【完結】かなしい蝶と煌炎の獅子 〜不幸体質少年が史上最高の王に守られる話〜

倉橋 玲

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第2章 魔導帝国の陰謀

収束

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 騎獣に乗って到着したカリオスの部下、王軍第二師団に属する中隊の面々は、すぐに被害状況の調査に入った。
 まずは少年の無事を確かめ、彼に掠り傷程度の怪我しかないことを確認した兵は、それでもやや大袈裟なくらいに手当を施してくれた。勿論少年は、自分はいいからカリオスの方を手当てして欲しいと主張したのだが、カリオスと団員たちが口を揃えて一般市民である少年が最優先であると言うので、大人しく受けることにしたのである。
 結局、人的被害はカリオスがやや重傷を負った程度で済んだようだったが、治療を受けながら耳に入ってきた会話から察するに、森への被害の方は少々深刻らしい。魔力のない少年にはよく判らなかったが、森一帯に穢れのようなものが広がっているそうなのだ。どうやら、ヨアンに倒された魔物が残した怨嗟が呪いのようなものに変質し、ゆっくりではあるが森を侵食し始めているらしい。
「まあ、このまま放っておいたらこの森は死ぬだろうね。そうなる前に白の王あたりにどうにかして貰った方が良いよ。こういうのはあそこの領分でしょ」
 近くの木に触れてそう言ったヨアンは、これだから魔導は嫌なんだ、と小さく呟いてから巨大な貝の遺骸がある方へと足を向けた。そして、遺骸の前で足を止め、その場に膝をつく。少しの間じっと貝を見つめていた彼は、ふいに右腕を伸ばして、でろりと地面に垂れている軟体部にそっと触れた。
 まるで慈しむような手つきで何度か掌を滑らせたヨアンの唇が、僅かに動く。少年の位置からではその小さな声を聞き取ることはできなかったが、彼にはヨアンの口が、ごめんねと動いたように見えた。
 少しの間そうして貝に触れていたヨアンは、しかしすぐに手を離して立ち上がった。そして、自分の影をちらりと見てから口を開く。
「折角の大物だしね。ヴェル、食べて良いよ」
 ヨアンがそう言った瞬間、地面に落ちる彼の影からぶわりと黒いものが這い出てきた。
 少年の曖昧な記憶には残っていなかったが、それは、あのとき『グレイ』が右目で見た何かであった。
 蠢く影のような、不定形の何か。明確な形を成さないそれは、しかし漆黒のフードを被った人影のようにも見える。だが、かろうじてその形のようなものを認識できたのも一瞬のことだった。
 少年が驚いて瞬きをした次の瞬間には、黒い人影のようなそれはどろりと溶けるようにして流動し、そして見る見るうちに貝を飲み込み始めたのだ。
 漆黒の何かが遺骸を這い上がり、貝の全身を闇で覆い隠していく。何故だかその光景が酷く底冷えのするようなものに思え、少年は戦慄した。だが、そんな少年の耳をカリオスの穏やかな声が撫でる。
「大丈夫ですよ。あの黒い影のような生き物は、ヴェールゴール王国の王獣、ヴェル様です」
「お……、王、獣……?」
 あんなにも悍ましいものが、本当に王獣だというのだろうか。
 少年が知っている王獣はグランデル王国のグレンだけだったが、あの赤の獣はとても美しい存在だった。だが、この黒い生き物は違う。なんというか、何もかもを無にしてしまいそうな、そういった類の恐ろしさがあるのだ。
 そんな少年の思いを察したのか、カリオスは少しだけ苦笑してから黒の王獣へと視線をやった。
「黒の王獣は、死を司る王獣にして、死そのものの化身のような存在です。ですから、どうしても我々生き物はヴェル様を恐れてしまう。私とて、こうして間近で拝見するのは少々恐ろしいのですから」
「死、そのもの、ですか……?」
「ええ。ですが、王獣であるヴェル様が我々に危害を加えるようなことはありませんのでご安心を。今も、お食事をされていらっしゃるだけですよ」
 食事、と言われても、少年にはいまいち理解ができない。だが、これだけでは少年には伝わらないと判っていたのか、カリオスは更に言葉を続けた。
「王獣はそれぞれ、己が司る要素を糧に生きているのです。例えば、グランデル王国のグレン様ならば炎を、我が国のギルト様ならば未来を食べて生きていらっしゃいます。と言っても、実際に炎や未来を食しているのではなく、…………そうですね、炎の気や、未来という概念を食している、とでも言えば良いのでしょうか。いえ、これも正確ではありませんね。……言うなれば、例えばグレン様は、炎という概念が存在するという事実を糧にしているのです。理解できそうですか?」
