侯爵令息セドリックの憂鬱な日

めちゅう

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「あの、貴方一体どこへ向かっているのですか?」

いつもの談話室への方向ではない様な気がして殿下の従者に質問をする。
なんだかこの方様子もおかしな気がするし、どうしようか。

「本日は殿下がいつもと違うお部屋でお話をされたいとの事でしたのでそちらへ案内させていただきます。」

にこっと笑ってみせる従者だがどこか不気味さを感じて足を止めて少し後退る。

「どうされたのです、セドリック様?」

「……私体調が芳しくない様ですので本日は殿下にお断りを入れていただけます?」

「おやおや、それは心配でございます ね私が御支え致しましょう。」

従者が気味の悪い笑顔を貼り付けて僕に近づいてくる。あぁ、気持ちが悪いっ。

「ち、近づかないで!それ以上近づけば父に報告させていただく!」

「そんな酷い事をおっしゃらずに、……ふっそうですねでは'私は'一切近づきません。」

「……?」

従者が僕の後ろを見て笑った気がする、なぜだ。後ろを振り向こうとすると後ろからばっと口元を何かで抑えられた。

「うっ、んんーっ!」

どうにか助けを呼ぼうとして叫ぶも口を抑えられているため声が出ない!あ、なんだか意識が遠くなってくる。

殿下、でんか……。







はっ!と目を覚ますと知らない天井が目に入り起き上がる。

「セディ目を覚ました様だね。」

そう僕に声をかけたのは同じ殿下の婚約者候補のセシリオ様だった。

「セシリオ様?ここは一体どこなのです?」
「セディ……。」


僕の名前を呼んで近づいてくるセシリオ様は少々いつもと様子が違うようだったが不思議と恐怖は感じなかった。












「セディ、すまなかった!!!」

「へっ?!」

ん!?なんだどうしたんだ?セシリオ様がいきなり頭を下げて謝罪をしている。

「セシリオ様!?あ、頭をおあげください一体どうされたというのです!」

「セディすまない、先程はとても怖い思いをしたよね?僕の懇意にしている令嬢令息が今日君と殿下の昼食の予定を知った様でそれでその、妨害したのだ。」

「妨害を?一体なぜ、そんな事をする必要が?」

「なぜと?それはセディが殿下の婚約者に内定したからだよ。」

「……………へっ?い、いえいえいえ殿下の婚約者はセシリオ様に決まったのではないのですか!」

セシリオ様に当たり前の様に言われた内容に理解が追いつかず興奮気味にセシリオ様に近づくと不意に頭がぐらっとなりセシリオ様の胸に寄りかかってしまう。

「申し訳ございませんっ、セシ」

バンッ!!!

僕の言葉を遮る様に荒々しくドアが開く。








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