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「それじゃあ、戻るよ」
「うん、気をつけて。道はわかる?」
「子どもじゃないんだから、大丈夫。家でリズの帰りを待っているね」
離れる前に、イライザはミケルの頬に口づけた。ミケルは驚いたように目を丸くし、すぐに頬を赤く染めてほほ笑む。
「僕、いま世界で一番しあわせ者だね」
「大げさな……」
「だって、本当にしあわせだもの。ふふ、僕がうらやましいのかな」
「……?」
イライザは最後の言葉の意味がわからず、首をかしげる。ミケルは軽く手を振ると、そのまま帰路に就いた。
(うらやましい?)
不思議に思いながらその背を見送ったあと、振り返ったイライザはぎょっとする。訓練場の前には怒りに満ちた表情のフランシスが同僚に両肩をつかまれた状態で憤っていた。
「あの野郎……っ」
フランシスの目はイライザではなく、その後方に向けられている。それがミケルに対してのものだとすぐに気づいて、イライザは遮るように一歩近づいた。
「私の婚約者に、なにか?」
当人同士の口約束とはいえ、結婚を約束している以上は婚約者だ。フランシスは何度か口をぱくぱくとさせたあと、イライザをきっと睨みつける。
「婚約者って……おまえ、本気か? あんな女みたいな男、どこがいいんだ。しかも、性格が悪そうな……」
「婚約者への侮辱は、ゆるさない」
イライザは言葉を遮り、強めの口調で言い放つ。騎士としても、婚約者としても、侮辱は見逃せない。
フランシスは口を噤んだが、すぐに苦し紛れのような言葉を口にする。
「俺は認めないからな!」
イライザはその言葉に、心底不思議そうに答えた。
「私がだれと結婚しようとも、あなたには関係のないことでしょう?」
イライザとフランシスはただの同僚でしかない。親でもなければ兄弟でもない、血縁ですらない、そんな彼の許可など一切必要ない。
「……っ」
イライザの言葉になぜかフランシスは衝撃を受けたように息を呑む。同僚の手を振り払い、訓練場の奥へと走っていった。
フランシスの突然の行動に唖然とし、声をかけることもできずに見送ったあと、イライザはぽつりとつぶやく。
「……そんなに私のことが嫌いなら、絡んでこなければよいのに」
イライザのつぶやきに、フランシスを抑えていた同僚らは顔を見合わせ、うんうんとうなずき合った。
「フランシスが悪い」
「そりゃあ、あんな態度と言葉を続けていたら、こうなるよなあ」
「なに……?」
イライザが怪訝そうに眉根を寄せると、二人は笑って誤魔化しながら訓練場へと戻っていった。残されたイライザの頭の中は疑問符で埋め尽くされている。
「リズは気にしなくていいの! ほら、用があったんでしょう?」
「あ……うん」
フランシスや同僚の反応が不思議でならなかったイライザだが、リリーに半ば強引につれられて再び訓練場に入った。そこにフランシスの姿はなく、イライザはまわりの同僚に好奇の目で見られながら、リリーと共に進んだ。
「あぁ……すかっとしたわ!」
「リリー、抜けてきて大丈夫なの?」
「まだ時間になっていないから、大丈夫」
リリーはいまにも鼻歌を歌い出しそうなくらいに上機嫌だ。イライザはさきほどのやりとりを思い出し、不思議に思って問いかける。
「機嫌がよさそうだけど……どうかした?」
「ううん。やっぱり、言葉や態度は大事だなって思って」
「え?」
「怒鳴ったりにらんでくるような相手より、やさしい言葉をかけてくれて笑ってくれる相手のほうが、何百倍もすてきってこと」
イライザの脳裏にフランシスとミケルの顔が浮かぶ。リリーが暗にさしているのは、この二人のことだろう。
なにかとつっかかってきては怒鳴り、罵倒し、にらみつけてくるフランシスと、ほほ笑みながらやさしい言葉をかけくれるミケル。イライザは比較するのは双方に申し訳ないと思うが、恋愛感情を抜きにしてもミケルのほうが好感が持てて、一緒にいて心地よく思う。
