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復活の厄災編
第四十九話 絶望の魔の手③
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「シューラ、下がって転移魔法の準備を…」
「えっ?」
「シトリー様が時間を稼ぐ間に、急げ!」
「わっ、わかりました…!」
近くにいたシューラに耳打ちし、布に綴られた情報を他の仲間達に知らせるように手渡した。
それを見透かされないようにシトリーは昂然と前に踏み出し、武器召喚で呼び出した紅い槍をヘラに突き出した。あたかも自身と一対一で張り合うような空間を作り出し、ヘラの視線を自身に注目させるべくシトリーは話しを切り出した。
「ヘラグランデ、そんな成りになってまで私達に何の用?もうお前達が求める物は何もないはずだ。」
「いいえ、まだそこにあるじゃない。」
ヘラはシトリーに向かって指を指し、その理由を述べた。
「お前達が持っているその加工された魔紅石の武器、それらを回収すれば仲間を大勢失った結果にも意味ができる。だからこんなボロボロ姿を晒してまでお前達を追ってきたんだ。」
「追ってくるだと!?行き先は悟られていないはずなのにどうやって?」
ヒズミはヘラがこぼした言葉に反応し仰天した。
ヘラからして見れば、私達の姿は光に包まれて消えたように見えることだろう。そこからの情報だけで自分達の居場所を特定することなど不可能に近い。
ありえないと思う事だが、それを可能にした理由をヘラは淡々と述べた。
「お前達は一つミスを犯した、逃げる時にその魔紅石を加工した武器を置いていくべきだった。」
それを聞いたシトリーはヘラが指していた指がどこを向けていたのか理解した。
私が持つ槍だ、魔紅石を大量に加工したこの私専用の武器を見て答えていた。
「私はあの爆発で身を持って魔紅石の魔力を味わった、だからその時に受けた魔力の特徴をよく覚えている。あの後、遠くでよく似た特徴の魔力を感じ取り、お前達がそこにいるだろうというのはすぐわかった。」
「魔力を感じ取る?ありえない、ここから屋敷までどれだけ離れていると思ってる。私達が持つ武器から漏れ出た魔力など微細に等しいはずだ。」
「ありえない?それを世間知らずと言うんだよお嬢様。海洋にいる肉食の魔物は何倍に血を薄めても嗅ぎ分けられる、暗闇でしか活動できない魔物は音や触覚だけで空間を把握することができる。これは生きようとする魔物達に与えられた生存本能というものだ。」
ヘラは説明と同時に空いている左手から魔法陣を展開させた。攻撃が来ると瞬間悟ったシトリー達は防御に身構えたが、ヘラが展開した魔法陣はまるでノイズが走っているように不安定な存在を見せており…
直後、ブツンッ!とショートしたような音を出して消えた。
「見てのとおり私にはもう魔法を撃つための魔力は残っちゃいない、魔力がなくなれば攻撃も回復もできない、まるで飢えた獣だ。そんな体になれば当然体が不足している物を求めようと感覚器官が鋭くなる、だから追えた。」
今彼女は魔力が無いと答えたのだろうか?先ほどの魔法詠唱の失敗と治っていない身体を見て本当だというのは間違いない。
もしまた違う場所に転移すれば逃げる時間くらいは稼げるだろうか…それだけを心配するシトリーに構わずヘラは話続ける。
「と…これでお前が聞きたかった質問は全部答えた。私からの質問も当然答えてくれるよな?」
そう…悪魔のような笑みを含みながら、ヘラは告げる。
「いつまで私はそこで隠れている奴のためにこんな話し合いに付き合わなければならない?」
ヘラが話した台詞に全員の血の気が引く。それと同時に今までの話を聞いたシトリーは「しまった…」と声を出さず思った。
魔力が枯渇している今の彼女にとって武器や魔法で漏れ出る魔力は非常に敏感だ。今の彼女なら、誰が、どのような魔法を使うのか、その魔力の流れを嗅ぎ分けることができることだろう。
時間稼ぎは終わり…魔王が…来る!!
「……見ぃぃっっけっっ!」
ユラァ…とヘラの体がゆっくり動いた瞬間、予備動作もなしにシトリーに向かって目にも止まらぬ速さで突っ込んだ。
「お嬢様ァ!!」
隣にいたヒズミがその行動にいち早く察知し、抜刀したと同時に素早く曲刀を振り下ろした。が…
ダンッ!
