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本編
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そしてむかえた高等魔術学院に入学する日。
確かこの学院の生徒会長は、私の婚約者であるランティス・パインフィールド侯爵令息だったはずだ。
乙女ゲームのことを思い出す前までは、婚約者が誰もが羨む高等魔術学院の生徒会長だということに鼻が高かったが、今は違う。
だって、ランティスって確か私という婚約者がいるのにもかかわらず、ヒロインのことが好きになっちゃうんだもの。
それも、筋を通して私との婚約を解消してからヒロインに近づけばいいのに、婚約を解消せずにヒロインと恋人同士になるのだから嫌な思い出だ。
なんで男ってこんなに優柔不断なのかしら。まったく。
正々堂々としていればいいのに。
と、当時思った記憶がある。
「うぅ。どうなることやら。」
「あら、貴女とっても素敵な髪ね。まるで天使様のように、素敵な髪をしているのね。」
「え?」
「こんなに綺麗な髪を初めて見たわ。ベビーブロンドっていうのよね?」
物思いに耽っていると後ろから急に声をかけられた。
思わず後ろを振り返る。
そこにはこの世界ではあまり見ない奇抜な髪型をした可愛らしい女の子がいた。
ストロベリーピンクの髪は彼女の雰囲気にぴったりとあっていて、可愛らしくも元気そうな雰囲気を醸し出している。
「・・・おかっぱ。」
顔はめちゃくちゃ可愛い。
可愛いんだけど、おかっぱ。
前髪パッツンの、肩口で切り揃えられたストレートヘアー。
まさに見事なおかっぱである。
「まあ!おかっぱって、私のこと?違うわよ。私はアクアと言うの。アクア・リッチフィールドよ。よろしくね。」
そう言ってとっても可愛いおかっぱ頭の少女は、私に右手を差し出してきた。
握手ってことかしら?
というか、この独特な容姿に、この名前。
確実にこの子が乙女ゲームのヒロインだよね!?
「あら?ねえ、仲良くしましょうよ。貴女も新入生なんでしょう?」
戸惑いを隠せずにいる私に焦れたようにアクアさんが声をかけてくる。
それにしても、他にも生徒がいるのにどうして私にだけ声をかけてくるのだろうか。
「お名前を教えてちょうだいな。」
にこにこと笑いながらアクアさんが告げる。
ここで偽名を告げてもすぐわかることだし。
「・・・エメロード。エメロード・ダイヤーモンドといいます。」
私は諦めて自分の名前をアクアさんに教えた。
「まあ!素敵な名前ね。」
アクアさんはそう言って顔の前で手を打ちならした。
「私なんてね、名前と容姿が一致してないのよ。だって髪は赤みがかかったストロベリーブロンドなのに、私の名前はアクアなのよ。アクアって言ったら青いイメージじゃない?うちの親ってネーミングセンスないと思わない?」
あーうん。
それは、私も前世で思ったよ。
容姿と名前が一致してないなーって。でも、本人があっけらかんと言うだなんて思いもしなかった。
こんなシーン乙女ゲームになかったよね?
ってことは、ここは乙女ゲームと同じ名前と容姿を持つ人物がいるだけで、ストーリーは乙女ゲームとは違うということでいいのかな?
もし、そうだとすると邪竜がでてこなくなるのかな。
そうだといいな。
確かこの学院の生徒会長は、私の婚約者であるランティス・パインフィールド侯爵令息だったはずだ。
乙女ゲームのことを思い出す前までは、婚約者が誰もが羨む高等魔術学院の生徒会長だということに鼻が高かったが、今は違う。
だって、ランティスって確か私という婚約者がいるのにもかかわらず、ヒロインのことが好きになっちゃうんだもの。
それも、筋を通して私との婚約を解消してからヒロインに近づけばいいのに、婚約を解消せずにヒロインと恋人同士になるのだから嫌な思い出だ。
なんで男ってこんなに優柔不断なのかしら。まったく。
正々堂々としていればいいのに。
と、当時思った記憶がある。
「うぅ。どうなることやら。」
「あら、貴女とっても素敵な髪ね。まるで天使様のように、素敵な髪をしているのね。」
「え?」
「こんなに綺麗な髪を初めて見たわ。ベビーブロンドっていうのよね?」
物思いに耽っていると後ろから急に声をかけられた。
思わず後ろを振り返る。
そこにはこの世界ではあまり見ない奇抜な髪型をした可愛らしい女の子がいた。
ストロベリーピンクの髪は彼女の雰囲気にぴったりとあっていて、可愛らしくも元気そうな雰囲気を醸し出している。
「・・・おかっぱ。」
顔はめちゃくちゃ可愛い。
可愛いんだけど、おかっぱ。
前髪パッツンの、肩口で切り揃えられたストレートヘアー。
まさに見事なおかっぱである。
「まあ!おかっぱって、私のこと?違うわよ。私はアクアと言うの。アクア・リッチフィールドよ。よろしくね。」
そう言ってとっても可愛いおかっぱ頭の少女は、私に右手を差し出してきた。
握手ってことかしら?
というか、この独特な容姿に、この名前。
確実にこの子が乙女ゲームのヒロインだよね!?
「あら?ねえ、仲良くしましょうよ。貴女も新入生なんでしょう?」
戸惑いを隠せずにいる私に焦れたようにアクアさんが声をかけてくる。
それにしても、他にも生徒がいるのにどうして私にだけ声をかけてくるのだろうか。
「お名前を教えてちょうだいな。」
にこにこと笑いながらアクアさんが告げる。
ここで偽名を告げてもすぐわかることだし。
「・・・エメロード。エメロード・ダイヤーモンドといいます。」
私は諦めて自分の名前をアクアさんに教えた。
「まあ!素敵な名前ね。」
アクアさんはそう言って顔の前で手を打ちならした。
「私なんてね、名前と容姿が一致してないのよ。だって髪は赤みがかかったストロベリーブロンドなのに、私の名前はアクアなのよ。アクアって言ったら青いイメージじゃない?うちの親ってネーミングセンスないと思わない?」
あーうん。
それは、私も前世で思ったよ。
容姿と名前が一致してないなーって。でも、本人があっけらかんと言うだなんて思いもしなかった。
こんなシーン乙女ゲームになかったよね?
ってことは、ここは乙女ゲームと同じ名前と容姿を持つ人物がいるだけで、ストーリーは乙女ゲームとは違うということでいいのかな?
もし、そうだとすると邪竜がでてこなくなるのかな。
そうだといいな。
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