「ええと、難しいですけど、なんとなく……。……ギルト様、なら、未来が存在しているから生きられる、ということですか?」
 おずおずと答えた少年に、カリオスが微笑む。
「ええ、その通りです。王獣様はそれぞれ、自身が司る概念が存在することで命を繋いでいる。ですから、仮にこの世界から炎という概念が消え失せてしまったならば、グレン様も生きてはいられないと、そういうことです」
 やはり深く理解するには難しい話だったが、話の表層だけならば少年にも噛み砕くことができた。
「では、死を司るヴェル様は、死を、食べている……?」
 半信半疑といったふうに呟いた少年に、カリオスはやはり柔らかく笑んで肯首した。
「はい。ヴェル様は今、死という概念を食されている。あらゆる生き物の死が、あの方にとっての糧なのです」
 二人がそんな会話をしている間にも、貝をぬるりと飲み込んでいた影は更に広がっていき、今度はじわじわと森を覆い始めた。
 自分たちの足元にまで伸びて来たそれに、少年はぎょっとして後退ったが、そんな彼をカリオスがやんわりと制止する。少年が慌ててカリオスを見上げれば、彼は小さく微笑んで大丈夫だと言った。やや狼狽えた少年だったが、自分を助けてくれたカリオスが言うのならば大丈夫なのだろうと、大人しくその場に留まることにする。すると、影は器用に少年やカリオス、小隊の兵たちを避けて進み、折れた木々や帝国の人間の死体を覆っていったのだった。
 そんな影の挙動を目で追っていると、いつの間にかこちらへ戻ってきたらしいヨアンが、カリオスへと視線をやった。
「判ってるとは思うけど、ヴェルが食べるのは死っていう概念だけで死体は食べないから、死体の処理はそっちでしてね。……多少はこれで穢れが緩和すると良いんだけど」
 最後に付け足された言葉に、少年は内心で首を傾げる。死の概念を食べれば穢れが緩和されるとは、どういうことだろうか。
 そんな彼の疑問に気づいたのか、カリオスは少年に向かって口を開いた。
「ヴェールゴール王国では、亡くなった方を葬送する際は必ずこうしてヴェル様に食して頂くそうです。己の死という概念をヴェル様に取り込んで頂くことで、この世界で生きた証と成すのだとか」
 そう言ったカリオスに、ヨアンが肩を竦める。
「今はそういうことになってるみたいだけど、多分始まりはそんな大層なもんじゃないと思うよ。皆忘れられたくないだけだよ。ヴェルは死を忘れないから」
 少年にはヨアンの言葉の意味が判らなかったが、カリオスは理解できたようだった。
「話がずれた。つまり、ヴェルが食べるっていうのは、俺の国では最上級の弔いになるの。丁重に弔ったから多少恨みつらみが緩和すると良いなって、そういう話。まあそんなのこの魔物にとっては関係ないだろうから、多分無意味なんだけどね」
 そう言ったヨアンに、しかしカリオスは改めて深々と頭を下げた。
「何から何まで、本当に有難うございます、ヴェールゴール王陛下。国王ギルヴィスに代わり、深くお礼申し上げます」
「ついでだから良いよ。正直弔いの方は効果なんて期待できないというか、そういうの関係なく、俺がやりたくて勝手にやっただけだし。それに、ヴェルも久々に大物食べられて満足でしょ。味はものすごく悪そうだけど」
「味……」
 死に味なんてあるのだろうかと思った少年が思わずそう呟くと、ヨアンが彼の方を見た。
「幸せに死んだ生き物の死は美味しくて、不幸を抱えたまま死んだ生き物の死はあんまり美味しくないんだってさ。まあどっちにしてもお腹は満たせるからそこまでこだわってはいないみたいだけど」
 そう言ったヨアンが、ちらりと貝の方を見る。いつの間にか、貝を覆っていた影はなくなっていた。きっと貝の分の死は食べ終わったのだろう。
「あの貝からしたら、住んでいた場所から知らない世界に連れ出された上、好き勝手にこき使われて、挙句俺に殺されたんだ。最悪だろうね」
 襲われる側であった少年は生き抜くことに必死でそれどころではなかったが、改めて魔物の立場を考えると、確かにヨアンの言う通りである。魔物からすれば殺される云われなどなく、寧ろこの貝は、もしかするとただ故郷に帰りたかっただけなのではないだろうか。
「……お家に帰してあげることは、できないんでしょうか」