「消えっ…!?」
無情にもヒズミの高速に振り下ろした曲刀は橋の上に突き刺さっていた。
攻撃を仕掛けたヒズミも、それを目の前で見ていたシトリーも今何が起こったのか理解出来なかった。
曲刀がヘラに当たる瞬間、二人の視界から彼女の姿が消失したのだ。
グジャァァ!
「あぁぁぁぁぁぁ!!」
背後で仲間達の悲鳴と奇怪な水音が聞こえ、咄嗟に振り返った二人の目に映ったのは信じがたい光景だった。
まるで嵐が通った跡のように、背後に立っていた仲間達の半数が腹部を両断され紅い血化粧を纏いながら地に伏せていた。
そしてその先には、腹部を大鎌で刺され悶え苦しむシューラとそれを持ち上げるヘラがいた。
「シューラァァァァ!!」
「嘘…でしょ…!魔力が無い素の状態でそんな速さが出せるっていうの!?いや…それよりもッ…!」
ーー唯一の逃げ道を絶たれた!!
自分達は本来のヘラを見ていない、魔法による圧倒的な無双に気を取られ彼女は《それ》だということを忘れていた。
昔、王国と帝国の全面戦争で生き残った奴だ。大きなダメージを受けて他の能力値が著しく減少するほどやわな存在ではない。
ーー彼女は他の悪魔を従える強さを持った《帝国の王》なのだと。
「やっぱりこの人間達、魔力が全然ない。全部この魔紅石頼りで私達と戦えていたなんて…なんとも恐ろしい魔力を秘めているのね。」
「あっ…うっ……ぁ……」
ヘラは弱々しくなるシューラの手から杖を引き抜いた。返してくれと懸命に手を伸ばし主張するが、
「返してくれって?死にゆく者に杖なんて必要かしら。」
グジャ…!
「……あぁ……っ!!」
ヘラは鎌に少し力を入れて持ち上げる、刃先がシューラの体をさらに食い込ませ紅い鮮血が噴き出させた。
その言葉どおり、ヘラはシューラに「死」という答えを体に教え込ませた。
「「お前ぇぇぇ!!」」
目の前で仲間が殺されたことに怒りを覚えた者達がヘラに突撃をする、加えヘラの体はボロボロだと外見的に見てしまったのが彼らの心のブレーキを壊してしまう要因となった。
ーー俺達なら倒せるだろうと。
だが…
「死ぬ覚悟はできたか?」
そんな彼らの猛姿を嘲笑うように、弄ぶように、シューラが刺さった鎌を彼らに向かって振り下ろす。
「ーーあぐぁ!」
突然飛んできたシューラの体が彼らの動きを止め、その隙を狙っていたかのように後ろからヘラが迫り来る。
ヘラは左から右へ横一振りで薙ぎ払おうとする、目の前にシューラの肉壁があろうとおかまいなし、全部叩き斬れる自信がある構えだ。
「やらせーーッ!」
瞬間、背後から叫び声と同時に突っ込もうとした彼らの体が横に倒れた。
ヒズミだ、彼らに向かって振り下ろされる鎌を代替わりに受けようと押し出していたのだ。
当然振り下ろされた鎌は止まることなくヒズミに向かい…
パギィィィィ!!
「っんぐ!!」(防いだ!これで二撃目は…)
耳がつんざくような金属音が鳴り響き、体全体を使ったヒズミの防御でヘラの鎌を防ぎ切った。…かに見えたが。
「それで防いだとでも?」
刹那…ヒズミが見ていた景色が反転した。気づけばヘラとの距離がどんどん離れていき、
ザバァァ!!
大きな水しぶきと共に、ヒズミが川に投げ飛ばされた。
まるで金棒を振るう鬼、力負けしたヒズミが橋の上から投げ飛ばされる姿を見た周りは驚愕の表情を張り付かせた。
「ヒズミさぁぁぁん!!」
仲間達全員がヒズミが投げ出された場所へ気を取られ、二撃目に移るヘラの姿を見ていない。
横に振り払ったその鎌は素早く縦に切り替え、即座に倒れた者達の頭上へ振り下ろす。
だが、迫り来る鎌は仲間達に当たる前に…
「はぁぁ!!」
シトリーが、ヘラを穿つべく槍を突き出し突進した。初級槍スキル《アクセルスピア》だ。
初級でありながら槍スキルの中で加速力の速い突進技を使い、相手の攻撃と防御を判断する間を狙い突く。
「ちっ!」
ヘラは歯を食いしばるような険しい表情を見せると、鎌を振り下ろす腕を強引に引き寄せ、素早く突き出されたシトリーの槍を弾いた。
(嘘でしょ!どんなフィジカルしてんのよこいつ!)
