転生令息は冒険者を目指す!?

葛城 惶

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二 学園編

困るんだけど...... side ミシェル

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 は~い、転生腐女子のMICIRU ことミシェルです。

 あちらの世界で書きかけになっていたBL 小説『星空のラビリンス』の世界に、主人公に転生しちゃったんだけど、

 正直、すんごい困ってます。

 メインキャラの悪役令息リューディス・アマーティアが、悪役令息じゃない!
 それだけならいいんだけど、鍛えに鍛えまくって、今や見事な細マッチョ。対面した時、ドン引いたわよ。
 ガチムチにならない、いやなれないのは、たぶん物語の強制力。

 私が設定したたおやか儚げ美人の欠片も無いの。美人は美人なんだけど、ハツラツ健康美人になっちゃった。

 しかも主人公を虐めるどころか私を見つけ出して保護して、今や過保護の域に達しつつある。

 違うから、それ違うから!......と叫んでも、物語の始まる学園入学以前から設定が木っ端微塵。

 まぁラノベにありがちな、ゲームやアニメの世界かと思えば、似て非なる世界ってやつかもしれない。ので、諦めて、リューディス主役で全面改稿を試みているんだけど.....

 困る。

 非常に困る。

 なぜかと言えば......



 お人好し過ぎる&男らし過ぎるのよぉ~!



 入学式で虐めに遭っている平民の子を庇うのは主人公で、それを助けるのが第二王子マクシミリアンだったはずなのに、悪役令息のリューディスがのしちゃうって、斜め上行きすぎよっ!

 学園祭でも演劇の衣装を破かれるのは主人公で、リューディスの取り巻きの令息の仕業なんだけど、取り巻き令息のはずの二人が自作自演して、なおかつリューディスに罪を擦り付けようとするなんて、まあBL 設定にはアリだからそこまでなら許すけど。

 で、当のリューディスは校庭で喧嘩してて濡れ衣が晴れるなんて、ありえへ~ん!

 上級生に絡まれてるのを他の男子生徒に庇われてたならともかく、上級生のしてる受けキャラなんて何処にいるのさ!


 そう、リューディスは受けキャラなのっ!


 書き直しのプロットでも、数々の危機を攻めキャラさん達が救って、逆ハー総愛されになるはずなのに、自前で物理で粉砕していくって何なの?!



 しかも勝手にイベント作るし......。




 階段から突き落とされそうになった時には、突き落とそうとしたほうが足を踏み外すし。
 そりゃあ日々の鍛練で、半端なく体幹強いのは知ってるけど、よろけた加害者抱き止めて、『大丈夫?』って男前過ぎるわ。




 ふたりがかりで噴水に突き落とされそうになった時もさりげなくサクッと避ける。
『あ、1ペニー見つけ!』ってそんなとこに小銭、落ちてないでしょ!

 で、加害者が仲良く噴水へドボン。

 まぁさ、加害者がドン臭すぎるというのもあるんだけど。

 元々、マクシミリアン殿下の婚約者候補だった御令息だから、深窓の令息で、私といい勝負の運動音痴。それでリューディスに物理で挑もうというのはそもそも無理。

 でもリューディスってば、落っこちたふたりに手を差し伸べて、やっぱりいい笑顔で、

『大丈夫?』

って。

 しかもユージーンに手を借りて、医務室に運んで、制服を風魔法で乾かしてあげてるの、お人好し過ぎん?
 それだけならともかく、毛布にくるまってるふたりにココアまで入れてあげてさ。

 それでふたりとも泣き出しちゃって、

.『僕たちだって、殿下に好かれようと一生懸命努力してるのに!』

 って、それは明らかに努力の方向が間違ってるよね。学校にけっばいメイクしてきてるし、香水つけ過ぎてめっちゃ臭いし、ブラウスは派手すぎて逆にダサい以外の何モノでもない。前世のいわゆるキャバクラのお姉ちゃんみたい、知らんけど。
 あのスタイルは夜のお店の中だから良いのであって、白昼見たらちょっとねぇ.....。


 で、ファッションセンスの塊、ミシェルさまのアドバイスを乞われて腕を振るわせていただきましたよ。
 ナチュラルメイクの指導に爽やかコロンのオススメ。
 挙げ句は休みの日に街へ繰り出し、カッコかわいいブラウスを見立てて差し上げました。代金はリューディスもちで。

『可愛い子がもっと可愛くなるの、いいね』

って、リューディス、あんた何処のオッサンよ。御令息たちってば、頬を赤くして、うるうる眼で見上げてたわよ、この人たらし。

 


 拳とダンディっぷりで、ヒロインどころかヒーロー街道まっしぐら。

 唯一オトメンぽいのは、カルロス兄上のシャツに刺繍してる時だけって、どゆこと?;.....まぁご飯も美味しいけどさ。






 と・に・か・く、

 私が書きたいのはBがLする甘~い禁断のラブストーリーであって、

 熱血ヒーロー小説ではない!断じて!


ううううぅ......
 

 強制力はどこいった!強制力はあぁ~!
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