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11. トロメアと女神
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「その趣味の悪いエプロン! いい加減やめろよな!」
麗らかな昼下がり、いつものようにフラッとやって来たケビンが突然わたしとアインスロッド様のエプロンに難癖をつけ始めた。
いや、違う。エプロンは可愛いの塊だもの。きっとわたしがエプロンに見合っていないんだわ。
「やっぱり、似合ってない……よね」
シュン、と肩を落とすと、ケビンが慌てた様子で両手を振った。
「なっ! ち、ちがっ……ミラベルじゃなくてあのおっさんが……! あー! もう!」
「可愛いだろうが。ミラベルも、俺も」
頭を掻きむしるケビンの前で、アインスロッド様は得意げに腕組みをして胸を張っている。
「はああ!? 可愛いのはミラベルだけだ!」
「け、ケビン……」
「あっ!」
「ほほほ、この店は今日も賑やかねえ。ほっこりするわ」
二人して赤面していると、カランコロンと軽やかなドアベルの音がして楽しげに微笑むルビー様が来店された。
「あ! ルビーの婆さん!」
「これ、ケビン。婆さんはよしなさいといつも言っているでしょう?」
「う……」
ルビー様とケビンはこの店で知り合ってから、祖母と孫のように気の置けない関係になっている。流石のケビンもルビー様には敵わないようで、二人の関係こそほっこり微笑ましいものだ。
「マリアも随分と元気になったみたいだし、そのうち店に連れてきてあげなさいな」
「ああ、マリアもこの店に来るのを楽しみにしているんだ」
マリアとは、ケビンの妹である。
身体が弱く、自由に外出ができないようで、初めてケビンが来店した日もマリアの誕生日ケーキを買いに来ていたのだ。
そんなマリアは、不思議なことに『アインスロッド洋菓子店』のケーキを食べた日以来、少しずつ体調が良くなっているという。ケビンのお小遣いでは中々頻繁に買い物することはできないのだけれど、ルビー様がケビンにお手伝いを頼んでそのお礼にクッキーや焼き菓子を渡しているのだとか。
「この店のお菓子は癒しの力でも秘めているのかもしれないねえ」
「癒しの力……」
ルビー様がしみじみと呟いた言葉がいたく耳に残った。
癒しの力――
それはわたしがかつて授かり、そして失った力だから。
もしかして、また癒しの力が使えるようになったの?
そう淡い期待を胸に、昔のように力を使おうとするも、身体の底から湧き出るような力は感じない。やはり、一度失ったものは簡単には取り戻せないのだろうか。
「ああ、癒しの力といえばね、隣のサミュリアの聖女様。なんだか大変なんだってねえ」
「え……?」
ポロリとルビー様がこぼした話の内容に、思わず瞠目する。
トロメアに、何かあった――?
つらく当られていたとはいえ、血を分けた姉妹なのだから、やはり彼女がどうしているかは気になる。けれど、追放された身の上で、自国に足を踏み入れることは叶わない。それに、二度と母国の土は踏まないと、国を追われたあの日に誓ったのだから。
「サミュリア王国は繁栄しているように見えて、利己的な国だからねえ……女神様に見放されでもしたのかもしれないね」
ルビー様の呟きが、静かに店内に溶けて消えていった。
***
「どういうことなの!」
私は神殿の最奥に祀られている女神像の前に膝をついて床を叩いていた。
私は聖女のトロメア。
この国で最も尊く、崇められるべき存在なのに!
『最近のトロメア様はご乱心だ。癒しの力も以前に比べて衰えているらしい』
『まさか、実の姉を追い出したという噂は本当だったのか? 慈悲もない女に女神様が見切りをつけられたのでは?』
『また聖女が女神様に見放されるのだろうか。我が国は大丈夫なのかね?』
最近身の回りで囁かれる言葉はどれも耳障りなことばかり。私が、この私が女神に見放される? そんなことあっていいわけがないのに!
