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14 仕事をさせたい義母
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話し終えて気になったのが馬車で二人きりというシチュエーションだった。
あとでこのことを知ったトータムから、浮気だとか馬鹿なことを言われたりしないかしら。
伝えてみると、その可能性のことはやはり考えていたようで、ラフリード様は口元に笑みを浮かべる。
「夫人は俺が婚約者でも妻でもない、ましてや既婚者に手を出すとでも言いたいのか?」
「いいえ。ただ、私が疑われそうな気がします」
「そのようなことを言う奴がいたら、ディーラス公爵家が娘の友人がそんなことをするわけがないと公言するそうだ」
ディーラス公爵夫妻には私も何度かお会いしたことがあるし、私の人柄を知っているということもあるのでしょう。
本当にありがたいわ。
使者との浮気を疑われた場合は、ラフリード様が正体を明かせば良いし、わざわざ嘘の噂を流してまで、公爵家に睨まれたくないわよね。
納得したあとは、お金を持ってきたことを話すと、一時的に預かっておくので、離婚したら私に渡してくれると教えてくれた。
慰謝料をもらえなかった時のための保険として請求してくれたものらしい。
「何から何までありがとうございます」
「売られた喧嘩は買う主義なんだ。気にしなくていい」
ラフリード様は外していた眼鏡をかけると、にっこり微笑んだ。
その後は休憩のために訪れた店で待ってくれていたファルナ様と合流し、ディーラス公爵家の馬車でジゼル公爵家に向かったのだった。
******
ジゼル公爵家でこれからのことを話し終え、次の日にはビレディ侯爵家に戻った。
「ミアリナさん、昨日はどこに泊まっていたの?」
部屋に戻るなり、ウララ様がやって来て尋ねてきた。
「ジゼル公爵家ですが」
「まあ! いくら相手が公爵家とはいえ、夫のいる人間が無断外泊だなんて信じられないわ!」
「ファルナ様も一緒にお泊りされていましたし、無断外泊ではありません。ジゼル公爵家とディーラス公爵家から連絡を入れてもらっていますが、そんな連絡はなかったとおっしゃるのですか?」
「そ、そうだったの?」
ウララ様は調べずに来たらしく、焦った顔なった。
ファルナ様の家からジゼル公爵家は離れているので、アリム様に会いに来た時は泊まっていくことが何度かあったようだし、特に問題はない。
ファルナ様が私と一緒に宿に泊まりたいと言うので、安全性を考えてジゼル公爵家が部屋を提供してくれたということにしたのだ。
私はウララ様に笑顔で頷く。
「ええ。不貞行為をするために宿代わりにされる家だから、それくらいかまわないとおっしゃっていましたよ」
「トータムとフララは不貞行為なんてしていないわ!」
「……ウララ様はジゼル公爵家での二人の様子を見たわけではないのですよね?」
「そうだけど、二人が嘘をつくとは思えない」
「そうですか」
私が余裕の表情を見せているからか、ウララ様はムッとした顔で抗議をする。
「あなたは私を馬鹿にしているの? それに夫と義妹を信じられないなんて最低だわ!」
「では、ウララ様はジゼル公爵家が嘘をついているとおっしゃりたいのですね。よくわかりました」
「ち、違うわ! そういう意味じゃなくて!」
「違いません。申し訳ございませんが疲れておりますので休ませていただきます」
「ちょっと待って! 仕事がたまっているわよ!」
焦るウララ様を見て思う。
馬鹿な話をしに来たのかと思ったら、仕事をしてほしいからだったのね。
お生憎様。
「私では務まらないからウララ様がやってくださっているのですよね。ありがとうございます。引き続きよろしくお願いいたします」
笑顔で言うと、じりじりと近づいて圧をかけ、ウララ様を部屋から追い出した。
あとでこのことを知ったトータムから、浮気だとか馬鹿なことを言われたりしないかしら。
伝えてみると、その可能性のことはやはり考えていたようで、ラフリード様は口元に笑みを浮かべる。
「夫人は俺が婚約者でも妻でもない、ましてや既婚者に手を出すとでも言いたいのか?」
「いいえ。ただ、私が疑われそうな気がします」
「そのようなことを言う奴がいたら、ディーラス公爵家が娘の友人がそんなことをするわけがないと公言するそうだ」
ディーラス公爵夫妻には私も何度かお会いしたことがあるし、私の人柄を知っているということもあるのでしょう。
本当にありがたいわ。
使者との浮気を疑われた場合は、ラフリード様が正体を明かせば良いし、わざわざ嘘の噂を流してまで、公爵家に睨まれたくないわよね。
納得したあとは、お金を持ってきたことを話すと、一時的に預かっておくので、離婚したら私に渡してくれると教えてくれた。
慰謝料をもらえなかった時のための保険として請求してくれたものらしい。
「何から何までありがとうございます」
「売られた喧嘩は買う主義なんだ。気にしなくていい」
ラフリード様は外していた眼鏡をかけると、にっこり微笑んだ。
その後は休憩のために訪れた店で待ってくれていたファルナ様と合流し、ディーラス公爵家の馬車でジゼル公爵家に向かったのだった。
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ジゼル公爵家でこれからのことを話し終え、次の日にはビレディ侯爵家に戻った。
「ミアリナさん、昨日はどこに泊まっていたの?」
部屋に戻るなり、ウララ様がやって来て尋ねてきた。
「ジゼル公爵家ですが」
「まあ! いくら相手が公爵家とはいえ、夫のいる人間が無断外泊だなんて信じられないわ!」
「ファルナ様も一緒にお泊りされていましたし、無断外泊ではありません。ジゼル公爵家とディーラス公爵家から連絡を入れてもらっていますが、そんな連絡はなかったとおっしゃるのですか?」
「そ、そうだったの?」
ウララ様は調べずに来たらしく、焦った顔なった。
ファルナ様の家からジゼル公爵家は離れているので、アリム様に会いに来た時は泊まっていくことが何度かあったようだし、特に問題はない。
ファルナ様が私と一緒に宿に泊まりたいと言うので、安全性を考えてジゼル公爵家が部屋を提供してくれたということにしたのだ。
私はウララ様に笑顔で頷く。
「ええ。不貞行為をするために宿代わりにされる家だから、それくらいかまわないとおっしゃっていましたよ」
「トータムとフララは不貞行為なんてしていないわ!」
「……ウララ様はジゼル公爵家での二人の様子を見たわけではないのですよね?」
「そうだけど、二人が嘘をつくとは思えない」
「そうですか」
私が余裕の表情を見せているからか、ウララ様はムッとした顔で抗議をする。
「あなたは私を馬鹿にしているの? それに夫と義妹を信じられないなんて最低だわ!」
「では、ウララ様はジゼル公爵家が嘘をついているとおっしゃりたいのですね。よくわかりました」
「ち、違うわ! そういう意味じゃなくて!」
「違いません。申し訳ございませんが疲れておりますので休ませていただきます」
「ちょっと待って! 仕事がたまっているわよ!」
焦るウララ様を見て思う。
馬鹿な話をしに来たのかと思ったら、仕事をしてほしいからだったのね。
お生憎様。
「私では務まらないからウララ様がやってくださっているのですよね。ありがとうございます。引き続きよろしくお願いいたします」
笑顔で言うと、じりじりと近づいて圧をかけ、ウララ様を部屋から追い出した。
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