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日が昇り、少し明るくなった頃。サフィール公爵家の保有する訓練場にて、二人の騎士が手合わせをしていた。
用いられているのは訓練用の刃を潰した剣だが、勝負は真剣そのもの。金髪の騎士が果敢に攻め、黒髪の騎士が冷静に防ぎ、守りを固めている。刃がぶつかる音が響き、周りは手を止めて二人の仕合いを見守っていた。
幾度か打ち合っていると、黒髪の騎士が力に押し負けよろめく。そこを勝機と捉えた金髪の騎士が渾身の力で剣を振るった。黒髪の騎士がその一撃を手にした剣でかろうじて防ぐ、と思いきや。
「……っ!?」
黒髪の騎士は渾身の一撃を巧みにいなし、金髪の騎士が体勢を崩す。勢いのまま前のめりになった金髪の騎士の背をとり、黒髪の騎士は剣を突きつけた。
「勝負、ありましたね」
「……くそっ」
黒髪の騎士の静かな声が響き、金髪の騎士が悪態をつく。そこで周りからどっと歓声があがり、二人は距離を取った。
「さすがだな、イライザ。今年はこれでお前の九連勝だ」
仕合を見守っていた同僚の騎士が声を上げる。黒髪の騎士、イライザはよろこぶでもなく、淡々と剣を収めた。
「ははっ、フランシス。今日もお前の負けだな!」
「……うるせえ!」
フランシスと呼ばれた金髪の騎士は、そう言って笑った同僚の騎士をにらみつけた。短く切られた輝かしい金色の髪は乱れていたが、青い目を吊り上げて大声を張り上げられる程度には元気なようだ。
「これでイライザの九連勝だな」
「ただのまぐれだろ、まぐれ!」
同僚の感嘆の声にフランシスはイライザをにらみつけ、さらに声を上げた。
「九度もまぐれで勝てた私は相当運が良く、あなたは相当運が悪いようですね」
「この……っ、男女め……!」
フランシスの苦し紛れの悪態にイライザは眉根を寄せる。幼稚だと思いながらも不快感はどうにもならず、イライザは深くため息をついた。
イライザは東に領地を持つ、あまり裕福とは言えないラチェット伯爵家の令嬢だ。伯爵令嬢であるが、幼い頃から外を駆け回り、馬を走らせ、剣を振るうことを好むと、およそ貴族令嬢に求められる女性らしさからはほど遠かった。
そんなイライザは騎士を目指し、両親の理解を得て十四歳の頃、女性でも騎士として取り立てられる可能性があるサフィール公爵家の扉を叩いた。騎士見習いとして従事し、見事二十歳で騎士に叙任されたイライザは、この五年間サフィール公爵家に忠誠を誓っている。
「フランシス、今日はもういいですか?」
「くそ! 本っ当に、かわいくねぇ女だな!」
「……そうか。もういいですね」
「そういうとこが、余計にかわいくねぇんだよ!」
いきりたつフランシスに対し、イライザは努めて冷ややかに対応した。イライザはにらみつけてくる青い目をまっすぐ見据えながら、感情が一切含まれていない低い声で応える。
「そうか。あなたはせっかく男前な顔だというのに。怒ってばかりでもったいないな」
「な……っ」
イライザの言葉に面食らったフランシスは目を見開いて言葉を失い、ややあって首から上を真っ赤に染めた。
フランシスは怒っていなければ、凛々しい眉や切れ長の目、すっと通った鼻筋と、とてもよく整った顔をした美丈夫だ。イライザの前では言動が悪く、しかめっ面ばかりだが、それ以外では顔の良さで非常に女性に人気であった。
「では、これで失礼する」
イライザは淡々と形式的な礼をとり、顔を真っ赤にして肩を震わせるフランシスに背を向け、訓練場を出ていく。同僚の騎士はフランシスを囲み、笑って声をかけた。
「ぷっ……お前、わかりやすすぎ」
「はぁ?」
