48 / 69
◇一章中編【遁世日和】
一章中編【登場人物】
しおりを挟む
◇◇◇
──────────────────
◆リンリ【鈴隣 倫理】
仲秋の侯、系統導巫の住まう命の霊峰、俗の世より隔てられた領域内に紛れ込んだ青年。
黒髪短髪。中肉中背。いつもやや疲れた顔をした、没個性的な『どこにでもいそう』な青年。
どこか抜けているが、誠実で律儀な人柄。
人間としては善良な好青年。とはいえ残念なことに短所が致命的であり。まず自己を低く見積ってしまいがちで自罰自責的。自分自身を蔑ろにしていても気が付けない不器用さがある。
そして内面に少女のような繊細さを隠しており。幼少時に母親から愛されなかったが故に、父親からは期待と責任を一向に課され成長した故に、誰かに自分の弱い側面を曝け出して『甘えたい』という愛着欲求。同時に誰かを敬慕し、その者に『認められたい』という承認欲求もあり。感受性が豊かであるからこそ他者との関わりの中でしか自己を肯定する事ができず。それ故に自分は一人で生きられない『弱い人間』であると内心では認めながらも、それは許されないという強迫観念により他者に遠慮して助けを求める事を躊躇ってしまう『別の弱さ』を併せ持つ。
協調性があるのは上部の取り繕いであって、常にどこかで『他者に対する自分の在り方』に憤り『自分の存在意義』に苦悩し『自分の至らなさ故に身近な者が喪失する』ことに恐怖する自己不信者であり。従前、それらに然るべき折り合いを付けられなかったので彼の精神性は蛹のまま。
いざ精神的に酷く追い詰められると、羽化していない稚拙で脆く不安定な内面の人間性が外に露見してしまい。誰かに強く諭されるか、自分で立ち直れる機会が訪れるまでは、自己嫌悪と現実逃避、自暴自棄で支離滅裂な行動を取ってしまう悪癖を持つ。
現に唯一の肉親であり、嫌っていたが尊敬もしていた父親を数年前に亡くし(※身投げ)。口先では立派な言葉を宣っていたのに『無責任に命を絶った』父親への落胆や自責の念、身近で重なってしまった不幸に何もできなかった無力感と罪の意識、世間から父親へ浴びせられた『何かしらの不祥事を起こした高校教師の自殺』などと心無い誹謗中傷、息子である彼へも向いた強い風当たり、それらを理由とする心的外傷に苛まれてしまい。自分が『生きているか死んでいるかさえ曖昧』な破綻寸前の状態まで荒れていた。けれども迷い込んだ統巫屋での出会いと与えられた厚意を通し、今一度省みた事が自分自身を見詰め直す契機となり。彼は『少しずつまた成長したい』と願う。精一杯に『ここで生き、活きる』のだと誓う。
不幸や困難に陥ったが、ようやく短所に改善の兆し有り。彼の今後に期待といったところ。
◇◇◇
──────────────────
◆『ハクシ』【系統導巫】
金と銀の髪と眼をした、美しくも人ならざる身体的特徴を持つ、無垢であどけない可憐な少女。
自らの事を『我』と言い、厳粛な言葉遣いをする。けれど、すぐに地の言葉が出てしまう。
警戒心が薄く、睡眠欲に忠実、独特な感性。なかなかの天然物。細かい事に無頓着。素直で子供っぽく愛らしい性格。好物は蜂蜜と毛毬兎。自身の毛皮や尻尾の手入れに並々ならぬ拘りがあるらしい。
食べ物を与えられると喜び、無警戒で簡単に口に入れてしまうので(※本来、統巫は本能的に警戒心が強い傾向があるにも関わらず)、食事時(※神饌)以外での飲み食いを固く禁じられてしまった。彼女に許可なく食べ物を与えるのも禁じられており、畏れ多くも『餌付け』等をした者は罰せられるという。
昼過ぎの水浴びと、夜の散歩が日課。寝惚けて放浪し(※実際は蜂蜜探しの旅に出ていて)度々行方不明になるので従者(※主にサシギ)を悩ませている。
統巫屋という領内でもっとも尊い存在だが、小動物のようで皆から可愛がられてしまっている。
普段はそれほど表に出さないが、彼女は一度懐に入れた者達に対しての愛が深く。執着心も強い。大切なものを失わない為ならば、たとえ自身の身が損なわれようとも構わず、如何なる手段だろうと取れてしまうだろう面があり、少々危うい。
──────────────────
◆リンリ【鈴隣 倫理】
仲秋の侯、系統導巫の住まう命の霊峰、俗の世より隔てられた領域内に紛れ込んだ青年。
黒髪短髪。中肉中背。いつもやや疲れた顔をした、没個性的な『どこにでもいそう』な青年。
どこか抜けているが、誠実で律儀な人柄。
人間としては善良な好青年。とはいえ残念なことに短所が致命的であり。まず自己を低く見積ってしまいがちで自罰自責的。自分自身を蔑ろにしていても気が付けない不器用さがある。
そして内面に少女のような繊細さを隠しており。幼少時に母親から愛されなかったが故に、父親からは期待と責任を一向に課され成長した故に、誰かに自分の弱い側面を曝け出して『甘えたい』という愛着欲求。同時に誰かを敬慕し、その者に『認められたい』という承認欲求もあり。感受性が豊かであるからこそ他者との関わりの中でしか自己を肯定する事ができず。それ故に自分は一人で生きられない『弱い人間』であると内心では認めながらも、それは許されないという強迫観念により他者に遠慮して助けを求める事を躊躇ってしまう『別の弱さ』を併せ持つ。