 魔物を殺したヨアンを責めるつもりは欠片もない。そうしなければ殺されるのはこっちの方だったかもしれないのだ。だが、せめて躯だけでも帰るべき場所に帰してあげることができたなら、と、そう思ったのだ。
 だが、ヨアンは首を横に振った。
「無理。魔法じゃ次元に干渉することはできない。というか、そもそも魔導だってそんなの不可能な筈なんだけど。とにかく、俺たちにできることは、自分や民に危害が降りかからないように魔物を殺すことだけ。それが殺すに値する残虐な生き物でも、罪のない、寧ろ被害者でしかない生き物でも、等しく殺すべき対象として見るしかない。そうする以外に、方法がないから。…………だから魔導はあんまり好きじゃないんだ。どう転んだって、使役される側にとっては最悪の結末しか待ってないんだから」
 毒づくように言ったヨアンに、少年は理解する。きっとこれこそが、リアンジュナイル大陸で魔導が忌み嫌われている理由なのだ。そして、だからこそ黒の王は、自分が殺してしまった魔物を悼んで弔ったのだろう。
「長話しちゃった。ヴェルも食べ終わったみたいだし、俺はそろそろ自分の国に帰るね」
 森に広がっていた王獣がしゅるしゅると自分の影に戻るのを確認してからそう言ったヨアンに、カリオスが慌てたような顔で口を開く。
「お待ちくださいヴェールゴール王陛下! ここまでご尽力くださった陛下をこのままお帰しする訳には参りません! どうかギルガルド王城にて此度のお礼をさせては頂けませぬか!」
 カリオスの申し出に、黒の王が眉根を寄せる。
「ええ……。俺そういう接待みたいなの苦手だし……いらない……」
「そう仰らず! どうか!」
「ええ……やなんだけど……」
 本当に嫌そうな顔をしたヨアンに、カリオスはこれならどうだと更に言葉を重ねる。
「美味しいお食事や菓子の類もご用意致しますので!」
 果たして、カリオスの作戦は成功したようである。
 食事に菓子、と聞いた黒の王の顔から、先ほどまでの嫌そうな表情がぱっと消えた。
「ごはんとお菓子があるなら行く」
 あっさりと頷いたヨアンに、カリオスは内心でほっと胸を撫で下ろした。このまま黒の王を帰したとなると、後で金の王があの小さな胸を痛めるだろうことが容易に想像できていたのだ。それを未然に防げたのならば僥倖である。
 なんだかよく判らないままに二人を見ていた少年は、どうやら話が纏まったらしいことに安堵して息をついた。これでようやく、少年も家に帰れそうである。
 何せ今日は色々あって大層疲れてしまったので、家に帰ったら熱めの風呂にゆっくり浸かってから、泥のように眠ってしまおう。そう思っていたのだが、
「それではキョウヤ殿、行きましょうか」
 さも当然のようにそう言ってきたカリオスに、少年は間の抜けた声を出してしまった。
「……え?」
「私はこの怪我ですので、少々騎獣を駆るのに苦労しそうです。申し訳ないのですが、安全のためにも私ではなく部下と同乗してください。ああ、大丈夫ですよ。キョウヤ殿が落ちることがないよう、きちんと固定具をお付けしますから」
「え、いや、あの、そうじゃなくて、」
 おどおどしている少年に、カリオスは首を傾げた後に微笑みを浮かべて彼を見た。意味もなく微笑んだのは、その方がこのやや臆病な少年が安心して話せるだろうと考えたからである。
「……なんで、僕も……?」
 小さな問いかけは、少年からすれば当然の疑問だ。少年の帰る家はギルディスティアフォンガルド王城ではないし、王城にて接待を受けるような謂れもない。だから家に帰してくれれば良いのだと。この際一人で歩いて帰っても良いくらいなので、とにかく家に帰りたいのだと。そういう思いを込めて言った言葉は、しかし優しい微笑みを浮かべたカリオスにあっさりと否定されてしまう。
「こんなことがあったのです。キョウヤ殿をおひとりにする訳にはいきません。どうかご安心ください。連合国全体の方針が定まるまでの間、王城にて万全の警護態勢を以てキョウヤ殿をお守り致します」
「……あ、あはは……、ありがとう、ございます……」
 申し出は、大変有難い。そして、少年が帝国に利用されるかもしれない状況を鑑みるならば、この判断は大変正しく、寧ろこれ以上のものはないのだろう。判っている。判っているのだ。だが、それでも、
(……家に帰って、ひとりになりたい……)
 思っても無駄だと重々承知しているのだが、少年はどうしてもそう思わずにはいられないのであった。
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