相手の運動機能に驚くが、それで突撃が失敗したと恨む余裕はない。
シトリーはほぼ反射というレベルで弾いた槍を手放し、空いた左手をヘラに突き出すように仕向けた。
(でも…!まだ終わっていない!私の槍には私の意思で召喚できる特殊な魔法が組み込まれている。既に召喚されている状態でも、私の手元にないという条件が合えば再召喚は可能!)
そのための突き出した左手、ヘラが私の手から槍を手放した光景に視線を誘導した瞬間、左手に槍を持つようなイメージを持った。
すると槍は左手に召喚され、次の瞬間に槍の刃先がヘラの右腕に触れた。
「何っ!」
ヘラは痛みよりも先に瞬間移動した槍に驚き、咄嗟に後ろへと飛んで離れた。
その時、シトリーの前に何かが落ちた。
鎌を持ったヘラの右腕だ。
「お前の槍には気をつけていたはずなんだがな。ははっ…通常の物理とは違って強い魔力を帯びた攻撃は魔物の体によく効く。」
ヘラは痛がる様子も見せず、腕がちぎれたことを悔いるように苦笑した。
「それって、お前の弱点は私の武器ってことでいいのかしら?ヒズミを軽々しく吹き飛ばすほどの怪力を持ってるのに、案外肉質はお菓子のように柔らかいのね。」
片足でちぎれたヘラの腕を踏みつけると、まるで麩菓子のような感触でパリパリと音を立てて潰れた。
「シトリー様!すげぇ!やりやがった!」
「武器を川に落とせ!奴の耐久力なら肉弾戦に勝ち目はないはずだ!」
自分の主人がヘラの右腕を切ったことに興奮し、さっきまでのこびりついた恐怖が嘘のように晴れた。
ヘラの右腕は未だ回復しない、魔力が無いため魔法も使用できない。武器は仲間の一人が川に落としたことでもう使えない、麩菓子のような肉質を持った相手に何ができるだろうか?
そして…
「ソニックスラッシュ!」
ヘラの背後から突風のような速度でヒズミがこちらに滑空しながら向かって来た。
投げ飛ばされ、川に落ちて生存不可と思わせたタイミングでの不意打ち。
ヘラは自身の胴体が両断されると察知し、素早く横に飛んだ。が…
(ちっ!風を使った魔導武装か…!纏う風が刃となってくる!)
ギリギリでヒズミの刃を避けたが、纏う風がかまいたちのように鋭利な刃物となって襲いかかるヒズミの魔導武装により、避けた先で自身の背中がパリパリと音を立て崩れたのが聞こえた。
「ヒズミ!無事で良かった!」
「すみません下手踏みました、負傷者は?」
「ゼロだ、今のところはだけど。」
そう…まだ今のところはだ。攻撃力と防御力が大幅ダウンしても、まだ彼女には先程のような目にも止まらぬ速さが健在している。
シトリーとヒズミは状況の報告をしながら、目の前の悪魔に動きがないか注意深く見ている。奴の性格上、簡単に諦めて帰るとは言わないだろう。
「はぁ…これは…私達の負けのようだ。」
と、そう言わないと思っていたことをあっさりとヘラは口にした。
彼女の降参の言葉に一同緊張の糸が緩んだが、彼女のその言葉とまだまだ余裕そうな表情が対となり、その奇妙な違和感に再び緊張感を呼び戻した。
「騙されるか!降参っていう行動は言わずに去るということを言うんだ。」
ーー武器を下すな、奴がこの場から完全に消えるまで。
ーー緊張感を解くな、不意打ちの可能性を考え奴から目を背けるな。
ーー奴の言葉に耳を傾けるな、一瞬でも安心する方向に誘導されたら終わりだと思え。
ヘラに反論を告げるシトリーだったが、頭の中ではヘラ相手に足掻こうとする気持ちが途切れないよう自身に暗示をかけるほど切迫していた。
それは皆も同じ考えだった、これが自分達との力の差だと教えこまれるように仲間を軽々と切り殺した後に降参など怪しさ極まりない。
皆は怪しくヘラを睨みつける、その反応にヘラは淡々と彼らに自身の考えを述べた。
「私が言うのは、この魔紅石争奪戦という戦いにおいて帝国は敗北したという意味だ。今ここでお前達を殺してその加工された魔紅石を手に入れても、私が受けた傷と死んでいった部下達の被害と比べれば割に合わない。」
ヘラは残念そうな顔をしながら、左手でコロコロと赤い石を転がす。
「あれは…!」
気づいた時にはそうだったと気付かされる、ヘラの手元で転がっていたのはシューラから奪ったあの杖に内蔵されていた魔紅石だ。
ヘラはそれを強く握ると拳の中から紅い閃光が飛び出し、それと同時に切断した右腕から新しい腕が再生された。
「損失した部位の再生は魔力をかなり消費させる、せっかく手に入れた魔紅石も腕の再生で無駄になった。」
一部分だけだが元に戻った腕を見ても喜ぶ表情を見せず、ただ不服そうにヘラはシトリー達を睨む。
「一つ勘違いしているようだから言っておくが、私は魔紅石について少し探りを入れながら戦っていた。」
「探り…?」
「あの爆発を経験したのでね、魔石を壊したらどうなるのか?どうやったら魔力を抽出できるのか?手に持つ感触を頼りに慎重に魔石の情報を調べながら戦っていた。お前達には悪いことをした、真面目に戦おうとしなかった私の行動に。」
ヘラが放った言葉に誰もが理解できなかった。負け惜しみ…いや違う、彼女の表情から負けを認めない強情さが見られない。それよりもまず思うのは…
(慎重…探り…魔紅石を調べるため?シューラから魔紅石奪った時から私達を"ついで"でしか思っていなかったってこと?)
