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人間界への探検隊
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転生課の主任は、ドラゴンさんの話を聞いて考えた。
やはり、我々も一度人間界に行って来る必要があるのでは?噂だけでなく、人間の本当の生活を見てこなければ、これからさらに増えるであろう人間達への対処方法など考えられない。
我々が人間界で学んだ事柄を通して、人間界からこの異世界に転生してくる者達を指導出来れば、この世界でも、もう少し秩序の維持が楽になるのではないか。
西の外れに住んでいる大魔女に頼めば、人間界へ転生してもらえると聞いた事がある。
主任さんはドラゴンに言った。
「どうですか、ドラゴンさん。我々と一緒に人間界に行って、人間の世界を観察(堪能)しませんか?」
「主任さん、私はもう歳だから、もっと若いドラゴンを私の代理として、君達の探検隊に参加させよう」
ドラゴンは主任さんの話に乗る覚悟をした様だ。
「しかし、一つ問題がある。我々ドラゴンは、人間とは似ても似つかぬ姿なので、変身する事は出来ない。出来るとしたら、体を小さくして人間界で言う人形(キャラクター)になるぐらいだ。彼らが持っているカバンやスマホとか言う会話魔法の箱に付けるサイズまで小さくなれば、人間界でも怪しまれずに済むであろう」
ドラゴンは自分達の特異性に対応出来る方法を考える。
そうですか、しかしそうなると、ドラゴンのキャラクターを持っていても怪しまれない若い女性も人間界に連れて行く必要がありますね。そうだなあ~、受け付けの女の子は若いから彼女もこの探検隊のメンバーとして徴収しよう。
それでは、ドラゴンさんと、西の大魔女、あとは私と受け付けの女の子の合計四人で、人間界の探検を行いましょう。
西の魔女と受け付けの女の子には、私の方から伝えますので、ドラゴンさんは、派遣する若いドラゴンを選んでおいて下さい。
***
ここは、異世界の遥か西に位置する、西の魔女の住む領域。主任さんは、西の魔女の家の前にやって来て、玄関をノックする。
こんこん、こんにちは、西の魔女さん。
玄関のトビラがあいて、魔女が現れる。主任が来るのが分かっていたようで、微笑みながら話し始める。
「いらっしゃい、おまちしていました。異世界転生課の主任さん。それとも、冥界の管理人ハデスさんとお呼びすればいいかしら?」
「いや、主任で良いです、魔女さん。ハデスは、仮の名ですよ」
「それでは、主任さんとお呼びしますね。どうぞ、中にお入りください。温かい紅茶と美味しいクッキーがありますよ」
「ありがとう、魔女さん。それでは、お邪魔させていただきます」
主任は、魔女の家に入っていった。
「それで、主任さん。いよいよ決心したのですか?」
「はい、西の魔女さん、私も、ドラゴンさんのためにも、決めました。その為に、3つのお願いがあります」
一つ目のお願いは、貴方の魔法を使って、私達を人間の世界に転生させていただきたいのです。
主任さん、私には、異世界の者を、人間界に転生させるほどの力はありません。主任さんが持っている、冥界へのトビラを使うのです。私は、魔法を使って、その扉の行き先を、冥界ではなくて、人間界につなぎなおすだけです。
魔法と言うのは、新しい物を造りだすのではなく、今あるものを少しだけ変化させる事だけなのです。
分かりました、西の魔女さん。それでは、私の冥界のトビラをお貸ししますので、それで人間界に転生しましょう。
二つ目のお願いは、貴方の魔法を使って、ドラゴンさんを人間の様に変更する事です。
主任さん、私には、ドラゴンさんを、人間と同じ形にする事は出来ません。魔法という物は、より強い魔法により打ち消されてしまいます。人間とドラゴンでは、格が違います。ですから、私の使う魔法は、ドラゴンさんには直接効かないのです。ドラゴンさん自身が、小さくなって人形になってくれれば、その人形に対してアクセサリーになるようなフックを取り付ける事は出来ます。しかし、ドラゴンさん自身に対して魔法を作用させる事は出来ないのです。
分かりました、西の魔女さん。それでは、ドラゴンさんには、自分の力で小さな人形になってもらいます。西の魔女さんは、その人形をアクセサリーのように扱える形に修正してください。
三つ目のお願いは、貴方の魔法を使って、うちの受付の彼女の能力を止めてほしいのです。いまのままで、彼女を人間界に連れて行くと、多くの人間が石になってしまいます。
主任さん、私には、メデューサ一族の呪いを消したり、止める力はありません。あの力は、メデューサ一族に降り注いだ呪いなのです。ですから、魔女の力では打ち消せないのです。ただし、石になった人間を元に戻す事は魔法で行えます。ですから、彼女が石にした人間を直ぐに人間に戻せるように、私も彼女について人間界に行きましょう。
西の魔女さん、ありがとうございます。それでは、後はドラゴンさんと受付の彼女の準備が出来たら、人間界への転生を行いましょう。
やはり、我々も一度人間界に行って来る必要があるのでは?噂だけでなく、人間の本当の生活を見てこなければ、これからさらに増えるであろう人間達への対処方法など考えられない。
我々が人間界で学んだ事柄を通して、人間界からこの異世界に転生してくる者達を指導出来れば、この世界でも、もう少し秩序の維持が楽になるのではないか。
西の外れに住んでいる大魔女に頼めば、人間界へ転生してもらえると聞いた事がある。
主任さんはドラゴンに言った。
「どうですか、ドラゴンさん。我々と一緒に人間界に行って、人間の世界を観察(堪能)しませんか?」
「主任さん、私はもう歳だから、もっと若いドラゴンを私の代理として、君達の探検隊に参加させよう」
ドラゴンは主任さんの話に乗る覚悟をした様だ。
「しかし、一つ問題がある。我々ドラゴンは、人間とは似ても似つかぬ姿なので、変身する事は出来ない。出来るとしたら、体を小さくして人間界で言う人形(キャラクター)になるぐらいだ。彼らが持っているカバンやスマホとか言う会話魔法の箱に付けるサイズまで小さくなれば、人間界でも怪しまれずに済むであろう」
ドラゴンは自分達の特異性に対応出来る方法を考える。
そうですか、しかしそうなると、ドラゴンのキャラクターを持っていても怪しまれない若い女性も人間界に連れて行く必要がありますね。そうだなあ~、受け付けの女の子は若いから彼女もこの探検隊のメンバーとして徴収しよう。
それでは、ドラゴンさんと、西の大魔女、あとは私と受け付けの女の子の合計四人で、人間界の探検を行いましょう。
西の魔女と受け付けの女の子には、私の方から伝えますので、ドラゴンさんは、派遣する若いドラゴンを選んでおいて下さい。
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ここは、異世界の遥か西に位置する、西の魔女の住む領域。主任さんは、西の魔女の家の前にやって来て、玄関をノックする。
こんこん、こんにちは、西の魔女さん。
玄関のトビラがあいて、魔女が現れる。主任が来るのが分かっていたようで、微笑みながら話し始める。
「いらっしゃい、おまちしていました。異世界転生課の主任さん。それとも、冥界の管理人ハデスさんとお呼びすればいいかしら?」
「いや、主任で良いです、魔女さん。ハデスは、仮の名ですよ」
「それでは、主任さんとお呼びしますね。どうぞ、中にお入りください。温かい紅茶と美味しいクッキーがありますよ」
「ありがとう、魔女さん。それでは、お邪魔させていただきます」
主任は、魔女の家に入っていった。
「それで、主任さん。いよいよ決心したのですか?」
「はい、西の魔女さん、私も、ドラゴンさんのためにも、決めました。その為に、3つのお願いがあります」
一つ目のお願いは、貴方の魔法を使って、私達を人間の世界に転生させていただきたいのです。
主任さん、私には、異世界の者を、人間界に転生させるほどの力はありません。主任さんが持っている、冥界へのトビラを使うのです。私は、魔法を使って、その扉の行き先を、冥界ではなくて、人間界につなぎなおすだけです。
魔法と言うのは、新しい物を造りだすのではなく、今あるものを少しだけ変化させる事だけなのです。
分かりました、西の魔女さん。それでは、私の冥界のトビラをお貸ししますので、それで人間界に転生しましょう。
二つ目のお願いは、貴方の魔法を使って、ドラゴンさんを人間の様に変更する事です。
主任さん、私には、ドラゴンさんを、人間と同じ形にする事は出来ません。魔法という物は、より強い魔法により打ち消されてしまいます。人間とドラゴンでは、格が違います。ですから、私の使う魔法は、ドラゴンさんには直接効かないのです。ドラゴンさん自身が、小さくなって人形になってくれれば、その人形に対してアクセサリーになるようなフックを取り付ける事は出来ます。しかし、ドラゴンさん自身に対して魔法を作用させる事は出来ないのです。
分かりました、西の魔女さん。それでは、ドラゴンさんには、自分の力で小さな人形になってもらいます。西の魔女さんは、その人形をアクセサリーのように扱える形に修正してください。
三つ目のお願いは、貴方の魔法を使って、うちの受付の彼女の能力を止めてほしいのです。いまのままで、彼女を人間界に連れて行くと、多くの人間が石になってしまいます。
主任さん、私には、メデューサ一族の呪いを消したり、止める力はありません。あの力は、メデューサ一族に降り注いだ呪いなのです。ですから、魔女の力では打ち消せないのです。ただし、石になった人間を元に戻す事は魔法で行えます。ですから、彼女が石にした人間を直ぐに人間に戻せるように、私も彼女について人間界に行きましょう。
西の魔女さん、ありがとうございます。それでは、後はドラゴンさんと受付の彼女の準備が出来たら、人間界への転生を行いましょう。
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