77 / 107
70
しおりを挟む
「ほら! クラウス! たどり着いたわよ」
私を見ていたクラウスは、視線を上げて目的の場所を見た。
「ここを目指していたのか」
「そうよ。綺麗でしょ? プラメル滝」
「ああ。水が綺麗だし、迫力もあるな」
「ふふ、そうなの。小さめの滝だけれども、音が大きくて迫力があるわね」
私達は、プラメル滝の近くまでやって来た。
プラメル滝はあまり大きくはないが、高い位置から水が流れ落ち、大きな音と水しぶきを上げていた。
「ほら! 近くで見に行くわよ」
私は、クラウスの腕を引いて滝に近付いて行く。
水しぶきが掛かって来ない程の位置まで近づいた。もちろん、川の中にも入っていない。
「近付くとひんやりしているな」
「そうね。ここは水しぶきが掛かって来ないけれど、冷たい空気が感じられるわね」
「夏に来たら、気持ち良さそうだな」
クラウスは思い付いたような顔をして、私に話し掛けてきた。
「そうね。夏に来たら涼しそうね。来るまでが、汗だくだけれども」
「そうだな……、そういえばさ、気になっていたんだけど。プラメル山とか、プラメル滝とか、名前が安直過ぎないか」
「そうね。先代のプラメル領民が決めた事だから、私はなんとも言えないけれど。リーベル公爵領だって、リーベル牛とかよね。けれど分かりやすくて良いわね」
「そうだったな……、確かに」
私達は、滝を思う存分見てから下山をする。
帰り道では、クラウスと手をつないで歩いた。
「足元に気をつけろよ。下りは、危ないからな」
「大丈夫よ。私、転んだりしないわ」
「そうだな。転ばないようにお互いに気を付けような」
帰り道ではクラウスが私を、気にかけてくれながら歩いてくれた。
私達は無事に山の麓まで帰って来る事が出来て、馬車に乗る。
帰りの馬車では、クラウスが話し掛けて来た。
「楽しかったな。登ってみるとリリアーナが言っていた事が分かったよ」
「そうでしょ。プラメル山は、山の中では小さい方よ」
「リリアーナ。誘ってくれてありがとう」
「ふふ。どういたしまして」
私は、そのまま話を続けた。
「お兄様ったら最近昼間には、ほとんど家にいないのよ。居るのは、書類仕事を手伝っている時だけかしら。休みを見つけては、エレーナお姉様に会いにハーヴェス領に行っているわ」
「ルイス様とエレーナ嬢は、仲が良いな」
「そうね、仲が良いわね。ふふ。お兄様ったらエレーナお姉様しか見えていないみたいよ。だから、日中に家にいても平和なの。ほら、お兄様と一緒にいると口喧嘩ばかりでしょ。まあ、お兄様が幸せなのは嬉しいけれど」
私の話にクラウスは、笑顔を見せていた。私はひそやかに笑った。
馬車がプラメル伯爵家に着く。
「クラウス、送ってくれてありがとう。気を付けて帰ってね」
「リリアーナ、また今度会おうな」
クラウスを乗せた馬車は、リーベル公爵領に戻って行った。
夕食後は帰って来た時に受け取っていた、エレーナからの手紙を読んだ。舞踏会の十日前に遊びに来てくれるらしい。
私は嬉しなくなって直ぐに返事を書いて、そのまま眠った。
私を見ていたクラウスは、視線を上げて目的の場所を見た。
「ここを目指していたのか」
「そうよ。綺麗でしょ? プラメル滝」
「ああ。水が綺麗だし、迫力もあるな」
「ふふ、そうなの。小さめの滝だけれども、音が大きくて迫力があるわね」
私達は、プラメル滝の近くまでやって来た。
プラメル滝はあまり大きくはないが、高い位置から水が流れ落ち、大きな音と水しぶきを上げていた。
「ほら! 近くで見に行くわよ」
私は、クラウスの腕を引いて滝に近付いて行く。
水しぶきが掛かって来ない程の位置まで近づいた。もちろん、川の中にも入っていない。
「近付くとひんやりしているな」
