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第八章 リルとの別れ……魔王ガルドとの戦い
第213 待ち伏せ
しおりを挟む「ふっ流石に気が重い」
俺達は今からリルの救出に行く。
それが目的だけど、それを魔王は
許しはしない。ほぼ間違いなく
戦う事になる。
「それは勇者の役目で俺の役目じゃない
んだけど俺って女神のうっかりの産物な
わけだし、ま~そんな事を言っても
仕方ないか、やらないつもりはないし」
俺は部屋の扉を開け居間に行くと、
すでに全員揃っている。てっきり
レイチェルが一番遅いと思ってた。
「わりぃ~遅くなった!みんな揃ってる
みたいだし行くか!」
俺はそのまま玄関の扉を開くとそこには、
「あれ?………なぜに?」
さくら、陽菜乃(ひなの)、
一花(いちか)さんそれにもう一人
……誰だ?……それはいいとして、
なんでみんなここに居るんだ?
「や~や~おはよう蒼字(そうじ)くん、
朝までは居てくれたね」
陽菜乃(ひなの)が朝早くから
テンション高めに挨拶をする。
「蒼字(そうじ)くんが勝手に行くのは
想定済みです。だから待ってました」
さくらは当たり前と言わんばかりに
言う。そうか張り込まれていたのか、
気が付かなかった。
「そっかそれで……もしかしてずっと
居たのか?それなら最初っから家に
これば良かったのに、流石に
家の中に入るのを断ったりしないぞ」
「蒼字(そうじ)それに関しては
問題ないは、私達もさっきまで寝てた
から、蒼字(そうじ)くんが起きてから
歩いて来たの」
ん?どう言うこと、だって俺達が出る
タイミングなんて分かんないでしょ。
「お母さんが居てくれたの、お母さんは
幽霊だから眠らなくていいし、
私にテレパシーですぐに報告
出来るからって」
「なるほど、そう言うことなら問題は
ないけどやっぱりそれでも一花(いちか)
さんを外に待たせたのは申し訳なかったな」
「ううん、気にしないで蒼字(そうじ)
くん、私はしっかりと寝れたから」
「ん?どう言う意味です。一花(いちか)
さんは外で浮きながら寝てたんですか?
でもそれじゃ~意味が……」
「そうなのよ!でもそこのルビーちゃんが
声をかけてくれてね!外で監視するの
大変だから家の中にどうぞって、さらに
しっかりと監視した方が良いからって
蒼字(そうじ)くんの部屋にも入れて
くれたの~感謝って感じ!」
一花(いちか)さんはクネクネ
しながら浮いている。
ん?つまり一花(いちか)さんは
俺の部屋に居たってことになるけど、
全然気が付かなかった。
「お母さん確認何だけど、蒼字(そうじ)
くんの部屋で監視してたの?良くバレ
なかったね」
さくらはさっきの話を知らなかったようで、
いぶかしげな表情をしている。
「私、幽霊だから気配を消す能力が
あって異世界に来てからグッと
上手くなったのよ!エッヘン」
胸を張る一花(いちか)さん、
相変わらずデカい。
「お母さん、それでどこに隠れてたの?」
さくらは流れれるように話を進める。
「ふっふ~ん、ベッドの中に
潜り込んじゃった!蒼字(そうじ)くんの
腹筋とっても気持ち良かった」
一花(いちか)さんはクネクネ
しながら上昇していく。
「何やってるんですか!蒼字(そうじ)くん」
さくらが激怒して詰め寄る。
いやいや、それは俺のセリフだからね!
それと何気にスルーしてるけど、
ルビーが誘導してるから、あとで
お仕置きしてやる。
「ね~ね~私達にも紹介してよ~」
レイチェルは話に交ざりたかったようで、
俺の横に走ってきた。
「あ~レイチェル、この人たちは
勇者だよ。自己紹介は後にしようか、
俺も知らない人も居るみたいだし
しっかりと時間を取った方が良さそうだ」
俺の目線の先には少々露出が多めな
民族衣装を着た女性がこちらをじーっと
見ている。
「蒼字(そうじ)くんどこを見てる
のかな~」
ぐいっと顔を寄せるさくら、
圧がすごいです!
「あの~急いだ方が良いのでまずは
町を出ませんか」
チーちゃんが恐る恐る声をかける。
「そうだ!急ぐぞみんな~ついて来い!」
俺は走って……逃げます。
…………………▽
町を出て街道を歩く。全員が簡単な
自己紹介をおえて本題に移る。
「そうだ!さくら達は良かったのか?
城を出て、これから戦争になるのに
俺達に戦力を割いたら不味い
んじゃないか!」
俺の問に陽菜乃(ひなの)が俺の前
まで来て面白そうに答えてくれた。
「それについては、ちょっと意外な
展開があってさ、私は最初はこっそり
抜け出そうかと思ってたんだけど、
さくらがそれは良くないって言うから
アルヴィア姫に話をしに行ったのよ!
アルヴィア姫も正直かなり悩んでた
普通に考えれば国を守るために残って
欲しいけど、蒼字(そうじ)の
ことも心配だって言ってて、でも
最終的には行っても
いいって言ってくれたわけさ」
「うん?それで意外な展開ってのは?」
「そこそこなのよ!正直私達が抜けるのは
戦力的にかなりの大打撃な訳なんだけど、
そこを埋めてお釣りが来る戦力が
現れたわけよ」
「へーすごいじゃ!誰だそれは、
かなり都合が良い話だけど」
「フッフッフ~それはコウリョウ
師父だよ!」
「…………はぁ!?なに言ってるんだ
陽菜乃(ひなの)、コウリョウ師父が
助けてくれるって事か?そんなアホな!
なんで自分の仲間と戦って俺達を助けて
くれるんだよ」
「う~ん、そうだよね~普通に考えると
おかしいんだけど蒼字(そうじ)くんさ~
『呪詛 黒き首輪』って言うのを
コウリョウ師父達に付けたじゃん!
あれのおかげだよ!」
「えっ、いやあれはあくまでも魔王からの
縛りを無くしたのと、あ、あとこの国の人に
危害を加えない制限をかけただけで、
戦力に協力するようには言ってないぞ。
だからそんな事するはず無いんだけど」
「あ~そこね!コウリョウ師父は
自ら志願したんだよ私達に協力するって」
「え!?マジ!なんでよ」
「さ~詳しくは分かんないけど、
今の王にはついて行きたくないんだって、
魔王を倒してくれって伝言まで
頼まれちゃった」
「そうかコウリョウ師父が、そんな事を」
あの人としてはこの戦争は不本意
なのだろう。操られてない今だから
出来る選択肢、でもまさかこっちの
味方までしてくれるとは、………でもこれで
王都の心配は減ったな!これでリル救出に
集中出来る。
サンキューコウリョウ師父。
「みんな、取り敢えず急ごう。目的地は
王都ドライグ進めるだけ進みたいから
風太宜しく」
「分かったよ!」
絨毯を広げると宙に浮かす。
「うげ~流石にこの人数だと狭いな!
次の町についたら他の絨毯を買うか」
ギュウギュウになりながらゆっくりと
加速し次の町へと向かった。
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