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第二章・リウ君のそこそこ平穏な日常
第11話 物見遊山
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第11話 物見遊山
カーーーーン!
なぜかゴングが鳴った。
この世界って地球から持ち込まれたあれやこれやがごちゃごちゃになってないか?
そう言えば年越しの時に除夜の鐘と称してウエストミンスター寺院の鐘を鳴らすのが伝統とかって言ってたな。
なんか伝統というより転倒?
「さあ、リウ太、かかってこい」
まあ、あれだ。いつも父さん相手にやっていることだから慣れたもんだけどね。
掛かり稽古ってやつかな。上級者に向かってひたすら攻撃、受ける側は超上級者(父さん)だから良い修業になるんだ。
「うりゃーーーーーっ」
バシーンという小気味のいい音が修練場に響いた。
僕の蹴りが盾ではじかれた音だった。
訓練用の盾で、表面をラバーコーティングされたような感じになっていた。素手で殴ってもいたくない。
もちろん手甲とか戦闘靴とかは履いているから本物でもあまりいたくない。
僕が教わっている神威心闘流は体術が基本の流派なので、当然のようにこういう形になる。
訓練に関しては武器持ちの人との対戦も当然にやらされるので慣れたものだね。
「ほれ」
思いきり飛び蹴りをかましたので大きな隙ができた…と思ったのが竜爺が軽く木剣を繰り出してくる。
力は入ってないがかなり鋭い。
でも僕の場合これは隙ではないのだ。
「なんと!」
魔素は常に僕を包んでいて、姿勢制御機能を発揮する。
おら、もあれだよ、宇宙空間。そこに姿勢制御用のユニットを身に着けて動いているような感じ。
剣の軌道から体を反らし、さらに魔素を集めて剣を反らすガイドレールを構築する。
すると僕は剣の上をぬるりと滑って竜爺の近くに滑り込むわけ。
そこで無重力起動でパンチ、キックの三連撃。
はい、全部躱されました。
そこで僕を侮るのをやめたのか、竜爺の反撃と指導が的確になって、結局全く歯が立ちませんでした。
さすが。
僕だって結構強いんだよ。なんたってタタリを倒せるぐらいだからね。
魔獣相手なら結構いける。狩れる。お肉が食べられる。
いや、そうでなくって。
つまり人間みたいに頭を使って戦う相手とかだと僕もまだまだということなんだ。
父さんにもマシス爺ちゃんにも勝てないしね。
上級者というのは本当に上級者なんだ。
しばらく対戦した後、竜爺が型稽古に付き合ってくれた。
流派の型はいくつかあるんだけど、なるほどと思ったよ。そのうちの二つが武器を持った人と戦うための型だったのだ。
休憩を挟みつつみっちり相手をしてもらったのでとっても勉強になった。
よし、僕、頑張った!
◇・◇・◇・◇
「ブギュル…」
「あれ?」
翌日僕と同じようなお弟子の青年を相手に訓練したんだけど…全然動きがぎこちなくて、隙があったと思って攻撃したら簡単に伸びちゃった。
この人はきっとあれだ。まだ新人さん。じゃなかったらお勉強特化型。
そりゃそうだよね。ここってお医者を育てる魔塔だもの。格闘技でブイブイ言わせるほうがおかしいんだ。
つまり爺ちゃんがおかしいんだ。うん。
とするともうちょっと手加減すべきだったかな?
いや、何も言われなかったんだ。これがこのお兄さんにとって必要な修業だったということだろう。
お勉強特化型でも体は鍛えるのだ。ここはデンジャラスな世界だからね。
あ、はい、ラウールさんと修業ですか。わかりました。頑張ります。
ラウールさんはお侍さんです。刀振り回します。見た目カウボーイなのに。でも結構強いです。はい。
◇・◇・◇・◇
「リウたん、ここが冒険者ギルドだよ」
「おおー、ここが…普通だね」
「そう? すごいと思うけど」
僕はフウカ姉ちゃんに案内されて町を探検している。そうだよねこういうのだってないと困るよね。
せっかく来たんだ大都会。
自動車がビュンビュン走り回ったりはしていないけど、馬車が走っている。
ついでに騎獣も走っている。
これはたぶん車みたいな扱いなんだと思う。大通りを堂々と進んでいるね。
他にも人力車とか走っている。
大通りに並走する歩道みたいな場所を走っている。自転車みたいな扱いなんだろうか。専用道路みたいな。
その外側に歩道がある。本当に人が歩いている。
だいたい道路を通行するのはこの三種類に区分されているみたい。
さすが大通りだね。
小さ目の道路とかはそう言った区分はない。皆さんマナーを守りましょう。
そんで僕歩いているのはメインストリートというか、ゲートから続く大通りの一角だ。
そこの奥の方に冒険者ギルドが立っている。
一言で言ううととっても機能的。
あー、昔の市役所? シンプルで四角くて、とってもリーズナブル?
「すごいでしょ? このきちっとした構造。まるで神殿みたいよね」
見解の相違ってやつだな。あるいは価値観か? もしくは美的センス?
とにかく僕には市役所にしか見えない。
「でもこんなところに冒険者ギルドがあってどうするの? 獲物の持ち込みとかできないんじゃ…」
「あら。リウたん、ここはそもそも結界都市だから近くに獲物はいないわよ」
ああ、そう言えばそうだった。
「でも少し離れたところ、ここから丸一日歩いたぐらいのところに魔境があってね。狩猟目的の冒険者はそこまで行くわね」
そんで商売になるんかいな? と思ったんだけど、実は冒険者ギルドで収納の魔道具を貸してくれるんだって。
だから狩猟型の冒険者はその魔境まで出かけていって、何日か泊まり込みで素材を集めてくるんだそうな。
そして素材を処理して製品化する施設、つまり冒険者ギルドの出張所ば外壁の所にあって、そこで諸々処理するらしい。
「すっごく大きいの~」
とか言ってた。つまり本部より出張所の方が大きいと。
まあ、他の冒険者は護衛の依頼受けたり、あと人足みたいな依頼を受けたりして暮らしているみたい。冒険者は体が資本です。
でも戦闘力は必ずしも必要ではありません。
「なか、入ってみる?」
「うん」
近くまで行くとちょっと違くてドアなんかは木で出来た結構重厚なやつだった。
壁はコンクリートみたいな素材で作られていて、表面が磨かれていた石のようになっている。
窓は四角くでシンプルな構造なんだけどはまっているのは半透明のステンドグラスみたいなやつで外側に雨戸の代わりに鎧戸が付いている。
結構素敵なつくりだよね。
でも気になったからいったん離れてみてみると、やっぱり安っぽくて市役所に見える。
「うーむむむ、これはなぜ?」
きっとデザインの問題だな。デザインが昔の役所そのもののシンプルさを持っているからそう見えるんだ。
僕の目が悪いわけではない。うん。
「リウたん、いくよー」
「はーい」
重厚な扉は結構するすると開いた。
そして入った内部もなかなかに市役所だった。
カウンターがあって、その前に順番待ちの人の据わるベンチが並んでいて、壁にはコルクボードのおっきいのが取り付けて会って、それがいくつかに分かれていて依頼書が画鋲で張り付けてある。
特に標語のようなポスターが貼ってあるのがさらにらしい。
『ゴブリンだからと油断はしない。奴らは数でやってくる』
『災害魔獣を見たら即連絡。あなたの連絡が世界を救う』
『忘れるなホウ・レン・ソウ。お出かけ前の一言があなたを守る』
『読み書き講習を受けましょう。知識があなたの武器になる』
うん、なかなか良いことを言っている。
案内板もあってそれを見ると奥の方に食堂みたいなものがあって、さらに学習室なんてものもある。
『今月の読み書き講習・3日・13日・23日
内容・基礎の文法・基礎単語・日常会話』
親切だ。
「あっらー、フウカじゃない。いらっしゃーい」
「オウカンさん。こんにちわ~」
「帰ってきたのね、しばらくいるの~」
「ええ、マシスさまのお供なんで、それまでは」
「たいへんねー、あのジイちゃんも少しは落ち着けばいいのに~」
フウカ姉が知り合いらしい女の人と話し込んでいる。
横幅がたっぷりあって口が大きくてどすどす歩く感じの人だ。
ただ嫌な印象はないね。フウカ姉も楽しそうに話をしている。
受付のちょっと偉い人みたいで彼女の机には受付係長・オウカンと名札が置いてあった。
ちなみに受付窓口にいるのはみんな若い女性ばかりだよ。見た目重視。
その女性相手に鼻の下伸ばしている男もいる。
ばかばっか。
さて、フウカ姉ちゃんは引っかかっちゃったから、僕はどうしようかな…
依頼ボードの方に戻ってちょっと依頼でも見てみようか…
□ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □
オウカン…大関?
