうとしたユリウスを遮って、ロンバードが上着を寄越してきた。ごわごわとした生地は子どもの肌には硬いかもしれないが、寒いよりはマシだろう。
ユリウスは大きな上着で子どもをすっぽりとくるんだ。
唇から白い息を吐いているのに、子どもは寒いとも暖かいとも言わなかった。触覚が阻害されているからだ。そんなところもリヒトと同じで、ユリウスは子どもが凍えてしまわないようしっかりと抱きしめた。
頬に流れる涙を拭うこともせず、ゲルトは茫然と子どもを見つめ、また尋ねた。
「この御方は……ハーゼ様ではありませんか」
「違う。この子どもは神の眷属の生まれ変わりなんかじゃない。リヒトが生きていることを、きみは知っているだろう」
「では……では、この御方は……この御方は、ただの、ただの、人間の子どもなのですか」
「そうだ」
「では! では、十二年前……私が……私が……」
幾度も息を吸いながら、ゲルトは声を振り絞った。
「私が、殺めようとしたのは……幾度でも甦ることのできる神の眷属ではなくて……ただの子どもだったということですかっ! 私は、人間の子どもを殺そうとしたのですか……ただの、人間の子どもを……」
慟哭とともに頭を抱え、ゲルトが泣き崩れた。
おのれが犯そうとした罪をようやく理解した男の、悲痛な叫びが冬の闇に吸い込まれてゆく。
ユリウスは子どもを抱きかかえたまま、地面に伏して泣くゲルトの前に片膝をついた。
わななく背をそっと撫でてやると、ユリウスの動作を真似したのだろうか、子どもの細い手が伸びて、ゲルトの頭に触れた。
「お祈りしましょうか? 僕がお祈りすれば、信者のひとが喜んでくれると聞きました。お祈りしましょうか?」
ゲルトの痛切な泣き声を鈍い聴覚で感じ取った子どもはそう言って、両の指を組み合わせた。
その小さな手を、ゲルトのてのひらが覆った。
「いいえ! いいえ! しなくていいのです! もう、祈らなくていいのですっ!」
激しく首を横に振って。ゲルトは身を震わせて哀哭した。
子どもは金色の目をぱちぱちと瞬かせ、どうすれば良いのかわからずにただ首を傾げている。
ゲルトはしばらく泣き続けた。
ユリウスは彼が落ち着くまで、そのままの姿勢で待った。腕の中の子どもは時折身じろぎをする程度で、大人しくしていた。
やがてゲルトの呼吸が落ち着いてきたのを確認して、ユリウスは彼の背を叩き立ち上がった。
子どもは慣れた様子でユリウスの肩に手を回してきた。そういえばリヒトも初めから、こうやって抱っこで運ばれることに慣れていたな、とユリウスは昔を思い出して、喉奥が苦しくなった。
僕に奇跡が起こせるなら、過去へと時間を巻き戻して、リヒトを救ってあげたい。
だがそんな能力はユリウスにはない。
自分にできることなど、たかが知れている。
アルファというのは無力だなぁ、とユリウスは溜め息を噛み殺した。
ふらつきながら立ち上がったゲルトが、袖で目元を拭い、顔を上げてユリウスを見た。
まだ濡れている黒い瞳に、ユリウスを映して。
ゲルトは深々と頭を下げた。
「殿下。あなたは、私の中に居た神を殺してくれました。ユリウス殿下。あなたの言葉で、偽物の神は死んだ。私はこれから真実を受け入れ、おのれの罪を償います。殿下、ありがとうございました。どうぞ私を罰してください」
首を差し出すようにしずかに礼をしたゲルトに、ユリウスは小さく鼻を鳴らした。
リヒトを殺そうとしたこの男は、ゆるしがたい。
信じていた教皇に裏切られ、神を奪われ、打ちのめされた彼は、深い虚脱に一気に老け込んだように見えた。しかしそれを乗り越えて、ゲルトはおのれ自身と闘っている。
これまで全霊をかけて崇めていた神と闘い、神は死んだと口にして、受け入れがたい真実をそれでも受け入れるべく、必死に闘っている。
その男に対し、大人げなく死刑を言い渡すのは、さすがに憚られた。
ロンバードがチラとこちらを見てくる。クラウスの視線も突き刺さってきた。
ユリウスは大きなため息を吐き出し、銀髪の子どもをそっと下ろした。
「ゲルト」
「はい」
「きみの沙汰は、いまここで僕が決める」
「……はい」
「きみをリヒトには会わせない。謝罪もゆるさない。僕のオメガには金輪際、デァモントの信者は関わらせない」
「はい」
「おのれの罪を、一生をかけて償え」
粛々と頷いていた男が、最後の言葉を聞いてハッと顔を上げた。
「殿下……それは」
「楽に死なせてはやらない。リヒトには会わせないけれど……そのぶん、この子をまもることで贖え」
「はっ……はいっ」
ゲルトが再び頭を下げようとする前に、ユリウスは子どもの薄く頼りない背をやわらかく押した。
子どもがふらりと足を前に出した。
バランスを崩して転倒する直前、ゲルトの腕がしっかりと子どもを支えた。
子どもはゲルトを見上げ、
「ありがとうございます」
と言って、少しの微笑を浮かべた。
一度は乾いたはずのゲルトの黒い瞳から、また涙が溢れた。
彼は子どもを抱き寄せ、何度も何度も頷いた。
「はい、はい、一生をかけて償います。申し訳ございません。申し訳ございませんでした……」
むせび泣く男の頭越しに見える東の空が、白んできている。
夜明けだ。
ユリウスは上空を見上げ、白い息を吐いた。
まだ太陽の姿はないが、遠くで馬のいななきがあがった。日の出とともになるべく目立つように動け、という騎士団長の命令を律儀にまもった副団長が、活動を開始したのだろう。
ユリウスたちは中央教会を後にしているので、もはや陽動は必要なかったが、遺体の埋葬や炊き出しは行ったほうがいい。
「さすがハルク殿。仕事が早いですね」
「私の騎士団は皆優秀だ」
感心して呟いたユリウスへと、クラウスが胸を張り、そのクラウスの言葉を聞いたハッシュとエーリッヒが誇らしげに笑った。
「さぁ、私たちは一度天幕へ戻ろう」
次兄に促され、ユリウスはゲルトの背を軽く叩いた。
ゲルトは泣き濡れた目でユリウスを見上げた。
彼の黒い瞳にまだ弱弱しい太陽の欠片が映って、穏やかに滲んだ。
191
あなたにおすすめの小説
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
✻本作品(オリジナル)の結末をif(運命の番)ルートに入れ替えて、他サイトでの投稿を始めました。タイトルは「一度目の結婚で愛も希望も失くした僕が、移住先で運命と出逢い、二度目の結婚で愛されるまで」に変えてます。
オリジナルの本編結末は完全なハッピーエンドとはいえないかもしれませんが、「一度目の〜…」は琳が幸せな結婚をするハッピーエンド一択です。
売れ残りオメガの従僕なる日々
灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才)
※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!
ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。
無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。
新年に余り物でおせちを作ったら、冷酷と噂の騎士団長様に「運命の番」だと求婚されました
水凪しおん
BL
料理人だった俺が転生したのは、男性オメガというだけで家族に虐げられる不遇の青年カイ。
新年くらいはと前世の記憶を頼りに作ったのは、この世界にはない『おせち料理』だった。
それを偶然口にしたのは、氷のように冷酷と噂される最強の騎士団長リアム。
「お前は俺の運命の番だ」
彼の屋敷に保護され、俺の作る料理が彼の心を溶かしていく。
不器用で、だけどまっすぐな愛情を注いでくれる彼と、美味しい料理で紡ぐ、甘くて温かい異世界スローライフ。
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
借金のカタで二十歳上の実業家に嫁いだΩ。鳥かごで一年過ごすだけの契約だったのに、氷の帝王と呼ばれた彼に激しく愛され、唯一無二の番になる
水凪しおん
BL
名家の次男として生まれたΩ(オメガ)の青年、藍沢伊織。彼はある日突然、家の負債の肩代わりとして、二十歳も年上のα(アルファ)である実業家、久遠征四郎の屋敷へと送られる。事実上の政略結婚。しかし伊織を待ち受けていたのは、愛のない契約だった。
「一年間、俺の『鳥』としてこの屋敷で静かに暮らせ。そうすれば君の家族は救おう」
過去に愛する番を亡くし心を凍てつかせた「氷の帝王」こと征四郎。伊織はただ美しい置物として鳥かごの中で生きることを強いられる。しかしその瞳の奥に宿る深い孤独に触れるうち、伊織の心には反発とは違う感情が芽生え始める。
ひたむきな優しさは、氷の心を溶かす陽だまりとなるか。
孤独なαと健気なΩが、偽りの契約から真実の愛を見出すまでの、切なくも美しいシンデレラストーリー。
悪役令息(Ω)に転生した俺、破滅回避のためΩ隠してαを装ってたら、冷徹α第一王子に婚約者にされて溺愛されてます!?
水凪しおん
BL
前世の記憶を持つ俺、リオネルは、BL小説の悪役令息に転生していた。
断罪される運命を回避するため、本来希少なΩである性を隠し、出来損ないのαとして目立たず生きてきた。
しかし、突然、原作のヒーローである冷徹な第一王子アシュレイの婚約者にされてしまう。
これは破滅フラグに違いないと絶望する俺だが、アシュレイの態度は原作とどこか違っていて……?
隠れオメガの整備士は自由になりたい。なのに暴走する最強騎士を身体を張って止めたら、運命の番だとバレて過保護な専属契約を結ばされました
水凪しおん
BL
※オメガバース設定。激しい戦闘描写や、執着攻めによるマーキング描写、軽度の性的な接触の描写がありますので、15歳未満の方の閲覧はご遠慮ください。
汚染された惑星を浄化する生体兵器『機装(ギア)』。
その搭乗者は優れた能力を持つ『アルファ』に限られ、彼らの精神を安定させる鎮静剤として『オメガ』が存在する世界。
整備士のエリアンは、オメガであることを隠し、ベータと偽って軍の最前線で働いていた。
オメガは道具のように扱われるこの社会で、自由を守るための必死の嘘だった。
だがある日、軍最強のエリートパイロット・クレイドの機装が暴走する事故に遭遇する。
死を覚悟して止めに入ったエリアンだったが、暴走する機体はなぜか彼にだけ反応し、沈静化した。
それは、隠していたオメガのフェロモンが、クレイドと強烈な『共鳴』を起こした瞬間だった。
「見つけた。俺の対になる存在を」
正体がバレたと戦慄するエリアンに対し、冷徹なはずのクレイドが向けたのは、処罰ではなく執着に満ちた熱い視線で……?
孤独なエリート騎士×身分を隠した健気な整備士。
星の命運と本能が交錯する、近未来SFオメガバース!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる