なんでも奪っていく妹に、婚約者まで奪われました

ねむ太朗

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  私の顔の火照りが引いてきた頃にクラウスが言った。

「まずは、次にみんなで会った時にルイス様の様子を見てみようか」

「はい!  よくお兄様を観察しますね」

「リリアーナ……見すぎはいけないよ。この間は、あからさまにジャック様を見ていたからね」

  私は、首をかしげた。

「そうかしら?  では、お兄様を見すぎないように気を付けるわね。それから今は、リリアーナではないわ。隊長よ」

「申し訳ありません。隊長。以後気を付けます」

「分かってくれたならいいのよ。次からは、気を付けてね」

「承知しました」

  ふふ。これ、結構楽しいわね。しかもクラウスが私の部下よ。

  次回は、お兄様を観察する。という事だけしか案が出ず……この日は会議を終了した。

  それから、おしゃべりを楽しみリーベル公爵家に戻って来た。

「リリアーナ。次はハーヴェス領で会おうな」

「はい、クラウス。今から楽しみね。では、ごきげんよう」

  私を乗せた馬車は、プラメル伯爵家に帰った。

  あの日から私は数日間を家庭教師の授業を受けたり、勉強をしたり、読書をして過ごした。

  お兄様にダンスの練習相手をお願いしようかしら……。と、思っているうちにハーヴェス家に向かう日になっていた。

「お兄様、お支度したく出来たかしら」

「もちろん出来ているよ。ほら、リリアーナ行くよ!」

  まあ!  いつもより、お早いこと。そんなにジャック様に会いたいのね。

「では、お兄様。参りましょうか」

  行きの馬車は、軽快に進んでいった。

「あっ!  そうだわお兄様。今度時間がある時に、ダンスの練習に付き合って下さい」

「いいよ。でも、僕でいいのか?」

「お兄様以外に誰にお願いするのですか。お父様?」

「いや、クラウス様がいるよね」

  確かにそうね。クラウスとダンスの練習……クラウスの手が私の腰に……いけないわ。手を繋ぐのだって恥ずかしいのに。まだ私達には早いわね。

「お兄様。それは、まだ早すぎますわ。お兄様くらい大人になってからでないと」

「えっと。社交界デビューまでは、クラウス様とは踊りたくない。って事かな?」

「そうです。それよりダンスの先生からもう少し頑張りましょう。と言われてしまって……お時間がある時に、よろしくお願いいたしますね」

「分かったよ。夕食後とか、空いているから声を掛けてね」

「ありがとうございます。お兄様」

  私達は、途中で昼食を食べたりしてのんびり向かう。

  ハーヴェス領に着いた。ハーヴェス領は、プラメル領よりも南の位置にあっていつもより、少しだけ暑い。
  先に宿に向かうことにした。
  お兄様が手続きをしてくれたので、速やかに入れた。

  部屋の中に入ってすぐに、私は声を上げた。

「わー!  広いわね。サラ」

「そうですね。お嬢様の部屋の中に、私の部屋もありますね」

「サラが近くに居たら安心ね」

  私は部屋の引き出しを、片っ端から開けてみたり、室内探索を楽しんだ。

  サラは、持って来た荷物を整理してくれた。

  ノックがありお兄様が入ってくるとすぐに声が掛かった。

「リリアーナ?  片付け終わった?」

「終わりました。今行きますね」

  私とお兄様は、ハーヴェス家に向かう。

  クラウス達は、もう着いているかしら?
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