シトリーの勘が今まで以上の危険信号を発していた。冷静に考えてみれば、ヘラは最初から私達の始末で来たのではなく魔紅石が目当てで現れた。
奴の実力なら私達全員を一瞬で鏖殺(おうさつ)することくらい容易だ、だがそれをしなかったのは《レッドブレイク》で起きた爆発を経験し、魔紅石がどのような特性なのかまだ完全に理解できていなかったからだ。
間違ってもし「魔紅石の破壊」=「爆発」となれば手に入れた魔石は毒になるし、ヘラの体はただではすまない。
そのためにまず、魔紅石がどのように使われるのかシューラが転移魔法を詠唱する時間稼ぎの間を使って観察した。その"ついで"に私達の逃げ道を絶ってみせた。
そしてシューラから奪った杖から魔紅石を手に入れ、自分が予想している理解度と照らし合わせながら魔紅石の情報を探った。その"ついで"で私達と手合わせしながら。
この"ついで"という意味不明な行動が一番怖い。もし今までの行動が敵としてみなさない動きなのなら…もし魔紅石に興味を示さなくなったら…
ヘラは今も不服な表情を浮かべている、その顔でシトリー達を睨みながら話し続ける。
「私の考え過ぎが招いた失策のようだ。魔石同様、壊せば中に含まれる魔力が溢れる。そんな簡単な結論のために魔紅石を無駄に使用した。人数的に魔紅石持ちの武器を持っているのは数人、魔紅石をふんだんに使用したシトリーのその槍以外はほとんどカス程度の魔力量しかないだろう。集めたところで帝国に貢献できる代物ではない、せいぜい私の枯渇した魔力分を回復させる程度しか使い道がない…。だから負けなのさ、お前達を殺して魔紅石を奪ってもなんの価値もありはしない。」
ヘラはそう話しながら再生した右腕から黒い稲光を散りつかせる、その稲妻は彼女が右腕を上に掲げたと同時に手の中へと集束し、先程使用していた大鎌を形造り召喚させる。
「だから私は、もう帝国の発展のためにとお前達に刃は振るわない。ここからはこの傷を負わせた代償を払ってもらうだけの…」
右腕を掲げたまま鎌を持つヘラの姿、そして冷たくあしらったその声に…純粋な殺意が滲む。
「ただの八つ当たりだと思ってくれたらいい。」
そう言葉を口にしたのと同時にシトリーの声が響く。
「逃げてッ!!」
声を聞き、動き出そうとした瞬間、上に掲げられた鎌が下に振り下ろされる。
刹那、切先が橋の上に触れたその時、凄まじい衝撃波が橋全域に広がり崩壊が始まった。
その迫り来る崩壊から逃れようとヒズミは反射的にシトリーの体を抱え、橋の外へと飛び込んだ。
川に落ちるまでのわずか2秒弱、飛び出されたシトリーは角ばったブロック状になって崩れていく橋を眺めながら絶望した。
(やっぱりそうだ…!最初からあいつは真面目になんて戦っていなかったんだ!)
