257 / 346
第八章 リルとの別れ……魔王ガルドとの戦い
第238話 突撃、妨害部隊 さくらとお母さん
しおりを挟む「チャラさん!!」
やられた!土の壁は油断させるための
カモフラージュだった。壁で見えなく
なった隙に地面に潜って私達を待ち構えて
いたんだ。チャラさんはロックを
見失って警戒感が疎かになったところを
狙われた。
地面から突然現れた地竜にバクリ
食べられてしまった。急がないと
今ならまだ生きてるはず。
「うーーーん チャラ、チャラ、
チャラ~ガンバる~」
よく見るとチャラさんはまだ
食べられていなかった。
腕と足を広げて、閉まって来る口を
押さえ耐えていた。
良かった~生きてた。
助けに行くから待っててチャラさん。
「待ちな!ここで止まって貰うぜ!」
突然地面から殺気を感じ飛び退くと、
地面が砕けロックがハンマーを
持ち飛び出して来た。
「いい反応だ!だか逃がしはしない」
ハンマーを私ではなく、地面に向けて
振り下ろす。
「ドーン」……魔力が込められた
ハンマーから地面に衝撃が走り、
私の周り半径十メートルに
地面がせり上がり壁が出来た。
くっ……チャラさんを助けにいけない。
「おいおい!人のことなんて気にすんなよ!
油断してるとすぐ終わっちまうだろ」
ロックはハンマーを片手に、
ドンッと置き、こちらに集中して闘えと
注意された。竜人族は戦闘民族だから、
この男もたぶん私との闘いを
楽しみにしている。
「それじゃ~行くぞ!」
ハンマーを持ち上げて、私に向けて
振り回す。
「ブン、ブン、ブン」
重い一撃が近くを何度も通り過ぎる。
当ればかなりのダメージを受けると
思うけど、決して躱せない速さではない。
私は攻撃を後退しながら躱し攻撃を
する隙を探る。
「え!?……しまった」
ロックはニヤリと笑みを浮かべる。
「もう逃げないのか?良いぜ!逃げたきゃ
逃げな!その時はこのハンマーの
餌食だぜ!」
いつでも動けるようにハンマーを
構えるロック
でも大丈夫、私はひとりじゃない!
「娘に手を出そうなんて!だだで済むと
思わないことね!」
ロックの前に立ちはだかるように
降りてきたのはお母さん!
「誰だ!あんたは?」
「母親よ!だからあなたは許さない!」
お母さんは手を銃のような形に変えると、
「バーン」と口ずさむ。
「あた!……何しやがる!」
お母さんの指先から魔力弾が高速で射出、
ロックのアゴにクリーヒット!
「別にさくらをイジメるやつを
懲らしめてるのよ」
ふんっと鼻息が聞こえそうなくらい
気合が入っている。
「そうじゃね~、こんな攻撃なんて
まるで効かないんだよ!嫌がらせの
つもりかって言ってるんだよ!」
確かに今のは速度が速いだけで、
威力は大してない。
「ん?別に大した意味もないわよ!
そんな事どうでも良いんじゃない。
どうせこの後闘うんでしょ。
さ~かかってきなさい!」
「ふん……アッハハハ、良いぜ。
ならこちらから行かせてもらおう……あれ?」
ロックは意気揚々と突撃しようとしたが、
一向に動こうとはしない。
「あら~どうしたの?来なさいよ!
それとも来ないのかしら~」
お母さん……
私は知っている。ロックが
動かない理由を……
お母さんはニヤニヤといやらしく笑う。
お母さん……遊んでる。
「くっそぉーー」
流石は竜人族でも強者と言われている
竜騎士、僅かではなるが身体が動いている。
「お母さん、そろそろ良いんじゃないの?
倒して良いかな?」
「う~んそうね!遊んでたらダメよね!
それじゃ~あとは宜しくさくら」
私はお母さんの言葉を了承して、
ロックの前に立つ。
「おのれ~動けはせぬが、負ける
つもりはない。俺は竜騎士最強の防御力を
誇る男よ~、お前の攻撃など、
この竜装豪傑で弾いてくれるわ!」
ロックは全身鱗に覆われ防御体勢を
取った。
「そう、ならその鱗は破壊させて貰う!」
私はややかがむ大勢を取り、
『流星連脚(りゅうせいれんきゃく)』
超高速の連続蹴りがロックを襲う。
カン、キン……金属がぶつかったような、
硬質な音が響き渡り、そして私は蹴るのを
止めた。
「へっ……どうした………まだ、
俺は倒れてないぞ!」
「………もう十分、これ以上蹴りたく
ないから……」
「ふざけるんじゃ……オハッ……ね~よ
……オレはまだ…」
ロックは立ったまま気絶した。
「お母さん、もう良いよ!金縛り
解いてあげて」
「分かったわ!でもさくらはもう
少し離れなさいもしかしたらフリかも
しれないから」
「ふふっ……はーい分かった!」
お母さんは私がロックから離れると
金縛りを解き、ロックは地面に倒れて
動かなかった。
「お母さんダメだよ!遊んでたら、
危ないんだから~」
「べ、別に遊んでいたわけじゃないのよ!
せっかく教えてもらったらか使わないと
いけないって思って」
「うん、それは分かるけどニヤニヤ
してやったらダメ!……もっと真剣に
しないと」
「もう!さくらは真面目だね。
少しは楽にした方が
上手くいくこともあるのよ!」
「うん、それは分かってる。
それで上手く扱えたみたいだね。『呪い』」
「ヘヘ~ん、そうでしょう。今までの
金縛りとは格段に効果が上がったのよ!
さすがは蒼字(そうじ)くんね」
「うん、そうだね!」
お母さんは今回、いつものような
魔力(霊力)を使った力技ではなく。
『呪い』を使ったのだ。
『呪い』言葉だけを聞くとすごく
良くない物と感じてしまうが、
お母さんはより強くなるためにはどうすれば
良いか蒼字(そうじ)くんに相談した時、
渋々ではあるが『呪う』方法を教えて
くれたらしい。『呪う』は多種多様の
使い方があるらしいが、お母さんに
教えたのはシンプルなものばかり、
今回のがそう、呪う対象に呪詛込めて
魔弾で刻み込みこむ。あまり大したことは
やっていないのに、金縛りの効果がなんと
数倍になってしまった。恐ろしい
……でもリスクもある。それが
何らかの方法で解かれるとそれが術者に
帰るのだ。だからあまりキツイ呪いは
かけないように蒼字(そうじ)くんには
強く言われたらしい。
「う~ん………」
「あれ?もしかしてまだ怒ってるの?
さくら許してよ~」
「別に怒ってないよ。ただお母さん
だけズルい!私も蒼字(そうじ)くんに
教えてもらいたい!」
お母さんが少し口を開けたまま固まった。
「プッ、プフッ、な~んだそんな事か
母さんに任せなさい。蒼字(そうじ)くんは
案外押しに弱いのよ!さくらなら可愛く
お願いしたらイチコロよ!」
「そうかな~蒼字(そうじ)くん
……私にも優しくしてくれる」
この時の私はきっと可愛い顔を
していたに違いない。
「当たり前よ!よし、これが終わったら
すぐに行くのよ!さくらファイト!」
お母さんが大声で応援した瞬間、
ドカーンっと爆発音が、そうだった
今は戦闘中のうえにチャラさん
が食べられちゃう。急がないと!
私達はなぜか戦闘中に話が盛り上がり、
時間をロスしてしまった。
これでチャラさんに何かあったら
どうしよう………私達はとにかく急いで
救出へと向かう。
10
あなたにおすすめの小説
異世界に降り立った刀匠の孫─真打─
リゥル
ファンタジー
異世界に降り立った刀匠の孫─影打─が読みやすく修正され戻ってきました。ストーリーの続きも連載されます、是非お楽しみに!
主人公、帯刀奏。彼は刀鍛冶の人間国宝である、帯刀響の孫である。
亡くなった祖父の刀を握り泣いていると、突然異世界へと召喚されてしまう。
召喚されたものの、周囲の人々の期待とは裏腹に、彼の能力が期待していたものと違い、かけ離れて脆弱だったことを知る。
そして失敗と罵られ、彼の祖父が打った形見の刀まで侮辱された。
それに怒りを覚えたカナデは、形見の刀を抜刀。
過去に、勇者が使っていたと言われる聖剣に切りかかる。
――この物語は、冒険や物作り、によって成長していく少年たちを描く物語。
カナデは、人々と触れ合い、世界を知り、祖父を超える一振りを打つことが出来るのだろうか……。
キャンピングカーで走ってるだけで異世界が平和になるそうです~万物生成系チートスキルを添えて~
サメのおでこ
ファンタジー
手違いだったのだ。もしくは事故。
ヒトと魔族が今日もドンパチやっている世界。行方不明の勇者を捜す使命を帯びて……訂正、押しつけられて召喚された俺は、スキル≪物質変換≫の使い手だ。
木を鉄に、紙を鋼に、雪をオムライスに――あらゆる物質を望むがままに変換してのけるこのスキルは、しかし何故か召喚師から「役立たずのド三流」と罵られる。その挙げ句、人界の果てへと魔法で追放される有り様。
そんな俺は、≪物質変換≫でもって生き延びるための武器を生み出そうとして――キャンピングカーを創ってしまう。
もう一度言う。
手違いだったのだ。もしくは事故。
出来てしまったキャンピングカーで、渋々出発する俺。だが、実はこの平和なクルマには俺自身も知らない途方もない力が隠されていた!
そんな俺とキャンピングカーに、ある願いを託す人々が現れて――
※本作は他サイトでも掲載しています
ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。
大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。
【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
異世界に転生したけど、頭打って記憶が・・・え?これってチート?
よっしぃ
ファンタジー
よう!俺の名はルドメロ・ララインサルって言うんだぜ!
こう見えて高名な冒険者・・・・・になりたいんだが、何故か何やっても俺様の思うようにはいかないんだ!
これもみんな小さい時に頭打って、記憶を無くしちまったからだぜ、きっと・・・・
どうやら俺は、転生?って言うので、神によって異世界に送られてきたらしいんだが、俺様にはその記憶がねえんだ。
周りの奴に聞くと、俺と一緒にやってきた連中もいるって話だし、スキルやらステータスたら、アイテムやら、色んなものをポイントと交換して、15の時にその、特別なポイントを取得し、冒険者として成功してるらしい。ポイントって何だ?
俺もあるのか?取得の仕方がわかんねえから、何にもないぜ?あ、そう言えば、消えないナイフとか持ってるが、あれがそうなのか?おい、記憶をなくす前の俺、何取得してたんだ?
それに、俺様いつの間にかペット(フェンリルとドラゴン)2匹がいるんだぜ!
よく分からんが何時の間にやら婚約者ができたんだよな・・・・
え?俺様チート持ちだって?チートって何だ?
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。
レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。
玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!?
成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに!
故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。
この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。
持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。
主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。
期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。
その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。
仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!?
美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。
この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる