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第二十一話 愛
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とある日、一日の授業が全て終わった教室で、ロドニーの様子がおかしかった。放課後になったのになかなか動こうとしない。
それに、ロドニーはいつも無駄に笑顔を振る舞っているのに、どこかボンヤリとした表情で宙を眺めていた。疲れているのだろうか。珍しい。
かと思ったら、ロドニーは急に笑みを浮かべて、こちらへ話しかけてきた。
「あれれ。アルロ君どうしたの。ボクのことをそんなに見つめちゃって。浮気は駄目だよー。アハハッ。最近アルロ君達は裏庭へ行ってないねー。どうしたのー。ルーカス君とアルロ君のデートを見るの楽しかったのにー」
ロドニーのわざと煽るような言葉選びがいっそすがすがしい。やっぱり、いつも通りのロドニーだった。
「ルーカスと僕は付き合っていない。ところで、魔法決闘の日は聞いたけれど、時間と場所の詳細を教えてほしい」
とりあえず聞きたい情報をピックアップしてみる。すると、ロドニーが真っ赤な瞳を輝かせて笑ってきた。
「アハッ。放課後の運動場だよー。先生に許可もとったんだ。ほら、書類もちゃんともらってきた」
ロドニーが楽しそうに言って紙を一枚取り出す。ハンコも押されているし間違いなさそうだ。
「分かった。ありがとう」
それだけ言って、僕はロドニーから離れようと思った。けれど、ロドニーが通せんぼしてくる。
「あれあれー。ボクにもっと聞きたいこととかないのかなー。今が絶好のチャンスなのになー。なんでもう行っちゃうの。ボクともっと遊ぼうよ。華やかなショータイムを繰り広げよっ」
ロドニーの言うことがよく分からない。というか、僕はこれ以上何を質問したらいいんだ。思いつかない。
「じゃあ聞いておくけれど、武器や持ち物の使用はなしの基本ルールで間違いないよな」
一応確認しておく。
「うんっ。それで問題ないよ。じゃないとケネス先輩が何を持ち込むか分からないからね。いや、別にケネス先輩は悪い人じゃないんだよー。ただちょっとばかりお子ちゃまなだけー。もうちょっと大人っぽく演じればいいのにねー。最近ケネス先輩が暴走気味で、僕まで忙しくてしんどいよー」
ロドニーはあのケネスに対しても陰口を叩くのか。ケネスとロドニーの関係性が全く見えてこない。
「アルロ。帰ろう」
背後からルーカスが声をかけてくる。ルーカスが話に割って入ってくれて本当に助かった。
「彼氏面してくるルーカス君がやって来ちゃったねー。どーせ人間とハーフエルフの愛なんか続かないのにさー。それが例え恋愛でも友情でも儚いものだよ。まあでも、人間同士も似たようなものかな。というか、両想いなのにくっつかない奴らとか焦ったくて困っちゃうよねー」
ロドニーの言うことは無茶苦茶だった。
「ロドニーは情報部の犬という評判を聞いたことがあるが。こんなところで吠えていないで、ご主人様の下へ帰ったらどうだ」
わあ。ルーカスの言っていることも大概やばいな。この魔法学園なら、煽りの選択科目とかが存在してもおかしくないな。
「アハッ。嫉妬してくるルーカス君がうっとうしいから、ボクは立ち去ろうかな。愛しのアルロ君またねーっ」
ロドニーが飛び跳ねながら言って、窓から出て行った。
「ロドニーなんか気にせず帰ろう」
ルーカスがそう言って、さりげなく手を引っ張ってくる。指先が少し触れるだけで恥ずかしくなってしまう自分は、多分気にしすぎなのだろう。
それに、ロドニーはいつも無駄に笑顔を振る舞っているのに、どこかボンヤリとした表情で宙を眺めていた。疲れているのだろうか。珍しい。
かと思ったら、ロドニーは急に笑みを浮かべて、こちらへ話しかけてきた。
「あれれ。アルロ君どうしたの。ボクのことをそんなに見つめちゃって。浮気は駄目だよー。アハハッ。最近アルロ君達は裏庭へ行ってないねー。どうしたのー。ルーカス君とアルロ君のデートを見るの楽しかったのにー」
ロドニーのわざと煽るような言葉選びがいっそすがすがしい。やっぱり、いつも通りのロドニーだった。
「ルーカスと僕は付き合っていない。ところで、魔法決闘の日は聞いたけれど、時間と場所の詳細を教えてほしい」
とりあえず聞きたい情報をピックアップしてみる。すると、ロドニーが真っ赤な瞳を輝かせて笑ってきた。
「アハッ。放課後の運動場だよー。先生に許可もとったんだ。ほら、書類もちゃんともらってきた」
ロドニーが楽しそうに言って紙を一枚取り出す。ハンコも押されているし間違いなさそうだ。
「分かった。ありがとう」
それだけ言って、僕はロドニーから離れようと思った。けれど、ロドニーが通せんぼしてくる。
「あれあれー。ボクにもっと聞きたいこととかないのかなー。今が絶好のチャンスなのになー。なんでもう行っちゃうの。ボクともっと遊ぼうよ。華やかなショータイムを繰り広げよっ」
ロドニーの言うことがよく分からない。というか、僕はこれ以上何を質問したらいいんだ。思いつかない。
「じゃあ聞いておくけれど、武器や持ち物の使用はなしの基本ルールで間違いないよな」
一応確認しておく。
「うんっ。それで問題ないよ。じゃないとケネス先輩が何を持ち込むか分からないからね。いや、別にケネス先輩は悪い人じゃないんだよー。ただちょっとばかりお子ちゃまなだけー。もうちょっと大人っぽく演じればいいのにねー。最近ケネス先輩が暴走気味で、僕まで忙しくてしんどいよー」
ロドニーはあのケネスに対しても陰口を叩くのか。ケネスとロドニーの関係性が全く見えてこない。
「アルロ。帰ろう」
背後からルーカスが声をかけてくる。ルーカスが話に割って入ってくれて本当に助かった。
「彼氏面してくるルーカス君がやって来ちゃったねー。どーせ人間とハーフエルフの愛なんか続かないのにさー。それが例え恋愛でも友情でも儚いものだよ。まあでも、人間同士も似たようなものかな。というか、両想いなのにくっつかない奴らとか焦ったくて困っちゃうよねー」
ロドニーの言うことは無茶苦茶だった。
「ロドニーは情報部の犬という評判を聞いたことがあるが。こんなところで吠えていないで、ご主人様の下へ帰ったらどうだ」
わあ。ルーカスの言っていることも大概やばいな。この魔法学園なら、煽りの選択科目とかが存在してもおかしくないな。
「アハッ。嫉妬してくるルーカス君がうっとうしいから、ボクは立ち去ろうかな。愛しのアルロ君またねーっ」
ロドニーが飛び跳ねながら言って、窓から出て行った。
「ロドニーなんか気にせず帰ろう」
ルーカスがそう言って、さりげなく手を引っ張ってくる。指先が少し触れるだけで恥ずかしくなってしまう自分は、多分気にしすぎなのだろう。
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