「フランシスは……どうしてあそこまで私を嫌うの」
フランシスは同僚として、切磋琢磨し合える相手だ。棘のある態度だが、弁えているのか任務中には出してこない。
(できれば良好な関係であってほしいのに)
イライザが憂鬱にため息をつくと、リリーは明るい声ではげました。
「リズにはすてきな恋人がいて、ゆくゆくはその人と結婚するんでしょう? だから、ほかの男のことは気にしなくていいの!」
フランシスとはこれからもつき合いがある。しかしそれはあくまで同僚としてのこと。仕事だと割り切ればよい。
個人的なつき合いはこれまでなかったし、これからもする予定はない。むしろ、婚約者がいる身で異性との個人的なつき合いは好ましくないだろう。
「……そうね」
イライザがうなずくと、リリーも満足げにうなずいた。リリーは話は終わりだと言わんばかりに話題を変える。
「リズは報告にきたんだよね。終わったら、あの人とデートでもしてきたら?」
「デートだなんて、そんな……」
イライザは否定しつつも満更でもなかった。二人は楽しげそうに会話をしながら、上官がいる部屋へと向かった。
その日、イライザが自宅に戻れたのは日が暮れ始める少し前だった。これからデートなど言える時間ではなく、イライザは暗い気分で戻ったのだが。
「リズ!」
イライザを出迎えたミケルの満面の笑みを一目見て、気分が一気に晴れた。わずかに笑んだイライザのもとに、ミケルがかけ寄ってくる。
「おかえりなさい」
ミケルはイライザを抱きしめ、彼女の唇に軽く口づけた。それだけでイライザの胸はしあせな気持ちでいっぱいになる。
「ごはんにする? おふろにする?」
「まだどちらも早いと思う」
「じゃあ、僕にする?」
「うん、そうしよう」
イライザが即答してうなずくと、ミケルはくすくすと笑いながら彼女の隣に立った。ミケルはイライザの手をとり、指をしっかりと絡めて繋ぐ。
「ミケル、少し近くを歩こう」
「いいね。リズが案内してくれるの?」
「うん。といっても、特になにもないけれど」
「僕の隣にリズがいて、リズの隣に僕がいるでしょう?」
その言葉にイライザは胸がときめき、頬を赤く染めてうなずいた。しっかり手を繋いだまま、ゆっくりと歩きだす。
「そういえば……リズ、あの後は大丈夫だった? 僕、迷惑になっていたかな」
「大丈夫、問題はなかった。ただ、あの後……」
イライザはリリーと共に上官の元を訪れたことを思い出した。上官はイライザの帰還と問題の解決をよろこんでくれたが、すぐに主君である公爵夫人の元にいくように言った。
その通りにすぐさま夫人の元に向かったイライザは、簡潔にいえば怒られた。そう語るイライザにミケルは困ったように笑う。
「余計な心配をおかけしまいと、縁談の相手はお伝えしなかったのだけど……そのことにお怒りで……」
「ふふ。あの方なら、自分の騎士が苦難に遭っているのになにもしないなんてことはありえないものね」
イライザは思いつきもしなかったが、公爵夫人に相談していれば侯爵との縁談など簡単に握り潰せていた。夫人から直接言われたことでその手段に気づけたが、やはりイライザの性格上、事前に気づいていてもその手段は選べなかっただろう。
「ちゃんと協力者を得て、協力者のおかげで破談になったと、お伝えして納得していただけた。……けど」
「うん」
「その、流れでミケルの話をしたの」
イライザは少し気まずかったが、ミケルにまったく気にした様子はなく、笑顔であった。むしろどんなことを話したのか気になるのか、続きを求めるような目を向けている。
「結婚を考えているとご報告して……」
「うんうん」
「その者の素性を問われて、主君には正確に報告する必要があって……ミケルのこと話したの」
「リズは夫人の騎士さまだもの、報告するのは当然のことだね」
順序立てて報告するつもりであったが、予想外の呼び出しでミケルに相談することもできなかった。イライザは勝手に話したことを不快に思われるのではないかと不安であったが、ミケルが理解を示したことでほっと胸をなでおろす。
「それで、夫人はどのようにおっしゃっていたの?」
ミケルは公爵夫人の反応が気になって仕方がないようだ。二人の今後に関わってくるのだから、当然とも言えよう。その目に不安の色はまったくなく、まるで反対されるはずがないと自信があるようにも見えた。
「あの方は、ミケルのことをご存知だった。承知の上で……お認め下さった」
「ふふ、よかった!」
ミケルはなんの心配もなかったかのようによろこぶ。イライザはミケルの反応を少し不思議に思いながらも、いまは認められたことを素直によろこぶべきだとうなずいた。
そうしているうちに日は傾き、空は茜色に染まっている。そろそろ戻ろうかと提案したイライザを、ミケルが手を強く握ってひきとめた。
「どうしたんだ、ミケル」
なにごとかと思ったイライザがミケルを見つめると、彼は美しくほほ笑む。
「僕を選んでくれて、ありがとう」
やさしげに細められた目、緩く弧を描く桃色の唇にそっとそえられた黒子。艶のある金色の髪は夕日に染まって輝いている。イライザはその美しさに息をのみ、見惚れて言葉を失った。
「っ、私の方こそ……こんな面倒な女を、選んでくれて」
我に返ったイライザはそう言うだけで精一杯だった。
茜色に染まる道を、二人はしっかりと繋いだ手を離すことなく共に歩いていく。
「帰ったらごはんにする? おふろにする? それとも、僕にする?」
「まずは夕食、次に入浴をすませて、その後は、……明日は休みをいただいたから」
「ふふ、楽しみだね!」
イライザの耳が赤く染まっているのは、夕日のせいだろうか。
「うん、気をつけて。道はわかる?」
「子どもじゃないんだから、大丈夫。家でリズの帰りを待っているね」
離れる前に、イライザはミケルの頬に口づけた。ミケルは驚いたように目を丸くし、すぐに頬を赤く染めてほほ笑む。
「僕、いま世界で一番しあわせ者だね」
「大げさな……」
「だって、本当にしあわせだもの。ふふ、僕がうらやましいのかな」
「……?」
イライザは最後の言葉の意味がわからず、首をかしげる。ミケルは軽く手を振ると、そのまま帰路に就いた。
(うらやましい?)
不思議に思いながらその背を見送ったあと、振り返ったイライザはぎょっとする。訓練場の前には怒りに満ちた表情のフランシスが同僚に両肩をつかまれた状態で憤っていた。
「あの野郎……っ」
フランシスの目はイライザではなく、その後方に向けられている。それがミケルに対してのものだとすぐに気づいて、イライザは遮るように一歩近づいた。
「私の婚約者に、なにか?」
当人同士の口約束とはいえ、結婚を約束している以上は婚約者だ。フランシスは何度か口をぱくぱくとさせたあと、イライザをきっと睨みつける。
「婚約者って……おまえ、本気か? あんな女みたいな男、どこがいいんだ。しかも、性格が悪そうな……」
「婚約者への侮辱は、ゆるさない」
イライザは言葉を遮り、強めの口調で言い放つ。騎士としても、婚約者としても、侮辱は見逃せない。
フランシスは口を噤んだが、すぐに苦し紛れのような言葉を口にする。
「俺は認めないからな!」
イライザはその言葉に、心底不思議そうに答えた。
「私がだれと結婚しようとも、あなたには関係のないことでしょう?」
イライザとフランシスはただの同僚でしかない。親でもなければ兄弟でもない、血縁ですらない、そんな彼の許可など一切必要ない。
「……っ」
イライザの言葉になぜかフランシスは衝撃を受けたように息を呑む。同僚の手を振り払い、訓練場の奥へと走っていった。
フランシスの突然の行動に唖然とし、声をかけることもできずに見送ったあと、イライザはぽつりとつぶやく。
