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「なーんだ
てっきり」
てっきり、じゃないよ
見た目は子供なんだよ俺は
しかも某名探偵よりも小さいんだ
いや、そんなことより
「…エルザは?」
「眠ってるよ
しばらく安静にしないとだけど、意識も戻ったよ」
「そうか」
「もぅ大変だったんだよ?
レオ様をお守りしなければとか言って暴れようとするから鎮静剤打ったんだよね
普通の人の量じゃ効かなくて3倍でようやくだもん
人用のじゃダメかもとすら思ったよ」
あ、うん
そんな感じね
「…ビビは?」
「…」
ユーリの顔が暗くなる
やっぱり夢ではなかったようだ
俺を元気づける為にわざと明るくしているんだろうな
「…まだあの場所に戻ってないの
だから…」
誰が襲撃したにしろ危ない場所であることには代わりない
「分かった」
俺は椅子から降りる
「レオ?」
「ユーリ、ありがとう
エルザをよろしくお願いします」
「待ってよ
どうするつもり?」
「俺がここにいたら、危ないから」
「そんなの…
大体、レオ1人で何ができるって言うのよ」
それは正直俺もそう思うけど
ユーリを危険に晒す訳には行かない
「…大丈夫」
「大丈夫って…エルザもいないのに…
ここにいなよ」
「だめ」
「せめてエルザが動けるようになるまで」
「今誰か来たらどうするんだ」
「でも、そんなの…危ないよ!」
危ないのはわかってるさ
反論できないんだろうな
こんな友達が仕えている側妃の子供なんて匿ってもいいことなどない
政治的に利用すること以外に俺の使い道などないのだから
一般市民のユーリにとっては何なら命の危険しかない
「こ、これからどうするの?」
「…ユーリには、関係ない」
正直酷いことを言ったと思う
でも俺と関わることでこれ以上誰かを傷つけたくない
特に君は
「さよなら」
その時、ユーリの後ろでエルザが咳き込むのが見えた
ユーリが慌てて振り返る
この世界の君とは関わらないのが1番だ
ユーリがよそを向いている隙に俺は荷物をさっさとまとめると可能な限り素早くユーリの家を出た
多分誰にも付けられて居ない
物影に隠れたりしながら進む
半日前まで隠れ家として機能していた建物までたどり着く
建物の周りには衛兵らしい人達がウロウロしていて近づけない
半壊した建物の中にも人がいるのが見える
まだ見た事ないけど王国軍だな多分
こんなに堂々と動き回ってるし、制服がこの辺にいる人たちの来ている服と比べようもなく質がいい
ビビ…
本当はこんなヤツらからビビを助け出してあげたい
王国に振り回された人生を送っていたのに、死んだ後ですら逃げられない
でもここで飛び出しても俺が捕まって殺されるだけだ
俺はそっとその場から逃げた
ビビを解放してやるのは今じゃない
少し待っていて欲しい
街の端に向かって走っていると不意に物陰からにゅっと腕が伸びてきて俺の口を塞ぎ、俺を担ぎあげた
冷静に考えてもあまり喜ばしくない気がする
てっきり」
てっきり、じゃないよ
見た目は子供なんだよ俺は
しかも某名探偵よりも小さいんだ
いや、そんなことより
「…エルザは?」
「眠ってるよ
しばらく安静にしないとだけど、意識も戻ったよ」
「そうか」
「もぅ大変だったんだよ?
レオ様をお守りしなければとか言って暴れようとするから鎮静剤打ったんだよね
普通の人の量じゃ効かなくて3倍でようやくだもん
人用のじゃダメかもとすら思ったよ」
あ、うん
そんな感じね
「…ビビは?」
「…」
ユーリの顔が暗くなる
やっぱり夢ではなかったようだ
俺を元気づける為にわざと明るくしているんだろうな
「…まだあの場所に戻ってないの
だから…」
誰が襲撃したにしろ危ない場所であることには代わりない
「分かった」
俺は椅子から降りる
「レオ?」
「ユーリ、ありがとう
エルザをよろしくお願いします」
「待ってよ
どうするつもり?」
「俺がここにいたら、危ないから」
「そんなの…
大体、レオ1人で何ができるって言うのよ」
それは正直俺もそう思うけど
ユーリを危険に晒す訳には行かない
「…大丈夫」
「大丈夫って…エルザもいないのに…
ここにいなよ」
「だめ」
「せめてエルザが動けるようになるまで」
「今誰か来たらどうするんだ」
「でも、そんなの…危ないよ!」
危ないのはわかってるさ
反論できないんだろうな
こんな友達が仕えている側妃の子供なんて匿ってもいいことなどない
政治的に利用すること以外に俺の使い道などないのだから
一般市民のユーリにとっては何なら命の危険しかない
「こ、これからどうするの?」
「…ユーリには、関係ない」
正直酷いことを言ったと思う
でも俺と関わることでこれ以上誰かを傷つけたくない
特に君は
「さよなら」
その時、ユーリの後ろでエルザが咳き込むのが見えた
ユーリが慌てて振り返る
この世界の君とは関わらないのが1番だ
ユーリがよそを向いている隙に俺は荷物をさっさとまとめると可能な限り素早くユーリの家を出た
多分誰にも付けられて居ない
物影に隠れたりしながら進む
半日前まで隠れ家として機能していた建物までたどり着く
建物の周りには衛兵らしい人達がウロウロしていて近づけない
半壊した建物の中にも人がいるのが見える
まだ見た事ないけど王国軍だな多分
こんなに堂々と動き回ってるし、制服がこの辺にいる人たちの来ている服と比べようもなく質がいい
ビビ…
本当はこんなヤツらからビビを助け出してあげたい
王国に振り回された人生を送っていたのに、死んだ後ですら逃げられない
でもここで飛び出しても俺が捕まって殺されるだけだ
俺はそっとその場から逃げた
ビビを解放してやるのは今じゃない
少し待っていて欲しい
街の端に向かって走っていると不意に物陰からにゅっと腕が伸びてきて俺の口を塞ぎ、俺を担ぎあげた
冷静に考えてもあまり喜ばしくない気がする
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