カーーーーン!
なぜかゴングが鳴った。
この世界って地球から持ち込まれたあれやこれやがごちゃごちゃになってないか?
そう言えば年越しの時に除夜の鐘と称してウエストミンスター寺院の鐘を鳴らすのが伝統とかって言ってたな。
なんか伝統というより転倒?
「さあ、リウ太、かかってこい」
まあ、あれだ。いつも父さん相手にやっていることだから慣れたもんだけどね。
掛かり稽古ってやつかな。上級者に向かってひたすら攻撃、受ける側は超上級者(父さん)だから良い修業になるんだ。
「うりゃーーーーーっ」
バシーンという小気味のいい音が修練場に響いた。
僕の蹴りが盾ではじかれた音だった。
訓練用の盾で、表面をラバーコーティングされたような感じになっていた。素手で殴ってもいたくない。
もちろん手甲とか戦闘靴とかは履いているから本物でもあまりいたくない。
僕が教わっている神威心闘流は体術が基本の流派なので、当然のようにこういう形になる。
訓練に関しては武器持ちの人との対戦も当然にやらされるので慣れたものだね。
「ほれ」
思いきり飛び蹴りをかましたので大きな隙ができた…と思ったのが竜爺が軽く木剣を繰り出してくる。
力は入ってないがかなり鋭い。
でも僕の場合これは隙ではないのだ。
「なんと!」
魔素は常に僕を包んでいて、姿勢制御機能を発揮する。
おら、もあれだよ、宇宙空間。そこに姿勢制御用のユニットを身に着けて動いているような感じ。
剣の軌道から体を反らし、さらに魔素を集めて剣を反らすガイドレールを構築する。
すると僕は剣の上をぬるりと滑って竜爺の近くに滑り込むわけ。
そこで無重力起動でパンチ、キックの三連撃。
はい、全部躱されました。
そこで僕を侮るのをやめたのか、竜爺の反撃と指導が的確になって、結局全く歯が立ちませんでした。
さすが。
僕だって結構強いんだよ。なんたってタタリを倒せるぐらいだからね。
魔獣相手なら結構いける。狩れる。お肉が食べられる。
いや、そうでなくって。
つまり人間みたいに頭を使って戦う相手とかだと僕もまだまだということなんだ。
父さんにもマシス爺ちゃんにも勝てないしね。
上級者というのは本当に上級者なんだ。
しばらく対戦した後、竜爺が型稽古に付き合ってくれた。
流派の型はいくつかあるんだけど、なるほどと思ったよ。そのうちの二つが武器を持った人と戦うための型だったのだ。
休憩を挟みつつみっちり相手をしてもらったのでとっても勉強になった。
よし、僕、頑張った!
◇・◇・◇・◇
「ブギュル…」
「あれ?」
翌日僕と同じようなお弟子の青年を相手に訓練したんだけど…全然動きがぎこちなくて、隙があったと思って攻撃したら簡単に伸びちゃった。
この人はきっとあれだ。まだ新人さん。じゃなかったらお勉強特化型。
そりゃそうだよね。ここってお医者を育てる魔塔だもの。格闘技でブイブイ言わせるほうがおかしいんだ。
つまり爺ちゃんがおかしいんだ。うん。
とするともうちょっと手加減すべきだったかな?
いや、何も言われなかったんだ。これがこのお兄さんにとって必要な修業だったということだろう。
お勉強特化型でも体は鍛えるのだ。ここはデンジャラスな世界だからね。
あ、はい、ラウールさんと修業ですか。わかりました。頑張ります。
ラウールさんはお侍さんです。刀振り回します。見た目カウボーイなのに。でも結構強いです。はい。
◇・◇・◇・◇
「リウたん、ここが冒険者ギルドだよ」
「おおー、ここが…普通だね」
「そう? すごいと思うけど」
僕はフウカ姉ちゃんに案内されて町を探検している。そうだよねこういうのだってないと困るよね。
せっかく来たんだ大都会。
自動車がビュンビュン走り回ったりはしていないけど、馬車が走っている。
ついでに騎獣も走っている。
これはたぶん車みたいな扱いなんだと思う。大通りを堂々と進んでいるね。
他にも人力車とか走っている。
大通りに並走する歩道みたいな場所を走っている。自転車みたいな扱いなんだろうか。専用道路みたいな。
その外側に歩道がある。本当に人が歩いている。
だいたい道路を通行するのはこの三種類に区分されているみたい。
さすが大通りだね。
小さ目の道路とかはそう言った区分はない。皆さんマナーを守りましょう。
そんで僕歩いているのはメインストリートというか、ゲートから続く大通りの一角だ。
そこの奥の方に冒険者ギルドが立っている。
一言で言ううととっても機能的。
あー、昔の市役所? シンプルで四角くて、とってもリーズナブル?