「ねえ、なんとか言いなさいよ! いつもの戯言だっていいから!」
そう、戯言。
私が初めて女神の声を聞いたのは、ミラベルが力を失って我が家に出戻りした後のことだった。
『ミラベルに、十分な食事と安息を与えなさい』
突然頭に響いた震えるほど美しい声。
それが女神の声だと、すぐに分かった。
あまりにも常人離れした声で、聞いているだけで泣きそうになるものだったから。
聖女に選ばれたのだと、私は歓喜した。
実際に、女神はこちら側に干渉する対価として代弁者に癒しの力を与える。私にもたちまち癒しの力が顕現した。
けれど、何かがおかしいとすぐに気がついた。
『ミラベルに声が届かなくなりました』
『ミラベルに、食事を』
『ミラベルを虐げるのはやめなさい』
『ミラベルに――』
『ミラベルを――』
ミラベル、ミラベル、ミラベル。
女神は小汚い姉の心配ばかりしていて、私の名前を呼びすらしない。
聡い私は、理解してしまった。
ああ、私はミラベルの代わりなのだと――
それまではあの女に関わることすら煩わしくて、空気のように扱ってきた。お父様もお母様も、あの女を娘と思っていないのだから、当然よね。
私だけが二人の愛する子供なのだと、優越感に浸る材料でしかなかった。
神殿から送り返されたミラベルは、常に暗い表情をしていて辛気臭く、見た目もガリガリでボサボサで見窄らしい。少し臭うし視界に入れたくもなかったのに――
そんな女の代わりだなんて、到底受け入れることができなかった。
誰が女神の言うことなんか聞くもんか。
女神の言う通りにミラベルに十分な食事と安らぎを与えたら、きっとまた癒しの力が蘇る。その時用済みとなるのはこの私だ。そのような屈辱、許しがたい。
私はすぐに女神の声を聞いたと両親に告げた。
驚いてペーパーナイフで指先を切ってしまったお父様の傷をあっという間に癒してあげた。
二人は『真の聖女はトロメアだったんだ』と心から喜んでくれた。
やっぱり、私だけが愛されている。
美しく、自信に満ち溢れ、欲しいものは何でも手に入る。私は特別な存在なのだ。
私の家は子爵家だけれど、聖女を輩出した家門として国から補助金を貰っている。ミラベルが神殿に入った時も、大金が舞い込んできた。
本来、女神の代弁者である聖女に相応の扱いをするための資金なのだけど、両親はミラベルのために銅貨一枚たりとも使わなかった。神殿に、ミラベルは質素で倹約した生活を望むとそう吹き込んで、冷遇されるように仕向けた。
ミラベルのお金で、私は宝石やドレスをたくさん買ってもらった。それが当然だと思っていた。
私が聖女になってからは、家から神殿に通って癒しの力を見せつけるように使い続けた。
女神の声が聞こえる私は尊い存在なのだと、威厳を示し続けた。
その間も、女神はただひたすらにミラベルの心配をしていた。私のことなど微塵にも興味がないように感じられて、無性に腹が立った。
私はその鬱憤を、そもそもの原因であるミラベルにぶつけることで解消しようとした。
ミラベルの食事に口を出し、補助金を断たれた役立たずは自分で食いぶちを稼ぐべきだと両親に進言した。おかげで元々痩せこけていたミラベルは、さらに見窄らしい様相となっていった。
ざまあみろ。
ミラベルが辛そうに表情を翳らせるたびに、心の中で歓喜した。
けれど、その度に女神が『ミラベルに食事を与えなさい』と言ってくるので興が削がれた。
そしてある日、私は思い至ったのだ。
女神の目に届かないところにミラベルを追いやってしまえばいいのだと。
どうして今まで気がつかなかったのだろう。
思いついてからは実に呆気なかった。
花が売れなかったら出て行けと言い、ミラベルは花を売れなかった。だからおいぼれた馬車を用意して国境に送った。
あれだけ痩せこけていたのだから、きっとすぐに飢えて死んでしまうに違いない。私を苛立たせる存在をこの世から消し去れて、胸がスッとした。
けれど、それも数日間だけのことだった。
異変は少しずつ現れた。
「あれ……?」
いつもならば、ものの数分で癒せた怪我を完治させるのに、一時間もかかってしまった。
「疲れが出てしまったのだろう。ゆっくり休んで備えなさい」
そう言われて数日休んだけれど、次は二時間かかった。
明らかに身体の中から湧き出る力が減っている。
まさか、そんなはずがないと、私は躍起になって力を使い続けた。けれどとうとう疲労により倒れてしまった。
