転生している場合じゃねぇ!

E.L.L

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「というわけで、生まれて頑張って生きろ
頑張ってたらボーナスもやるよ」

「え?」

というわけで?
待って
魔王倒せって言われて脅されたあとスキップ機能でも発動した?
すごく説明不足なんだが
そして、ボーナスとは何ぞ

「ちょ―」

何か言おうとしたのに空間がぐにゃりと歪んだ
ひらりひらりと呑気に手を振って俺を見送っているやつは見える
歪んだ空間の中でもあの女神(仮)は美しかった
(仮)をつけたのはささやかな嫌がらせだ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


気づくと手が小さい
まるで紅葉のサイズ
クリームパンの小さいヤツみたいにふわふわぷにぷにしている



そこから?
あ、生まれるうんたらかんたら言ってたね

今ハイハイすらできるか怪しい
こっからある程度でかくなって魔王(詳細情報なし)討伐?
仮に無事に討伐できたとして俺戻れるのいつ?!
それまで七月(なつき)が待っててくれると思う?
思わねぇよな?!
俺は絶望感に打ちひしがれ、自分の上げた喃語により絶望した

「レオ、どうしたの?
お腹空いた?」

優しい腕に抱き上げられる
なぜ俺の名を知ってる?

「あー」

「ちょっと待っててね」

ああ
意思疎通って大変なんだな
ナツ、クールぶってあんまり喋らなくてごめん
言葉って大事

あとナツ
これは食事だからねあくまで
変なこと考えてないし必要以上に見ないから



世界はそんなに甘くないらしい
俺を抱き上げている母親らしき女は哺乳瓶を俺の口に突っ込んだ
残念なんて、思ってない
断じて


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