「まあ、イライザは気づいてないみたいだけど」
「……なにがだよ」
「お前って本当、イライザが……」
「なっ、ちげぇよ! 俺はただ……っ」
フランシスはイライザと同じ時期に騎士見習いとなった。平民出身のフランシスは伯爵令嬢であるイライザの存在が疎ましかったのか、ご令嬢のお遊びだろうと侮り、食ってかかることが多かった。
結果的には二人共に正式な騎士となれたのだが、フランシスはイライザに対する態度は変わらなかった。
「おまえら……鬱陶しいな! あんな男みたいな女、だれが!」
「おいおい」
フランシスは呆れてため息をつく同僚をにらんで大声で叫ぶ。一方、訓練場近くの部屋で身を清めていたイライザは窓を閉じていても聞こえてくるフランシスの叫びに目が据わり、ため息をついた。
「まったく……」
イライザは訓練用の服を脱ぎ、桶にためた水で布をぬらして体をていねいに拭く。サフィール公爵家に仕えるイライザは公爵夫人の護衛が主な任務であり、今日も夫人につき添う予定があった。側に侍る以上失礼があってはいけないと、身なりは相応に気を遣っている。
(かわいくない、か……)
イライザは壁に備えつけられている鏡をのぞき込んだ。そこに映るのは烏のようだと揶揄される短い黒い髪と、常ににらんでいるようだと笑われる切れ長の赤い目をした女だ。顔立ちは整っているが、髪を短くしていることもあって、男前と評されることが多かった。
イライザは鏡に向かって笑ってみせる。男前の顔が口元を緩めて弧を描くさまは、かわいいというよりは格好良い。自分の笑顔に不満を覚えたイライザは眉間に皺を寄せ、鏡から顔をそらした。
「……別に、騎士はかわいくなくてもいい」
イライザが見下ろした体は、日頃からよく鍛えている分しっかりと引き締まっている。腹は余分な肉などなくしっかりと割れており、胸は控えめだが形はきれいだ。女性らしいかと問われるとうなずけないが、すばらしい肉体美であった。
「……別に、誰に見せるわけでもない」
かわいらしさどころか女らしさを感じられない体に落胆しながら、イライザは服を身にまとう。公爵家の騎士にのみ許された、白を基調とした男女問わない制服だ。汚れの目立ちやすさが難点だが、公爵領では憧れの的になる代物だった。
(かわいくなくてもいい。私は、騎士なのだから)
騎士に憧れ、見事騎士となったイライザは望んだ通りの人生を歩んでいた。清廉潔白と評され、騎士としての実力も申し分なく、公爵や公爵夫人からも信頼を置かれている。故に不満などなに一つない、はずだった。
身なりを整えたイライザは部屋を出て、外廊下を歩く。そのうちに耳に聞き覚えのある男女の声が聞こえ、足を止めて目を向けた。イライザの目に映ったのは、同じ女性騎士と年若い騎士見習いの青年だ。
(リリー……)
緩やかに波打つ亜麻色の髪を一つにまとめた新緑色の目をした女性騎士は、イライザと仲の良いリリーだ。騎士見習いの青年の腕に抱かれて笑うリリーは、数ヶ月前は別の男の腕に抱かれていたとイライザは記憶している。
「マグスったら、朝から元気なんだから」
「仕方ないさ。リリーがかわいすぎるんだよ」
「やだっ、もう~」
くすくすと笑いあい、口づけ合う二人に遭遇したイライザは内心冷や汗をかいていた。のぞき見のような真似はしたくないし、その場に関わりたくない。
(……気づかなかったことにしよう)
イライザは早々にその場を通り過ぎようとする。しかしリリーも立派に騎士だ、イライザの存在に気づいたのか、もとより気づいていたのか、男の腕からひょっこりと顔をのぞかせた。
「あっ、リズ。一緒に行きましょ!」
「っ……うん」
イライザは諦めて足を止める。別れの口づけをする二人から目をそらし、無心で空を眺めながらリリーを待った。
