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6. お菓子作りの手ほどき
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「――というのがミラベルと出会うまでの話だ」
余命一年。呪い。
衝撃的な内容に、しばし言葉を繋げなかった。
まさかアインスロッド様が、あの笑わないで有名な強面騎士団長様だったというのも驚きだ。
わたしも遠目に何度か拝見したことがあるけれど、いつも険しい顔をされていて、今目の前でニコニコしている人と同一人物だなんて俄かには信じられない。
それに、聖女であるトロメアにも癒すことができない呪いなんて……
黙り込んでしまったわたしに対して、アインスロッド様は暗い気持ちを弾き飛ばすように笑った。
「わはは! 急に重い話をしてすまんな。まあ余命一年とはいえ、俺は今他人の目を気にせず自分の好きなことに没頭できている。心から幸せなんだ」
アインスロッド様の真紅の瞳には、死への恐怖は微塵にも映されていない。強い意志だけが込められていて、思わず吸い込まれそうになる。
「甘いお菓子を食べている間は、みんな笑顔になる。多少の辛いことさえも忘れてしまえるだろう? 俺はそんな幸せな記憶として人々の心に残りたいと思っているんだ。俺という人間がいたということを、そうして覚えていてほしいんだ」
「アインスロッド様……」
わたしの心にはこれまで抱いたことのない強い感情が芽生えていた。
――アインスロッド様のお力になりたい。
気が付けば、言葉がこぼれ出ていた。
「お力になれるか分かりませんが、わたしにアインスロッド様のお手伝いをさせてください」
「おお! 引き受けてくれるのか! ありがとう、ミラベル!」
「わ、わ、わわっ」
わたしが首を縦に振ると、アインスロッド様はパァッと表情を弾けさせ、身を乗り出してわたしの手を大きな両手で包み込んだ。そしてブンブンと手を振るものだから、ナヨナヨのわたしの身体は前へ後ろへ揺り動かされて目が回りそうになる。
「おっと、すまない! 嬉しくてつい……力加減を気にせねばならんな」
アインスロッド様は慌てて手を離すと、「よし、着いてきてくれ!」と部屋を出て行ってしまった。その足取りは軽やかで、どこか弾んで見える。
わたしは慌てて彼の大きな背中を追いかけた。
そして到着したのはピカピカに磨き上げられた厨房だった。先に到着していたアインスロッド様は、忙しなく厨房を動き回り、ガチャガチャという何かがぶつかり合う音を響かせながら戻ってきた。
「愛すべきお菓子作りの道具たちだ!」
ジャーン! と目の前に並べられたのは、輝く銀のボウルに入った道具たち。真っ白なクリームが詰められた袋、ヘラ、泡立て器、チョコペンなどなどが入れられている。
そしてボウルを持っていたのと逆の手には、お皿が乗っていた。お皿の上には、見るからにふわふわとしたスポンジ生地、容器に入った苺、楕円形に固められたチョコレートが乗せられている。
「スポンジとクリームを重ねて苺を挟み、クリームを絞って飾り付けをしてみてほしい。クリームの絞り方は少しコツがいるから教える。チョコレートのメッセージプレートにも文字を書いてみてくれ。祝い事の際にケーキに乗せるといいんじゃないかと思っているんだが、これがなかなかに難しい」
大好きなお菓子作りのことだからか、スラスラと饒舌に語るアインスロッド様。嬉々とした様子が手に取るように分かり、思わず「ふふっ」と笑みを漏らしてしまう。
アインスロッド様はハッとして、気恥ずかしそうに頬を掻いている。
「おっと……すまん。大人気なくはしゃいでしまった」
「いえ、本当にお好きなのですね。わたしもやってみたいです」
アインスロッド様をここまで魅了するものに俄然興味が湧く。わたしも可愛いものは大好きだし、甘いものも大好きだ。……あまり縁のないものだったけれど。
「よし! では、これを」
「…………わたしも着るのですか?」
「もちろんだ! 俺の店にはこれしかエプロンがないからな! ミラベルサイズで仕立て直す必要があるが、今は我慢してくれ」
そう言って満面の笑みで渡されたのは、例のピンクのエプロンだった。フリルとハートが盛り沢山で、身につけるのに少し腰が引ける。
意を決してエプロンを身につけ、首の後ろと腰回りでキツく紐を結ぶ。うん、ずり落ちずに済みそうだけど、足首まですっぽり覆われてしまってエプロンに着られている感が強い。
「おお! よく似合っているぞ」
「あ、ありがとうございます」
アインスロッド様は満足げにわたしの周りをくるくる回って全身隈なくチェックされている。
うう、そんなに見られると……
「あ、あの……あまり見られると、恥ずかしいです」
「ああ、すまん! 早速手を動かしてみるか! まずは手を洗おう。お菓子作りにおいて、清潔にすることが何よりも一番大切だからな」
アインスロッド様に促されるまま、髪を縛ってから手を清めて作業台の前に立つ。
「よし、一通り教えるから頭と身体でよく覚えるんだ」
「――っ!」
たくさんの道具を前にドキドキしていると、アインスロッド様が音もなくわたしの背後に立った。そして後ろからわたしの身体を包み込むようにして手を重ね、クリームとヘラに手を伸ばした。
――え? この体勢で教わるのでしょうか?
