44 / 100
第九章 忍び寄る影
加々美社長とのデート 電話に出ないで
しおりを挟む
「あゆみ、どこにも行くな、俺の側にずっといてくれ」
彼は唇を重ねてきた、そして助手席のシートを倒すとキスが激しさを増した。
「あゆみ、あゆみ」
車の中の愛撫は初めての経験で気持ちが昂った。
「駄目、これ以上は」
「すごく感じた?」
私は素直に頷いた。
「あゆみ、かわいい、早くうちに帰ろう、続きは後でね」
私は高鳴る胸の鼓動を沈めることは出来なかった。
次の日、加々美社長から電話がかかってきた。
「社長、どうされたのですか?」
「店は七時で終わりだよね、今日も食事どうかなって思って連絡した」
「あの、まだ報告することは無いですし, 社長の秘書のお話は、もう少しお時間頂きたいので、せっかくお誘い頂いたのですがまた今度でよろしいでしょうか」
「仕事のことで電話したわけじゃない、あゆみさんと食事したくて、これでもデートに誘っている」
「えっ?」
「駄目かな」
「すみません」
「わかった、今日は諦めるよ、でも今度は付き合ってもらうから、じゃ」
「失礼します」
デートに誘っている?加々美社長が?私を?信じられない。
「店長どうかしたんですか?」
「うん、加々美社長がデートに誘ってくれたの」
「えっ、もちろん行きますよね」
「いやいや、それはないでしょ」
「どうしてですか?うまくいったら社長夫人ですよ」
「友梨ちゃん、話が飛躍しすぎ、ほら仕事」
閉店時間が近づき片付けをしていると、一台の車が店の前に横付けされた。
車から降りてきたのは加々美社長だった。
「社長、どうされたのですか」
「迎えにきた、さあ乗って」
「えっ?あの」
加々美社長は、強引に私を車に乗せ出発した。
しばらくして店に彼が到着した。
「友梨ちゃん、お疲れ、あゆみは?」
「店長でしたら、加々美社長が閉店直前に来て車で出かけましたよ」
「仕事?」
「いいえ、デートです、昼間社長から電話あってデートに誘われたって店長が言っていました、断ったそうですが社長は強引なところがあるそうで、店長困っていましたよ、でも、うまくいけば社長夫人ですもんね」
彼はスマホを手に取り電話した。
呼び出しているが出ない。
その頃私は加々美社長の車で食事に向かっていた、スマホが鳴った、凌からだ、迎えに来てくれたのに私が居なかったから心配して電話してきたに違いない。
私がスマホに手をかけると、加々美社長は私の手を握り「でないで」と言った。
彼は唇を重ねてきた、そして助手席のシートを倒すとキスが激しさを増した。
「あゆみ、あゆみ」
車の中の愛撫は初めての経験で気持ちが昂った。
「駄目、これ以上は」
「すごく感じた?」
私は素直に頷いた。
「あゆみ、かわいい、早くうちに帰ろう、続きは後でね」
私は高鳴る胸の鼓動を沈めることは出来なかった。
次の日、加々美社長から電話がかかってきた。
「社長、どうされたのですか?」
「店は七時で終わりだよね、今日も食事どうかなって思って連絡した」
「あの、まだ報告することは無いですし, 社長の秘書のお話は、もう少しお時間頂きたいので、せっかくお誘い頂いたのですがまた今度でよろしいでしょうか」
「仕事のことで電話したわけじゃない、あゆみさんと食事したくて、これでもデートに誘っている」
「えっ?」
「駄目かな」
「すみません」
「わかった、今日は諦めるよ、でも今度は付き合ってもらうから、じゃ」
「失礼します」
デートに誘っている?加々美社長が?私を?信じられない。
「店長どうかしたんですか?」
「うん、加々美社長がデートに誘ってくれたの」
「えっ、もちろん行きますよね」
「いやいや、それはないでしょ」
「どうしてですか?うまくいったら社長夫人ですよ」
「友梨ちゃん、話が飛躍しすぎ、ほら仕事」
閉店時間が近づき片付けをしていると、一台の車が店の前に横付けされた。
車から降りてきたのは加々美社長だった。
「社長、どうされたのですか」
「迎えにきた、さあ乗って」
「えっ?あの」
加々美社長は、強引に私を車に乗せ出発した。
しばらくして店に彼が到着した。
「友梨ちゃん、お疲れ、あゆみは?」
「店長でしたら、加々美社長が閉店直前に来て車で出かけましたよ」
