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5 話が進んでいく午後
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「この石、そんなにすごい力があるのに、こんな見た目だから、独房に持って入ることが出来たのね。でもどうして、リュカはもっと早くにこの石の力を使わなかったの? リュカはかなり前から、あの場所にいたんでしょう?」
テーブルの上に置かれている、私の小指よりも小さな石を見つめてリュカに尋ねた。
私の記憶では、王女殿下殺害の容疑者になった、トラブレル王国の第一王子は疑わしいけれど、罪を犯したという証拠はなかった。
第一発見者というだけで捕まえられ、リュカは投獄されることになったのだと思う。
これについてもおかしいわよね。
どうして、証拠がないのにリュカは捕まったの?
しかも、他国の王子をそんな確証のない理由で投獄できるものなの?
リュカからの答えを待つ間、色々と考えていると、リュカが口を開く。
「……この石は一人一回しか使えないんだ。だから、中々、踏ん切りがつかなかったんだよ。それに、俺を嵌めたのは幼い頃から一緒に過ごしてきた友人で、今では俺の側近だったから、どれくらいの時期に戻れば良いのかも考えてたんだ」
リュカは眉尻を下げて言うと、そこで言葉を止めた。
思い出すとショックなのね。
「信用していた人に裏切られていたなんて辛いわよね。気持ちはわかるわ」
「気持ちをわかってくれてありがとう。俺一人で戦うことも出来たと思う。でも、誰か、家族以外で信用できる味方が欲しかったんだ。……って、自分で言うのもなんだけど情けない理由だよな」
リュカは自虐的な笑みを見せて言った。
でも、リュカが躊躇する気持ちは、私にもよくわかるから、正直な気持ちを伝える。
「信用している人に裏切られたんだもの。怖くなる気持ちはわかるわ。ルカには裏切られた記憶があるんだもの。過去に戻っても普通に接することなんて難しいはずよ。それに、あなたがその力を今まで使わないでいてくれたおかげで、私は助かったわ。それを情けないって言うんなら、私は情けないリュカのおかげで助かったんだから感謝しているわ!」
「ありがとう。俺が情けなかったのは、リリーのためだったって思うことにするよ」
微笑したリュカは、飲み物を持って店員が近づいてきていることに気付き、石をシャツの胸ポケットに戻した。
店員が飲み物を置いて去っていってから、話を再開する。
「あなたの話したいことは、これからのこと以外は、もう他にはない?」
「そうだな。これからのことについては、たくさん話したいことがある。あ、あと、リリーに謝らないといけないことがあるんだ」
「私に謝らないといけないこと?」
眉根を寄せて尋ねると、リュカは苦笑してから胸ポケットに入れていた石を取り出して話し始める。
「この石の力のことなんだけど」
「どうしたの?」
「代々、国王からその息子へ、もしくは息子がいない場合は娘に受け継がれているんだ」
「トラブレル王家の秘宝みたいなものなのね」
自分で理解して言ったくせに、その意味がわかると、なんだか怖くなった。
そんな大事なことを私が知っても良かったのかしら?
「そうなんだ。だから、この石の秘密は石を受け継いだ者と受け継いだ者の妻、もしくは将来、妻になる人間しか教えてはいけないことになってる」
「え?」
さらりと言ったリュカの言葉の意味が理解できず、私は間抜けな声を上げて聞き返した。
リュカは私の様子など気にせずに話を続ける。
「該当しない人間が知ると、死んでもらわないといけなくなるんだ」
「ちょっと待ってリュカ! さっきは殺さないって言ったじゃないの!」
せっかく殺されずに済みそうだと思ったのに、結局殺されないといけないの!?
焦って尋ねると、リュカは苦笑して答える。
「だから言っただろ。死ななくていい方法」
「死ななくていい方法?」
動揺しながらも、先程のリュカの言葉を思い出す。
聞き間違いじゃなければ、将来、妻になる人間しか知っちゃいけないとかって言ってなかったかしら?
