【完結】ルガルの星―冷徹な社長は、僕の運命を知っていた―

綾波絢斗

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第42話 答え合わせ2

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「事例そのものが稀すぎるから、仕方ない部分はあるな」
混乱しているダイチとタクミに、レイがゆっくりと説明する。

「まず、相手の紋章を見つけることはできない。そして紋章を渡した時、ムル側の感情と能力も作用する。ここにはいないアキトも、もうひとつ紋章が出る可能性は高い」

「あっ。そういうことか」
ようやくリョクが理解を示した。

「もう、カナメを取られるかと思った」とリョクがカナメに甘えるものの、
「気持ち的にはもう取られてるかもな」とカナメが涼しい顔で返し、
「順位、僕のほうが下なんだ」と拗ね出す。

「……そこ、いちゃつかないでください!」
完全に置いていかれたダイチが叫んだ。

*---------------

その時。
ふわり、と風に乗って白銀の影が現れる。

セントウルフドッグ——シエル。

まずタクミの足元に行き、頬をぺろりと舐める。
それからゆっくりアオのもとへ近づき胸に頭を預けると、
最後にすっとカナメの膝に顔を乗せ、じっと見上げた。

カナメはその頭を優しく撫でながら、静かに目を細める。

「これが正解だ」レイが言った。

「……え? し、シエルが……?」
タクミが戸惑いを隠せない。

「正確には『番』じゃない。『高位の使役獣』と言ったほうがわかりやすいかな」
レイは淡々と続ける。

「シエルは、気に入った相手にだけ紋章の片割れを渡す。その紋章は"守護"と"繋がり"の証でもある」

「じゃ、僕には番が決まっていたわけじゃなかったってこと?」
恐る恐る尋ねたタクミに、レイは穏やかに頷いた。

「そうだね。タクミさんの番はダイチだけだよ」

「よかったぁぁぁぁ……ッ!!」
堪えきれずダイチがタクミの身体に飛びつく。
タクミも照れ笑いを浮かべながらその背を撫でた。

「シエルってすごいんだね~。僕に紋章くれたの。すごい嬉しい!」
わしゃわしゃと撫でるアオに、シエルが満足気に応える。

「昨日会ったばかりなのに、俺のこと気に入ってくれてありがとう」
カナメもシエルに向かって話しかけた。

「シエルは、ずっと前から僕のこと守ってくれてたんだね。ありがとう」
タクミの声に、シエルは満足そうだ。

「タクミさんは紋章がひとつしか出ていなかったから、ずっと勘違いしてたんだね」
ダイチが抱きしめながらタクミに伝えた。

「何度も言うが、事例が少ないからタクミさんが勘違いするのも無理はない。こういったことを相談する機関もないし」
レイは静かに伝えた。

「シエル。今度、少し協力してほしい。いいか?」
シエルは、了承した返事をレイの手に顔を寄せた。

「タクミさん今度シエルを連れてくる時連絡してほしい。アキトも会いたがってるから。」
「わかりました。」

*---------------

「じゃ、僕たち帰ります」
アオがお礼を言う。

「シエルは、お店にも連れて行くからその時は連絡するね」
タクミが言うと、
「俺にも連絡をください」とすかさずカナメが言った。

「もちろん! 昨日連絡先交換したもんね」
とダイチが伝えると、
「え……連絡先交換したの?」
とリョクがカナメに聞くも、カナメは返事をしない。

「さっ。帰るぞ」
レイの一言で車に向かう。

こうして、それぞれの答え合わせが終わった。
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