改めてヘラの実力を垣間見る、魔法を使ったような特殊なオーラが見えなかったことから素で叩き壊したと見られる。あれはもはや人間が勝てるようなものではないと決定付けられる。
そうわかった時、シトリーの中でヘラと対峙することや悪魔に復讐するなど今まであった闘志が、川に体が流されていくのと一緒にきれいに抜け落ちて流れていった。
「えっ?」
「シトリー様が時間を稼ぐ間に、急げ!」
「わっ、わかりました…!」
近くにいたシューラに耳打ちし、布に綴られた情報を他の仲間達に知らせるように手渡した。
それを見透かされないようにシトリーは昂然と前に踏み出し、武器召喚で呼び出した紅い槍をヘラに突き出した。あたかも自身と一対一で張り合うような空間を作り出し、ヘラの視線を自身に注目させるべくシトリーは話しを切り出した。
「ヘラグランデ、そんな成りになってまで私達に何の用?もうお前達が求める物は何もないはずだ。」
「いいえ、まだそこにあるじゃない。」
ヘラはシトリーに向かって指を指し、その理由を述べた。
「お前達が持っているその加工された魔紅石の武器、それらを回収すれば仲間を大勢失った結果にも意味ができる。だからこんなボロボロ姿を晒してまでお前達を追ってきたんだ。」
「追ってくるだと!?行き先は悟られていないはずなのにどうやって?」
ヒズミはヘラがこぼした言葉に反応し仰天した。
ヘラからして見れば、私達の姿は光に包まれて消えたように見えることだろう。そこからの情報だけで自分達の居場所を特定することなど不可能に近い。
ありえないと思う事だが、それを可能にした理由をヘラは淡々と述べた。
「お前達は一つミスを犯した、逃げる時にその魔紅石を加工した武器を置いていくべきだった。」
それを聞いたシトリーはヘラが指していた指がどこを向けていたのか理解した。
私が持つ槍だ、魔紅石を大量に加工したこの私専用の武器を見て答えていた。
「私はあの爆発で身を持って魔紅石の魔力を味わった、だからその時に受けた魔力の特徴をよく覚えている。あの後、遠くでよく似た特徴の魔力を感じ取り、お前達がそこにいるだろうというのはすぐわかった。」
「魔力を感じ取る?ありえない、ここから屋敷までどれだけ離れていると思ってる。私達が持つ武器から漏れ出た魔力など微細に等しいはずだ。」
「ありえない?それを世間知らずと言うんだよお嬢様。海洋にいる肉食の魔物は何倍に血を薄めても嗅ぎ分けられる、暗闇でしか活動できない魔物は音や触覚だけで空間を把握することができる。これは生きようとする魔物達に与えられた生存本能というものだ。」
ヘラは説明と同時に空いている左手から魔法陣を展開させた。攻撃が来ると瞬間悟ったシトリー達は防御に身構えたが、ヘラが展開した魔法陣はまるでノイズが走っているように不安定な存在を見せており…
直後、ブツンッ!とショートしたような音を出して消えた。
「見てのとおり私にはもう魔法を撃つための魔力は残っちゃいない、魔力がなくなれば攻撃も回復もできない、まるで飢えた獣だ。そんな体になれば当然体が不足している物を求めようと感覚器官が鋭くなる、だから追えた。」
今彼女は魔力が無いと答えたのだろうか?先ほどの魔法詠唱の失敗と治っていない身体を見て本当だというのは間違いない。
もしまた違う場所に転移すれば逃げる時間くらいは稼げるだろうか…それだけを心配するシトリーに構わずヘラは話続ける。
「と…これでお前が聞きたかった質問は全部答えた。私からの質問も当然答えてくれるよな?」
そう…悪魔のような笑みを含みながら、ヘラは告げる。
「いつまで私はそこで隠れている奴のためにこんな話し合いに付き合わなければならない?」
ヘラが話した台詞に全員の血の気が引く。それと同時に今までの話を聞いたシトリーは「しまった…」と声を出さず思った。
魔力が枯渇している今の彼女にとって武器や魔法で漏れ出る魔力は非常に敏感だ。今の彼女なら、誰が、どのような魔法を使うのか、その魔力の流れを嗅ぎ分けることができることだろう。
時間稼ぎは終わり…魔王が…来る!!
「……見ぃぃっっけっっ!」
ユラァ…とヘラの体がゆっくり動いた瞬間、予備動作もなしにシトリーに向かって目にも止まらぬ速さで突っ込んだ。
「お嬢様ァ!!」
隣にいたヒズミがその行動にいち早く察知し、抜刀したと同時に素早く曲刀を振り下ろした。が…
ダンッ!
「消えっ…!?」
無情にもヒズミの高速に振り下ろした曲刀は橋の上に突き刺さっていた。
攻撃を仕掛けたヒズミも、それを目の前で見ていたシトリーも今何が起こったのか理解出来なかった。
曲刀がヘラに当たる瞬間、二人の視界から彼女の姿が消失したのだ。
グジャァァ!
