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本編
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しおりを挟む「メリードット先生。シルヴィアさんはどちらにいらっしゃるのでしょうか?」
精霊王の話だとシルヴィアさんは生きている。
そうして、プーちゃんの血を飲んだのだから欲望に忠実になっているだろう。それに、不老不死にもなっているはずだ。
シルヴィアさんが改心してくれていればいいが、ランティス様に夢中になるあまり、また邪竜のようなものを呼び寄せてしまってはいけない。
「・・・職員棟の地下に部屋があるのは知っているかな?」
「いいえ。知りませんでした。そこにシルヴィアさんがいらっしゃるのですか?」
メリードット先生は声を落として教えてくれた。
職員棟の地下の部屋にシルヴィアさんがいるということを。
そうして、その部屋は牢屋となっているということを。
やはり、邪竜を孵化させてしまったことで牢屋に入っているのだろうか。
それとも、トリードット先生やジェリードット先生を害してしまったからだろうか。
「保護しておるのじゃ。」
「えっ?」
突如トリードット先生の声がして思わず振り返る。
トリードット先生の目には哀れみの色が浮かんでいた。
保護しているとはどういうことだろうか。
「シルヴィアを誰から保護しているのですか?まさか、私からでしょうか?エメロードちゃんに害をなそうとしたから私がシルヴィアに復讐するとでも思われているのでしょうか?」
アクアさんがトリードット先生に確認をする。
トリードット先生はアクアさんの問いかけに首を横に振った。
っていうか、アクアさんの考えがちょっと怖い。
そんなことを言うってことはエメロードちゃんに復讐しようと少しは考えていたってことだろうか。
「違う違う。シルヴィア嬢の卵から邪竜が孵るように誘導した人物がいるようなのじゃ。だから、シルヴィア嬢から話を聞きたいんだがのぉ、シルヴィア嬢が怖がってしまって相手の名前を言わないのじゃよ。だから保護しておるのじゃ。」
「つまり、シルヴィアさんはその何者かに狙われているということですか。」
「そんなの放っておけばいいじゃない。自業自得なのよ。」
アクアさんは過激だ。
まあ、自分を害してきた人物がどうなろうと知ったことではないというところなのだろうけど。
ただ、私としてはとても気になる。
だって、元々は私が邪竜を孵化させる予定だったんだもの。
シルヴィアさんは何者かに巻き込まれただけなのかもしれない。
その何者かがわかれば・・・。
「トリードット先生。シルヴィアさんに会いに行ってもいいでしょうか?」
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