力が衰えている。
それだけじゃない。
ミラベルがいなくなったあの日から――女神の声が聞こえなくなった。
身体に満ちていた温かな力が、吸い取られるように消えていく。
私の力の衰退に呼応するように、サミュリア王国の空は厚い雲に覆われる日が増え、これまで豊作だった作物の状態も悪くなっている。
流行病の患者も急増し、神殿や診療所は目が回るほどの忙しさだ。
遂には、これまで目撃情報すら確認されていなかった魔物まで出現したという。
『サミュリア王国は、女神様に見放されたのでは――』
そう言ったのはどこのどいつだっただろう。
そしてとうとう、私は癒しの力を失った。
麗らかな昼下がり、いつものようにフラッとやって来たケビンが突然わたしとアインスロッド様のエプロンに難癖をつけ始めた。
いや、違う。エプロンは可愛いの塊だもの。きっとわたしがエプロンに見合っていないんだわ。
「やっぱり、似合ってない……よね」
シュン、と肩を落とすと、ケビンが慌てた様子で両手を振った。
「なっ! ち、ちがっ……ミラベルじゃなくてあのおっさんが……! あー! もう!」
「可愛いだろうが。ミラベルも、俺も」
頭を掻きむしるケビンの前で、アインスロッド様は得意げに腕組みをして胸を張っている。
「はああ!? 可愛いのはミラベルだけだ!」
「け、ケビン……」
「あっ!」
「ほほほ、この店は今日も賑やかねえ。ほっこりするわ」
二人して赤面していると、カランコロンと軽やかなドアベルの音がして楽しげに微笑むルビー様が来店された。
「あ! ルビーの婆さん!」
「これ、ケビン。婆さんはよしなさいといつも言っているでしょう?」
「う……」
ルビー様とケビンはこの店で知り合ってから、祖母と孫のように気の置けない関係になっている。流石のケビンもルビー様には敵わないようで、二人の関係こそほっこり微笑ましいものだ。
「マリアも随分と元気になったみたいだし、そのうち店に連れてきてあげなさいな」
「ああ、マリアもこの店に来るのを楽しみにしているんだ」
マリアとは、ケビンの妹である。
身体が弱く、自由に外出ができないようで、初めてケビンが来店した日もマリアの誕生日ケーキを買いに来ていたのだ。
そんなマリアは、不思議なことに『アインスロッド洋菓子店』のケーキを食べた日以来、少しずつ体調が良くなっているという。ケビンのお小遣いでは中々頻繁に買い物することはできないのだけれど、ルビー様がケビンにお手伝いを頼んでそのお礼にクッキーや焼き菓子を渡しているのだとか。
「この店のお菓子は癒しの力でも秘めているのかもしれないねえ」
「癒しの力……」
ルビー様がしみじみと呟いた言葉がいたく耳に残った。
癒しの力――
それはわたしがかつて授かり、そして失った力だから。
もしかして、また癒しの力が使えるようになったの?
そう淡い期待を胸に、昔のように力を使おうとするも、身体の底から湧き出るような力は感じない。やはり、一度失ったものは簡単には取り戻せないのだろうか。
「ああ、癒しの力といえばね、隣のサミュリアの聖女様。なんだか大変なんだってねえ」
「え……?」
ポロリとルビー様がこぼした話の内容に、思わず瞠目する。
トロメアに、何かあった――?
つらく当られていたとはいえ、血を分けた姉妹なのだから、やはり彼女がどうしているかは気になる。けれど、追放された身の上で、自国に足を踏み入れることは叶わない。それに、二度と母国の土は踏まないと、国を追われたあの日に誓ったのだから。
「サミュリア王国は繁栄しているように見えて、利己的な国だからねえ……女神様に見放されでもしたのかもしれないね」
ルビー様の呟きが、静かに店内に溶けて消えていった。
***
「どういうことなの!」
私は神殿の最奥に祀られている女神像の前に膝をついて床を叩いていた。
私は聖女のトロメア。
この国で最も尊く、崇められるべき存在なのに!
『最近のトロメア様はご乱心だ。癒しの力も以前に比べて衰えているらしい』
『まさか、実の姉を追い出したという噂は本当だったのか? 慈悲もない女に女神様が見切りをつけられたのでは?』
『また聖女が女神様に見放されるのだろうか。我が国は大丈夫なのかね?』
最近身の回りで囁かれる言葉はどれも耳障りなことばかり。私が、この私が女神に見放される? そんなことあっていいわけがないのに!
