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第六話 感じのいい神社
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O県K市
県道から田んぼを挟んで高校が見える。
この学校は少し変わっていて、学校の南西の端に神社が有る。
回りを木が囲み、小さな鳥居と小さなお社があるだけの小さな神社。
この神社を幼なじみの二人の高校生が、晴れた日には掃除をしている。
一人はおかっぱで一人はツインテの少女、二人ともセーラー服を着ている。
二人は生まれた日も一日違い、同じ病院で生まれ、幼い日からいつも一緒に過ごしている仲良しである。
おかっぱの少女があいという名前で、ツインテの少女はまなという名前である。
あいもまなも家が近所で、この神社から徒歩で五分と、離れていない場所に住んでいる。
もちろん通う学校は、神社の隣の高校である。
この学校に二人で通うことを幼い日から思い描いていたのだ。
今日は日本晴れで良い天気の月曜日。
月曜日はあいが手作りでお菓子を作ってくることが多い。
毎日掃除をしているが、時間は短い、長くて三分、はやい日なら数十秒で切り上げている。
今日も石で出来た参道をささっと掃いて、大きめのゴミが落ちていないか見わたして終了した。
その後、学校が始まるまでの三十分程が二人のお楽しみタイムである。
「ねえ、まなちゃん今日はお砂糖たっぷりの生クリームのカップケーキを作ってきたわ」
「わたしは、いつも通り西尾のお抹茶」
「わたし、お抹茶は西尾のお抹茶が一番好きなの」
「そうね、甘い物に滅茶苦茶合うわよね」
こうして、掃除の時間より長い茶話会が始まる。
「ねえ、あいちゃんいつも、神様にお願いしているでしょ」
「何をお願いしているの」
「あーあれは、お願いしているわけじゃないのよ」
「感謝と面白かった出来事を報告しているの」
「まなちゃんと巡り合わせてくれてありがとう」
「誰かに感謝したいけど、誰に感謝していいかわからないから」
「ここでめいっぱいお礼しているの」
「えっ」
まなは、目をまん丸にして驚き、真っ赤になった。
まなはあいちゃんがわたしにそんなことを思ってくれていたなんて嬉しいと思っていた。
あいはここで悪戯っぽくにっこりすると。
「そして今日なら、まなちゃんが鼻の頭にカップケーキの生クリームを付けて、学校に登校したことを報告するのよ」
まなは鼻をゴシゴシ、セーラー服の袖で拭き取ると、さらに真っ赤になった。
そして、あいの方に向き直り。
「わたしも、今日からめいっぱい感謝するわ」
「本当にこころから感謝したいから」
わたしの方こそあいちゃんに会えてすごく感謝しなくちゃいけないわ。
あいちゃんはわたし以外にも友達がいるけど、わたしはあいちゃんだけだもの。
その日からまなもお社に目一杯の感謝を伝える様になった。
コウとまりあ、まゆ、まいの四人は、まりあの軽自動車で観光中である。
国宝犬山城に行き、○ンキーパークで猿を見て、遊園地で遊んだ。
遊園地ではまゆが一番はしゃいで喜んでいた。
まいは遊園地内の公園が気に入ってずっと公園で遊んだ。
明日、那古屋市内で爺さんの友人の家に行く予定があるため、前のりして観光を楽しんだのだ。
犬山から那古屋へは急がないので国道を使わず、県道でのんびり那古屋へむかった。
「あっあれは、まりあさん次の信号右に曲がって」
コウが急にまりあに声を掛けた。
「わ、わかりました」
信号を右に曲がると、田んぼがあり、その横に大きな敷地の学校があった。
学校の横を走っていると木が見えてきた。
「あーー、ここだ」
「まりあさん、木の横で止まってください」
「はい」
まりあが車を止めると、コウは車をおりて歩いて木の間に鳥居を見つけた。
後ろを、まいとまゆ、すこし遅れてまりあがついてきた。
「これは、すごい神社だ」
コウは少し嬉しそうである。
「えーなにがー」
まゆがわからないようで関心なさそうにコウに聞く。
「参道も綺麗だし、ゴミも落ちていない」
「ここは、遠くからでもわかるほど白く輝いている良い神社だ、心が温かくなる」
お社の前に行くと、コウは頭をさげ、賽銭を入れて目を閉じた。
「コウさんは千円も入れて、何をお願いしたの」
まゆが意地の悪い笑顔でコウに聞く。
「なにも、お願いなんかしないさ」
「ほんわか心が安らいだからお礼にお金を支払っただけだ」
「そういえば、ここに来てからなにか良い気分になるわね」
「まりあさんは分かるのか!」
嬉しそうにまりあの方をコウが見る。
するとまゆも負けじと
「私もさっきから心が安らいでいるわ」
「だから、お願い事もかないそうだから、お願いごとしよーっと」
「ほら賽銭」
コウが三人に十円ずつ渡した。
「はーなんで、十円なの」
まゆがぷんすか怒った。
「その位のお願いにしなさいということだ」
「えー、コウさんのお嫁さんになれるようにお願いしようと思ったのに」
三人の声がそろった。
コウが驚いて三人を見て、呆れた顔をした。
「お前達の願いは叶わないからやはり十円でいいな」
三人は賽銭を入れると二拝二拍手一拝の作法で参拝をした。
「さー行こうか」
コウ達は感じのいい神社を後にすると、那古屋の宿泊施設を目指した。
県道から田んぼを挟んで高校が見える。
この学校は少し変わっていて、学校の南西の端に神社が有る。
回りを木が囲み、小さな鳥居と小さなお社があるだけの小さな神社。
この神社を幼なじみの二人の高校生が、晴れた日には掃除をしている。
一人はおかっぱで一人はツインテの少女、二人ともセーラー服を着ている。
二人は生まれた日も一日違い、同じ病院で生まれ、幼い日からいつも一緒に過ごしている仲良しである。
おかっぱの少女があいという名前で、ツインテの少女はまなという名前である。
あいもまなも家が近所で、この神社から徒歩で五分と、離れていない場所に住んでいる。
もちろん通う学校は、神社の隣の高校である。
この学校に二人で通うことを幼い日から思い描いていたのだ。
今日は日本晴れで良い天気の月曜日。
月曜日はあいが手作りでお菓子を作ってくることが多い。
毎日掃除をしているが、時間は短い、長くて三分、はやい日なら数十秒で切り上げている。
今日も石で出来た参道をささっと掃いて、大きめのゴミが落ちていないか見わたして終了した。
その後、学校が始まるまでの三十分程が二人のお楽しみタイムである。
「ねえ、まなちゃん今日はお砂糖たっぷりの生クリームのカップケーキを作ってきたわ」
「わたしは、いつも通り西尾のお抹茶」
「わたし、お抹茶は西尾のお抹茶が一番好きなの」
「そうね、甘い物に滅茶苦茶合うわよね」
こうして、掃除の時間より長い茶話会が始まる。
「ねえ、あいちゃんいつも、神様にお願いしているでしょ」
「何をお願いしているの」
「あーあれは、お願いしているわけじゃないのよ」
「感謝と面白かった出来事を報告しているの」
「まなちゃんと巡り合わせてくれてありがとう」
「誰かに感謝したいけど、誰に感謝していいかわからないから」
「ここでめいっぱいお礼しているの」
「えっ」
まなは、目をまん丸にして驚き、真っ赤になった。
まなはあいちゃんがわたしにそんなことを思ってくれていたなんて嬉しいと思っていた。
あいはここで悪戯っぽくにっこりすると。
「そして今日なら、まなちゃんが鼻の頭にカップケーキの生クリームを付けて、学校に登校したことを報告するのよ」
まなは鼻をゴシゴシ、セーラー服の袖で拭き取ると、さらに真っ赤になった。
そして、あいの方に向き直り。
「わたしも、今日からめいっぱい感謝するわ」
「本当にこころから感謝したいから」
わたしの方こそあいちゃんに会えてすごく感謝しなくちゃいけないわ。
あいちゃんはわたし以外にも友達がいるけど、わたしはあいちゃんだけだもの。
その日からまなもお社に目一杯の感謝を伝える様になった。
コウとまりあ、まゆ、まいの四人は、まりあの軽自動車で観光中である。
国宝犬山城に行き、○ンキーパークで猿を見て、遊園地で遊んだ。
遊園地ではまゆが一番はしゃいで喜んでいた。
まいは遊園地内の公園が気に入ってずっと公園で遊んだ。
明日、那古屋市内で爺さんの友人の家に行く予定があるため、前のりして観光を楽しんだのだ。
犬山から那古屋へは急がないので国道を使わず、県道でのんびり那古屋へむかった。
「あっあれは、まりあさん次の信号右に曲がって」
コウが急にまりあに声を掛けた。
「わ、わかりました」
信号を右に曲がると、田んぼがあり、その横に大きな敷地の学校があった。
学校の横を走っていると木が見えてきた。
「あーー、ここだ」
「まりあさん、木の横で止まってください」
「はい」
まりあが車を止めると、コウは車をおりて歩いて木の間に鳥居を見つけた。
後ろを、まいとまゆ、すこし遅れてまりあがついてきた。
「これは、すごい神社だ」
コウは少し嬉しそうである。
「えーなにがー」
まゆがわからないようで関心なさそうにコウに聞く。
「参道も綺麗だし、ゴミも落ちていない」
「ここは、遠くからでもわかるほど白く輝いている良い神社だ、心が温かくなる」
お社の前に行くと、コウは頭をさげ、賽銭を入れて目を閉じた。
「コウさんは千円も入れて、何をお願いしたの」
まゆが意地の悪い笑顔でコウに聞く。
「なにも、お願いなんかしないさ」
「ほんわか心が安らいだからお礼にお金を支払っただけだ」
「そういえば、ここに来てからなにか良い気分になるわね」
「まりあさんは分かるのか!」
嬉しそうにまりあの方をコウが見る。
するとまゆも負けじと
「私もさっきから心が安らいでいるわ」
「だから、お願い事もかないそうだから、お願いごとしよーっと」
「ほら賽銭」
コウが三人に十円ずつ渡した。
「はーなんで、十円なの」
まゆがぷんすか怒った。
「その位のお願いにしなさいということだ」
「えー、コウさんのお嫁さんになれるようにお願いしようと思ったのに」
三人の声がそろった。
コウが驚いて三人を見て、呆れた顔をした。
「お前達の願いは叶わないからやはり十円でいいな」
三人は賽銭を入れると二拝二拍手一拝の作法で参拝をした。
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