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43 迎えに来られました
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結局、王様の訳のわからない発言が飛び出した顔合わせという名のパーティは、一切、顔合わせする場などなく幕を閉じた。
彼らが勝手に決めたゲームの開始日は3日後。
とりあえず、それまではせっかくなので観光なりなんなりしようか、という話になった。
私は全然、そんな気持ちにはなれないんだけど、ジッとしていても悩むだけだから、気分転換をする事にした。
まずは、リアが望んだスイーツの企画に参加する事。
参加する企画の内容は一軒のカフェを貸し切って、お客さんは動くことなく、その店のケーキが好きなだけ食べられるというもの。
ケーキを提供してくれる店は毎回変わるらしいけど、全部、人気店らしい。
マヌグリラにある一つの街が観光客を呼ぶために企画したもので、予約制だったから私達が王都を出る前に予約していた。
今更、キャンセルするのも悪いかな、と思ったのもあり参加したけど、正直、参加して良かった。
座ったままで、ケーキは運んできてもらえて、飲み物も飲み放題。
庶民向けではないようで、来ているお客さんも貴族らしき人ばかりで静かにケーキを楽しんでいて、和やかな雰囲気。
カフェも清潔感のある白を基調としたお店で、インテリアとして置いてある植物や小物も可愛い。
甘いものが苦手なラス様も強制参加させられていて、現在私は2つ目のケーキなんだけど、彼は一口も口にしておらず、ラス様の分のスイーツはほとんどリアのお腹におさまっている。
「リアちゃん、よく食うな」
「美味しいものはたくさん食べれるの。美味しくなかったら食べないよ?」
「たくさん食べる女性は見ていて気持ちが良いです」
ユウヤくんとラス様がリアの食べっぷりを優しく見守りながら褒めると、リアが「えへ」と笑う。
そういえば、ラス様に聞きたかった事を思い出して、フォークを置いて、私の向かいに座っている彼に尋ねる。
「ラス様、女性嫌いはなおったんですか?」
「はい?」
「いや、だって、マヌグリラの王妃様を誘惑してたんでしょ?」
「ち、違いますよ!」
ラス様が飲もうとしていた紅茶のカップをソーサーの上に乱暴に置くと続ける。
「あれは外交上、必要な事で」
「リアのためだったんですか?」
「もちろんそうです。ユウヤとユウマでは駄目だと言われる恐れがありましたから保険でした。ただ、見事にうまくいったので良かったです」
「ラス様、私のためは嬉しいんですけど、王妃様に何したんです? チューとかですか?」
ラス様の隣に座るリアがケーキを食べる手を止めて聞いた。
「そんな事してませんよ。武器を使っただけです」
「え? 脅したんですか?!」
ラス様がそんな事をするなんて思えないんだけど?!
「私をなんだと思ってるんですか。ってまあ、大きな声では言えないですけど」
「武器って顔か」
「「そっか」」
リアをはさんだ席に座るユウマくんが、フォークでラス様の方をさしながら言うと、私とリアは納得した。
「いや、そこは何か言ってほしいところなんですけどね」
「オマエも逆手に取る余裕が出てきたんだな。今までは嫌がってたくせによ」
ユウヤくんが私の隣でニヤニヤしながら言うから、ラス様はユウヤくんを睨みつける。
「こういう状況になったんだからしょうがないだろ。ちなみにユーニさんの質問に関しては、いいえ、です」
「苦手なのは苦手なままなんですね?」
「迫られるのは嫌です」
「え、じゃあ、ラス様はいつも私の事をうざいと思ってました?」
リアが不安そうな顔でラス様を見ると、ふわりと微笑んで首を横に振る。
「いいえ。リアさんがユウマを好きなのはわかってますから」
「ラス様!!」
リアが照れてラス様の腕を軽く叩くけど、逆にユウマくんは珍しく満面の笑みだ。
ということは、ラス様が私を好きなのはユウヤくんを好きな私を好きってこと?