「そうね。ここは水しぶきが掛かって来ないけれど、冷たい空気が感じられるわね」
「夏に来たら、気持ち良さそうだな」
クラウスは思い付いたような顔をして、私に話し掛けてきた。
「そうね。夏に来たら涼しそうね。来るまでが、汗だくだけれども」
「そうだな……、そういえばさ、気になっていたんだけど。プラメル山とか、プラメル滝とか、名前が安直過ぎないか」
「そうね。先代のプラメル領民が決めた事だから、私はなんとも言えないけれど。リーベル公爵領だって、リーベル牛とかよね。けれど分かりやすくて良いわね」
「そうだったな……、確かに」
私達は、滝を思う存分見てから下山をする。
帰り道では、クラウスと手をつないで歩いた。
「足元に気をつけろよ。下りは、危ないからな」
「大丈夫よ。私、転んだりしないわ」
「そうだな。転ばないようにお互いに気を付けような」
帰り道ではクラウスが私を、気にかけてくれながら歩いてくれた。
私達は無事に山の麓まで帰って来る事が出来て、馬車に乗る。
帰りの馬車では、クラウスが話し掛けて来た。
「楽しかったな。登ってみるとリリアーナが言っていた事が分かったよ」
「そうでしょ。プラメル山は、山の中では小さい方よ」
「リリアーナ。誘ってくれてありがとう」
「ふふ。どういたしまして」
私は、そのまま話を続けた。
「お兄様ったら最近昼間には、ほとんど家にいないのよ。居るのは、書類仕事を手伝っている時だけかしら。休みを見つけては、エレーナお姉様に会いにハーヴェス領に行っているわ」
「ルイス様とエレーナ嬢は、仲が良いな」
「そうね、仲が良いわね。ふふ。お兄様ったらエレーナお姉様しか見えていないみたいよ。だから、日中に家にいても平和なの。ほら、お兄様と一緒にいると口喧嘩ばかりでしょ。まあ、お兄様が幸せなのは嬉しいけれど」
私の話にクラウスは、笑顔を見せていた。私はひそやかに笑った。
馬車がプラメル伯爵家に着く。
「クラウス、送ってくれてありがとう。気を付けて帰ってね」
「リリアーナ、また今度会おうな」
クラウスを乗せた馬車は、リーベル公爵領に戻って行った。
夕食後は帰って来た時に受け取っていた、エレーナからの手紙を読んだ。舞踏会の十日前に遊びに来てくれるらしい。
私は嬉しなくなって直ぐに返事を書いて、そのまま眠った。
33
あなたにおすすめの小説
婚約者を譲れと姉に「お願い」されました。代わりに軍人侯爵との結婚を押し付けられましたが、私は形だけの妻のようです。
ナナカ
恋愛
メリオス伯爵の次女エレナは、幼い頃から姉アルチーナに振り回されてきた。そんな姉に婚約者ロエルを譲れと言われる。さらに自分の代わりに結婚しろとまで言い出した。結婚相手は貴族たちが成り上がりと侮蔑する軍人侯爵。伯爵家との縁組が目的だからか、エレナに入れ替わった結婚も承諾する。
こうして、ほとんど顔を合わせることない別居生活が始まった。冷め切った関係になるかと思われたが、年の離れた侯爵はエレナに丁寧に接してくれるし、意外に優しい人。エレナも数少ない会話の機会が楽しみになっていく。
(本編、番外編、完結しました)
虐げられ続けてきたお嬢様、全てを踏み台に幸せになることにしました。
ラディ
恋愛
一つ違いの姉と比べられる為に、愚かであることを強制され矯正されて育った妹。
家族からだけではなく、侍女や使用人からも虐げられ弄ばれ続けてきた。
劣悪こそが彼女と標準となっていたある日。
一人の男が現れる。
彼女の人生は彼の登場により一変する。
この機を逃さぬよう、彼女は。
幸せになることに、決めた。
■完結しました! 現在はルビ振りを調整中です!
■第14回恋愛小説大賞99位でした! 応援ありがとうございました!
■感想や御要望などお気軽にどうぞ!
■エールやいいねも励みになります!