「あぁぁぁぁぁぁ!!」
背後で仲間達の悲鳴と奇怪な水音が聞こえ、咄嗟に振り返った二人の目に映ったのは信じがたい光景だった。
まるで嵐が通った跡のように、背後に立っていた仲間達の半数が腹部を両断され紅い血化粧を纏いながら地に伏せていた。
そしてその先には、腹部を大鎌で刺され悶え苦しむシューラとそれを持ち上げるヘラがいた。
「シューラァァァァ!!」
「嘘…でしょ…!魔力が無い素の状態でそんな速さが出せるっていうの!?いや…それよりもッ…!」
ーー唯一の逃げ道を絶たれた!!
自分達は本来のヘラを見ていない、魔法による圧倒的な無双に気を取られ彼女は《それ》だということを忘れていた。
昔、王国と帝国の全面戦争で生き残った奴だ。大きなダメージを受けて他の能力値が著しく減少するほどやわな存在ではない。
ーー彼女は他の悪魔を従える強さを持った《帝国の王》なのだと。
「やっぱりこの人間達、魔力が全然ない。全部この魔紅石頼りで私達と戦えていたなんて…なんとも恐ろしい魔力を秘めているのね。」
「あっ…うっ……ぁ……」
ヘラは弱々しくなるシューラの手から杖を引き抜いた。返してくれと懸命に手を伸ばし主張するが、
「返してくれって?死にゆく者に杖なんて必要かしら。」
グジャ…!
「……あぁ……っ!!」
ヘラは鎌に少し力を入れて持ち上げる、刃先がシューラの体をさらに食い込ませ紅い鮮血が噴き出させた。
その言葉どおり、ヘラはシューラに「死」という答えを体に教え込ませた。
「「お前ぇぇぇ!!」」
目の前で仲間が殺されたことに怒りを覚えた者達がヘラに突撃をする、加えヘラの体はボロボロだと外見的に見てしまったのが彼らの心のブレーキを壊してしまう要因となった。
ーー俺達なら倒せるだろうと。
だが…
「死ぬ覚悟はできたか?」
そんな彼らの猛姿を嘲笑うように、弄ぶように、シューラが刺さった鎌を彼らに向かって振り下ろす。
「ーーあぐぁ!」
突然飛んできたシューラの体が彼らの動きを止め、その隙を狙っていたかのように後ろからヘラが迫り来る。
ヘラは左から右へ横一振りで薙ぎ払おうとする、目の前にシューラの肉壁があろうとおかまいなし、全部叩き斬れる自信がある構えだ。
「やらせーーッ!」
瞬間、背後から叫び声と同時に突っ込もうとした彼らの体が横に倒れた。
ヒズミだ、彼らに向かって振り下ろされる鎌を代替わりに受けようと押し出していたのだ。
当然振り下ろされた鎌は止まることなくヒズミに向かい…
パギィィィィ!!
「っんぐ!!」(防いだ!これで二撃目は…)
耳がつんざくような金属音が鳴り響き、体全体を使ったヒズミの防御でヘラの鎌を防ぎ切った。…かに見えたが。
「それで防いだとでも?」
刹那…ヒズミが見ていた景色が反転した。気づけばヘラとの距離がどんどん離れていき、
ザバァァ!!
大きな水しぶきと共に、ヒズミが川に投げ飛ばされた。
まるで金棒を振るう鬼、力負けしたヒズミが橋の上から投げ飛ばされる姿を見た周りは驚愕の表情を張り付かせた。
「ヒズミさぁぁぁん!!」
仲間達全員がヒズミが投げ出された場所へ気を取られ、二撃目に移るヘラの姿を見ていない。
横に振り払ったその鎌は素早く縦に切り替え、即座に倒れた者達の頭上へ振り下ろす。
だが、迫り来る鎌は仲間達に当たる前に…
「はぁぁ!!」
シトリーが、ヘラを穿つべく槍を突き出し突進した。初級槍スキル《アクセルスピア》だ。
初級でありながら槍スキルの中で加速力の速い突進技を使い、相手の攻撃と防御を判断する間を狙い突く。
「ちっ!」
ヘラは歯を食いしばるような険しい表情を見せると、鎌を振り下ろす腕を強引に引き寄せ、素早く突き出されたシトリーの槍を弾いた。
(嘘でしょ!どんなフィジカルしてんのよこいつ!)
