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第5章 シードの正体
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ランシード殿下とは城のすぐ近くで合流したため、わたしたちを乗せた馬車はすぐに城門を抜けて城の敷地内に入った。
幼い頃に何度か登城したことはあるけれど、大人になってからは初めてだと気が付いた。
「俺と母上はロロゾフ王国の両陛下に挨拶してくる。セフィリアは迎賓館のほうで待っててくれ。ゲストを連れて行くことは連絡しているから対応してくれるはずだ。馬車もこのまま迎賓館に向かわせるから。困ったことがあったら、ディエルに言ってくれ」
「わたしはこれからどうなるんです?」
「挨拶を終えて自由になったらすぐに行くから、改めてその時に詳しく話そう。あと、母上にも紹介する。婚約の手続きをしないとな」
「あの、ランシード殿下、もう一つだけお聞きしたいんですが!」
馬車から降りようとするランシード殿下を慌てて引き止める。
「どうした?」
「わたしは一度、家に戻ったほうが良いのではないですか?」
「ここにいてくれたほうが安全だ」
「……わかりました。お話が終わるのをお待ちしております」
頷くと、ランシード殿下は急いで馬車を降りた。
その後すぐに、ディエル様が馬車の外から声を掛けてきたので、外を見てみた。
すると、金色の肩まであるストレートの髪を揺らしてディエル様が深々と頭を下げた。
「殿下がご迷惑をおかけして申し訳ございません。ところで、セフィリア様」
「何でしょうか?」
「ランシード殿下の歌声を聞いて無事だった人はいないんです。しばらくは幻聴や幻覚に悩まされるんです。私は耐性がついてきているんですが、先日の御者は寝込んでしまいました。セフィリア様は大丈夫ですか?」
本気で心配そうな顔をして聞いてくるから、笑ってしまいそうになるのを何とか堪えた。
*****
わたしたちの国の迎賓館は見た目はシンプルではあるけれど、とても大きな建物だった。
白亜の二階建てで、中に入るとロビーがあり、その一角にある赤いふわふわのソファに腰掛けて待つことになった。
その間に、花冠を手にとって見つめながら考える。
デスタやロビースト様と結婚するよりもランシード殿下と結婚したほうが絶対に良い。
そんなことは理解できる。
でも、どうしてこんなことになったのかしら?
しかも、他国の王太子妃なんて、わたしで大丈夫なの?
これも、お父様の計画の一つなの?
お父様は一体、何を考えているの?
そうだわ。
エルファとマディアスはきっと心配しているでしょうね。
ディエル様に頼んで連絡だけしてもらおうかしら。
「ご気分が優れないようでしたら横になられますか?」
そう話しかけてきたのは、金髪の長いストレートの髪をポニーテールにした気が強そうだけど、可愛らしい顔立ちの少女だった。
騎士の格好をしているから、一瞬、大人びて見えたけれど、まだ若そうだ。
「それとも家に逃げ帰りますか?」
「はい?」
言い方や言葉に棘があると感じて聞き返すと、十五、六歳に見える少女はにっこりと笑みを浮かべる。
「弱小国で屑に統治されてる国のご令嬢にランシード殿下の妻なんて務まりませんわ」
「どうしてそんなことを言われないといけないのです?」
さすがに頭にきてしまい、感情的にならないように気を付けて聞き返した。
「あなたは何も知らずにのうのうと生きてきたくせに、これから何か出来ると思っているんですか?」
少女が金色の瞳を向けて、意味のわからないことを聞いてきた時だった。
「ノノルー!」
ディエル様がやって来ると、彼女の腕を掴む。
「いい加減にしてくれ! この方はランシード殿下の婚約者だぞ!」
「まだ婚約者じゃないわ! 国は違うけれど、同じ公爵令嬢よ! お兄様だって知っているでしょう! わたしはロロゾフ王国が大嫌いなのよ!」
「じゃあ、どうしてここにいるんだ! 王妃陛下もランシード殿下も、お前には来なくて良いと言ったはずだろ!」
「新しい情報を掴んだから知らせないといけないと思ってきたの! 馬車の周りを警備する騎士に交代してもらったのよ」
「お前のせいでその騎士はクビになるだろうね。ああ、その前に、頼むから落ち着いてセフィリア様に謝ってくれ」
少女の腕を掴んでディエル様はそう言うと、わたしに向かって深々と頭を下げる。
「彼女は私の妹です。周りの騎士は彼女が私の妹だと知っている為、中に入れてしまったようです。誠に申し訳ございません」
花冠をソファに置いて立ち上がり、ディエル様に声をかける。
「今回は許します。そのかわり、教えてもらいたいことがあります」
「何でしょうか」
「何も知らずにのうのうと生きてきたというのはどういうことなのです?」
ノノルー様を見て尋ねると、彼女は少し冷静になったのか頭を下げる。
「無礼を働いてしまい申し訳ございませんでした。寛大な御心にに感謝いたします」
そう言ってから、ノノルー様は頭を上げて、私の質問に答えてくれる。
「ロロゾフの王妃陛下は、人を自殺に追い込んでいます」
「……どういうことです?」
「あなたのお父様について色々と調べさせていただきました。そこでわかったのですが、ある女性が容姿のことで目をつけられて、いじめに遭いました。そして、約10年前に自ら命を絶ったのです」
「……まさか」
心臓がまるで耳の近くにあるのかと思うくらいに、鼓動の音が大きく聞こえる。
お母様の死因はなんだった?
ただ、死んだとしか聞かされていない。
最悪な考えが頭に浮かんで、息を上手く吸うことができなくなった。
「おい! 何してるんだ!」
その時、ランシード殿下の声が聞こえ、わたしのもとへ駆け寄ってきた。
「どうした? 何があった?」
ランシード殿下はわたしを抱きしめると、背中を優しく撫でてくれる。
「過呼吸だな。もう大丈夫だ。安心していい。座れるか?」
背中を撫でられたからか、それとも抱きしめられたからなのかはわからない。
安堵感のおかげで、呼吸することがだいぶ楽になってきた。
小さく頷くと、ランシード殿下はゆっくりとわたしをソファに座らせてくれた。
「ノノルー! どうしてお前がここにいる?」
ランシード殿下はわたしの背中を撫でることはやめずに、ノノルー様に厳しい口調で尋ねた。
そんな彼の腕を掴んで、わたしが答える。
「ランシード殿下、わたしの母は王妃陛下に……」
だから、お父様は王家が潰れても良いと言っていたんだわ。
お母様はお姉様と同じでぽっちゃり体型だった。
ロビースト様は反王家派だから、王家主催のパーティーに呼ばれても出席しなかった。
だから、結婚しても、王妃陛下や王女殿下に接触する機会がないから、お姉様がいじめに遭うことはない。
お父様なりに、お姉様を守っていたというの?
そして、王女殿下がデスタに目を付けたのは、わたしへの嫌がらせなんだわ。
幼い頃に何度か登城したことはあるけれど、大人になってからは初めてだと気が付いた。
「俺と母上はロロゾフ王国の両陛下に挨拶してくる。セフィリアは迎賓館のほうで待っててくれ。ゲストを連れて行くことは連絡しているから対応してくれるはずだ。馬車もこのまま迎賓館に向かわせるから。困ったことがあったら、ディエルに言ってくれ」
「わたしはこれからどうなるんです?」
「挨拶を終えて自由になったらすぐに行くから、改めてその時に詳しく話そう。あと、母上にも紹介する。婚約の手続きをしないとな」
「あの、ランシード殿下、もう一つだけお聞きしたいんですが!」
馬車から降りようとするランシード殿下を慌てて引き止める。
「どうした?」
「わたしは一度、家に戻ったほうが良いのではないですか?」
「ここにいてくれたほうが安全だ」
「……わかりました。お話が終わるのをお待ちしております」
頷くと、ランシード殿下は急いで馬車を降りた。
その後すぐに、ディエル様が馬車の外から声を掛けてきたので、外を見てみた。
すると、金色の肩まであるストレートの髪を揺らしてディエル様が深々と頭を下げた。
「殿下がご迷惑をおかけして申し訳ございません。ところで、セフィリア様」
「何でしょうか?」
「ランシード殿下の歌声を聞いて無事だった人はいないんです。しばらくは幻聴や幻覚に悩まされるんです。私は耐性がついてきているんですが、先日の御者は寝込んでしまいました。セフィリア様は大丈夫ですか?」
本気で心配そうな顔をして聞いてくるから、笑ってしまいそうになるのを何とか堪えた。
*****
わたしたちの国の迎賓館は見た目はシンプルではあるけれど、とても大きな建物だった。
白亜の二階建てで、中に入るとロビーがあり、その一角にある赤いふわふわのソファに腰掛けて待つことになった。
その間に、花冠を手にとって見つめながら考える。
デスタやロビースト様と結婚するよりもランシード殿下と結婚したほうが絶対に良い。
そんなことは理解できる。
でも、どうしてこんなことになったのかしら?
しかも、他国の王太子妃なんて、わたしで大丈夫なの?
これも、お父様の計画の一つなの?
お父様は一体、何を考えているの?
そうだわ。
エルファとマディアスはきっと心配しているでしょうね。
ディエル様に頼んで連絡だけしてもらおうかしら。
「ご気分が優れないようでしたら横になられますか?」
そう話しかけてきたのは、金髪の長いストレートの髪をポニーテールにした気が強そうだけど、可愛らしい顔立ちの少女だった。
騎士の格好をしているから、一瞬、大人びて見えたけれど、まだ若そうだ。
「それとも家に逃げ帰りますか?」
「はい?」
言い方や言葉に棘があると感じて聞き返すと、十五、六歳に見える少女はにっこりと笑みを浮かべる。
「弱小国で屑に統治されてる国のご令嬢にランシード殿下の妻なんて務まりませんわ」
「どうしてそんなことを言われないといけないのです?」
さすがに頭にきてしまい、感情的にならないように気を付けて聞き返した。
「あなたは何も知らずにのうのうと生きてきたくせに、これから何か出来ると思っているんですか?」
少女が金色の瞳を向けて、意味のわからないことを聞いてきた時だった。
「ノノルー!」
ディエル様がやって来ると、彼女の腕を掴む。
「いい加減にしてくれ! この方はランシード殿下の婚約者だぞ!」
「まだ婚約者じゃないわ! 国は違うけれど、同じ公爵令嬢よ! お兄様だって知っているでしょう! わたしはロロゾフ王国が大嫌いなのよ!」
「じゃあ、どうしてここにいるんだ! 王妃陛下もランシード殿下も、お前には来なくて良いと言ったはずだろ!」
「新しい情報を掴んだから知らせないといけないと思ってきたの! 馬車の周りを警備する騎士に交代してもらったのよ」
「お前のせいでその騎士はクビになるだろうね。ああ、その前に、頼むから落ち着いてセフィリア様に謝ってくれ」
少女の腕を掴んでディエル様はそう言うと、わたしに向かって深々と頭を下げる。
「彼女は私の妹です。周りの騎士は彼女が私の妹だと知っている為、中に入れてしまったようです。誠に申し訳ございません」
花冠をソファに置いて立ち上がり、ディエル様に声をかける。
「今回は許します。そのかわり、教えてもらいたいことがあります」
「何でしょうか」
「何も知らずにのうのうと生きてきたというのはどういうことなのです?」
ノノルー様を見て尋ねると、彼女は少し冷静になったのか頭を下げる。
「無礼を働いてしまい申し訳ございませんでした。寛大な御心にに感謝いたします」
そう言ってから、ノノルー様は頭を上げて、私の質問に答えてくれる。
「ロロゾフの王妃陛下は、人を自殺に追い込んでいます」
「……どういうことです?」
「あなたのお父様について色々と調べさせていただきました。そこでわかったのですが、ある女性が容姿のことで目をつけられて、いじめに遭いました。そして、約10年前に自ら命を絶ったのです」
「……まさか」
心臓がまるで耳の近くにあるのかと思うくらいに、鼓動の音が大きく聞こえる。
お母様の死因はなんだった?
ただ、死んだとしか聞かされていない。
最悪な考えが頭に浮かんで、息を上手く吸うことができなくなった。
「おい! 何してるんだ!」
その時、ランシード殿下の声が聞こえ、わたしのもとへ駆け寄ってきた。
「どうした? 何があった?」
ランシード殿下はわたしを抱きしめると、背中を優しく撫でてくれる。
「過呼吸だな。もう大丈夫だ。安心していい。座れるか?」
背中を撫でられたからか、それとも抱きしめられたからなのかはわからない。
安堵感のおかげで、呼吸することがだいぶ楽になってきた。
小さく頷くと、ランシード殿下はゆっくりとわたしをソファに座らせてくれた。
「ノノルー! どうしてお前がここにいる?」
ランシード殿下はわたしの背中を撫でることはやめずに、ノノルー様に厳しい口調で尋ねた。
そんな彼の腕を掴んで、わたしが答える。
「ランシード殿下、わたしの母は王妃陛下に……」
だから、お父様は王家が潰れても良いと言っていたんだわ。
お母様はお姉様と同じでぽっちゃり体型だった。
ロビースト様は反王家派だから、王家主催のパーティーに呼ばれても出席しなかった。
だから、結婚しても、王妃陛下や王女殿下に接触する機会がないから、お姉様がいじめに遭うことはない。
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