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「リズは見知らぬ僕のことなんて、放っておけばよかったのに、そうしなかった」
「……そんなことはできない」
「ふふ、ありがとう。僕を助けてくれた、強くて美しい、きみのことが好きだよ」
「……っ」
イライザはグラスを置くと、胸を押さえた。顔は真っ赤に染まり、ミケルを直視できずに目をそらす。
「リズ、真っ赤になっちゃって……かわいい」
イライザの胸がどきりと高鳴る。甘いその言葉はイライザの心に波紋を広げた。ゆっくりと大きくなるよろこびの気持ちに戸惑いながら、イライザは首を横に振る。
「……申し訳ありませんが、いまはあなたの気持ちにはなにも応えられません」
イライザははっきりと言い切った。しかしミケルはかなしむ様子もなく、ほほ笑んでイライザを見つめている。
「理由を聞いてもいい?」
イライザはうなずくと、まっすぐにミケルを見つめ返した。
「私には、縁談が持ち上がっています」
イライザはラーゼル侯爵との縁談がある。なんとしても破談にするつもりでいるが、まとまってしまう可能性もあるのだ。
「リズはその縁談、望んでいるの?」
ミケルが落ち着いた声で問う。イライザは言葉にはせず、ただ首を横に振った。
「そっか。よかった!」
ミケルはただ笑うだけだ。イライザはその反応に困惑が隠せなかったが、断った立場からそれ以上のことは聞けなかった。
それからは縁談のことには触れず、イライザは用意された食事とワインを楽しんだ。ミケルもそれ以上はイライザを惑わせるようなことはなく、酒と料理に舌つづみを打ち、会話を楽しみ、和やかに時間は過ぎていった。
食事を終えた後も、ミケルはイライザを引き止めるようなことはしなかった。行きと同じ上等な馬車に乗り、窓から見える街並みを眺めながらイライザはため息をつく。すでに空は黒く染まり、月と星が輝いていた。
(もう、こんな時間……)
ラーゼル侯爵との話合いは明日。もう、時間がない。
「それじゃあ、ここで」
馬車が安い宿の前に停まり、焦るイライザが腰を浮かすと、ミケルが馬車の扉にそっと手をかけた。
「ねえ、リズ」
ミケルは馬車の扉を開けようとするのではなく、開くのを阻止している。イライザが驚いて目を向けると、ミケルはにっこりと笑った。
「どうして、リズはあの時間に、あんな場所にいたの?」
イライザの心臓がどきりと跳ねる。二人が出会ったのは縁談のある淑女が出歩くような時間でも、場所でもなかった。
「それは……」
イライザは言葉に詰まり、黙り込む。すると、ミケルは代わりに口を開いた。
「……破談にするため?」
イライザは目を見開いてミケルを凝視する。はっきりと言葉にはしなかったが、ミケルはイライザがしようとしていたことに気づいているのだろう。
婚姻前に情を交わす、ふしだらな女。イライザは自分を蔑めることで、縁談を破談にしようとしている。そのことをミケルに知られているのだと気づき、イライザは顔を羞恥で真っ赤にした。
「っ、私は……」
イライザはうつむき、ミケルの目から逃れる。はずかしい、知られたくなかった。そんな考えが頭の中を占め、身動きできずに石のように固まるしかなかった。
「そっか。……やめない?」
「……私には、これしか方法がない」
伯爵家には返しきれない借金がある。イライザが嫌だと声を上げることで相手を刺激してしまい、両親や兄に迷惑をかけたくなかった。
なら、相手が嫌がるような女になるしかない。それしか、イライザにできることはなかった。
「リズ」
ミケルがイライザの耳元に顔を寄せる。ミケルはやさしげな声で、イライザにささやいた。
「なら、僕にしない?」