相手の運動機能に驚くが、それで突撃が失敗したと恨む余裕はない。
シトリーはほぼ反射というレベルで弾いた槍を手放し、空いた左手をヘラに突き出すように仕向けた。
(でも…!まだ終わっていない!私の槍には私の意思で召喚できる特殊な魔法が組み込まれている。既に召喚されている状態でも、私の手元にないという条件が合えば再召喚は可能!)
そのための突き出した左手、ヘラが私の手から槍を手放した光景に視線を誘導した瞬間、左手に槍を持つようなイメージを持った。
すると槍は左手に召喚され、次の瞬間に槍の刃先がヘラの右腕に触れた。
「何っ!」
ヘラは痛みよりも先に瞬間移動した槍に驚き、咄嗟に後ろへと飛んで離れた。
その時、シトリーの前に何かが落ちた。
鎌を持ったヘラの右腕だ。
「お前の槍には気をつけていたはずなんだがな。ははっ…通常の物理とは違って強い魔力を帯びた攻撃は魔物の体によく効く。」
ヘラは痛がる様子も見せず、腕がちぎれたことを悔いるように苦笑した。
「それって、お前の弱点は私の武器ってことでいいのかしら?ヒズミを軽々しく吹き飛ばすほどの怪力を持ってるのに、案外肉質はお菓子のように柔らかいのね。」
片足でちぎれたヘラの腕を踏みつけると、まるで麩菓子のような感触でパリパリと音を立てて潰れた。
「シトリー様!すげぇ!やりやがった!」
「武器を川に落とせ!奴の耐久力なら肉弾戦に勝ち目はないはずだ!」
自分の主人がヘラの右腕を切ったことに興奮し、さっきまでのこびりついた恐怖が嘘のように晴れた。
ヘラの右腕は未だ回復しない、魔力が無いため魔法も使用できない。武器は仲間の一人が川に落としたことでもう使えない、麩菓子のような肉質を持った相手に何ができるだろうか?
そして…
「ソニックスラッシュ!」
ヘラの背後から突風のような速度でヒズミがこちらに滑空しながら向かって来た。
投げ飛ばされ、川に落ちて生存不可と思わせたタイミングでの不意打ち。
ヘラは自身の胴体が両断されると察知し、素早く横に飛んだ。が…
(ちっ!風を使った魔導武装か…!纏う風が刃となってくる!)
ギリギリでヒズミの刃を避けたが、纏う風がかまいたちのように鋭利な刃物となって襲いかかるヒズミの魔導武装により、避けた先で自身の背中がパリパリと音を立て崩れたのが聞こえた。
「ヒズミ!無事で良かった!」
「すみません下手踏みました、負傷者は?」
「ゼロだ、今のところはだけど。」
そう…まだ今のところはだ。攻撃力と防御力が大幅ダウンしても、まだ彼女には先程のような目にも止まらぬ速さが健在している。
シトリーとヒズミは状況の報告をしながら、目の前の悪魔に動きがないか注意深く見ている。奴の性格上、簡単に諦めて帰るとは言わないだろう。
「はぁ…これは…私達の負けのようだ。」
と、そう言わないと思っていたことをあっさりとヘラは口にした。
彼女の降参の言葉に一同緊張の糸が緩んだが、彼女のその言葉とまだまだ余裕そうな表情が対となり、その奇妙な違和感に再び緊張感を呼び戻した。
「騙されるか!降参っていう行動は言わずに去るということを言うんだ。」
ーー武器を下すな、奴がこの場から完全に消えるまで。
ーー緊張感を解くな、不意打ちの可能性を考え奴から目を背けるな。
ーー奴の言葉に耳を傾けるな、一瞬でも安心する方向に誘導されたら終わりだと思え。
ヘラに反論を告げるシトリーだったが、頭の中ではヘラ相手に足掻こうとする気持ちが途切れないよう自身に暗示をかけるほど切迫していた。
それは皆も同じ考えだった、これが自分達との力の差だと教えこまれるように仲間を軽々と切り殺した後に降参など怪しさ極まりない。
皆は怪しくヘラを睨みつける、その反応にヘラは淡々と彼らに自身の考えを述べた。
「私が言うのは、この魔紅石争奪戦という戦いにおいて帝国は敗北したという意味だ。今ここでお前達を殺してその加工された魔紅石を手に入れても、私が受けた傷と死んでいった部下達の被害と比べれば割に合わない。」
ヘラは残念そうな顔をしながら、左手でコロコロと赤い石を転がす。
「あれは…!」
気づいた時にはそうだったと気付かされる、ヘラの手元で転がっていたのはシューラから奪ったあの杖に内蔵されていた魔紅石だ。
ヘラはそれを強く握ると拳の中から紅い閃光が飛び出し、それと同時に切断した右腕から新しい腕が再生された。
「損失した部位の再生は魔力をかなり消費させる、せっかく手に入れた魔紅石も腕の再生で無駄になった。」
一部分だけだが元に戻った腕を見ても喜ぶ表情を見せず、ただ不服そうにヘラはシトリー達を睨む。
「一つ勘違いしているようだから言っておくが、私は魔紅石について少し探りを入れながら戦っていた。」
「探り…?」
「あの爆発を経験したのでね、魔石を壊したらどうなるのか?どうやったら魔力を抽出できるのか?手に持つ感触を頼りに慎重に魔石の情報を調べながら戦っていた。お前達には悪いことをした、真面目に戦おうとしなかった私の行動に。」
ヘラが放った言葉に誰もが理解できなかった。負け惜しみ…いや違う、彼女の表情から負けを認めない強情さが見られない。それよりもまず思うのは…
(慎重…探り…魔紅石を調べるため?シューラから魔紅石奪った時から私達を"ついで"でしか思っていなかったってこと?)