男性とこれほど密着した経験がないため、心臓が早鐘を打って爆発しそうになっている。いけない、こんなにうるさいとアインスロッド様にも聞こえてしまう。
一人で狼狽えているうちにも、アインスロッド様はわたしの手を取ってひとつひとつ丁寧に指導してくれる。
クリームの伸ばし方に絞り方、チョコペンを握る力加減、メレンゲを作るポイントなどなど。
わたしは懸命に手元に意識を集中させて覚えようと必死になる。熱が入ったように一気にたくさん教えてくれるアインスロッド様。――つまり、その分くっついている時間が長くて頭が茹ってしまいそうになる。一人になった途端、緊張の糸が切れて倒れる自信がある。
そうして小一時間ほど丁寧に丁寧にアインスロッド様はわたしにお菓子作りの基礎を手解きしてくれた。もちろん体勢はずっと一緒だ。よく最後まで耐え抜いたと思う。誰か褒めてくれないだろうか。
「よし、じゃあミラベルの好きなようにケーキの飾り付けをしてみてくれ」
そう言ってようやくアインスロッド様が背後から離れてくれた。急に背中の熱がなくなって、ホッとするはずなのにどうしてか胸がキュッと切なくなる。
ん? と小首を傾げつつも、わたしは教わったことを脳内で反復して、道具に向き合った。
「大切なのは、ケーキを食べて笑顔になる客の姿を思い浮かべることだ。食べて欲しい誰かのことを考えてみるんだ」
「食べて欲しい人……」
わたしはチラッと正面に回り込んだアインスロッド様に視線を流す。
そして覚悟を決めて目の前の材料に意識を集中させた。
スポンジの上に、そっとクリームを乗せる。
ヘラでムラにならないよう丁寧にクリームを伸ばしていく。
出来上がった真っ白な絨毯の上に、薄くスライスされた苺を敷き詰め、上からさらにクリームを塗ってスポンジを重ねる。
二度同じ工程を繰り返し、蓋をするように乗せたスポンジにもクリームを乗せる。薄く伸ばしてから、絞り器を手に取った。
押し付けないように、優しく。模様が綺麗に出るようにクリームを絞る。
そして絞ったクリームの間に形のいい苺を乗せる。
チョコレートのプレートに向き合って、チョコペンの先を付けた時、ふと「何を書こう?」と手が止まった。
このケーキは、アインスロッド様のために作っているもの――そう思ったら、手が自然と文字を記し始めた。
『ありがとう』
たったの五文字だけど、バランスを取るのが難しく、歪なメッセージになってしまった。これは猛特訓が必要だ。
そっとケーキにチョコレートのプレートを乗せ、ふぅ、と息を吐く。
今できる精一杯を詰め込んだ。
初めてにしては上出来ではないかと思うけれど――
「で、できました。どうでしょうか……?」
「おお……おおおお!」
おずおずとアインスロッド様の前にケーキが乗った皿を置くと、アインスロッド様はクリームが鼻先につくのでは? というほど顔を近づけた。
「素晴らしい! 初めてとは思えない出来だ! これなら練習を重ねれば客に出せる! ありがとう、ミラベルは俺の救世主……いや、女神だ!」
「ひゃああ!」
アインスロッド様は巨体に見合わず俊敏な動きで作業台を回り込んできて、ガッシとわたしを抱きしめた。
この人は本当に、距離感というものを知らないのかしら――!