協調性があるのは上部の取り繕いであって、常にどこかで『他者に対する自分の在り方』に憤り『自分の存在意義』に苦悩し『自分の至らなさ故に身近な者が喪失する』ことに恐怖する自己不信者であり。従前、それらに然るべき折り合いを付けられなかったので彼の精神性は蛹のまま。
いざ精神的に酷く追い詰められると、羽化していない稚拙で脆く不安定な内面の人間性が外に露見してしまい。誰かに強く諭されるか、自分で立ち直れる機会が訪れるまでは、自己嫌悪と現実逃避、自暴自棄で支離滅裂な行動を取ってしまう悪癖を持つ。
現に唯一の肉親であり、嫌っていたが尊敬もしていた父親を数年前に亡くし(※身投げ)。口先では立派な言葉を宣っていたのに『無責任に命を絶った』父親への落胆や自責の念、身近で重なってしまった不幸に何もできなかった無力感と罪の意識、世間から父親へ浴びせられた『何かしらの不祥事を起こした高校教師の自殺』などと心無い誹謗中傷、息子である彼へも向いた強い風当たり、それらを理由とする心的外傷に苛まれてしまい。自分が『生きているか死んでいるかさえ曖昧』な破綻寸前の状態まで荒れていた。けれども迷い込んだ統巫屋での出会いと与えられた厚意を通し、今一度省みた事が自分自身を見詰め直す契機となり。彼は『少しずつまた成長したい』と願う。精一杯に『ここで生き、活きる』のだと誓う。
不幸や困難に陥ったが、ようやく短所に改善の兆し有り。彼の今後に期待といったところ。
◇◇◇
──────────────────
◆『ハクシ』【系統導巫】
金と銀の髪と眼をした、美しくも人ならざる身体的特徴を持つ、無垢であどけない可憐な少女。
自らの事を『我』と言い、厳粛な言葉遣いをする。けれど、すぐに地の言葉が出てしまう。
警戒心が薄く、睡眠欲に忠実、独特な感性。なかなかの天然物。細かい事に無頓着。素直で子供っぽく愛らしい性格。好物は蜂蜜と毛毬兎。自身の毛皮や尻尾の手入れに並々ならぬ拘りがあるらしい。
食べ物を与えられると喜び、無警戒で簡単に口に入れてしまうので(※本来、統巫は本能的に警戒心が強い傾向があるにも関わらず)、食事時(※神饌)以外での飲み食いを固く禁じられてしまった。彼女に許可なく食べ物を与えるのも禁じられており、畏れ多くも『餌付け』等をした者は罰せられるという。
昼過ぎの水浴びと、夜の散歩が日課。寝惚けて放浪し(※実際は蜂蜜探しの旅に出ていて)度々行方不明になるので従者(※主にサシギ)を悩ませている。
統巫屋という領内でもっとも尊い存在だが、小動物のようで皆から可愛がられてしまっている。
普段はそれほど表に出さないが、彼女は一度懐に入れた者達に対しての愛が深く。執着心も強い。大切なものを失わない為ならば、たとえ自身の身が損なわれようとも構わず、如何なる手段だろうと取れてしまうだろう面があり、少々危うい。
0
あなたにおすすめの小説
ドマゾネスの掟 ~ドMな褐色少女は僕に責められたがっている~
桂
ファンタジー
探検家の主人公は伝説の部族ドマゾネスを探すために密林の奥へ進むが道に迷ってしまう。
そんな彼をドマゾネスの少女カリナが発見してドマゾネスの村に連れていく。
そして、目覚めた彼はドマゾネスたちから歓迎され、子種を求められるのだった。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
再婚相手の連れ子は、僕が恋したレンタル彼女。――完璧な義妹は、深夜の自室で「練習」を強いてくる
まさき
恋愛
「初めまして、お兄さん。これからよろしくお願いしますね」
父の再婚によって現れた義理の妹・水瀬 凛(みなせ りん)。
清楚なワンピースを纏い、非の打ち所がない笑顔で挨拶をする彼女を見て、僕は息が止まるかと思った。
なぜなら彼女は、僕が貯金を叩いて一度だけレンタルし、その圧倒的なプロ意識と可憐さに――本気で恋をしてしまった人気No.1レンタル彼女だったから。
学校では誰もが憧れる高嶺の花。
家では親も感心するほど「理想の妹」を演じる彼女。
しかし、二人きりになった深夜のキッチンで、彼女は冷たい瞳で僕を射抜く。
「……私の仕事のこと、親に言ったらタダじゃおかないから」
秘密を共有したことで始まった、一つ屋根の下の奇妙な生活。
彼女は「さらなるスキルアップ」を名目に、僕の部屋を訪れるようになる。
「ねえ、もっと本気で抱きしめて。……そんなんじゃ、次のデートの練習にならないでしょ?」
これは、仕事(レンタル)か、演技(家族)か、それとも――。
完璧すぎる義妹に翻弄され、理性が溶けていく10日間の物語。
『著者より』
もしこの話が合えば、マイページに他の作品も置いてあります。
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/658724858
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる

