【完結】ルガルの星―冷徹な社長は、僕の運命を知っていた―

綾波絢斗

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第19話 迎えた朝

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目を開けると、カーテン越しに柔らかな朝日が差し込んでいた。
いつもなら起きて朝食を作っているはずのレイが、今日はベッドの隣にいる。
そして——その腕の中に、僕はいた。

レイの体温が、やさしくて心地いい。
抱かれたまま背中を預けているこの状態が、ずっと続けばいいと思ってしまった。

——あれは、夢じゃなかったんだ。

昨夜の記憶が、ぽつりぽつりと頭に浮かぶ。
抱き寄せられたときの熱。
揺れる吐息。
何度も名前を呼ばれたこと。
そして、その合間に確かにあった、切なさのような温度。

「……ん」

レイがかすかに寝返りを打つ気配がして、僕はとっさに目を閉じた。
すると、レイの腕に少し力が入り、僕の体がぐっと引き寄せられる。

「起きた?」

どうしよう。昨日、あんなふうになったあとで。

顔が熱くなって、どこを見ればいいのかわからない。

「おはよう」

恥ずかしさがバレないように、小さな声で挨拶した。
すると肩に、チュッチュッとキスが落とされる。

「辛くない?」

……どう答えたらいいかわからなくて、コクリとうなずくことしかできなかった。

とにかく、着替えよう。
そう思ってレイの腕から抜け出そうとした瞬間、さらに強く引き寄せられた。
耳元で、甘く囁かれる。

そして、朝からまた、深い時間を迎えることになってしまった。

鏡の前に立つと、首筋や体のあちこちに赤みが残っている。
指で触れると、少し熱を帯びていて、まるで昨夜と今朝の出来事が「確かにあった」と主張してくるようだった。

——「明日、来れたら」
アキトさんの言葉が、ふと頭をよぎる。

……知ってたの?
アキトさん、こうなるって。
もしかして——リョクも?

え、待って。みんな、知ってた……?

そう考えたら、また顔が熱くなった。
恥ずかしすぎて、もう二度と誰とも目を合わせられない気がしてくる。

今日は休む? と聞かれたけど、ログのことが気になっていたし、アキトさんの予想をちょっと裏切りたくて「出勤する」と答えた。

機嫌良さそうにスーツに着替えるレイを横目に、僕はまだシャツにも手を伸ばせていない。
だるくて、座ったまま。

しんどい。
……平日の朝にあんなことするのは、やっぱり無理。
今度は断ろう。いや、ていうか、今度も……?
次もあるって期待してる自分がいるのが怖い。

でも朝は……朝は無理。
レイの体力、底なしすぎる。

ようやくシャツに手を伸ばして、袖に腕を通したところで、準備を終えたレイがボタンを留めてくれた。
もう、されるがままだ。
だって、こうなった原因はレイなんだから。

スーツも着させてもらって、ネクタイを締めてもらったところで、ふいにキスされた。
抵抗できず、そのまま受け入れてしまう。

「カフェオレ淹れるね」

そう言って、レイは僕を抱き上げてダイニングテーブルまで連れていった。
軽々とお姫様抱っこされる僕。
でも、しんどすぎて、ここでもまったく抵抗できない。
ただ、されるがままにレイの体に身を預ける。

すべてを知っていて、すべてに満足しているような顔をしたレイが、そこにはいた。
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