イライザは驚きで一瞬息が止まる。恐る恐る顔を上げ、ほほ笑むミケルをじっと見つめた。
「……そんなこと、できない」
「どうして?」
「あなたを利用するようなことは……したくない」
まだ半信半疑だが、ミケルはイライザに好意を抱いている。イライザはその気持ちを利用するような真似はしたくなかった。
「僕の気持ちを、真剣に考えてくれてありがとう。でもね……」
ミケルは再びイライザの耳元に顔を寄せ、低い声でささやく。
「リズがほかの男に抱かれるなんて、耐えられないよ」
「……っ」
「だから、僕を選んで……ね?」
最後の言葉はとても甘い声で、イライザはびくりと体が震えた。心臓は早鐘を打ち、顔は耳まで赤くなる。口を開くも声は出ず、イライザは無言でうなずいた。
「ふふ、ありがとう」
ミケルのうれしそうな声が響く。真っ赤になって固まるイライザを乗せたまま、馬車は再び走り出した。
◆
イライザが連れられたのは、宿の一室だった。イライザが利用している安い宿などではなく、一目見ただけですべてが高級であることがわかる部屋だ。
「少し待っていてね」
ミケルはそう言って一度部屋を出る。一人残されたイライザは部屋に鎮座する、大人二人が寝転んでも余裕のある大きなベッドを前に息を呑んだ。
(……覚悟を、決めなければ)
今夜、意図したわけではないものの、二十五年間守り抜いた純潔を捨てる。室内には花の甘い香りが漂っており、それはイライザの胸を落ち着かなくさせた。
「リズ」
戻ってきたミケルに名を呼ばれてイライザは振り返り、しかし気恥ずかしさからミケルから目をそらす。そんなイライザに気を悪くした様子もなく、ミケルは笑顔を崩さなかった。
(……落ち着こう)
一つ深呼吸し、顔を上げたイライザはミケルをしっかりと見据える。その表情は真剣であったが、ミケルは笑顔のままイライザを見つめ返していた。
「……あなたに、頼みたいことがある」
「うん、なになに? ……あっ、僕のことはミケルって呼んでくれるとうれしいな」
「……ミケル」
イライザが名を呼ぶと、ミケルはうれしそうに笑う。ミケルの気楽な様子にイライザは不思議と少しだけ緊張が緩んだ。少し落ち着きを取り戻したイライザは、ゆっくりと頼みを口にする。
「私は……純潔を失いたい。そして、それがしっかりと知られるように、かならず中に出して欲しい」
その頼みは予想外であったのだろう、ミケルは虚を突かれたようにぽかんと開いた。目をしばたかせるミケルの様子に、イライザは慌てて言葉を続ける。
「……避妊の魔法は、ちゃんとする。あなたには迷惑をかけない」
魔法の発展により、男女共に避妊の魔法が存在している。少量の魔力で事足り、難しくないことから広く普及していた。
「あっ、ごめんね。心配していたんじゃなくて、大胆な誘い方だなって、ちょっとびっくりしちゃった」
ミケルはくすりと笑うと、一歩、イライザのそばに寄る。
「うん。わかったよ、リズ」
ミケルは口元の黒子に指を添えると、目を細めて薄っすらと笑った。その妖艶な笑みにイライザはぞくりと体を震わせる。
「きみの中に、たくさん注いであげるから……楽しみにしていて、ね?」
イライザは頬を赤らめ、耳まで赤くしてうつむいた。ミケルはさらに一歩、イライザのそばへと近寄る。それに過剰に反応したイライザが大きな声を上げた。
「そっ、それで……もう脱げばいいのか?」
「リズ。まって」
イライザは焦りと恥ずかしさをごまかすように自分の服に手をかけ、ミケルは慌ててその手を止めた。手と手が触れ合い、伝わるぬくもりに固まったイライザは意図せずミケルの言葉に従う。
「リズにとっては初めての、僕にとっては特別な夜だ。極上のひとときにしよう、ね?」
「極上……」
イライザは戸惑いつつも、極上という言葉に反応する。ミケルはそんなイライザの耳元に顔を寄せ、妖艶にささやいた。
