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第九章 邪神降臨
第261話 ねえさんには勝てない。それがシスコン
しおりを挟む「実はここに来たのは、蒼字(そうじ)に
お願いがあって来ました。……改めまして
使徒様、どうか我が国聖神国サンス
クリットをお救い下さい」
「え!?……なんかイヤです!」
「あ~良かった!来て頂けるのですね」
「話聞いてます?」
セレーナ様、俺の話し聞くきないな。
「止めとけねえさん、こいつに頼るなんて
どうかしてるよ!」
ん?男の声が聴こえたと思ったら二人の
男性が部屋の中に入って来た。確かに
この人達は、セレーナ様の弟の
レットンさんとハーストンさん、
そうか、今回はちゃんとこの二人を
護衛に付けていたのか。
「こら!ハーストン、口を慎みなさい!
今から私が蒼字(そうじ)を口説き落と
すんだから」
セレーナ様、変な言い方しないで下さい!
この二人はおねさん大好きなんだから怒るで
しょうが!
「はいはい!ねえさんのおふざけには聞き
飽きてるんだよ!ねえさんがどうしてもと
言うから来たが、もう断られたじゃないか、
これで満足だろ!早く国に帰ろう」
「ちょっと待ってよ!レットン、
今来たばかりでしょ、それにリルちゃんの
件が早く片付いたからまだまだ予定より
早いからゆっくりしても問題ないわ!」
「はぁーまたねえさんのワガママが
始まった」
レットンさんはガクリと肩を落とす。
きっといつもセレーナ様で苦労して
るんだろうな~
「蒼字(そうじ)お願い!
まずは話を聞いて」
ま~話くらいはちゃんと聞くか。
「一体何があったんですか?」
「聖女が……殺害されました」
「殺害!?どう言うことですか!」
「分かりません、犯人は見つかって
おりません」
軽い気持ちで聞いたら恐ろしい話が
出て来た。これは真面目に聞かないと
ダメなヤツだ!
俺はいそいそと姿勢を正す。
「殺害が起きた場所は、聖神教会でも
聖域と言われる特別な場所、入れる者は
限られます。この事から実行したのは
内部の人間の可能性が高く、
今…聖神教会では混乱が起きています。
そしてそれに輪をかける様にある方が
現れました。それが使徒様です!
聖女殺害の事件と新たな使徒の登場に
上層部では連日話し合いを行っています」
「ん…ん~……何かもの凄いことが
起きていますね。でも聖女様の件に
ついては問題でも、使徒については
むしろ喜ぶべきことでは?」
「それがそうもいかねぇ~だわ。これが!」
レットンさんが苦々しい顔で
不快感を表す。
「レットンさん、そんなに嫌なヤツ
なんですか?」
「ま~な、いけ好かない奴だよ。
女連れだしよ」
「それはレットンの個人的な理由
じゃないの?」
「煩いぞねえさん、俺はアイツが
使徒様なんて認めねぇー」
レットンさんがセレーナ様に
からかわれている。それはま~良いとして、
大変なのは分かったけど
俺に何をしろと言いたいんだ?
「そんな顔をしないで蒼字(そうじ)、
今は難しく考えずに私達の国に来て
くれないかしら、観光とでも思って」
そう言われてもな~、面倒事の匂いが
プンプンするんだけど、でも俺を頼って
来てくれている訳だし断れないんだよな
オレって……
「分かりました。お役に立てるか分かんない
ですけど、取り敢えずいきますよ!」
「やったー!さっすが蒼字(そうじ)くん、
頼りになる~」
セレーナ様は大喜びしてるけど、
だぶんここで変に反応すると
からかわれるな。
「それでいつ頃行きます?」
「そうね~まだアルヴィア姫にも挨拶出来て
ないから、明日城に出向いて、話を
それなりにすることになると思うから
明後日でお願い」
「分かりました。それでは明後日
お待ちしています」
「うふふ、今日泊めて!」
「明後日ってお待ちしております」
「も~う蒼字(そうじ)のいじわる~」
かわいこぶるセレーナ様、
ここは一言言うべきか!
「ねえさん年を考えろよ!
ゾアっとしたぞ!」
レットンさんが鋭く突っ込んだー!
「ひどーい!レットンいつから
そんな子になったの!」
セレーナ様はシクシクと
泣いた振りをする。
「いつの話をしてるんだよ!
俺は子供じゃないぞ」
レットンさんはごく当然のことを言う。
寧ろ年齢で言えばオッサンの部類である。
「そんなことない!ねえさんはいつまで
経っても美人で可愛い!だからねえさんは
かわいこぶってるんじゃない!
かわいいんだ!」
はぁ?……ハーストンさんが訳の分からない
ことを言っている。何を突然言い出すんだ?
「やっぱりハーストンは素直ね~
ヨシヨシしてあげる。おいで!」
「は~いねえさん~」
ハーストンさんはセレーナ様に頭を撫でて
もらっている。
ハーストンさんのイメージが崩れる。
「おい!ズルいぞ!ハーストン、俺も本当は
かわいい…とおもってるぜ」
レットンさんが照れながら、これまた
訳の分からないことを……
「も~う相変わらず素直じゃないわね
レットンはほらおいで」
「お、おう……」
レットンさんもセレーナ様に撫でられ
ニヤニヤしている。オッサン達シスコン
こじらせ過ぎだから!
俺は一体何を見せられているんだ?
「蒼字(そうじ)、泊まって良い!」
セレーナ様は可愛く微笑む。
「いいですよ。もうお腹いっぱいなんで、
好きにして下さいな」
俺は諦めて泊めることにした。
……………▽
その頃、いつの間にか居なくなっていた
一花(いちか)によって報告を受けていた。
「も~う蒼字(そうじ)くんはすぐに
他の女に振り回されるんだから~」
「なんか面白そう!ワクワク」
「蒼字(そうじ)は婚約者に断りもなく
出掛けるなど許されないことを注意
しなければなりませんね」
「うふふ、そうね!でも蒼字(そうじ)は
私に任せても良いわよアルヴィア」
「チャラッチャラ~正義を呼ぶ声が
聴こえる!」
さくら達も
また準備を始めた。
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