というか、そうだとすると……。
「リュカ、まさか、嘘よね?」
「リリーに残された道は俺の妻になるしかない。本当にごめん」
石を胸ポケットに戻し、手を合わせて謝ってくるリュカに、私はテーブルに身を乗り出して文句を言う。
「おめでとうじゃないわよ! リュカ! そういう大事なことは、先にちゃんと話をしておいてよ!」
「ごめん。でも、俺はタイムリープする時にリリーが嫌がらなければ、俺の妻になってほしいと思ってたんだよ」
「そ、そんな! 気持ちは嬉しいけれど、私にだって心の準備っていうものがあるでしょう!?」
「本当にごめん! それにもう時間が迫ってただろ?」
リュカは本当に申し訳無さそうな顔をしている。
「……それもそうね。助けてもらっておいて文句を言ってごめんなさい」
私が生きているうちに、リュカが時間を巻き戻してくれなかったら、私の運命は変わらなかったかもしれない。
そう思うと、リュカには感謝しないといけないわよね。
私が納得したからか、リュカはホッとしたような表情になった。
「俺、元婚約者が好きじゃなかったんだよ。だから、リリーが俺の婚約者になってくれると嬉しい」
「そうなの?」
「ああ。俺が投獄された時、彼女、なんて言ったと思う?」
「わからないわ」
見当もつかなくて首を横に振ると、リュカはテーブルを人差し指でトントンと叩きながら言う。
「俺は無実だって言ってるのに、彼女は信じてくれなくてさ。俺にこう言ったんだよ。潔く罪を認めて下さいませ。そうすれば早く家に帰れますわよ、だってさ」
「リュカの言葉を信じてくれなかったのね」
「そうなんだ。どうしてやってもいないことを、やったなんて言わないといけないんだ? まずはお前は俺の言葉を信じろよって感じだろ? それに他国の王女を殺したなんて認めたら、無事に帰れるわけないじゃないかって、俺は心の中で思ったんだよな」
「リュカ。王子様なのにお前なんて言葉を使っていいの?」
「駄目だと思う。でも、リリーが来るまでは話し相手は看守しかいなかったから、言葉遣いが悪くなってもしょうがないだろ」
「それはそうかも。看守の人、口が悪い人が多かったものね」
納得して頷いたものの、婚約者の話が気になって聞いてみる。
「リュカ。今の話だと、あなたは現在、婚約者がいるのよね? それなのに、私とどうやって結婚するつもりなの? もしかして私を側室にするつもり?」
「そうじゃない。一緒にこの国に来ていた父上と母上から了承を得て、朝一番に彼女との婚約を破棄した」
「そうなの?」
「ああ。時間を巻き戻してすぐに、父と母には事情を説明したんだ。二人は時間の巻き戻りの秘密を知っているし、この石を渡してくれたのは父上だから、すぐに信じてくれた。あと、父と母にはリリーと結婚することになると思うという話はしてる」
「……リュカ、私がどんな人間かわからないのに、簡単に決めてしまって大丈夫なの?」
「少なくとも、俺の言葉を信じない元婚約者に比べたら、大丈夫だと思ってるよ」
リュカは小さく息を吐いてから答えたあと、私に尋ねてくる。
「それより、リリーのほうは大丈夫か? あのクソ野郎、一応、婚約者なんだろ?」
「実は、そのクソ野郎とは、今の段階では正式な婚約者になっていないの」
「そうなのか。それは良い時期にタイムリープできたな。このまま、婚約者にならない様に持っていけそうか?」
「そのつもりよ」
私が頷くと、リュカは安堵したような顔になってから次の質問をしてくる。
「そういえば、元婚約者と一緒にいたあの女とは知り合ってるのか?」
「いいえ。まだ友達になっていないから、そっちについても何とかなると思う」
「そうか。このままいけば、君は特に何もしなくても最悪の未来は回避できそうだな」
「そうでもないわ。親同士は契約まで交わしていないにしても私たちの婚約をすでに決めていると思うのよ。私の16歳の誕生日に婚約を告げられたんだけど、その誕生日がもうすぐだから、話自体は進んでいるはずなの」
そこで言葉を区切ってから、私はリュカに宣言する。
「まだ起きてない未来だけど、私は彼らを許すつもりはないの。私を罠に嵌めたこともそうだけれど、家族を殺した、あの二人を許せないし許さない。裏切った執事とメイドも騎士だって許せないわ。殺すまではしないにしても復讐したいの」
「関わらなくて済むのなら、関わらないほうがいいんじゃないのか?」
「このままじゃ気が済まないのよ。それに、あの女とも最終学年で同じクラスになる予定なの。それに最低最悪な元婚約者も同じ学園に通ってるのよ。だから、関わらないといけなくなるのは確かなの」
「わかった。とりあえず、どっちへの挨拶を先にする?」
「挨拶?」
何の話かわからなくて聞き返すと、リュカが苦笑して教えてくれる。
「お互い、両親に挨拶しないといけないだろ?」
「そう言われてみればそうね」
リュカが婚約者になっただなんて、お父様たちが腰を抜かさなければいいけど……。
家族がどんな反応をするか、少しだけ憂鬱だった。
テーブルの上に置かれている、私の小指よりも小さな石を見つめてリュカに尋ねた。
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「気持ちをわかってくれてありがとう。俺一人で戦うことも出来たと思う。でも、誰か、家族以外で信用できる味方が欲しかったんだ。……って、自分で言うのもなんだけど情けない理由だよな」
リュカは自虐的な笑みを見せて言った。
でも、リュカが躊躇する気持ちは、私にもよくわかるから、正直な気持ちを伝える。
「信用している人に裏切られたんだもの。怖くなる気持ちはわかるわ。ルカには裏切られた記憶があるんだもの。過去に戻っても普通に接することなんて難しいはずよ。それに、あなたがその力を今まで使わないでいてくれたおかげで、私は助かったわ。それを情けないって言うんなら、私は情けないリュカのおかげで助かったんだから感謝しているわ!」
「ありがとう。俺が情けなかったのは、リリーのためだったって思うことにするよ」
微笑したリュカは、飲み物を持って店員が近づいてきていることに気付き、石をシャツの胸ポケットに戻した。
店員が飲み物を置いて去っていってから、話を再開する。
「あなたの話したいことは、これからのこと以外は、もう他にはない?」
「そうだな。これからのことについては、たくさん話したいことがある。あ、あと、リリーに謝らないといけないことがあるんだ」
「私に謝らないといけないこと?」
眉根を寄せて尋ねると、リュカは苦笑してから胸ポケットに入れていた石を取り出して話し始める。
「この石の力のことなんだけど」
「どうしたの?」
「代々、国王からその息子へ、もしくは息子がいない場合は娘に受け継がれているんだ」
「トラブレル王家の秘宝みたいなものなのね」
自分で理解して言ったくせに、その意味がわかると、なんだか怖くなった。
そんな大事なことを私が知っても良かったのかしら?
「そうなんだ。だから、この石の秘密は石を受け継いだ者と受け継いだ者の妻、もしくは将来、妻になる人間しか教えてはいけないことになってる」
「え?」
さらりと言ったリュカの言葉の意味が理解できず、私は間抜けな声を上げて聞き返した。
リュカは私の様子など気にせずに話を続ける。
「該当しない人間が知ると、死んでもらわないといけなくなるんだ」
「ちょっと待ってリュカ! さっきは殺さないって言ったじゃないの!」
せっかく殺されずに済みそうだと思ったのに、結局殺されないといけないの!?
焦って尋ねると、リュカは苦笑して答える。
「だから言っただろ。死ななくていい方法」
「死ななくていい方法?」
動揺しながらも、先程のリュカの言葉を思い出す。
聞き間違いじゃなければ、将来、妻になる人間しか知っちゃいけないとかって言ってなかったかしら?
というか、そうだとすると……。
「リュカ、まさか、嘘よね?」
「リリーに残された道は俺の妻になるしかない。本当にごめん」
石を胸ポケットに戻し、手を合わせて謝ってくるリュカに、私はテーブルに身を乗り出して文句を言う。
「おめでとうじゃないわよ! リュカ! そういう大事なことは、先にちゃんと話をしておいてよ!」
「ごめん。でも、俺はタイムリープする時にリリーが嫌がらなければ、俺の妻になってほしいと思ってたんだよ」
「そ、そんな! 気持ちは嬉しいけれど、私にだって心の準備っていうものがあるでしょう!?」
「本当にごめん! それにもう時間が迫ってただろ?」
リュカは本当に申し訳無さそうな顔をしている。
「……それもそうね。助けてもらっておいて文句を言ってごめんなさい」
私が生きているうちに、リュカが時間を巻き戻してくれなかったら、私の運命は変わらなかったかもしれない。
そう思うと、リュカには感謝しないといけないわよね。
私が納得したからか、リュカはホッとしたような表情になった。
「俺、元婚約者が好きじゃなかったんだよ。だから、リリーが俺の婚約者になってくれると嬉しい」
「そうなの?」
「ああ。俺が投獄された時、彼女、なんて言ったと思う?」
「わからないわ」
見当もつかなくて首を横に振ると、リュカはテーブルを人差し指でトントンと叩きながら言う。
「俺は無実だって言ってるのに、彼女は信じてくれなくてさ。俺にこう言ったんだよ。潔く罪を認めて下さいませ。そうすれば早く家に帰れますわよ、だってさ」
「リュカの言葉を信じてくれなかったのね」
「そうなんだ。どうしてやってもいないことを、やったなんて言わないといけないんだ? まずはお前は俺の言葉を信じろよって感じだろ? それに他国の王女を殺したなんて認めたら、無事に帰れるわけないじゃないかって、俺は心の中で思ったんだよな」
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「駄目だと思う。でも、リリーが来るまでは話し相手は看守しかいなかったから、言葉遣いが悪くなってもしょうがないだろ」
「それはそうかも。看守の人、口が悪い人が多かったものね」
納得して頷いたものの、婚約者の話が気になって聞いてみる。
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「そうじゃない。一緒にこの国に来ていた父上と母上から了承を得て、朝一番に彼女との婚約を破棄した」
「そうなの?」
「ああ。時間を巻き戻してすぐに、父と母には事情を説明したんだ。二人は時間の巻き戻りの秘密を知っているし、この石を渡してくれたのは父上だから、すぐに信じてくれた。あと、父と母にはリリーと結婚することになると思うという話はしてる」
「……リュカ、私がどんな人間かわからないのに、簡単に決めてしまって大丈夫なの?」
「少なくとも、俺の言葉を信じない元婚約者に比べたら、大丈夫だと思ってるよ」
リュカは小さく息を吐いてから答えたあと、私に尋ねてくる。
「それより、リリーのほうは大丈夫か? あのクソ野郎、一応、婚約者なんだろ?」
「実は、そのクソ野郎とは、今の段階では正式な婚約者になっていないの」
「そうなのか。それは良い時期にタイムリープできたな。このまま、婚約者にならない様に持っていけそうか?」
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そこで言葉を区切ってから、私はリュカに宣言する。
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「関わらなくて済むのなら、関わらないほうがいいんじゃないのか?」
「このままじゃ気が済まないのよ。それに、あの女とも最終学年で同じクラスになる予定なの。それに最低最悪な元婚約者も同じ学園に通ってるのよ。だから、関わらないといけなくなるのは確かなの」
「わかった。とりあえず、どっちへの挨拶を先にする?」
「挨拶?」
何の話かわからなくて聞き返すと、リュカが苦笑して教えてくれる。
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