「……そんなことはできない」
「ふふ、ありがとう。僕を助けてくれた、強くて美しい、きみのことが好きだよ」
「……っ」
イライザはグラスを置くと、胸を押さえた。顔は真っ赤に染まり、ミケルを直視できずに目をそらす。
「リズ、真っ赤になっちゃって……かわいい」
イライザの胸がどきりと高鳴る。甘いその言葉はイライザの心に波紋を広げた。ゆっくりと大きくなるよろこびの気持ちに戸惑いながら、イライザは首を横に振る。
「……申し訳ありませんが、いまはあなたの気持ちにはなにも応えられません」
イライザははっきりと言い切った。しかしミケルはかなしむ様子もなく、ほほ笑んでイライザを見つめている。
「理由を聞いてもいい?」
イライザはうなずくと、まっすぐにミケルを見つめ返した。
「私には、縁談が持ち上がっています」
イライザはラーゼル侯爵との縁談がある。なんとしても破談にするつもりでいるが、まとまってしまう可能性もあるのだ。
「リズはその縁談、望んでいるの?」
ミケルが落ち着いた声で問う。イライザは言葉にはせず、ただ首を横に振った。
「そっか。よかった!」
ミケルはただ笑うだけだ。イライザはその反応に困惑が隠せなかったが、断った立場からそれ以上のことは聞けなかった。
それからは縁談のことには触れず、イライザは用意された食事とワインを楽しんだ。ミケルもそれ以上はイライザを惑わせるようなことはなく、酒と料理に舌つづみを打ち、会話を楽しみ、和やかに時間は過ぎていった。
食事を終えた後も、ミケルはイライザを引き止めるようなことはしなかった。行きと同じ上等な馬車に乗り、窓から見える街並みを眺めながらイライザはため息をつく。すでに空は黒く染まり、月と星が輝いていた。
(もう、こんな時間……)
ラーゼル侯爵との話合いは明日。もう、時間がない。
「それじゃあ、ここで」
馬車が安い宿の前に停まり、焦るイライザが腰を浮かすと、ミケルが馬車の扉にそっと手をかけた。
「ねえ、リズ」
ミケルは馬車の扉を開けようとするのではなく、開くのを阻止している。イライザが驚いて目を向けると、ミケルはにっこりと笑った。
「どうして、リズはあの時間に、あんな場所にいたの?」
イライザの心臓がどきりと跳ねる。二人が出会ったのは縁談のある淑女が出歩くような時間でも、場所でもなかった。
「それは……」
イライザは言葉に詰まり、黙り込む。すると、ミケルは代わりに口を開いた。
「……破談にするため?」
イライザは目を見開いてミケルを凝視する。はっきりと言葉にはしなかったが、ミケルはイライザがしようとしていたことに気づいているのだろう。
婚姻前に情を交わす、ふしだらな女。イライザは自分を蔑めることで、縁談を破談にしようとしている。そのことをミケルに知られているのだと気づき、イライザは顔を羞恥で真っ赤にした。
「っ、私は……」
イライザはうつむき、ミケルの目から逃れる。はずかしい、知られたくなかった。そんな考えが頭の中を占め、身動きできずに石のように固まるしかなかった。
「そっか。……やめない?」
「……私には、これしか方法がない」
伯爵家には返しきれない借金がある。イライザが嫌だと声を上げることで相手を刺激してしまい、両親や兄に迷惑をかけたくなかった。
なら、相手が嫌がるような女になるしかない。それしか、イライザにできることはなかった。
「リズ」
ミケルがイライザの耳元に顔を寄せる。ミケルはやさしげな声で、イライザにささやいた。
「なら、僕にしない?」
イライザは驚きで一瞬息が止まる。恐る恐る顔を上げ、ほほ笑むミケルをじっと見つめた。
「……そんなこと、できない」
「どうして?」
「あなたを利用するようなことは……したくない」