「マグス、また今夜ね!」
聞きたくはなくても耳に入ってくるリリーの声を聞きながら、イライザは深いため息をついた。
用いられているのは訓練用の刃を潰した剣だが、勝負は真剣そのもの。金髪の騎士が果敢に攻め、黒髪の騎士が冷静に防ぎ、守りを固めている。刃がぶつかる音が響き、周りは手を止めて二人の仕合いを見守っていた。
幾度か打ち合っていると、黒髪の騎士が力に押し負けよろめく。そこを勝機と捉えた金髪の騎士が渾身の力で剣を振るった。黒髪の騎士がその一撃を手にした剣でかろうじて防ぐ、と思いきや。
「……っ!?」
黒髪の騎士は渾身の一撃を巧みにいなし、金髪の騎士が体勢を崩す。勢いのまま前のめりになった金髪の騎士の背をとり、黒髪の騎士は剣を突きつけた。
「勝負、ありましたね」
「……くそっ」
黒髪の騎士の静かな声が響き、金髪の騎士が悪態をつく。そこで周りからどっと歓声があがり、二人は距離を取った。
「さすがだな、イライザ。今年はこれでお前の九連勝だ」
仕合を見守っていた同僚の騎士が声を上げる。黒髪の騎士、イライザはよろこぶでもなく、淡々と剣を収めた。
「ははっ、フランシス。今日もお前の負けだな!」
「……うるせえ!」
フランシスと呼ばれた金髪の騎士は、そう言って笑った同僚の騎士をにらみつけた。短く切られた輝かしい金色の髪は乱れていたが、青い目を吊り上げて大声を張り上げられる程度には元気なようだ。
「これでイライザの九連勝だな」
「ただのまぐれだろ、まぐれ!」
同僚の感嘆の声にフランシスはイライザをにらみつけ、さらに声を上げた。
「九度もまぐれで勝てた私は相当運が良く、あなたは相当運が悪いようですね」
「この……っ、男女め……!」
フランシスの苦し紛れの悪態にイライザは眉根を寄せる。幼稚だと思いながらも不快感はどうにもならず、イライザは深くため息をついた。
イライザは東に領地を持つ、あまり裕福とは言えないラチェット伯爵家の令嬢だ。伯爵令嬢であるが、幼い頃から外を駆け回り、馬を走らせ、剣を振るうことを好むと、およそ貴族令嬢に求められる女性らしさからはほど遠かった。
そんなイライザは騎士を目指し、両親の理解を得て十四歳の頃、女性でも騎士として取り立てられる可能性があるサフィール公爵家の扉を叩いた。騎士見習いとして従事し、見事二十歳で騎士に叙任されたイライザは、この五年間サフィール公爵家に忠誠を誓っている。
「フランシス、今日はもういいですか?」
「くそ! 本っ当に、かわいくねぇ女だな!」
「……そうか。もういいですね」
「そういうとこが、余計にかわいくねぇんだよ!」
いきりたつフランシスに対し、イライザは努めて冷ややかに対応した。イライザはにらみつけてくる青い目をまっすぐ見据えながら、感情が一切含まれていない低い声で応える。
「そうか。あなたはせっかく男前な顔だというのに。怒ってばかりでもったいないな」
「な……っ」
イライザの言葉に面食らったフランシスは目を見開いて言葉を失い、ややあって首から上を真っ赤に染めた。
フランシスは怒っていなければ、凛々しい眉や切れ長の目、すっと通った鼻筋と、とてもよく整った顔をした美丈夫だ。イライザの前では言動が悪く、しかめっ面ばかりだが、それ以外では顔の良さで非常に女性に人気であった。
「では、これで失礼する」
イライザは淡々と形式的な礼をとり、顔を真っ赤にして肩を震わせるフランシスに背を向け、訓練場を出ていく。同僚の騎士はフランシスを囲み、笑って声をかけた。
「ぷっ……お前、わかりやすすぎ」
「はぁ?」
「まあ、イライザは気づいてないみたいだけど」
「……なにがだよ」
「お前って本当、イライザが……」
「なっ、ちげぇよ! 俺はただ……っ」
フランシスはイライザと同じ時期に騎士見習いとなった。平民出身のフランシスは伯爵令嬢であるイライザの存在が疎ましかったのか、ご令嬢のお遊びだろうと侮り、食ってかかることが多かった。
結果的には二人共に正式な騎士となれたのだが、フランシスはイライザに対する態度は変わらなかった。
「おまえら……鬱陶しいな! あんな男みたいな女、だれが!」
「おいおい」
フランシスは呆れてため息をつく同僚をにらんで大声で叫ぶ。一方、訓練場近くの部屋で身を清めていたイライザは窓を閉じていても聞こえてくるフランシスの叫びに目が据わり、ため息をついた。
「まったく……」
イライザは訓練用の服を脱ぎ、桶にためた水で布をぬらして体をていねいに拭く。サフィール公爵家に仕えるイライザは公爵夫人の護衛が主な任務であり、今日も夫人につき添う予定があった。側に侍る以上失礼があってはいけないと、身なりは相応に気を遣っている。
(かわいくない、か……)
イライザは壁に備えつけられている鏡をのぞき込んだ。そこに映るのは烏のようだと揶揄される短い黒い髪と、常ににらんでいるようだと笑われる切れ長の赤い目をした女だ。顔立ちは整っているが、髪を短くしていることもあって、男前と評されることが多かった。
イライザは鏡に向かって笑ってみせる。男前の顔が口元を緩めて弧を描くさまは、かわいいというよりは格好良い。自分の笑顔に不満を覚えたイライザは眉間に皺を寄せ、鏡から顔をそらした。
「……別に、騎士はかわいくなくてもいい」
イライザが見下ろした体は、日頃からよく鍛えている分しっかりと引き締まっている。腹は余分な肉などなくしっかりと割れており、胸は控えめだが形はきれいだ。女性らしいかと問われるとうなずけないが、すばらしい肉体美であった。
「……別に、誰に見せるわけでもない」
かわいらしさどころか女らしさを感じられない体に落胆しながら、イライザは服を身にまとう。公爵家の騎士にのみ許された、白を基調とした男女問わない制服だ。汚れの目立ちやすさが難点だが、公爵領では憧れの的になる代物だった。
(かわいくなくてもいい。私は、騎士なのだから)
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身なりを整えたイライザは部屋を出て、外廊下を歩く。そのうちに耳に聞き覚えのある男女の声が聞こえ、足を止めて目を向けた。イライザの目に映ったのは、同じ女性騎士と年若い騎士見習いの青年だ。
(リリー……)
緩やかに波打つ亜麻色の髪を一つにまとめた新緑色の目をした女性騎士は、イライザと仲の良いリリーだ。騎士見習いの青年の腕に抱かれて笑うリリーは、数ヶ月前は別の男の腕に抱かれていたとイライザは記憶している。
「マグスったら、朝から元気なんだから」
「仕方ないさ。リリーがかわいすぎるんだよ」
「やだっ、もう~」
くすくすと笑いあい、口づけ合う二人に遭遇したイライザは内心冷や汗をかいていた。のぞき見のような真似はしたくないし、その場に関わりたくない。
(……気づかなかったことにしよう)
イライザは早々にその場を通り過ぎようとする。しかしリリーも立派に騎士だ、イライザの存在に気づいたのか、もとより気づいていたのか、男の腕からひょっこりと顔をのぞかせた。
「あっ、リズ。一緒に行きましょ!」
「っ……うん」
イライザは諦めて足を止める。別れの口づけをする二人から目をそらし、無心で空を眺めながらリリーを待った。
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