もし、私がラス様を好き、って思ってしまったら、ラス様には嫌われてしまうんだろうか・・・。
なんか、それはそれで悲しいような。
「ユーニさん」
「は、はい!」
「それはそれ、ですよ」
うう。
また顔に出てたのかな。
っていうか、顔に出でたとしたって、どうしたらそこまで考えてることがわかるの。
「明日、私はちょっと単独行動したいのですがよろしいでしょうか」
私が悩んでいる間に、ラス様が話題を変える。
「あそこに行くつもりか?」
「ええ。入ってはいけないわけではないようですので」
ユウヤくんの問いかけに頷いたラス様に、
「ならオレも行くわ」
「オレも」
ユウマくんもあそこ、というのがどこかわかっているようで、ユウヤくんの後に手を挙げた。
「男3人で行ってもむさ苦しいだけだろ」
「用心に越したことはねぇし、オレも行く」
ラス様は嫌そうな顔をしたけれど、ユウヤくんは断固譲る気はない、と言わんばかりの表情をしている。
そんなやり取りを聞いていると、不安になってしまって、どこへ行くのか気になってきた。
「あの、どこへ行こうとしてるの?」
「秘密です」
「え、どうしてですか?」
食い下がると、ラス様は困った顔をして、ユウヤくんの方を見る。
「ほら、ユーニ、これ美味いぞ」
ユウヤくんがケーキを一口分さして、こちらに向けてくる。
美味しそうなチョコレートケーキ。
騙されない。
騙されないぞ・・・・・。
「ほら」
結局、私は差し出されたケーキの誘惑に勝てなかった・・・。
次の日。
宿で目覚めたときにはすでにラス様の姿はなく、護衛をしてくれている二人に聞くと、夜が明けてすぐにユウヤくん達と合流して出ていったと聞かされた。
「一体、どこ行ったのかな」
「まあ、3人で行ってるんなら大丈夫でしょ」
宿の部屋で食べ物を持ち込んで、リアと一緒に食べていると、外が騒がしくなったので、窓に近づいてみる。
窓を開けないまま外を見ると、宿の前に綺羅びやかな馬車が止まっている事に気が付いた。
「リア、あれって・・・」
「ん?」
パンを口にふくんだまま、リアが私の隣までやって来ると、馬車を見て眉根を寄せた。
「もしかして、私達に用事がある、とかじゃないよね」
「ふぉうする? 逃げる?」
パンを慌ててリアは咀嚼して飲み込んでしまうと、真剣な顔で聞いてきた。
「逃げるって言っても、ここ2階だよ」
「んー。なんとかなるでしょ」
そう言って、リアが窓を開けようとした時、部屋の扉が叩かれた。
「どうする?」
「とりあえず、話だけ聞いてみようか」
リアに聞かれ、私はそう答える。
逃げたい気持ちは山々だけど、逃げて国際問題みたいにされても困るし。
結局、扉を叩いたのは護衛をしてくれている兄弟で、取次役をかって出てくれたようで、私達を訪ねてきた相手は、やはりマヌグリラの王家の指示で遣わされた人だった。
第一王子と第二王子が私達に会いたがっているらしい。
よりにもよって、ユウヤくん達がいないこの時に。
まあ、最悪、イヤーカフがあるからラス様に連絡がとれるから、なんとかなるんだけど。
「行きたくないけど、迎えに来てるのなら行くわ。だけど、この格好で行くからね」
今から着替えるとなると、かなり時間がかかり、待たせなければいけない。
別にマヌグリラの王子のためにめかしこんでいく必要もないので、私とリアは庶民の服装のまま、迎えに来た馬車に乗り込んだのだった。
彼らが勝手に決めたゲームの開始日は3日後。
とりあえず、それまではせっかくなので観光なりなんなりしようか、という話になった。
私は全然、そんな気持ちにはなれないんだけど、ジッとしていても悩むだけだから、気分転換をする事にした。
まずは、リアが望んだスイーツの企画に参加する事。
参加する企画の内容は一軒のカフェを貸し切って、お客さんは動くことなく、その店のケーキが好きなだけ食べられるというもの。
ケーキを提供してくれる店は毎回変わるらしいけど、全部、人気店らしい。
マヌグリラにある一つの街が観光客を呼ぶために企画したもので、予約制だったから私達が王都を出る前に予約していた。
今更、キャンセルするのも悪いかな、と思ったのもあり参加したけど、正直、参加して良かった。
座ったままで、ケーキは運んできてもらえて、飲み物も飲み放題。
庶民向けではないようで、来ているお客さんも貴族らしき人ばかりで静かにケーキを楽しんでいて、和やかな雰囲気。
カフェも清潔感のある白を基調としたお店で、インテリアとして置いてある植物や小物も可愛い。
甘いものが苦手なラス様も強制参加させられていて、現在私は2つ目のケーキなんだけど、彼は一口も口にしておらず、ラス様の分のスイーツはほとんどリアのお腹におさまっている。
「リアちゃん、よく食うな」
「美味しいものはたくさん食べれるの。美味しくなかったら食べないよ?」
「たくさん食べる女性は見ていて気持ちが良いです」
ユウヤくんとラス様がリアの食べっぷりを優しく見守りながら褒めると、リアが「えへ」と笑う。
そういえば、ラス様に聞きたかった事を思い出して、フォークを置いて、私の向かいに座っている彼に尋ねる。
「ラス様、女性嫌いはなおったんですか?」
「はい?」
「いや、だって、マヌグリラの王妃様を誘惑してたんでしょ?」
「ち、違いますよ!」
ラス様が飲もうとしていた紅茶のカップをソーサーの上に乱暴に置くと続ける。
「あれは外交上、必要な事で」
「リアのためだったんですか?」
「もちろんそうです。ユウヤとユウマでは駄目だと言われる恐れがありましたから保険でした。ただ、見事にうまくいったので良かったです」
「ラス様、私のためは嬉しいんですけど、王妃様に何したんです? チューとかですか?」
ラス様の隣に座るリアがケーキを食べる手を止めて聞いた。
「そんな事してませんよ。武器を使っただけです」
「え? 脅したんですか?!」
ラス様がそんな事をするなんて思えないんだけど?!
「私をなんだと思ってるんですか。ってまあ、大きな声では言えないですけど」
「武器って顔か」
「「そっか」」
リアをはさんだ席に座るユウマくんが、フォークでラス様の方をさしながら言うと、私とリアは納得した。
「いや、そこは何か言ってほしいところなんですけどね」
「オマエも逆手に取る余裕が出てきたんだな。今までは嫌がってたくせによ」
ユウヤくんが私の隣でニヤニヤしながら言うから、ラス様はユウヤくんを睨みつける。
「こういう状況になったんだからしょうがないだろ。ちなみにユーニさんの質問に関しては、いいえ、です」
「苦手なのは苦手なままなんですね?」
「迫られるのは嫌です」
「え、じゃあ、ラス様はいつも私の事をうざいと思ってました?」
リアが不安そうな顔でラス様を見ると、ふわりと微笑んで首を横に振る。
「いいえ。リアさんがユウマを好きなのはわかってますから」
「ラス様!!」
リアが照れてラス様の腕を軽く叩くけど、逆にユウマくんは珍しく満面の笑みだ。
ということは、ラス様が私を好きなのはユウヤくんを好きな私を好きってこと?
もし、私がラス様を好き、って思ってしまったら、ラス様には嫌われてしまうんだろうか・・・。
なんか、それはそれで悲しいような。
「ユーニさん」
「は、はい!」
「それはそれ、ですよ」
うう。
また顔に出てたのかな。
っていうか、顔に出でたとしたって、どうしたらそこまで考えてることがわかるの。
「明日、私はちょっと単独行動したいのですがよろしいでしょうか」
私が悩んでいる間に、ラス様が話題を変える。
「あそこに行くつもりか?」
「ええ。入ってはいけないわけではないようですので」
ユウヤくんの問いかけに頷いたラス様に、
「ならオレも行くわ」
「オレも」
ユウマくんもあそこ、というのがどこかわかっているようで、ユウヤくんの後に手を挙げた。
「男3人で行ってもむさ苦しいだけだろ」
「用心に越したことはねぇし、オレも行く」
ラス様は嫌そうな顔をしたけれど、ユウヤくんは断固譲る気はない、と言わんばかりの表情をしている。
そんなやり取りを聞いていると、不安になってしまって、どこへ行くのか気になってきた。
「あの、どこへ行こうとしてるの?」
「秘密です」
「え、どうしてですか?」
食い下がると、ラス様は困った顔をして、ユウヤくんの方を見る。
「ほら、ユーニ、これ美味いぞ」
ユウヤくんがケーキを一口分さして、こちらに向けてくる。
美味しそうなチョコレートケーキ。
騙されない。
騙されないぞ・・・・・。
「ほら」
結局、私は差し出されたケーキの誘惑に勝てなかった・・・。
次の日。
宿で目覚めたときにはすでにラス様の姿はなく、護衛をしてくれている二人に聞くと、夜が明けてすぐにユウヤくん達と合流して出ていったと聞かされた。
「一体、どこ行ったのかな」
「まあ、3人で行ってるんなら大丈夫でしょ」
宿の部屋で食べ物を持ち込んで、リアと一緒に食べていると、外が騒がしくなったので、窓に近づいてみる。
窓を開けないまま外を見ると、宿の前に綺羅びやかな馬車が止まっている事に気が付いた。
「リア、あれって・・・」
「ん?」
パンを口にふくんだまま、リアが私の隣までやって来ると、馬車を見て眉根を寄せた。
「もしかして、私達に用事がある、とかじゃないよね」
「ふぉうする? 逃げる?」
パンを慌ててリアは咀嚼して飲み込んでしまうと、真剣な顔で聞いてきた。
「逃げるって言っても、ここ2階だよ」
「んー。なんとかなるでしょ」
そう言って、リアが窓を開けようとした時、部屋の扉が叩かれた。
「どうする?」
「とりあえず、話だけ聞いてみようか」
リアに聞かれ、私はそう答える。
逃げたい気持ちは山々だけど、逃げて国際問題みたいにされても困るし。
結局、扉を叩いたのは護衛をしてくれている兄弟で、取次役をかって出てくれたようで、私達を訪ねてきた相手は、やはりマヌグリラの王家の指示で遣わされた人だった。
第一王子と第二王子が私達に会いたがっているらしい。
よりにもよって、ユウヤくん達がいないこの時に。
まあ、最悪、イヤーカフがあるからラス様に連絡がとれるから、なんとかなるんだけど。
「行きたくないけど、迎えに来てるのなら行くわ。だけど、この格好で行くからね」
今から着替えるとなると、かなり時間がかかり、待たせなければいけない。
別にマヌグリラの王子のためにめかしこんでいく必要もないので、私とリアは庶民の服装のまま、迎えに来た馬車に乗り込んだのだった。
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