まだ半信半疑だが、ミケルはイライザに好意を抱いている。イライザはその気持ちを利用するような真似はしたくなかった。
「僕の気持ちを、真剣に考えてくれてありがとう。でもね……」
ミケルは再びイライザの耳元に顔を寄せ、低い声でささやく。
「リズがほかの男に抱かれるなんて、耐えられないよ」
「……っ」
「だから、僕を選んで……ね?」
最後の言葉はとても甘い声で、イライザはびくりと体が震えた。心臓は早鐘を打ち、顔は耳まで赤くなる。口を開くも声は出ず、イライザは無言でうなずいた。
「ふふ、ありがとう」
ミケルのうれしそうな声が響く。真っ赤になって固まるイライザを乗せたまま、馬車は再び走り出した。
◆
イライザが連れられたのは、宿の一室だった。イライザが利用している安い宿などではなく、一目見ただけですべてが高級であることがわかる部屋だ。
「少し待っていてね」
ミケルはそう言って一度部屋を出る。一人残されたイライザは部屋に鎮座する、大人二人が寝転んでも余裕のある大きなベッドを前に息を呑んだ。
(……覚悟を、決めなければ)
今夜、意図したわけではないものの、二十五年間守り抜いた純潔を捨てる。室内には花の甘い香りが漂っており、それはイライザの胸を落ち着かなくさせた。
「リズ」
戻ってきたミケルに名を呼ばれてイライザは振り返り、しかし気恥ずかしさからミケルから目をそらす。そんなイライザに気を悪くした様子もなく、ミケルは笑顔を崩さなかった。
(……落ち着こう)
一つ深呼吸し、顔を上げたイライザはミケルをしっかりと見据える。その表情は真剣であったが、ミケルは笑顔のままイライザを見つめ返していた。
「……あなたに、頼みたいことがある」
「うん、なになに? ……あっ、僕のことはミケルって呼んでくれるとうれしいな」
「……ミケル」
イライザが名を呼ぶと、ミケルはうれしそうに笑う。ミケルの気楽な様子にイライザは不思議と少しだけ緊張が緩んだ。少し落ち着きを取り戻したイライザは、ゆっくりと頼みを口にする。
「私は……純潔を失いたい。そして、それがしっかりと知られるように、かならず中に出して欲しい」
その頼みは予想外であったのだろう、ミケルは虚を突かれたようにぽかんと開いた。目をしばたかせるミケルの様子に、イライザは慌てて言葉を続ける。
「……避妊の魔法は、ちゃんとする。あなたには迷惑をかけない」
魔法の発展により、男女共に避妊の魔法が存在している。少量の魔力で事足り、難しくないことから広く普及していた。
「あっ、ごめんね。心配していたんじゃなくて、大胆な誘い方だなって、ちょっとびっくりしちゃった」
ミケルはくすりと笑うと、一歩、イライザのそばに寄る。
「うん。わかったよ、リズ」
ミケルは口元の黒子に指を添えると、目を細めて薄っすらと笑った。その妖艶な笑みにイライザはぞくりと体を震わせる。
「きみの中に、たくさん注いであげるから……楽しみにしていて、ね?」
イライザは頬を赤らめ、耳まで赤くしてうつむいた。ミケルはさらに一歩、イライザのそばへと近寄る。それに過剰に反応したイライザが大きな声を上げた。
「そっ、それで……もう脱げばいいのか?」
「リズ。まって」
イライザは焦りと恥ずかしさをごまかすように自分の服に手をかけ、ミケルは慌ててその手を止めた。手と手が触れ合い、伝わるぬくもりに固まったイライザは意図せずミケルの言葉に従う。
「リズにとっては初めての、僕にとっては特別な夜だ。極上のひとときにしよう、ね?」
「極上……」
イライザは戸惑いつつも、極上という言葉に反応する。ミケルはそんなイライザの耳元に顔を寄せ、妖艶にささやいた。
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