「仕事?」
「いいえ、デートです、昼間社長から電話あってデートに誘われたって店長が言っていました、断ったそうですが社長は強引なところがあるそうで、店長困っていましたよ、でも、うまくいけば社長夫人ですもんね」
彼はスマホを手に取り電話した。
呼び出しているが出ない。
その頃私は加々美社長の車で食事に向かっていた、スマホが鳴った、凌からだ、迎えに来てくれたのに私が居なかったから心配して電話してきたに違いない。
私がスマホに手をかけると、加々美社長は私の手を握り「でないで」と言った。
1
あなたにおすすめの小説
友達の肩書き
菅井群青
恋愛
琢磨は友達の彼女や元カノや友達の好きな人には絶対に手を出さないと公言している。
私は……どんなに強く思っても友達だ。私はこの位置から動けない。
どうして、こんなにも好きなのに……恋愛のスタートラインに立てないの……。
「よかった、千紘が友達で本当に良かった──」
近くにいるはずなのに遠い背中を見つめることしか出来ない……。そんな二人の関係が変わる出来事が起こる。
溺愛ダーリンと逆シークレットベビー
吉野葉月
恋愛
同棲している婚約者のモラハラに悩む優月は、ある日、通院している病院で大学時代の同級生の頼久と再会する。
立派な社会人となっていた彼に見惚れる優月だったが、彼は一児の父になっていた。しかも優月との子どもを一人で育てるシングルファザー。
優月はモラハラから抜け出すことができるのか、そして子どもっていったいどういうことなのか!?
灰かぶりの姉
吉野 那生
恋愛
父の死後、母が連れてきたのは優しそうな男性と可愛い女の子だった。
「今日からあなたのお父さんと妹だよ」
そう言われたあの日から…。
* * *
『ソツのない彼氏とスキのない彼女』のスピンオフ。
国枝 那月×野口 航平の過去編です。
片想い婚〜今日、姉の婚約者と結婚します〜
橘しづき
恋愛
姉には幼い頃から婚約者がいた。両家が決めた相手だった。お互いの家の繁栄のための結婚だという。
私はその彼に、幼い頃からずっと恋心を抱いていた。叶わぬ恋に辟易し、秘めた想いは誰に言わず、二人の結婚式にのぞんだ。
だが当日、姉は結婚式に来なかった。 パニックに陥る両親たち、悲しげな愛しい人。そこで自分の口から声が出た。
「私が……蒼一さんと結婚します」
姉の身代わりに結婚した咲良。好きな人と夫婦になれるも、心も体も通じ合えない片想い。
冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない
彩空百々花
恋愛
誰もが恐れ、羨み、その瞳に映ることだけを渇望するほどに高貴で気高い、今世紀最強の見目麗しき完璧な神様。
酔いしれるほどに麗しく美しい女たちの愛に溺れ続けていた神様は、ある日突然。
「今日からこの女がおれの最愛のひと、ね」
そんなことを、言い出した。
忘れられたら苦労しない
菅井群青
恋愛
結婚を考えていた彼氏に突然振られ、二年間引きずる女と同じく過去の恋に囚われている男が出会う。
似ている、私たち……
でもそれは全然違った……私なんかより彼の方が心を囚われたままだ。
別れた恋人を忘れられない女と、運命によって引き裂かれ突然亡くなった彼女の思い出の中で生きる男の物語
「……まだいいよ──会えたら……」
「え?」
あなたには忘れらない人が、いますか?──
愛のかたち
凛子
恋愛
プライドが邪魔をして素直になれない夫(白藤翔)。しかし夫の気持ちはちゃんと妻(彩華)に伝わっていた。そんな夫婦に訪れた突然の別れ。
ある人物の粋な計らいによって再会を果たした二人は……
情けない男の不器用な愛。
甘い束縛
はるきりょう
恋愛
今日こそは言う。そう心に決め、伊達優菜は拳を握りしめた。私には時間がないのだと。もう、気づけば、歳は27を数えるほどになっていた。人並みに結婚し、子どもを産みたい。それを思えば、「若い」なんて言葉はもうすぐ使えなくなる。このあたりが潮時だった。
※小説家なろうサイト様にも載せています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる