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4. アインスロッドの頼み事
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「どうしてか、聖女に選ばれてからのトロメアは……わたしを目の敵にするようになりました。それまではわたしを空気のように扱って来たのに、露骨な嫌がらせをするようになって……」
「……そうか、よく今日まで頑張って生きてきた」
無意識のうちに膝上に置いていた拳を強く握り過ぎていたらしく、アインスロッド様が用意してくれたワンピースに皺が寄ってしまった。
俯いていた頭に、ポンッと大きな手が乗った。
そのままワシャワシャと頭を撫で回される。
――頭を撫でられるなんて、初めて。
どう反応したらいいのか分からず、硬直してしまう。
「ミラベルはもっとワガママになっていいんだぞ。よし、これからは俺が存分に甘やかすから覚悟しておくことだ」
「………………え?」
『これから』とは? どういうこと?
彼の言葉の意図が分からずに、わたしは間抜けにも口を半開きにしてしまう。
わたしの疑問に気づいたのか、アインスロッド様は「おっと、気が急いてしまったな。まだ返事ももらっていないのに……」とブツブツ呟きながら手を引っ込めてしまった。
そして、コホンと咳払いをひとつ。
「さて、今度は俺の話を聞いて欲しい。初めて話をした日に、頼み事があると言ったことを覚えているか?」
「はい」
もちろん覚えている。
倒れたところを助けてもらって、衣食住のお世話までしてもらって、どうやってこの恩を返そうかと思っていたので、アインスロッド様が言う『頼み事』の内容はとても気になっている。
居住まいを正して続く言葉を待つ。
少し緊張してドクドクと心臓が少し早めの鼓動を刻んでいる。
「まずは俺のことについて話さなくてはな。改めて、俺の名はアインスロッド。この店――『アインスロッド洋菓子店』の店長をしている。といっても、従業員は俺一人だがな」
「よ、洋菓子店……?」
洋菓子というのは、つまり、ケーキやクッキーといったお菓子のこと?
「ああ、洋菓子店だ! ケーキやクッキーといったお菓子を作って売っている」
合っていた。
失礼ながら、得意げに胸を張るアインスロッド様とお菓子がなかなか紐付かなくて頭が混乱する。
「俺は子供の頃から甘いものや可愛いものが好きでな。最近念願叶って自分の店を構えることができたんだ」
可愛いものが好き、というところで視線がおのずとエプロンに向いてしまう。
「そ、それはおめでとうございます」
「ああ! ありがとう!」
本当に嬉しそうにはにかむアインスロッド様。
彼に笑顔を向けられると、ぽわんと蝋燭の火が灯ったような温かさが胸に広がる。まるで陽だまりのような人だと、そう思う。
アインスロッド様は、おもむろにゴツゴツした腕を伸ばして、テーブルの真ん中に置かれた銀のクローシェの取手を掴んだ。
「こう見えてお菓子作りには自信があるんだ――味にかぎって、だがな」
パカッとクローシェが持ち上げられ、現れたのは華やかで愛らしいケーキ……ん? ケーキ、だよね?
薄桃色の皿に乗せられたのは、恐らく苺のショートケーキだろう。純白のクリームに埋没するように押し込められた大ぶりの苺。スポンジは三層になっているけれど、階段のように段々になっていて、なんというか……
「見栄えが悪いだろう?」
「えっと…………はい」
アインスロッド様のケーキはお世辞にも美しいとは言えず、かなり不恰好だ。
スポンジとクリームの塊に、ずぶりとフォークを差し込んだアインスロッド様は、掬い取ったそれらをわたしの口元に運んでくれる。
「見た目は悪いが……味は保証する」
燃えるような真紅の瞳に見据えられ、わたしは恐る恐る口を開いた。すかさずフォークが口の中に差し込まれ、クリームが舌の上で蕩けた。
スポンジもふわふわで、滑らかなクリームと絡まって優しい甘みが口内いっぱいに広がっていく。クリームに隠れていたらしいスライスされた苺の酸味がアクセントになっていて、甘いけれどくどくなくて、まるで幸せを噛み締めているような、そんな気持ちにさせてくれるケーキだ。
「とてもおいひいです!」
「そうだろう! 一口食べれば魅了されること間違いなし! ……なんだが、如何せんこの見栄えだ。マシなものを選んで店頭に並べてはいるが、全くといっていいほど売れんのだ。そもそも俺一人で店に立っていると、せっかく入ってきてくれた客も慌てて出て行ってしまってな……」
頬を紅潮させて楽しげに話していたアインスロッド様だったけれど、尻すぼみに声を落としていき、最後には深いため息をついて頭を抱えてしまった。
「そこでだ! ミラベル、君は手先が器用か?」
急に話が飛んできて、思わず小さく身体が跳ねてしまった。
びっくりしてドキドキ高鳴る鼓動を抑えつつ、わたしはコクリと頷いた。
「は、はい。与えられた服が少なかったので、破れたものは自分で繕っていましたし、花が売れるように花冠にしたり、小さなブーケを作ったり……いろいろ工夫してきましたので」
「おお! それは心強い!」
アインスロッド様の言葉の意図が分からずに困惑する。
一体なにを求められるのだろう?
