なんでも奪っていく妹に、婚約者まで奪われました

ねむ太朗

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  料理長が作ってくれたお弁当を馬車に積み、私はリーベル公爵家に行った。

  公爵家の家の前に、クラウス様が立っている。

「クラウス様お待たせしました」

「いや、今外に出たばかり。気にしないで」

「ふふ。ありがとうございます。では、さっそく行きますか。あっ!  お弁当を持って来ました。みんなで食べましょう」

  私がそう言うと、クラウス様が笑顔を見せてくれた。

「ありがとう。次は、リーベル公爵家で作るね。アルノー持ってくれる?」

  クラウスの従者のアルノーが返事をした。

「かしこまりました。クラウス様」

  すると、サラも持つと言い出し、二人でどっちが持つか話し合っていた。
  行きがアルノーさんで、帰りはサラが持つことになったらしい。

  前回よりもクラウス様の歩きが速くなっていた。

「クラウス様は、前回よりもお元気そうですね。昨日も運動されました?」

「ああ。昨日屋敷の周りを少し走ったんだ。リリアーナは、良く気づくな」

  ちょっぴり、クラウス様は照れているようだ。

  池に着いた。何度見ても綺麗な池だなと思う。

「ここら辺で御飯にしようか」

  クラウスの声かけでアルノーさんは、さっと敷物を敷く。

  私もサラも、アルノーの手際の良さに驚いていた。

「アルノーさんは、すごいですね。手際が良くて驚きましたわ」

「だろう。自慢の従者なんだ。」

  アルノーさんは、うれしそうに照れていた。

  食事の時は、みんなで食べた。
  サラとアルノーさんは、同じ敷物に座ることを最初は遠慮したが、二人で説得して四人で食べる。

「あれ?  これってプラメル領のイチゴ?」

  クラウス様の言葉に、私はすぐに答えた。

「ふふふ。そうです!  プラメル領のイチゴです。甘くて美味しいですよ。たくさん召し上がれ」

「甘!  うまっっ!  プラメル領のイチゴは、何度が食べたことあるけど、今日のが一番美味しいな」

  クラウスは、目を輝かせていた。

「それはそうですよ。今朝取立てのイチゴですから。しかも、料理長が厳選した甘くて美味しいイチゴ達ですよ」

  公爵家のお坊ちゃんが食べるからと、料理長は張り切っていたらしい。サラ情報だ。

  お弁当を食べ終わった私達は、また散歩をする。

  池の周りを一周。小さいので意外と時間は、掛からなかった。

  ここでクラウスから提案があった。

「次は、走って一周する?」

「クラウス様、大丈夫ですか?」

「このくらい大丈夫だよ」

  そうクラウス様が言うので走ることにした。

  クラウス様も私も、息をきらしながら走った。一周することは、出来たが、クラウス様は私より辛そうだ。

「少し……休憩します?」

  私の言葉にクラウス様は、そうだね。と答え少し休憩。

  息が整ったら、また二人で走った。
  それを何度か繰り返し、屋敷に戻った。

  汗だくな私とクラウス様。まだ、早い時間だったが、汗を流したかったので、このまま帰ることにした。

「クラウス様、おやつは一日一回ですよー」

「ああ。分かっているよ」

  クラウス様は苦笑いをしていた。

  プラメル伯爵家に帰った私は、汗を流しちょっぴり昼寝。

  夕食後は、お兄様が部屋きに来た。

「リリアーナ楽しかったかい?」

  お兄様は、何でクラウス様に今日会ったことを知っているんだろう。

「楽しかったですよ。何でクラウス様に会ったこと知っているのですか?」

「僕は、リリアーナのことを何でも知っているよ」

  笑顔で答えていた。

  恐ろしい回答である。何でもとは、どこまでだろうか。

「ふふふ。リリアーナが初めて歩いた日とか、初めて髪の毛を結んだ日に、初めて僕の名前を呼んだ日に、それから、スリーサイズは」

「分かりました!!」

  私は、大きな声で遮った。かなり、引いている私に兄は言った。

「僕は、記憶力が良くてね」

  お兄様は天才かもしれない。
  いや、ふざけているだけね。
  だって、お兄様は根は真面目だものね。
  そろそろ私も元気になってきたから、いつものお兄様に戻って欲しい。
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