「……そんなに私のことが嫌いなら、絡んでこなければよいのに」
イライザのつぶやきに、フランシスを抑えていた同僚らは顔を見合わせ、うんうんとうなずき合った。
「フランシスが悪い」
「そりゃあ、あんな態度と言葉を続けていたら、こうなるよなあ」
「なに……?」
イライザが怪訝そうに眉根を寄せると、二人は笑って誤魔化しながら訓練場へと戻っていった。残されたイライザの頭の中は疑問符で埋め尽くされている。
「リズは気にしなくていいの! ほら、用があったんでしょう?」
「あ……うん」
フランシスや同僚の反応が不思議でならなかったイライザだが、リリーに半ば強引につれられて再び訓練場に入った。そこにフランシスの姿はなく、イライザはまわりの同僚に好奇の目で見られながら、リリーと共に進んだ。
「あぁ……すかっとしたわ!」
「リリー、抜けてきて大丈夫なの?」
「まだ時間になっていないから、大丈夫」
リリーはいまにも鼻歌を歌い出しそうなくらいに上機嫌だ。イライザはさきほどのやりとりを思い出し、不思議に思って問いかける。
「機嫌がよさそうだけど……どうかした?」
「ううん。やっぱり、言葉や態度は大事だなって思って」
「え?」
「怒鳴ったりにらんでくるような相手より、やさしい言葉をかけてくれて笑ってくれる相手のほうが、何百倍もすてきってこと」
イライザの脳裏にフランシスとミケルの顔が浮かぶ。リリーが暗にさしているのは、この二人のことだろう。
なにかとつっかかってきては怒鳴り、罵倒し、にらみつけてくるフランシスと、ほほ笑みながらやさしい言葉をかけくれるミケル。イライザは比較するのは双方に申し訳ないと思うが、恋愛感情を抜きにしてもミケルのほうが好感が持てて、一緒にいて心地よく思う。
「フランシスは……どうしてあそこまで私を嫌うの」
フランシスは同僚として、切磋琢磨し合える相手だ。棘のある態度だが、弁えているのか任務中には出してこない。
(できれば良好な関係であってほしいのに)
イライザが憂鬱にため息をつくと、リリーは明るい声ではげました。
「リズにはすてきな恋人がいて、ゆくゆくはその人と結婚するんでしょう? だから、ほかの男のことは気にしなくていいの!」
フランシスとはこれからもつき合いがある。しかしそれはあくまで同僚としてのこと。仕事だと割り切ればよい。
個人的なつき合いはこれまでなかったし、これからもする予定はない。むしろ、婚約者がいる身で異性との個人的なつき合いは好ましくないだろう。
「……そうね」
イライザがうなずくと、リリーも満足げにうなずいた。リリーは話は終わりだと言わんばかりに話題を変える。
「リズは報告にきたんだよね。終わったら、あの人とデートでもしてきたら?」
「デートだなんて、そんな……」
イライザは否定しつつも満更でもなかった。二人は楽しげそうに会話をしながら、上官がいる部屋へと向かった。
その日、イライザが自宅に戻れたのは日が暮れ始める少し前だった。これからデートなど言える時間ではなく、イライザは暗い気分で戻ったのだが。
「リズ!」
イライザを出迎えたミケルの満面の笑みを一目見て、気分が一気に晴れた。わずかに笑んだイライザのもとに、ミケルがかけ寄ってくる。
「おかえりなさい」
ミケルはイライザを抱きしめ、彼女の唇に軽く口づけた。それだけでイライザの胸はしあせな気持ちでいっぱいになる。
「ごはんにする? おふろにする?」
「まだどちらも早いと思う」
「じゃあ、僕にする?」
「うん、そうしよう」
イライザが即答してうなずくと、ミケルはくすくすと笑いながら彼女の隣に立った。ミケルはイライザの手をとり、指をしっかりと絡めて繋ぐ。
「ミケル、少し近くを歩こう」
「いいね。リズが案内してくれるの?」
「うん。といっても、特になにもないけれど」
「僕の隣にリズがいて、リズの隣に僕がいるでしょう?」
その言葉にイライザは胸がときめき、頬を赤く染めてうなずいた。しっかり手を繋いだまま、ゆっくりと歩きだす。
「そういえば……リズ、あの後は大丈夫だった? 僕、迷惑になっていたかな」
「大丈夫、問題はなかった。ただ、あの後……」
イライザはリリーと共に上官の元を訪れたことを思い出した。上官はイライザの帰還と問題の解決をよろこんでくれたが、すぐに主君である公爵夫人の元にいくように言った。
その通りにすぐさま夫人の元に向かったイライザは、簡潔にいえば怒られた。そう語るイライザにミケルは困ったように笑う。
「余計な心配をおかけしまいと、縁談の相手はお伝えしなかったのだけど……そのことにお怒りで……」
「ふふ。あの方なら、自分の騎士が苦難に遭っているのになにもしないなんてことはありえないものね」
イライザは思いつきもしなかったが、公爵夫人に相談していれば侯爵との縁談など簡単に握り潰せていた。夫人から直接言われたことでその手段に気づけたが、やはりイライザの性格上、事前に気づいていてもその手段は選べなかっただろう。
「ちゃんと協力者を得て、協力者のおかげで破談になったと、お伝えして納得していただけた。……けど」
「うん」
「その、流れでミケルの話をしたの」
イライザは少し気まずかったが、ミケルにまったく気にした様子はなく、笑顔であった。むしろどんなことを話したのか気になるのか、続きを求めるような目を向けている。
「結婚を考えているとご報告して……」
「うんうん」
「その者の素性を問われて、主君には正確に報告する必要があって……ミケルのこと話したの」
「リズは夫人の騎士さまだもの、報告するのは当然のことだね」
順序立てて報告するつもりであったが、予想外の呼び出しでミケルに相談することもできなかった。イライザは勝手に話したことを不快に思われるのではないかと不安であったが、ミケルが理解を示したことでほっと胸をなでおろす。
「それで、夫人はどのようにおっしゃっていたの?」
ミケルは公爵夫人の反応が気になって仕方がないようだ。二人の今後に関わってくるのだから、当然とも言えよう。その目に不安の色はまったくなく、まるで反対されるはずがないと自信があるようにも見えた。
「あの方は、ミケルのことをご存知だった。承知の上で……お認め下さった」
「ふふ、よかった!」
ミケルはなんの心配もなかったかのようによろこぶ。イライザはミケルの反応を少し不思議に思いながらも、いまは認められたことを素直によろこぶべきだとうなずいた。
そうしているうちに日は傾き、空は茜色に染まっている。そろそろ戻ろうかと提案したイライザを、ミケルが手を強く握ってひきとめた。
「どうしたんだ、ミケル」
なにごとかと思ったイライザがミケルを見つめると、彼は美しくほほ笑む。
「僕を選んでくれて、ありがとう」
やさしげに細められた目、緩く弧を描く桃色の唇にそっとそえられた黒子。艶のある金色の髪は夕日に染まって輝いている。イライザはその美しさに息をのみ、見惚れて言葉を失った。
「っ、私の方こそ……こんな面倒な女を、選んでくれて」
我に返ったイライザはそう言うだけで精一杯だった。
茜色に染まる道を、二人はしっかりと繋いだ手を離すことなく共に歩いていく。
「帰ったらごはんにする? おふろにする? それとも、僕にする?」
「まずは夕食、次に入浴をすませて、その後は、……明日は休みをいただいたから」
「ふふ、楽しみだね!」
イライザの耳が赤く染まっているのは、夕日のせいだろうか。
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捕まえたのか捕まえられたのか…
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読んでくださって、ありがとうございます!