「すごいでしょ? このきちっとした構造。まるで神殿みたいよね」
見解の相違ってやつだな。あるいは価値観か? もしくは美的センス?
とにかく僕には市役所にしか見えない。
「でもこんなところに冒険者ギルドがあってどうするの? 獲物の持ち込みとかできないんじゃ…」
「あら。リウたん、ここはそもそも結界都市だから近くに獲物はいないわよ」
ああ、そう言えばそうだった。
「でも少し離れたところ、ここから丸一日歩いたぐらいのところに魔境があってね。狩猟目的の冒険者はそこまで行くわね」
そんで商売になるんかいな? と思ったんだけど、実は冒険者ギルドで収納の魔道具を貸してくれるんだって。
だから狩猟型の冒険者はその魔境まで出かけていって、何日か泊まり込みで素材を集めてくるんだそうな。
そして素材を処理して製品化する施設、つまり冒険者ギルドの出張所ば外壁の所にあって、そこで諸々処理するらしい。
「すっごく大きいの~」
とか言ってた。つまり本部より出張所の方が大きいと。
まあ、他の冒険者は護衛の依頼受けたり、あと人足みたいな依頼を受けたりして暮らしているみたい。冒険者は体が資本です。
でも戦闘力は必ずしも必要ではありません。
「なか、入ってみる?」
「うん」
近くまで行くとちょっと違くてドアなんかは木で出来た結構重厚なやつだった。
壁はコンクリートみたいな素材で作られていて、表面が磨かれていた石のようになっている。
窓は四角くでシンプルな構造なんだけどはまっているのは半透明のステンドグラスみたいなやつで外側に雨戸の代わりに鎧戸が付いている。
結構素敵なつくりだよね。
でも気になったからいったん離れてみてみると、やっぱり安っぽくて市役所に見える。
「うーむむむ、これはなぜ?」
きっとデザインの問題だな。デザインが昔の役所そのもののシンプルさを持っているからそう見えるんだ。
僕の目が悪いわけではない。うん。
「リウたん、いくよー」
「はーい」
重厚な扉は結構するすると開いた。
そして入った内部もなかなかに市役所だった。
カウンターがあって、その前に順番待ちの人の据わるベンチが並んでいて、壁にはコルクボードのおっきいのが取り付けて会って、それがいくつかに分かれていて依頼書が画鋲で張り付けてある。
特に標語のようなポスターが貼ってあるのがさらにらしい。
『ゴブリンだからと油断はしない。奴らは数でやってくる』
『災害魔獣を見たら即連絡。あなたの連絡が世界を救う』
『忘れるなホウ・レン・ソウ。お出かけ前の一言があなたを守る』
『読み書き講習を受けましょう。知識があなたの武器になる』
うん、なかなか良いことを言っている。
案内板もあってそれを見ると奥の方に食堂みたいなものがあって、さらに学習室なんてものもある。
『今月の読み書き講習・3日・13日・23日
内容・基礎の文法・基礎単語・日常会話』
親切だ。
「あっらー、フウカじゃない。いらっしゃーい」
「オウカンさん。こんにちわ~」
「帰ってきたのね、しばらくいるの~」
「ええ、マシスさまのお供なんで、それまでは」
「たいへんねー、あのジイちゃんも少しは落ち着けばいいのに~」
フウカ姉が知り合いらしい女の人と話し込んでいる。
横幅がたっぷりあって口が大きくてどすどす歩く感じの人だ。
ただ嫌な印象はないね。フウカ姉も楽しそうに話をしている。
受付のちょっと偉い人みたいで彼女の机には受付係長・オウカンと名札が置いてあった。
ちなみに受付窓口にいるのはみんな若い女性ばかりだよ。見た目重視。
その女性相手に鼻の下伸ばしている男もいる。
ばかばっか。
さて、フウカ姉ちゃんは引っかかっちゃったから、僕はどうしようかな…
依頼ボードの方に戻ってちょっと依頼でも見てみようか…
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オウカン…大関?
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