「ねえ、なんとか言いなさいよ! いつもの戯言だっていいから!」
そう、戯言。
私が初めて女神の声を聞いたのは、ミラベルが力を失って我が家に出戻りした後のことだった。
『ミラベルに、十分な食事と安息を与えなさい』
突然頭に響いた震えるほど美しい声。
それが女神の声だと、すぐに分かった。
あまりにも常人離れした声で、聞いているだけで泣きそうになるものだったから。
聖女に選ばれたのだと、私は歓喜した。
実際に、女神はこちら側に干渉する対価として代弁者に癒しの力を与える。私にもたちまち癒しの力が顕現した。
けれど、何かがおかしいとすぐに気がついた。
『ミラベルに声が届かなくなりました』
『ミラベルに、食事を』
『ミラベルを虐げるのはやめなさい』
『ミラベルに――』
『ミラベルを――』
ミラベル、ミラベル、ミラベル。
女神は小汚い姉の心配ばかりしていて、私の名前を呼びすらしない。
聡い私は、理解してしまった。
ああ、私はミラベルの代わりなのだと――
それまではあの女に関わることすら煩わしくて、空気のように扱ってきた。お父様もお母様も、あの女を娘と思っていないのだから、当然よね。
私だけが二人の愛する子供なのだと、優越感に浸る材料でしかなかった。
神殿から送り返されたミラベルは、常に暗い表情をしていて辛気臭く、見た目もガリガリでボサボサで見窄らしい。少し臭うし視界に入れたくもなかったのに――
そんな女の代わりだなんて、到底受け入れることができなかった。
誰が女神の言うことなんか聞くもんか。
女神の言う通りにミラベルに十分な食事と安らぎを与えたら、きっとまた癒しの力が蘇る。その時用済みとなるのはこの私だ。そのような屈辱、許しがたい。
私はすぐに女神の声を聞いたと両親に告げた。
驚いてペーパーナイフで指先を切ってしまったお父様の傷をあっという間に癒してあげた。
二人は『真の聖女はトロメアだったんだ』と心から喜んでくれた。
やっぱり、私だけが愛されている。
美しく、自信に満ち溢れ、欲しいものは何でも手に入る。私は特別な存在なのだ。
私の家は子爵家だけれど、聖女を輩出した家門として国から補助金を貰っている。ミラベルが神殿に入った時も、大金が舞い込んできた。
本来、女神の代弁者である聖女に相応の扱いをするための資金なのだけど、両親はミラベルのために銅貨一枚たりとも使わなかった。神殿に、ミラベルは質素で倹約した生活を望むとそう吹き込んで、冷遇されるように仕向けた。
ミラベルのお金で、私は宝石やドレスをたくさん買ってもらった。それが当然だと思っていた。
私が聖女になってからは、家から神殿に通って癒しの力を見せつけるように使い続けた。
女神の声が聞こえる私は尊い存在なのだと、威厳を示し続けた。
その間も、女神はただひたすらにミラベルの心配をしていた。私のことなど微塵にも興味がないように感じられて、無性に腹が立った。
私はその鬱憤を、そもそもの原因であるミラベルにぶつけることで解消しようとした。
ミラベルの食事に口を出し、補助金を断たれた役立たずは自分で食いぶちを稼ぐべきだと両親に進言した。おかげで元々痩せこけていたミラベルは、さらに見窄らしい様相となっていった。
ざまあみろ。
ミラベルが辛そうに表情を翳らせるたびに、心の中で歓喜した。
けれど、その度に女神が『ミラベルに食事を与えなさい』と言ってくるので興が削がれた。
そしてある日、私は思い至ったのだ。
女神の目に届かないところにミラベルを追いやってしまえばいいのだと。
どうして今まで気がつかなかったのだろう。
思いついてからは実に呆気なかった。
花が売れなかったら出て行けと言い、ミラベルは花を売れなかった。だからおいぼれた馬車を用意して国境に送った。
あれだけ痩せこけていたのだから、きっとすぐに飢えて死んでしまうに違いない。私を苛立たせる存在をこの世から消し去れて、胸がスッとした。
けれど、それも数日間だけのことだった。
異変は少しずつ現れた。
「あれ……?」
いつもならば、ものの数分で癒せた怪我を完治させるのに、一時間もかかってしまった。
「疲れが出てしまったのだろう。ゆっくり休んで備えなさい」
そう言われて数日休んだけれど、次は二時間かかった。
明らかに身体の中から湧き出る力が減っている。
まさか、そんなはずがないと、私は躍起になって力を使い続けた。けれどとうとう疲労により倒れてしまった。
力が衰えている。
それだけじゃない。
ミラベルがいなくなったあの日から――女神の声が聞こえなくなった。
身体に満ちていた温かな力が、吸い取られるように消えていく。
私の力の衰退に呼応するように、サミュリア王国の空は厚い雲に覆われる日が増え、これまで豊作だった作物の状態も悪くなっている。
流行病の患者も急増し、神殿や診療所は目が回るほどの忙しさだ。
遂には、これまで目撃情報すら確認されていなかった魔物まで出現したという。
『サミュリア王国は、女神様に見放されたのでは――』
そう言ったのはどこのどいつだっただろう。
そしてとうとう、私は癒しの力を失った。
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