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第十三章 佐伯龍の葛藤
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隣に寝ているまゆは、今工藤の夢でも見てるのだろうか。
まゆの中に俺が占める割合はどのぐらいあるのだろうか。
たとえ、それが1%に満たなくても、俺はまゆを手放す気持ちはない。
俺の独占欲は燃え上がり、消えることはなかった。
朝、目覚めると、まゆはもう朝食の支度を始めていた。
「おはよう、大丈夫か、だいぶ無理させたな、すまん」
「そんなことありませんよ」
俺は落ち込むとわかっていながら、まゆに聞いてみた。
「まゆ、昨夜誰に抱かれた」
まゆは恥ずかしそうに俯いて答えた。
「佐伯さんです」
「工藤の間違いではないのか」
「違います」
「俺に抱かれながら、工藤に抱かれた時のことが蘇ったんだろう」
「工藤さんには抱いてもらったことはありません」
「嘘を言うな」
「嘘じゃありません、佐伯さんに助けて頂いた時はじめてで、そのあと二回目抱いて頂いて、
昨夜が三回目です、私は三回しか経験がありません、佐伯さんだけです」
「工藤は一回もまゆを抱いたことがないのか」
「ないです、お食事頂きましょう、祐志さん、今日からお仕事ですよね」
「ああ、そうだ」
俺は戸惑っていた。
俺だけ?
「祐志さん、祐志さん」
「うん?」
「どうかしましたか」
「いや、どうもしない」
俺はなんて奴なんだ。
なんでもっと、まゆを信じてやれなかったんだ。
昨夜はまゆを犯したも同然だ。
まゆを傷つける暴言を吐いて、しかもまゆは俺自身を舐めたり、しごいたり、
慣れないことを、俺との約束通り俺を興奮させようと頑張った、しかも俺の上に
またがり、自分の中に入れようと試みた、二回しか経験がないのに、やったことがない
行為に挑んで、好きでもない男にしなくちゃいけないなんて、嫌だっただろう。
百歩譲って工藤にやってあげた行為だったとしても、好きな男と俺とでは気持ちが違う。
俺は惚れた女になんてことをやらせてるんだ。
しかも、俺から逃げられないように避妊しないなど、卑怯な手を使った。
「きゃっ、あつい」
「どうした、火傷か」
私は油がはねて火傷をしてしまった。
祐志さんは慌てて、私の手に水をかけてくれた。
「大丈夫か」
「痛い」
まゆの中に俺が占める割合はどのぐらいあるのだろうか。
たとえ、それが1%に満たなくても、俺はまゆを手放す気持ちはない。
俺の独占欲は燃え上がり、消えることはなかった。
朝、目覚めると、まゆはもう朝食の支度を始めていた。
「おはよう、大丈夫か、だいぶ無理させたな、すまん」
「そんなことありませんよ」
俺は落ち込むとわかっていながら、まゆに聞いてみた。
「まゆ、昨夜誰に抱かれた」
まゆは恥ずかしそうに俯いて答えた。
「佐伯さんです」
「工藤の間違いではないのか」
「違います」
「俺に抱かれながら、工藤に抱かれた時のことが蘇ったんだろう」
「工藤さんには抱いてもらったことはありません」
「嘘を言うな」
「嘘じゃありません、佐伯さんに助けて頂いた時はじめてで、そのあと二回目抱いて頂いて、
昨夜が三回目です、私は三回しか経験がありません、佐伯さんだけです」
「工藤は一回もまゆを抱いたことがないのか」
「ないです、お食事頂きましょう、祐志さん、今日からお仕事ですよね」
「ああ、そうだ」
俺は戸惑っていた。
俺だけ?
「祐志さん、祐志さん」
「うん?」
「どうかしましたか」
「いや、どうもしない」
俺はなんて奴なんだ。
なんでもっと、まゆを信じてやれなかったんだ。
昨夜はまゆを犯したも同然だ。
まゆを傷つける暴言を吐いて、しかもまゆは俺自身を舐めたり、しごいたり、
慣れないことを、俺との約束通り俺を興奮させようと頑張った、しかも俺の上に
またがり、自分の中に入れようと試みた、二回しか経験がないのに、やったことがない
行為に挑んで、好きでもない男にしなくちゃいけないなんて、嫌だっただろう。
百歩譲って工藤にやってあげた行為だったとしても、好きな男と俺とでは気持ちが違う。
俺は惚れた女になんてことをやらせてるんだ。
しかも、俺から逃げられないように避妊しないなど、卑怯な手を使った。
「きゃっ、あつい」
「どうした、火傷か」
私は油がはねて火傷をしてしまった。
祐志さんは慌てて、私の手に水をかけてくれた。
「大丈夫か」
「痛い」
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