シトリーの勘が今まで以上の危険信号を発していた。冷静に考えてみれば、ヘラは最初から私達の始末で来たのではなく魔紅石が目当てで現れた。
奴の実力なら私達全員を一瞬で鏖殺(おうさつ)することくらい容易だ、だがそれをしなかったのは《レッドブレイク》で起きた爆発を経験し、魔紅石がどのような特性なのかまだ完全に理解できていなかったからだ。
間違ってもし「魔紅石の破壊」=「爆発」となれば手に入れた魔石は毒になるし、ヘラの体はただではすまない。
そのためにまず、魔紅石がどのように使われるのかシューラが転移魔法を詠唱する時間稼ぎの間を使って観察した。その"ついで"に私達の逃げ道を絶ってみせた。
そしてシューラから奪った杖から魔紅石を手に入れ、自分が予想している理解度と照らし合わせながら魔紅石の情報を探った。その"ついで"で私達と手合わせしながら。
この"ついで"という意味不明な行動が一番怖い。もし今までの行動が敵としてみなさない動きなのなら…もし魔紅石に興味を示さなくなったら…
ヘラは今も不服な表情を浮かべている、その顔でシトリー達を睨みながら話し続ける。
「私の考え過ぎが招いた失策のようだ。魔石同様、壊せば中に含まれる魔力が溢れる。そんな簡単な結論のために魔紅石を無駄に使用した。人数的に魔紅石持ちの武器を持っているのは数人、魔紅石をふんだんに使用したシトリーのその槍以外はほとんどカス程度の魔力量しかないだろう。集めたところで帝国に貢献できる代物ではない、せいぜい私の枯渇した魔力分を回復させる程度しか使い道がない…。だから負けなのさ、お前達を殺して魔紅石を奪ってもなんの価値もありはしない。」
ヘラはそう話しながら再生した右腕から黒い稲光を散りつかせる、その稲妻は彼女が右腕を上に掲げたと同時に手の中へと集束し、先程使用していた大鎌を形造り召喚させる。
「だから私は、もう帝国の発展のためにとお前達に刃は振るわない。ここからはこの傷を負わせた代償を払ってもらうだけの…」
右腕を掲げたまま鎌を持つヘラの姿、そして冷たくあしらったその声に…純粋な殺意が滲む。
「ただの八つ当たりだと思ってくれたらいい。」
そう言葉を口にしたのと同時にシトリーの声が響く。
「逃げてッ!!」
声を聞き、動き出そうとした瞬間、上に掲げられた鎌が下に振り下ろされる。
刹那、切先が橋の上に触れたその時、凄まじい衝撃波が橋全域に広がり崩壊が始まった。
その迫り来る崩壊から逃れようとヒズミは反射的にシトリーの体を抱え、橋の外へと飛び込んだ。
川に落ちるまでのわずか2秒弱、飛び出されたシトリーは角ばったブロック状になって崩れていく橋を眺めながら絶望した。
(やっぱりそうだ…!最初からあいつは真面目になんて戦っていなかったんだ!)
改めてヘラの実力を垣間見る、魔法を使ったような特殊なオーラが見えなかったことから素で叩き壊したと見られる。あれはもはや人間が勝てるようなものではないと決定付けられる。
そうわかった時、シトリーの中でヘラと対峙することや悪魔に復讐するなど今まであった闘志が、川に体が流されていくのと一緒にきれいに抜け落ちて流れていった。
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