「……きゅう」
「ミラベル!?」
とうとうキャパオーバーとなったわたしは、アインスロッド様の腕の中で目を回して気を失ってしまったのだった。
余命一年。呪い。
衝撃的な内容に、しばし言葉を繋げなかった。
まさかアインスロッド様が、あの笑わないで有名な強面騎士団長様だったというのも驚きだ。
わたしも遠目に何度か拝見したことがあるけれど、いつも険しい顔をされていて、今目の前でニコニコしている人と同一人物だなんて俄かには信じられない。
それに、聖女であるトロメアにも癒すことができない呪いなんて……
黙り込んでしまったわたしに対して、アインスロッド様は暗い気持ちを弾き飛ばすように笑った。
「わはは! 急に重い話をしてすまんな。まあ余命一年とはいえ、俺は今他人の目を気にせず自分の好きなことに没頭できている。心から幸せなんだ」
アインスロッド様の真紅の瞳には、死への恐怖は微塵にも映されていない。強い意志だけが込められていて、思わず吸い込まれそうになる。
「甘いお菓子を食べている間は、みんな笑顔になる。多少の辛いことさえも忘れてしまえるだろう? 俺はそんな幸せな記憶として人々の心に残りたいと思っているんだ。俺という人間がいたということを、そうして覚えていてほしいんだ」
「アインスロッド様……」
わたしの心にはこれまで抱いたことのない強い感情が芽生えていた。
――アインスロッド様のお力になりたい。
気が付けば、言葉がこぼれ出ていた。
「お力になれるか分かりませんが、わたしにアインスロッド様のお手伝いをさせてください」
「おお! 引き受けてくれるのか! ありがとう、ミラベル!」
「わ、わ、わわっ」
わたしが首を縦に振ると、アインスロッド様はパァッと表情を弾けさせ、身を乗り出してわたしの手を大きな両手で包み込んだ。そしてブンブンと手を振るものだから、ナヨナヨのわたしの身体は前へ後ろへ揺り動かされて目が回りそうになる。
「おっと、すまない! 嬉しくてつい……力加減を気にせねばならんな」
アインスロッド様は慌てて手を離すと、「よし、着いてきてくれ!」と部屋を出て行ってしまった。その足取りは軽やかで、どこか弾んで見える。
わたしは慌てて彼の大きな背中を追いかけた。
そして到着したのはピカピカに磨き上げられた厨房だった。先に到着していたアインスロッド様は、忙しなく厨房を動き回り、ガチャガチャという何かがぶつかり合う音を響かせながら戻ってきた。
「愛すべきお菓子作りの道具たちだ!」
ジャーン! と目の前に並べられたのは、輝く銀のボウルに入った道具たち。真っ白なクリームが詰められた袋、ヘラ、泡立て器、チョコペンなどなどが入れられている。
そしてボウルを持っていたのと逆の手には、お皿が乗っていた。お皿の上には、見るからにふわふわとしたスポンジ生地、容器に入った苺、楕円形に固められたチョコレートが乗せられている。
「スポンジとクリームを重ねて苺を挟み、クリームを絞って飾り付けをしてみてほしい。クリームの絞り方は少しコツがいるから教える。チョコレートのメッセージプレートにも文字を書いてみてくれ。祝い事の際にケーキに乗せるといいんじゃないかと思っているんだが、これがなかなかに難しい」
大好きなお菓子作りのことだからか、スラスラと饒舌に語るアインスロッド様。嬉々とした様子が手に取るように分かり、思わず「ふふっ」と笑みを漏らしてしまう。
アインスロッド様はハッとして、気恥ずかしそうに頬を掻いている。
「おっと……すまん。大人気なくはしゃいでしまった」
「いえ、本当にお好きなのですね。わたしもやってみたいです」
アインスロッド様をここまで魅了するものに俄然興味が湧く。わたしも可愛いものは大好きだし、甘いものも大好きだ。……あまり縁のないものだったけれど。
「よし! では、これを」
「…………わたしも着るのですか?」
「もちろんだ! 俺の店にはこれしかエプロンがないからな! ミラベルサイズで仕立て直す必要があるが、今は我慢してくれ」
そう言って満面の笑みで渡されたのは、例のピンクのエプロンだった。フリルとハートが盛り沢山で、身につけるのに少し腰が引ける。
意を決してエプロンを身につけ、首の後ろと腰回りでキツく紐を結ぶ。うん、ずり落ちずに済みそうだけど、足首まですっぽり覆われてしまってエプロンに着られている感が強い。
「おお! よく似合っているぞ」
「あ、ありがとうございます」
アインスロッド様は満足げにわたしの周りをくるくる回って全身隈なくチェックされている。
うう、そんなに見られると……
「あ、あの……あまり見られると、恥ずかしいです」
「ああ、すまん! 早速手を動かしてみるか! まずは手を洗おう。お菓子作りにおいて、清潔にすることが何よりも一番大切だからな」
アインスロッド様に促されるまま、髪を縛ってから手を清めて作業台の前に立つ。
「よし、一通り教えるから頭と身体でよく覚えるんだ」
「――っ!」
たくさんの道具を前にドキドキしていると、アインスロッド様が音もなくわたしの背後に立った。そして後ろからわたしの身体を包み込むようにして手を重ね、クリームとヘラに手を伸ばした。
――え? この体勢で教わるのでしょうか?
男性とこれほど密着した経験がないため、心臓が早鐘を打って爆発しそうになっている。いけない、こんなにうるさいとアインスロッド様にも聞こえてしまう。
一人で狼狽えているうちにも、アインスロッド様はわたしの手を取ってひとつひとつ丁寧に指導してくれる。
クリームの伸ばし方に絞り方、チョコペンを握る力加減、メレンゲを作るポイントなどなど。
わたしは懸命に手元に意識を集中させて覚えようと必死になる。熱が入ったように一気にたくさん教えてくれるアインスロッド様。――つまり、その分くっついている時間が長くて頭が茹ってしまいそうになる。一人になった途端、緊張の糸が切れて倒れる自信がある。
そうして小一時間ほど丁寧に丁寧にアインスロッド様はわたしにお菓子作りの基礎を手解きしてくれた。もちろん体勢はずっと一緒だ。よく最後まで耐え抜いたと思う。誰か褒めてくれないだろうか。
「よし、じゃあミラベルの好きなようにケーキの飾り付けをしてみてくれ」
そう言ってようやくアインスロッド様が背後から離れてくれた。急に背中の熱がなくなって、ホッとするはずなのにどうしてか胸がキュッと切なくなる。
ん? と小首を傾げつつも、わたしは教わったことを脳内で反復して、道具に向き合った。
「大切なのは、ケーキを食べて笑顔になる客の姿を思い浮かべることだ。食べて欲しい誰かのことを考えてみるんだ」
「食べて欲しい人……」
わたしはチラッと正面に回り込んだアインスロッド様に視線を流す。
そして覚悟を決めて目の前の材料に意識を集中させた。
スポンジの上に、そっとクリームを乗せる。
ヘラでムラにならないよう丁寧にクリームを伸ばしていく。
出来上がった真っ白な絨毯の上に、薄くスライスされた苺を敷き詰め、上からさらにクリームを塗ってスポンジを重ねる。
二度同じ工程を繰り返し、蓋をするように乗せたスポンジにもクリームを乗せる。薄く伸ばしてから、絞り器を手に取った。
押し付けないように、優しく。模様が綺麗に出るようにクリームを絞る。
そして絞ったクリームの間に形のいい苺を乗せる。
チョコレートのプレートに向き合って、チョコペンの先を付けた時、ふと「何を書こう?」と手が止まった。
このケーキは、アインスロッド様のために作っているもの――そう思ったら、手が自然と文字を記し始めた。
『ありがとう』
たったの五文字だけど、バランスを取るのが難しく、歪なメッセージになってしまった。これは猛特訓が必要だ。
そっとケーキにチョコレートのプレートを乗せ、ふぅ、と息を吐く。
今できる精一杯を詰め込んだ。
初めてにしては上出来ではないかと思うけれど――
「で、できました。どうでしょうか……?」
「おお……おおおお!」
おずおずとアインスロッド様の前にケーキが乗った皿を置くと、アインスロッド様はクリームが鼻先につくのでは? というほど顔を近づけた。
「素晴らしい! 初めてとは思えない出来だ! これなら練習を重ねれば客に出せる! ありがとう、ミラベルは俺の救世主……いや、女神だ!」
「ひゃああ!」
アインスロッド様は巨体に見合わず俊敏な動きで作業台を回り込んできて、ガッシとわたしを抱きしめた。
この人は本当に、距離感というものを知らないのかしら――!
「……きゅう」
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