■こちらの他にいくつか話を書いてますのでよろしければ、登録コンテンツから是非に。
※一部サブタイトルが文字化けで表示されているのは演出上の仕様です。お使いの端末、表示されているページは正常です。
【完結】虐げられて自己肯定感を失った令嬢は、周囲からの愛を受け取れない
春風由実
恋愛
事情があって伯爵家で長く虐げられてきたオリヴィアは、公爵家に嫁ぐも、同じく虐げられる日々が続くものだと信じていた。
願わくば、公爵家では邪魔にならず、ひっそりと生かして貰えたら。
そんなオリヴィアの小さな願いを、夫となった公爵レオンは容赦なく打ち砕く。
※完結まで毎日1話更新します。最終話は2/15の投稿です。
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています。
【完結】虐げられていた侯爵令嬢が幸せになるお話
彩伊
恋愛
歴史ある侯爵家のアルラーナ家、生まれてくる子供は皆決まって金髪碧眼。
しかし彼女は燃えるような紅眼の持ち主だったために、アルラーナ家の人間とは認められず、疎まれた。
彼女は敷地内の端にある寂れた塔に幽閉され、意地悪な義母そして義妹が幸せに暮らしているのをみているだけ。
............そんな彼女の生活を一変させたのは、王家からの”あるパーティー”への招待状。
招待状の主は義妹が恋い焦がれているこの国の”第3皇子”だった。
送り先を間違えたのだと、彼女はその招待状を義妹に渡してしまうが、実際に第3皇子が彼女を迎えにきて.........。
そして、このパーティーで彼女の紅眼には大きな秘密があることが明らかにされる。
『これは虐げられていた侯爵令嬢が”愛”を知り、幸せになるまでのお話。』
一日一話
14話完結
0歳児に戻った私。今度は少し口を出したいと思います。
アズやっこ
恋愛
❈ 追記 長編に変更します。
16歳の時、私は第一王子と婚姻した。
いとこの第一王子の事は好き。でもこの好きはお兄様を思う好きと同じ。だから第二王子の事も好き。
私の好きは家族愛として。
第一王子と婚約し婚姻し家族愛とはいえ愛はある。だから何とかなる、そう思った。
でも人の心は何とかならなかった。
この国はもう終わる…
兄弟の対立、公爵の裏切り、まるでボタンの掛け違い。
だから歪み取り返しのつかない事になった。
そして私は暗殺され…
次に目が覚めた時0歳児に戻っていた。
❈ 作者独自の世界観です。
❈ 作者独自の設定です。こういう設定だとご了承頂けると幸いです。
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi(がっち)
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
姉に代わって立派に息子を育てます! 前日譚
mio
恋愛
ウェルカ・ティー・バーセリクは侯爵家の二女であるが、母亡き後に侯爵家に嫁いできた義母、転がり込んできた義妹に姉と共に邪魔者扱いされていた。
王家へと嫁ぐ姉について王都に移住したウェルカは侯爵家から離れて、実母の実家へと身を寄せることになった。姉が嫁ぐ中、学園に通いながらウェルカは自分の才能を伸ばしていく。
数年後、多少の問題を抱えつつ姉は懐妊。しかし、出産と同時にその命は尽きてしまう。そして残された息子をウェルカは姉に代わって育てる決意をした。そのためにはなんとしても王宮での地位を確立しなければ!
自分でも考えていたよりだいぶ話数が伸びてしまったため、こちらを姉が子を産むまでの前日譚として本編は別に作っていきたいと思います。申し訳ございません。
【完結】異世界から来た聖女ではありません!
五色ひわ
恋愛
ミシュリーヌは、第四王子オーギュストの妃としてフルーナ王国の王宮で暮らしている。しかし、夫であるオーギュストがミシュリーヌの寝室に訪れることはない。ミシュリーヌは聖女の力を持っていたため、妻に望まれただけなのだ。それでも、ミシュリーヌはオーギュストとの関係を改善したいと考えている。
どうすれば良いのかしら?
ミシュリーヌは焦っていた。七年間かけて国中の水晶を浄化したことにより、フルーナ王国は平穏を取り戻しつつある。それは同時に聖女の力がこの国に必要なくなったことを意味していた。
このまま、オーギュストの優しさに縋ってお飾りの妻を続けるしかないのだろうか。思い悩むミシュリーヌの前に現れたのは、オーギュストの恋人を名乗る女性だった。
・本編141話
・おまけの短編 ①9話②1話③5話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる