書道が『神級』に昇格!?女神の失敗で異世界転移して竜皇女と商売してたら勇者!聖女!魔王!「次々と現れるので対応してたら世界を救ってました」

銀塊 メウ

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第八章 リルとの別れ……魔王ガルドとの戦い

第254話 レイチェル、ジャンヌ VS バイオス

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◆ジャンヌの視点

「グッ……」
 切られた腕を押さえジャンヌは飛び、
影から距離をおいた。

「ごめん!私のせいで」
「陽菜乃(ひなの)さん、気にしないで
下さい。それよりも今は目の前の敵を……」

 私を攻撃した影は消えていた。
だけどこの攻撃、奴なの?
確かに消し飛ばしたはず……

「みんな、警戒したほうが良いよ。
周りにうじゃうじゃ居る」

 レイチェルが懐中時計のような形の物を
見ながらそう言った。

 そしてその意味がすぐに分かる。
 黒くてうねうねと長い人形の化け物が、
私達の周辺に突然現れ囲って居たからだ。

「皆様、どうやら敵のようです。
こいつらを全員で対処しましょう」
 私はみんなに声をかけ、みんなは頷き
同意、化け物に向かって攻撃を仕掛ける。

『シャインソード』
 私は黒い化け物を斬り裂く。
 化け物はそれ程強くはなかったので、
片腕を失っても対処することが出来た。
 
 私は周りを見てフォローに入ろうと
したけど皆さんは強く問題なく対処が
出来ていた。

「ジャンヌさん大丈夫ですか!」
 さくらさんが私を心配して来てくれた。

「はい、大丈夫です。問題ありません」
「そう、でもその腕………」
「大丈夫、さくらさん心配しないで
下さい。私はすでに死んでいます。
この身体もご主人によって存在出来て
いる身体、ご主人様の元に戻れば元に
戻れます」
「そうなんだ、蒼字くんのところに
行ければ戻るんだね。だけどそんな怪我を
していると心配だから無理はしないでね」
「はい、分かりました」

 さくらさんはお優しい、腕の怪我を
心配して、敵を急いで倒して来て
くれた様です。


「ワラワラとまた増えましたかな」
 近くから男の声がした。
そしてこの声間違いない。

「バイオス、あなたまだ生きていたの
ですね」
 どこにいるかは分からない相手に
私は声をかけた。

「え~私を滅ぼすのは難儀ですよ!
聖女であるあなたであっても無理ですよ」

 ズーッと影が集まって、ゆっくりと
人の形に変わっていく。そしてその姿は
バイオスとなるのだ。

「はいどうも、先程ぶりでしょうか、
ジャンヌさん先程はやられましたが
次はどうでしょうか」

 バイオス……さっきまでの闘いで
負ったはずの怪我が一切ない。
まるで何もなかったように、
私は闘気を高め戦闘態勢をとる。


「ジャンヌさん、私が行きます!
『流星槍(りゅうせいそう)』」
 
 さくらさんは私を気遣って
先行して攻撃を仕掛ける。

『シャドウシールド』
 バイオスの周りに黒いドームのような
障壁が張られさくらさんの攻撃を防ぐ。

「グッ……硬い!」
「さくらさんまだです!」

 私はシャインソードで、さくらさんに
続いて攻撃を加え障壁を破った。中には
バイオスが、私とさくらさんの二人で斬る。
しかしバイオスはニヤリと笑い
再び黒い影に変わる。

 私は直感で感じた。ここにいるのが
危険だと。まるで爆発する寸前のように
バイオスの魔力と身体が膨らみ破裂した。

 凄まじい威力の爆発を間近で受けた
はずなのに何の衝撃も感じない。
目の前には私達を守る土壁が
張られていた。この魔力はルビーさん。

 ルビーさんの方を見ると相変わらずの
無表情でもう無理だからと言っていた。

「うむ、今のはいけたと思ったのですが、
残念です」
 バイオスは少し離れた位置に
何事もなかったような顔をして
歩いている。

 さっきのは偽物、本物はどこに……

「ジャンヌ、私が誘導するから
殺っちゃって!」
「レイチェル、分かるのですか?」
「フッフッフッ~もちろんなのだよ!」
 レイチェル、自信満々に答え懐中時計の
ような丸い何かを見ていた。
 
「分かりました!宜しくお願いします!」

◆レイチェルの視点

 ふむふむ成る程、ここに居るのは
闇魔法で作った実体のある分身体、
見た目はそっくりで本物を見分け
るのはかなり困難、しかも定期的に
瞬間移動で入れ替わっている。

 私が作った見た目は懐中時計の
魔力探知くんを取り出し、それを確認する。
問題は魔力探知くんに何を設定するか、
今見る限りでは魔力量に差異は
ほとんどない。だけどあれは隠せないよね~
偽物を操作する為の魔力の信号、
私の目は誤魔化せないんだから!
 
 私は複数いるバイオスを見て
本物を判断、それを魔力探知くんに設定、
そこから本物のバイオスが現れる場所を
予測させ、次の現れる位置を特定した。

「ジャンヌ、右斜め50メートル先の奴を
殺っちゃって!」

「承知しました!」

 ジャンヌは光の剣を携え、
本物のバイオスに接近、
シャインソードで斬り裂いた。

 グフっと血を吐くバイオス、
そこにさらに追撃ジャンヌは剣を腹部に
突き刺す。

「いや、まさかこうもあっさりと
私を見つけるとは恐れ入ります。
ジャンヌさんもそうですが、そこの
あなた中々やりますな」
 バイオスは死にかけにも関わらず、
まだ軽口で話をしている。
変わった奴だな~と私は思ったけど
それまで、だってこいつには興味
でないもん。

 レイチェルと言う人物は面白いか
面白くないかで物事を判断する。
そしてバイオスはつまらなかった。
ただそれだけしか感じなかった。

 そして今、蒼字(そうじ)が魔王ガルドを
黒い玉に封じ込めた。
そしてその上には倒したはずのバイオスが
立っていた。私はそれを見ても大して
興味は出なかった。だけど本物の
バイオスを間違いていたのかもしれない……
そう思うと自分に腹が立った。
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