探るような眼差しで見ていると、アインスロッド様はグッと身体を乗り出してわたしの手をガッシと握った。
「ひょえっ」
「ミラベル! 俺の店で働いてくれないだろうか! お菓子の仕上げを手伝って欲しい!」
「……え? わ、わたしが?」
アインスロッド様の頼み事とは、お店を手伝って欲しいということだったのか。
けれど、わたしには接客の経験も、給仕の経験もない。
ましてやお菓子作りだなんて、したことがない。
アインスロッド様のお役に立てるとは到底思えない。
おずおずとそのことを伝えると、アインスロッド様はわたしの憂いを吹き飛ばすように豪快に笑った。
「わっはっは! そりゃ、何事も始めから上手くこなせるわけがないだろう。大丈夫だ、元々客がいない店なんだ。多少の失敗ぐらいどうってことはない! 問題なのは、ミラベルがやってみたいか否か。選ぶのは君だ」
「わたしが……?」
わたしが、選んでもいい?
これまでの人生で選択を許されたことがあっただろうか?
初めてのことに戸惑ってしまう。
本当に、自分で決めていいのだろうか。
自分の意見を伝えることは、とても勇気がいる。
喉奥に言葉がつかえて、うまく返答ができない。
アインスロッド様は急かさずに、わたしの言葉を待ってくれている。
「期間は一年でいい。一年だけ、俺の夢を手伝ってはくれないか?」
「一年……ですか?」
どうして、期間限定なのだろう。
目をぱちくり瞬いていると、アインスロッド様は屈託のない笑顔のまま、とんでもないことを口にした。
「ああ、一年だ。俺はあと一年しか生きられんからな」
「……そうか、よく今日まで頑張って生きてきた」
無意識のうちに膝上に置いていた拳を強く握り過ぎていたらしく、アインスロッド様が用意してくれたワンピースに皺が寄ってしまった。
俯いていた頭に、ポンッと大きな手が乗った。
そのままワシャワシャと頭を撫で回される。
――頭を撫でられるなんて、初めて。
どう反応したらいいのか分からず、硬直してしまう。
「ミラベルはもっとワガママになっていいんだぞ。よし、これからは俺が存分に甘やかすから覚悟しておくことだ」
「………………え?」
『これから』とは? どういうこと?
彼の言葉の意図が分からずに、わたしは間抜けにも口を半開きにしてしまう。
わたしの疑問に気づいたのか、アインスロッド様は「おっと、気が急いてしまったな。まだ返事ももらっていないのに……」とブツブツ呟きながら手を引っ込めてしまった。
そして、コホンと咳払いをひとつ。
「さて、今度は俺の話を聞いて欲しい。初めて話をした日に、頼み事があると言ったことを覚えているか?」
「はい」
もちろん覚えている。
倒れたところを助けてもらって、衣食住のお世話までしてもらって、どうやってこの恩を返そうかと思っていたので、アインスロッド様が言う『頼み事』の内容はとても気になっている。
居住まいを正して続く言葉を待つ。
少し緊張してドクドクと心臓が少し早めの鼓動を刻んでいる。
「まずは俺のことについて話さなくてはな。改めて、俺の名はアインスロッド。この店――『アインスロッド洋菓子店』の店長をしている。といっても、従業員は俺一人だがな」
「よ、洋菓子店……?」
洋菓子というのは、つまり、ケーキやクッキーといったお菓子のこと?
「ああ、洋菓子店だ! ケーキやクッキーといったお菓子を作って売っている」
合っていた。
失礼ながら、得意げに胸を張るアインスロッド様とお菓子がなかなか紐付かなくて頭が混乱する。
「俺は子供の頃から甘いものや可愛いものが好きでな。最近念願叶って自分の店を構えることができたんだ」
可愛いものが好き、というところで視線がおのずとエプロンに向いてしまう。
「そ、それはおめでとうございます」
「ああ! ありがとう!」
本当に嬉しそうにはにかむアインスロッド様。
彼に笑顔を向けられると、ぽわんと蝋燭の火が灯ったような温かさが胸に広がる。まるで陽だまりのような人だと、そう思う。
アインスロッド様は、おもむろにゴツゴツした腕を伸ばして、テーブルの真ん中に置かれた銀のクローシェの取手を掴んだ。
「こう見えてお菓子作りには自信があるんだ――味にかぎって、だがな」
パカッとクローシェが持ち上げられ、現れたのは華やかで愛らしいケーキ……ん? ケーキ、だよね?
薄桃色の皿に乗せられたのは、恐らく苺のショートケーキだろう。純白のクリームに埋没するように押し込められた大ぶりの苺。スポンジは三層になっているけれど、階段のように段々になっていて、なんというか……
「見栄えが悪いだろう?」
「えっと…………はい」
アインスロッド様のケーキはお世辞にも美しいとは言えず、かなり不恰好だ。
スポンジとクリームの塊に、ずぶりとフォークを差し込んだアインスロッド様は、掬い取ったそれらをわたしの口元に運んでくれる。
「見た目は悪いが……味は保証する」
燃えるような真紅の瞳に見据えられ、わたしは恐る恐る口を開いた。すかさずフォークが口の中に差し込まれ、クリームが舌の上で蕩けた。
スポンジもふわふわで、滑らかなクリームと絡まって優しい甘みが口内いっぱいに広がっていく。クリームに隠れていたらしいスライスされた苺の酸味がアクセントになっていて、甘いけれどくどくなくて、まるで幸せを噛み締めているような、そんな気持ちにさせてくれるケーキだ。
「とてもおいひいです!」
「そうだろう! 一口食べれば魅了されること間違いなし! ……なんだが、如何せんこの見栄えだ。マシなものを選んで店頭に並べてはいるが、全くといっていいほど売れんのだ。そもそも俺一人で店に立っていると、せっかく入ってきてくれた客も慌てて出て行ってしまってな……」
頬を紅潮させて楽しげに話していたアインスロッド様だったけれど、尻すぼみに声を落としていき、最後には深いため息をついて頭を抱えてしまった。
「そこでだ! ミラベル、君は手先が器用か?」
急に話が飛んできて、思わず小さく身体が跳ねてしまった。
びっくりしてドキドキ高鳴る鼓動を抑えつつ、わたしはコクリと頷いた。
「は、はい。与えられた服が少なかったので、破れたものは自分で繕っていましたし、花が売れるように花冠にしたり、小さなブーケを作ったり……いろいろ工夫してきましたので」
「おお! それは心強い!」
アインスロッド様の言葉の意図が分からずに困惑する。
一体なにを求められるのだろう?
探るような眼差しで見ていると、アインスロッド様はグッと身体を乗り出してわたしの手をガッシと握った。
「ひょえっ」
「ミラベル! 俺の店で働いてくれないだろうか! お菓子の仕上げを手伝って欲しい!」
「……え? わ、わたしが?」
アインスロッド様の頼み事とは、お店を手伝って欲しいということだったのか。
けれど、わたしには接客の経験も、給仕の経験もない。
ましてやお菓子作りだなんて、したことがない。
アインスロッド様のお役に立てるとは到底思えない。
おずおずとそのことを伝えると、アインスロッド様はわたしの憂いを吹き飛ばすように豪快に笑った。
「わっはっは! そりゃ、何事も始めから上手くこなせるわけがないだろう。大丈夫だ、元々客がいない店なんだ。多少の失敗ぐらいどうってことはない! 問題なのは、ミラベルがやってみたいか否か。選ぶのは君だ」
「わたしが……?」
わたしが、選んでもいい?
これまでの人生で選択を許されたことがあっただろうか?
初めてのことに戸惑ってしまう。
本当に、自分で決めていいのだろうか。
自分の意見を伝えることは、とても勇気がいる。
喉奥に言葉がつかえて、うまく返答ができない。
アインスロッド様は急かさずに、わたしの言葉を待ってくれている。
「期間は一年でいい。一年だけ、俺の夢を手伝ってはくれないか?」
「一年……ですか?」
どうして、期間限定なのだろう。
目をぱちくり瞬いていると、アインスロッド様は屈託のない笑顔のまま、とんでもないことを口にした。
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